注文住宅を建てるなら、キッチンにこだわりたいという人は多いでしょう。
とはいえ、どうすればおしゃれなキッチンになるのか、具体的に何を意識して選べば良いのかわからないと、計画が先に進まずに困ってしまいますよね。
今回の記事では、キッチンの種類を踏まえたうえで、機能的かつおしゃれに仕上げるためのコツを紹介します。自分たちに合った憧れのキッチンを導入したいという方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
リビングの中心になるおしゃれなキッチンを実現しよう
おしゃれなキッチンは設備としてだけでなく、LDKの中心として空間全体のデザイン性も高めてくれます。
キッチンはリビングから目につきやすい場所に設ける場合が多いため、空間全体のバランスを考えて選ぶことで、統一感の演出が可能です。
キッチンまわりは、工夫次第で家族のコミュニケーションの場としても活用できます。作業スペースをリビングやダイニングと向かい合うようにレイアウトしたり、周辺に勉強コーナーを設けたりすれば、お互いの気配を感じながら過ごせそうです。
注文住宅であれば、キッチンのデザインはもちろん、レイアウトや使う素材、組み合わせるアイテムを自由に選べます。細部にまで目を向けることで、注文住宅の利点を活かせるでしょう。
キッチンを含む水回りを計画する際のポイントは新居の間取り決めは水回りへの配慮も欠かせない!で解説しています。
キッチン選びの大切なポイント! 主なキッチンの種類とは
CASE748 バスケットコートのある家まずは、キッチン選びでポイントとなるキッチンの種類を見ていきましょう。主なキッチンの種類は以下の通りです。
● オープンキッチン
● セミオープンキッチン
● クローズドキッチン
それぞれにメリットとデメリットがあります。特徴を押さえたうえで、自分たちの要望に適した種類を選ぶことが大切です。
キッチンのレイアウトのポイントは使いやすい素敵なキッチンにしたい!レイアウトのポイントとはで解説しています。
オープンキッチン
オープンキッチンは仕切りやカウンターがなく、リビングやダイニングの中に設置されているタイプです。
仕切りがないため、LDK全体に開放感を演出できます。キッチンで作業しながら家族とコミュニケーションを取りやすいのも魅力です。
一方で、来客時にキッチンの内部が見えやすいというデメリットもあります。また、調理中の音や臭いがリビングに広がりやすく、人によっては気になる場合もあるかもしれません。
音や臭いの問題には、シンク・コンロ側に作業スペースを分散させ、平行にレイアウトするⅡ型キッチンにするなどの対策もできます。壁側にコンロ付きの作業台を設ければ、換気扇が煙を吸収しやすくなり、臭いを軽減させられるでしょう。
クローズドキッチン
クローズドキッチンは壁や仕切りによって閉じられたタイプのキッチン。キッチンがリビングやダイニングと分かれているので、料理中の臭いが漏れにくいのが魅力です。
また、キッチンの作業スペースが見えにくく、来客時にも生活感が気になりにくいのが特徴です。集中して料理をしたい方や、キッチンを常にきれいな状態に保つのが苦手な方に向いています。
ただし、リビングやダイニングにいる人とコミュニケーションを取りにくいデメリットもあります。キッチンにおける優先順位を明確にしたうえで検討しましょう。
セミオープンキッチン
セミオープンタイプは、オープンキッチンとクローズドキッチンの良いところを併せもっているといえます。
リビングやダイニングの中に配置されるものの、部分的な仕切りなどで緩やかに空間が分けられているので、開放感がありつつも生活感をカバーしやすいのが特徴です。
ただし、完全に閉じられているわけではないため、調理中の煙や臭いは思ったより防げない場合もあります。
気になる場合は、換気性能に優れたレンジフードの採用や、勝手口・窓の設置などの対策をおこないましょう。
使いやすいのはどれ? キッチンの4つのスタイル
CASE749 dignified housing次に、キッチンの主なスタイルについて解説します。キッチンの主なスタイルは以下の4つです。
● I型
