家を新築するときはどうしても建物にばかりに目が行きがちです。
しかし、実は土地選びの段階で住みやすさがある程度決まってしまいます。
土地のある場所は通勤や通学、買い物などの便に影響しますし、土地の形状はその上に建つ建物に影響するからです。
ですから、土地を選ぶときには、情報を隅々まで確認しなければなりません。
希望通りの家を建てるためにはどのように土地を選べばよいか、失敗しない土地選びのコツをご紹介します。
Contents
土地の情報は隅々まで見よう!チェックすべきポイントは?
土地の売り出し情報は折り込みチラシや情報誌、不動産会社の店頭ポスターなどでチェックすることが多いかもしれません。
その際にチェックするのは、土地のある場所と土地の形、坪数、価格の4つくらいかもしれません。
しかし、この情報だけでは、本当に家を建てるのに向いているか、契約しても良いかどうかを判断するのは難しいと言えます。
現地を訪れなければわからないことも含めて、最低でも次の項目についてはチェックするようにしましょう。
・土地の法的な制限
建ぺい率や容積率はもちろん、法的な制限によって建てたい建物が建てられない地域があります。接する道路の種類によっても制限が違ってきます。
・地盤の状況
地盤の弱い土地かどうかのチェックは重要です。
・住環境
日当たり、風通し、騒音、臭気などは実際の土地を見てみない限りわかりません。
・インフラの整備状況
道路や上下水道、電気、ガス、通信などがすぐ近くまで通っていないと、新たに整備するための工事費が発生します。
・周囲との高低差
隣地や道路との高低差が1m以上ある場合には、擁壁工事を行わなければならない可能性があります。
土地を購入する際に情報で一番重要な情報は?深く考えるべき項目は?
実際に土地を購入する際にはどのようなポイントを最重視する人が多いのでしょうか?アンケートを取ってみました。
【質問】
土地情報に関して最も重視する項目は次のうちどれですか?
【回答数】
価格:34
面積や形状:51
建ぺい率や容積率:7
用途地域:26
交通:32
調査地域:全国
調査対象:20歳以上の男女
調査期間:2017年03月31日~2017年04月06日
有効回答数:150サンプル
面積や形状を重視する人が多数派
今回のアンケートでは、面積や形状を重視するという声が最も多かったものの、選んだ人数は全体の約3分の1でした。
・住みやすい家にしたいので面積はある程度欲しいし、変な形状のせいで苦労したくないので。(20代/専業主婦・主夫/女性)
・面積や形状と価格のバランス、次に用途地域を確認する。建ぺい率などはその後。(30代/会社員/男性)
面積や形状を選んだ人は、理想の家を建てるためには、それ相応の広さと家を建てやすい形が必要だと考えているようです。
家を建てることが前提になっているため、やはり家を建てやすい広さや形かどうかが重視されるのもうなずけます。
2番目に多かったのは価格を選んだ人でした。
・先ずは価格です。それから他の条件を合わせていきます。(40代/パート・アルバイト/女性)
・まず予算内に収まるかどうかで検討します。(30代/会社員/男性)
価格を選んだ人は、購入できるか価格かどうかを確かめてから他の条件を見るという点が共通していました。
いくら条件の良い土地でも価格の折り合い付かなければ購入できないという点から考えると、価格を重視するのも一理あるようです。価格とは僅差で3位になったのが交通を選んだ人でした。
・家の環境や形状は工夫することができるが、場所や近隣の駅などの外的要因は自分の力で動かすことができない。
通勤に時間がかかると疲労感がたまるのでとても重要視している。(20代/会社員/女性)
・交通便が良くないと、家族みんなが困るので重視します。(50代/専業主婦・主夫/女性)
交通を選んだ人は、毎日の通勤・通学に関わってくる上に、土地購入後に変えられる条件ではないという点に注目しているようでした。
交通というと通学や通勤を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、年をとってから車を運転できなくなったときに公共交通機関が近くにないと困るという意見もあったことが注目されます。
普段車で移動する機会が多い人でも交通の便については考えておく必要がありそうです。
アンケートの結果、土地探しの際にどのような点にこだわるかは、それぞれ理由があることがわかりました。土地探しのポイントは多くの人にとって複数あるのが普通のようです。
その中で、どのような生活をしているか、どんな家を建てたいかによって最重視するポイントが少しずつずれているように感じられました。
では、土地探しで成功するためのコツについて見ていきましょう。
土地選びで成功するために!探し方のコツは?
土地を選ぶときは、まずどのような家を建てたいのか、外せない条件にはどのようなものがあるのかを明確にすることが必要です。
家を建てることを前提に土地探しをするのですから、理想の家を建てられる土地であることが第一条件になるはずです。
希望のエリアに面積や形は希望通りの土地が見つかっても、建築制限で思い通りの建物を建てられないのでは意味がありません。
ですから、不動産屋やハウスメーカーに土地探しを依頼する際には、できるだけ具体的に、どこにどんな家を建てたいのかを伝えることが大事です。そして、土地探しを業者に依頼した場合でも、他人任せにしないようにしましょう。
素人が自力で土地選びの全てを行うのは無理ですが、自分なりに探したり情報を調べたりすることは重要です。少なくとも、地盤条件や周辺環境、敷地状況については自分の目で確認するようにしましょう。
不動産会社との接し方が最重要?有利に満足できる土地を契約するために
土地探しを依頼する不動産会社に対して駆け引きをしようとする人がいますが、どちらかと言えば逆効果になることが多いようです。最初から予算や購入時期については正直に伝えておいたほうがよいでしょう。
例えば、予算の上限を正直に伝えると高めの価格で土地を買わされるのではないかと心配する人がいます。
しかし、予算を低めに伝えると、その予算以下の土地しか紹介してもらえなくなるので注意が必要です。不動産会社側としてはお客様が買う可能性のない土地を紹介しても仕方がありません。少し予算を超えたくらいなら勧められても、1,000万円も2,000万円も価格が上の土地は紹介できるわけがありません。
ですから、「無理すれば5,000万円までは何とかできそうだけど、3,500万円~4,000万円程度で見つかるとありがたい」というような言い方にしておくのがおすすめです。契約の時期に関しても、1年~2年以内などという漠然とした言い方では真剣に探してもらえません。不動産会社が真剣に土地を探してくれるのは最長でも1年以内です。
「見つかるまで3ヶ月から半年くらいかかるのを覚悟しているけれど、条件に合った土地が見つかり次第契約したい」というように伝えておくと、真剣に動いてもらえます。
何よりも大事なことは、どのエリアにどのくらいの広さの土地を探しているのか、どんな家を建てたいと思っているのか、欠かせない条件は何なのかをはっきり伝えることです。
あまり細かすぎると条件に合う土地が見つからず、紹介できなくなる可能性もありますが、漠然とした条件ではせっかく探しても提案した土地が契約に結び付くケースが少ないため、真剣に取り合ってもらえません。
理想の土地について、イメージを不動産会社と共有することが大事です。
まとめ
土地を探す際に重視したいポイントは人によって異なります。人によって一緒に住む人の数も生活のスタイルも、住みたい場所や建てたい家の形も異なるからです。
しかし、誰もが重視すべき点はいくつか決まっています。ですから、必ずチェックしなければいけない点は漏らさないように気を付けましょう。
今回ご紹介したような土地探しのコツがわかれば、スムーズに土地探しを進められるのはもちろん、希望通り、あるいは希望に近い土地を見つけやすくなります。
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