• 家の外壁を塗り壁に!特徴やメリット・デメリット

    135,999 view

    新しい外壁材が増えている中、昔ながらの塗り壁が見直されています。
    長い歴史の中で証明されている耐久性や安全性、左官職人の手仕事による意匠性など、塗り壁にはたくさんの魅力があります。
    塗り壁というと漆喰壁や土塗り壁など和のイメージが強いかもしれませんが、実は洋風の塗り壁もあります。
    塗装の仕上げ方次第で、風合いを変えられるのが塗り壁の強みです。

    そこで今回は、塗り壁の種類や特徴をまとめてご紹介します。
    また、家の外壁を塗り壁にするメリットやメンテナンス方法なども解説しているので、ぜひご参考にしてください。

    外壁を塗り壁にするメリットとデメリットは?

    塗り壁の魅力はシンプルでありながらも独特の風合いを味わえる点です。
    左官職人のコテさばきや刷毛の使い方で何通りにも仕上げ方を変えることができるうえに、カラーバリエーションも豊富。壁材にガラスや天然石を混ぜたり、タイルやレンガを組み合わせたりすることも可能です。凝った形の家でも塗り壁なら形状に合わせやすく、継ぎ目ができないのもメリットです。
    デメリットは、壁材が乾いて硬くなるまで時間がかかるため工期が長いという点と、汚れが目立ちやすく、ひび割れもできやすいという点です。塗り壁の素材には伸縮性がないものが多いため、密着している下地部分が伸縮するとひびが入りやすいのです。
    ただし、ひびが入りにくい伸縮性のある素材が塗り壁に使用されるようになり、デメリットは軽減されてきています。

     タイルやサイディングとは何が違う?機能面を比較!

    まずは塗り壁とタイルの違いを、簡単にご紹介します。

    1.出来上がりの差
    塗り壁→職人の腕によって差が出る
    タイル→誰が作業してもほぼ同じ仕上がり
    2.与える印象
    塗り壁→シンプルだが独特の風合いがある
    タイル→立体感があり高級感がある
    3.メンテナンス頻度と費用
    塗り壁→10~15年に1回ほど。塗りなおしのため、費用が高くなる
    タイル→10年に1回ほど。目地の張替えで済む場合は、費用が安い
    これだけでも、塗り壁とタイルには大きな違いがあることが分かります。では、その違いを詳しく見ていきましょう。

    タイルやサイディングと塗り壁の大きな違いは、工場で作られた壁材を並べるものか、手作業で仕上げられる唯一無二のものかという点でしょう。タイルもサイディングも工場で作られたパーツを運んできて、現場で並べて仕上げます。作業の上手下手や効率の良し悪しはあるでしょうが、タイルやサイディング自体は一定の規格で作られているため、誰が作業しても意匠としてはそれほど大きな差にはなりません。

    しかし、塗り壁はすべて左官職人の手作業であるため、模様の付き方から吹き付け塗装の厚さなどまで個人差が出ます。また、タイルやサイディングは材料一つひとつが重いため、垂直に建っている壁に貼り付けていくと住宅の躯体そのものに大きな負担がかかります。タイルやサイディングそのものには耐久性があっても、目地の部分が弱く目地から雨水が入り込んで本体が劣化してしまうこともありえます。
    そのため、メンテナンスの手間を避けてサイディングやタイルにしたつもりなのに、結局は頻繁にメンテナンスが必要になるという可能性もあります。

    塗り壁の魅力はどんな所?人気はあるものなの?

    ここで、家を建てるときに塗り壁を選ぶ人はどれくらいいるのかを調べてみました。

    【質問】

    自宅の外壁を塗り壁にしたいと思ったことはありますか?

    【回答数】

    ある:53

    ない:111

    調査地域:全国

    調査対象:【年齢】20 –

    調査期間:2017年03月31日~2017年04月06日

    有効回答数:164サンプル

    塗り壁の魅力がわかれば選びたくなる

    今回のアンケートでは、塗り壁にしたいと思ったことがないという人が全体の3分の2を占めました。

    ・雨や長年の劣化により、古びた感じに見えるからです。(50代/会社員/男性)

    ・外装はその家の住人の人柄を表すので、塗り壁は昔風というイメージがあるから。(30代/パート・アルバイト/女性)

    ・コストがかさむと言われ、また職人さんの腕で出来上がりにも差が出ると言われ塗り壁にすることを断念した(40代/会社員/女性)