● L型
● U型
● アイランド型
それぞれにメリットとデメリットがあるため、特徴を踏まえたうえで、生活スタイルや家の間取りに合ったタイプを選んでください。
I型
I型は調理スペースの正面が壁に付けられており、シンクとコンロが横並びで配置されているキッチンです。
キッチンのスペースを節約できる分、ダイニングやリビングを広くとれるメリットがあります。調理時の動線が短いことで移動が少なく、効率的に作業できるのも魅力です。
I型キッチンは壁と向かい合って調理するので集中しやすい反面、ダイニングやリビングにいる家族と話をするときは振り返らなければなりません。
コミュニケーションの取りやすさを重視するのであれば、アイランドキッチンやペニンシュラキッチンを選ぶと良いでしょう。
L型
L型はシンクとコンロが分かれて設置されています。動線が三角形で、効率よく調理できるのがメリットです。
作業する場所を広く取りやすいので、複数人でキッチンに立つ機会がある方にもぴったりです。
ただし、L字のコーナー部分がデッドスペースになりやすいのがデメリットといえます。
デッドスペースが生まれないよう、コーナーをキッチン家電置き場にする、見せる収納コーナーにする、家庭菜園用のスペースにするなどの工夫をしてみましょう。
U型
U型は「コの字型」とも呼ばれ、3つの面から成り立っています。L型、壁付け、対面の全ての要素をもつタイプです。
シンク、コンロ、カウンターが分かれており、複数人での調理にも対応しやすいのが特徴です。
U型のキッチンの設置には、ある程度広さを確保する必要があります。加えて、L型以上にコーナーが多いため、角部分を上手に使い切るための対策も考えておきたいところです。
アイランド型
アイランド型は四方が壁から離れた場所に配置されるため、開放的な雰囲気に仕上がります。
リビングやダイニングとの距離が近く、調理中でも会話をしたり、家族の様子を見たりしやすいのが魅力です。
開放的な分、設置にはスペースが要るため、LDKに広い面積がとれる場合に検討すると良いでしょう。
また、調理中の臭いや煙が漏れやすいため、高性能な換気システムを導入するなどの対策も必要です。
後悔しないために! キッチン選びで押さえておきたい5つのポイント
毎日使うキッチンでは、おしゃれなだけでなく機能性にもこだわらないと思わぬ失敗を招きます。
キッチン選びにおける失敗を防ぐために、以下のポイントについて押さえておきましょう。
● 家族が使いやすい高さを選ぶ
● 動線に配慮した配置にする
● ライフスタイルに合った素材を選ぶ
● 臭いや音に配慮する
● ゴミ箱やコンセントの位置を決めておく
主なキッチンの失敗例は新築住宅のキッチンにこだわりたい… まず知るべきこととは?
で解説しています。
家族が使いやすい高さを選ぶ
キッチンのワークトップの高さは、作業効率を左右する重要なポイントです。
一人がメインで使用せず、家族も使う機会があるならば、それぞれの身長も考慮して選びましょう。
キッチンの高さは日本工業規格(JIS)によって80cm、85cm、90cm、95cmと決まっており、使用しやすい高さの目安は「(身長)÷2+ 2.5 cm」の式で求められます。
例えば身長160 cmの場合は、160 cm÷2+2.5 cm=82.5cmとなります。ただし、計算で出た数値は参考程度と考え、実物を見て確認することが大切です。
動線に配慮した配置にする
キッチンはワークトライアングルを意識して配置しましょう。
ワークトライアングルとは、冷蔵庫・シンク・コンロを結ぶ三角形の動線を指します。3辺を合わせた長さが360cm〜660cmの範囲内にあることが、作業効率の良いキッチンの目安です。
また、家族構成や体格などに合った通路幅に設計することもスムーズな動線に関わります。
キッチンの通路をすれ違う機会が多い場合は、90cmだと狭く感じる可能性があるため、100cm〜125cmは確保したいところです。
キッチンの動線についてはキッチンをどう使う?動線で考えるキッチンのレイアウトで詳しく解説しています。
ライフスタイルに合った素材を選ぶ
