なるべく収納スペースは広いほうがいいと思いがちですが、無闇に広くすればいいというものでもありません。
収納スペースが広すぎてほかの部屋の間取りに影響してしまっては、せっかくの新しい家も魅力が半減してしまいます。
また、家の中をスッキリと見せるためには、程よい広さの収納スペースであることがポイントです。
では、程よい広さの収納スペースとは、何を基準に決めればよいのでしょうか?
このような基礎的なところから、新しい家の間取りを考える際の収納スペースについて、一緒に計画を立てていきましょう。
家の中をスッキリと見せる収納アイデアやスペースの有効活用方法も含め、余すところなく紹介していきます。
Contents
住宅完成後に収納の不満を感じる人はどれくらい?
住宅になくてはならない収納ですが、住まいが完成してから収納に不満を持つこともあるそうです。
では、どのくらいの人が不満を感じたことがあるのか、アンケートを見てみましょう。
【質問】
住まいが完成してから収納に不満を感じた瞬間はありましたか?
【回答数】
はい:105
いいえ:101
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 –
調査期間:2017年03月21日~2017年03月27日
有効回答数:206サンプル
せっかく作った収納が使いにくい!
「はい」の方が多い結果ではありますが、「いいえ」との差はたったの4票!まずは不満を感じた人の意見を見てみましょう。
忙しいキッチンでの仕事の合間に、台に上るというのはとても面倒臭いです。(女性/40代)
「はい」と答えた人は、せっかく作った収納も使い勝手が悪かったというケースが多いようです。
次に「いいえ」と回答した方の意見です。
収納を有効活用できている人のなかには、早めに間取りを決めており、スペースも広く不自由はないという意見が多く見られました。
「いいえ」の人はもちろん、「はい」と答えた人も収納について計画を立てていないわけではなさそうです。
ただ、想定していたのと使い勝手が違うのが問題のようでした。それでは、収納計画で失敗しないためのポイントを解説します。
新居の収納スペースは現在の住居が判断基準
適切な収納スペースにするには、現在どのくらい荷物があるか把握することから始めましょう。
今住んでいる家の収納スペースにどのくらいの量の荷物がしまってあるのか、今の収納スペースにすべて収まっているのか、今後荷物が増える予定はあるのかどうか、いろいろな観点から検証します。
ひとつの家に長く住めば住むほど荷物は増えていくケースが多いため、新居の収納スペースは今ある荷物プラスアルファの量で考えるのがおすすめです。
また、収納スペースは床面積ではなく壁面積で考えるほうがうまくいきやすいです。
広く床面積を取ったとしても荷物がたくさんあれば積み重ねたり、奥から順番にしまっていったりすることで荷物が取りづらくなるからです。
それよりも壁面積を広めに取り床面積を控えめにすれば、棚を取り付けるのも簡単ですし、前にある荷物をいちいちどかして奥の荷物を取るという状況を避けることができます。
パントリーを設置すれば収納スペースは一気に拡大!
パントリーとは、食品や調理器具などを貯蔵するためのスペースのことで、デザイン性を考慮してパントリー内に冷蔵庫を収納する家庭もあります。
大抵、キッチンの隣かキッチン内にパントリーを取り付けることが多いです。キッチンには食品以外にフライパン、鍋、包丁、まな板などの調理器具、冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器などの電化製品など多くの物を収納しなければなりません。
パントリーがあればごちゃごちゃしがちなキッチン周りもスッキリと片付けることができ、調理スペースもきちんと取ることができます。壁面に棚をたくさん取り付ければ、大容量収納も夢ではありません。
ちなみに、棚を取り付けるときは、あまりに奥行きを取りすぎると物が取りにくくなります。
奥のほうに賞味期限切れの調味料が隠れていたというようなことがないように、適度な奥行きで横幅の広い棚を取り付けるようにしましょう。
死角を作る間仕切り収納術はおすすめ!
家族みんなが快適にすごせるように、リビングのスペースは広めに取るのが一般的です。もし敷地面積が狭くて思うような収納スペースが取れなかった場合、このリビングに間仕切りをつけて収納スペースをつくるという方法があります。
たとえば、家の中で一番好きな場所はリビングという子どもは多いと言われており、リビングが子どもの遊び場になる家庭も多いでしょう。しかし、夕飯の支度をしながら子どもにお片付けをさせるのは、なかなか骨が折れますよね。
そこで、リビングに間仕切りを立てて子どものおもちゃ収納スペースにすれば、子どももすぐに片付けができますし、お母さんもその姿を見守りながら家事ができます。
間仕切りがあるので、その裏が多少ゴチャゴチャしていても気になりません。もちろん、家族の荷物置き場などにしてもOK。いろいろな用途で使うことができるのでおすすめです。
思い出の品が多い人におすすめ!屋根裏収納
収納する物には使用頻度があります。それらの物は一緒くたにしてしまうより、使用頻度ごとに収納したほうが、しまうのも楽ですし使うときも取り出しやすくて便利です。
毎日使う物や、毎日ではなくともよく使用する物は、居室近くにある収納スペースを活用します。
使用頻度の低い物は、屋根裏収納がおすすめ。子どもの頃は屋根裏に上がるのが楽しくて遊び場になることもあるでしょう。しかし、大人になると屋根裏に登るのは億劫になってくるものです。
そこで、使用頻度の低い荷物を収納すれば、スペースを有効活用できるというわけです。
たとえば、スキー用品やマリンスポーツ道具などの季節製品は使う時期が限定されているため、普段から目の届く範囲にある必要はありません。また、アルバムや記念品などの思い出の品も、大切に保管しておきたいですが頻繁に使用する類の物ではありません。
屋根裏をうまく利用して、賢く収納してはいかがでしょうか。
収納計画はいろいろな住宅の間取りも参考に
使いやすい収納スペースにするには、ただ単に広ければ良いわけではありません。適切な広さで設計しなくては、スペースの無駄遣いになってしまいます。
同時に、「取り出しやすく、しまいやすい。」ことも大切です。
使い勝手の悪い収納スペースは、自然と使われなくなってしまうものです。せっかく貴重な空間を割いてつくる収納スペースなので、使い勝手には十分注意して設計しましょう。
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