    塗り壁にしたいと思ったことがないと答えた人のコメントには、「塗り壁は初期費用もメンテナンスもお金がかかる」「汚れが目立ちやすい」というものが多く見られました。
    また、和風の塗り壁を想像して、今どきの家には合わないと思った人も少なくないようでした。
    一方、塗り壁にしたいと思ったことがあると答えた人のコメントは次の通りです。

    ・アレルギーが心配なので珪藻土や漆喰にしたいと思った。(40代/専業主婦・主夫/女性)

    ・工場生産の外壁材に比べ、味のある仕上がりになるため興味がありました。(40代/会社員/男性)

    ・塗り壁の方が傷や汚れが付いたとき、また、上から塗装しなおして修復することができるからです。(20代/会社員/男性)

    塗り壁を外壁の候補に考えたことがあると答えた人のコメントには、塗り壁にすることのメリットを具体的に挙げているものが目立ちました。
    コスト面であきらめたという人もいましたが、実際に塗り壁にしたという人も少なくありません。

    今回のアンケートの結果から、塗り壁の良さを理解している人は、塗り壁に魅力を感じているように思えました。
    では、引き続き塗り壁の中でも選ぶ人が多いジョリパットについて見ていきましょう。

    塗り壁の代名詞!?高シェア率のジョリパットの魅力と特徴

    ジョリパットとは、耐久性の高い塗料を使った塗り壁のことです。モルタル外壁の上に吹き付け塗装をする際、塗料と砂を混合して吹き付けます。


    > 建築実例の詳細はこちら

    従来のモルタル塗装よりも厚みがあるため、耐久性に優れ、耐火性や防火性、耐候性も期待できます。塗料に粘性があるため、ローラーなどを使って模様を付けることができ、デザインの自由度が高いのも魅力です。
    外装だけでなく内装にも使える塗料のため、安全性の高さも注目されています。経年による黒ずみが出にくく、塗り替え回数が従来の塗り壁よりも少なくて済む点も人気の高さに繋がっています。

     家の外壁を管理!塗り壁の施工方法とメンテナンス方法

    塗り壁の多くはモルタル壁の上に塗装をするタイプです。ジョリパットをはじめ、漆喰壁や珪藻土壁もモルタルを塗って作った下地の上に、それぞれの塗装をして仕上げています。
    昔ながらの土壁の場合は、竹を編んで作った壁に土と刻んだ藁を混ぜ合わせたものを塗り込んで固めていきます。耐久性や防火性を高めるために、漆喰を塗って仕上げます。
    塗り壁が薄汚れたときのメンテナンス方法ですが、高圧洗浄機は使わないようにしましょう。水圧によって塗装を傷めてしまいます。部分的なくすみであれば、目の細かいサンドペーパーで削り取るときれいになります。
    小さなひびや欠けの場合には、壁に使った塗料と同じものを入手し、指先や筆などで盛るように補修します。10年~15年に一度は塗り直しをすることで美しい状態を保てます。

    外壁選びはメンテナンスのしやすさも大切

    塗り壁の魅力は、自然素材が使われている安全性と、落ち着いた風合いに仕上がる点です。
    色や模様の種類が多く、デザインの自由度が高いのも塗り壁の大きな特徴です。耐久性の高い塗料も開発され、丈夫さも兼ね備えた塗り壁が増えていますので、外壁の候補に塗り壁を加えてみてはいかがでしょうか。
    また、外壁を選ぶ際には、メンテナンスのしやすさや手間もあわせて考慮しましょう。
    見た目とメンテナンス頻度などの機能性の、2つのバランスをとることが大切です。

    もし外壁選びに迷っているならば、フリーダムアーキテクツの建築事例をご参考にしてみてください。外壁が占める面積は大きく、外壁のサンプルを単体で見るのと、実際に建つ家の外壁を見るのとでは、印象が全く違うことがあります。
    ぜひたくさんの建築事例を見て、自分の建てたい家のイメージをより具体的なものに造り上げていきましょう。
    フリーダムアーキテクツの建築事例はこちら

    ◆◆フリーダムアーキテクツが開催しているデザイン住宅無料セミナーと住宅見学会の開催スケジュールはこちら。

    関連記事:

    後悔しないための家の外壁選び!壁材の種類と選び方のコツ特集

    カテゴリー:

    新着記事

    おすすめ記事