キッチンの使い方は家庭によって異なります。天板やシンクに使用する素材にはそれぞれ特徴があるため、生活スタイルに適したものを選ぶことが大切です。
おしゃれな印象の人工大理石を選ぶ人は多いものの、変色しやすいデメリットがあるため、実用性の面ではあまりおすすめできません。
キッチンには耐熱・耐久性が高い、ステンレスが向いています。さびにくく、汚れや臭いが付きにくいので、お手入れしやすいのが魅力です。
臭いや音に配慮するく
キッチン選びでは、調理しているときの臭いや音にも気を配りたいところです。
オープンキッチンやアイランドキッチンは、リビングにいる家族と会話しやすいことや、開放的であることから人気がありますが、臭いや音への対策をしていないと後悔する可能性もあります。
具体的な工夫の例としては、Ⅱ型キッチンにしてコンロを壁際に設置し、換気扇を効きやすくするなどがあります。加えて、効率的に臭いを吸引できるよう、換気扇の定期的なお手入れも必要です。
ゴミ箱やコンセントの位置を決めておく
ゴミ箱やコンセントの場所は、使い勝手はもちろん見栄えに直結します。キッチンを選ぶ前に、置き場所をしっかり計画しておきましょう。
目に入ると生活感が出やすいゴミ箱は、リビングやダイニングから見えにくい場所に置くのが理想です。例えばキャビネットの中や、キッチンボードの横などが向いています。
コンセントを取り付ける場所も重要です。キッチンの背面の壁や、キッチンカウンターの近くなど、使用しやすく見えにくい位置を選択してください。
さらにおしゃれに! 魅力的なキッチンを作るためのヒント
先述した後悔しないポイントを押さえつつ、より魅力的なキッチンの実現につながる、以下の3つのヒントをご紹介します。
● 「見せる収納」で家事を時短
● 木のぬくもりあふれる癒しのキッチン
● ウォークスルーのパントリーに趣味スペースを併設
「注文住宅のキッチンは見た目にこだわりたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
「見せる収納」で家事を時短
CASE315 Share House REUNIONキッチンをおしゃれに保つためには、片付けのしやすさも重要です。
収納棚に扉をつけず「見せる収納」にすれば、ワンアクションで物を出し入れできます。お気に入りの食器をバランス良くディスプレイして、おしゃれで使いやすいキッチンを実現させましょう。
また、お玉やフライ返し、フライパンなど、使用頻度の高いキッチンツールをポールにフックで吊して収納するのもおすすめです。手に取りやすいので、スムーズに調理できます。
見せる収納についてはキッチン周りをおしゃれに!使いやすい収納&見せる収納棚のアイデア集で実例を紹介しています。
木のぬくもりあふれる癒しのキッチン
CASE501 浮木の家ナチュラルな空間を好む方には、温もりを感じられる木製のキッチンがぴったりです。
キッチンの素材にもこだわって癒やしの空間を作れば、台所に立つ時間が長い場合も快適に過ごせるでしょう。
木製のキッチンといっても、テイストはさまざまです。ダークブラウンでまとめた古民家風や、ステンレス素材とミックスしたスタイリッシュなカフェ風など、好みに合う木製キッチンを探してみてください。
おしゃれな木製キッチンについてはこだわりの木製キッチンがほしい!料理好きにはたまらないオリジナル木製キッチンまとめで実例を紹介しています。
ウォークスルーのパントリーに趣味スペースを併設
キッチンを設置する場所に余裕がある場合は、パントリーを設ける方法もあります。
ウォークスルーなら出口が2つあり通り抜けが可能なので、台所や勝手口からアクセスしやすいのが魅力です。
まとめ買いした食品ストックの収納だけでなく、デスクやチェアを配置して、書き物や読書、裁縫など、趣味部屋として利用しても良いでしょう。
注文住宅でキッチンを計画する際の注意点
キッチンを計画するときに、これだけは押さえておくべき注意点としては、以下が挙げられます。
● 予算と広さを決めずに選ばない
● 無計画に収納を決めない
住宅会社に相談する場合も、次の点は頭に入れておきましょう。
予算と広さを決めずに選ばない
キッチンを選ぶときは予算を決めておき、費用の範囲内で理想を叶えることが重要です。
注文住宅を建てる際にはお金を使う場所が多くあり、キッチンに凝りすぎると総額が跳ね上がります。事前にキッチンに求める条件を洗い出しておくと、効率的に選べるはずです。
キッチンエリアを広くとると、ダイニングとリビングに使える面積は狭まります。理想のキッチンを追求することは大切であるものの、空間全体の広さも考慮してください。
無計画に収納を決めない
いつでも整った状態のキッチンを保つには、収納計画が重要です。デザイン性を優先して収納をないがしろにすると、後から「物が収まらない」といった問題が出てくる可能性があります。
食器や家電、食品ストックなどの量を把握して、調理中に出し入れしやすいよう、「何をどこに収納するか」考えておきましょう。普段のキッチンでの行動をイメージしてみると、計画しやすくなります。
注文住宅でキッチンを作る際の費用相場
メーカーやデザイン、仕様によって差があるものの、システムキッチンの価格相場は50万円〜250万円です。スタイルとしては壁付けよりもペニンシュラ型の方が費用は高くなりやすいでしょう。
なるべく安価で導入したいのであれば、I型キッチンがおすすめです。オーダーキッチンの場合の費用相場は70万円〜500万円と、自分のこだわりを反映させやすい分、より高額になる可能性があります。
また、キッチンを作るときは取り付け費用として、約15万円がプラスで必要です。排気ダクト用の換気扇が必要な場合は、さらに20万円程度高くなります。
オプションを選ぶ際には、取り付けに掛かる費用も忘れず確認してください。
おしゃれなキッチンのある注文住宅の建築実例
使いやすさとデザイン性を両立させた、フリーダムアーキテクツのキッチンの実例を3つピックアップしました。
紹介する例を参考に、自分たちのこだわりのキッチンをイメージしてみてください。
木目を活かして和モダンに仕上げたキッチン
CASE757 トキノエンガワ吊戸棚や天井の木目を活かし、和モダンな雰囲気にまとめたキッチンです。キャビネットの前面やワークトップにダークグレーを取り入れ、スタイリッシュな印象をプラスしました。
ペニンシュラキッチンと木のダイニングテーブルを一直線に並べて、調理や配膳、片付けといった動線に配慮しているのもポイントです。カウンターキッチンの正面の窓からは、縁側の植栽の緑を眺められます。
コンパクトながらも広々使えるⅡ型キッチン
CASE334 Warm House4.5mの木の天板を使用したⅡ型キッチンです。作業スペースを2つに分けることで、コンパクトながらも十分な広さを確保しています。そのため、夫婦や親子など複数人での調理も可能です。
キッチンカウンターとダイニングテーブルをつなげることで、コミュニケーションの取りやすさも実現しています。料理や食事、勉強など、家族それぞれがキッチンスペースに集まり、自由な時間を過ごせます。
家族が集まりやすいカウンター付きのアイランドキッチン
CASE743 two-sidednessカウンター付きのアイランドキッチンは、子どもの家庭学習や夫婦での晩酌など、家族団らんに役立ちます。
壁の色と統一したホワイトのキッチンカウンターを取り入れ、明るく清潔感のある空間に仕上げました。キッチンとリビングに段差をつけて、さりげなくゾーニングしているのもポイントです。
注文住宅で理想のキッチンを叶えよう
おしゃれで使い勝手の良いキッチンは、家事の時短や家族団らんの場になり、生活の質にも関わります。注文住宅を建てるのであれば、キッチン選びにもこだわりたいところです。
フリーダムアーキテクツでは利便性だけでなく、LDKの中心にふさわしい洗練されたキッチンを提案しています。注文住宅でこだわりのキッチンを叶えたいのであれば、まずは無料住宅作品集をお申し込みください。たくさんの実例写真を見ながら、イメージをふくらませましょう。
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この記事を書いた人
FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。