家の間取りを考えるのは楽しいけれど、大変な作業でもあります。
家族みんなにとって良い家、間取りにするというのは意外と難しく、時にはケンカの原因になってしまうことも……。最適な家の間取りは家庭の数だけ存在します。そうは言ってもそれぞれの希望ばかり主張していては、決まるものも決まりません。
そこでおすすめなのが、間取りの基本的な考え方について把握しておくということ。意見がぶつかっても妥協案を出しやすく、実際に住みやすい家になりやすいのです。
今回は家の間取りを決める4つの基本的な考え方について紹介します。
Contents
間取りを決める際はどのような手順で進めるのがいいの?
住宅の間取りを決める際、どのようなことに苦労したのか、アンケートを取ってみました。
苦労が多い…… 新築の間取り決め
・方向やら予算やらいろいろな部分で身内の意見がわかれたから少し苦労しました。(会社員/男性/30代)
・土地の広さが決まっているので、必要な部屋や動線などを考えるのが大変でした。
日当たりや風の通りなども気にしていました。(女性/40代)
・コンセントの位置決めは、実際生活してみないとわからないので、想像しながら必要箇所や数などをきめました。
ただ、生活してみてここに欲しかった、ここはいらないでしょうという箇所が何箇所かありました。(男性/40代/)
・風通りの良い部屋にしたかったので壁や柱を極端に減らしたら、耐震性の問題で壁や柱を増やさなければいけなかった。(女性/40代/)
・子供の数がまだはっきりと決まっていたわけではなかったので、その点が苦労した。(自営業(個人事業主)/女性/50代)
【質問】
住宅を建てる際の間取り決めで苦労したポイントがあれば教えてください。
【回答結果】
フリー回答
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 –
調査期間:2017年03月21日~2017年03月27日
有効回答数:187サンプル
生活動線や配線、耐震性などさまざまなことで苦労されたようですね。家族が多いとその分だけ意見も出てまとめるのが大変そうです。完成が楽しみな新築住宅ですが、できるまでの苦労はいろいろあることがわかりました。
では、アンケート結果で多かった点をピックアップして、どのように間取りを決めていけばいいのか、その考え方を説明していきます。
家族の意見をまとめよう!
家族みんなで住む家は、全員の意見を取り入れたいものです。しかし、お互いの意見が食い違うこともあるでしょう。家族間の話し合いをうまくまとめるには、どのような希望があるかをすべて出しあうことから始めましょう。
それと同時に、現在住んでいる住宅の不満点や改善点などを挙げていきます。玄関にシューズクローゼットが欲しい、洗面所が狭くて不便、1人で過ごせる部屋が欲しいなど、いろいろ出てくるのではないでしょうか。
次に、お互いに絶対に譲れない条件を挙げていきます。このときに、条件が全員一致していれば、それが家の間取り決めをするための判断材料になります。
問題は、条件が一致しない場合です。もう一度その条件についてよく考えてみて、それでも譲れないようであれば、出しあった条件のうちどれなら妥協できそうか、それぞれ妥協案を考えてみましょう。
家族の一人が頑として譲らなくても、ほかの家族から見て必要ないと判断したら、そこでよく話し合うことが大切です。
暮らしやすい家のためには動線計画が大切
暮らしやすい家とは、動線計画がしっかりしている家と言ってもいいでしょう。動線がしっかりしていると、お互い気兼ねなくのびのびとすごせる家になります。
動線の考え方はいろいろありますが、まずは家事動線をベースに考えることが重要です。家事は心地よく過ごすために欠かせません。
逆に家事がスムーズにいかないと、時間や手間がかかってストレスが溜まりやすくなります。家事の時間を減らすことも、快適な生活には必要です。まずは家事動線をきっちりと考えて、考えが固まったら家族全員で話し合ってみましょう。
スムーズな家事動線は、家事を主に行なう人だけではなく、ほかの家族にとっても使いやすい家になります。
暮らしやすさを重視するなら、まずは家事動線を決めましょう。家事動線が決まっていれば、ほかの生活動線も決めやすくなりますので、ぜひ実践してみてください。
太陽光の入り方と風の通り方を考える
陽当りの悪い家は昼間も照明をつける必要があり、電気代がかかるうえに気分も晴れませんよね。また、風が通らない住宅は空気や湿気がこもって、快適な住まいとは言えません。
採光と通風を確保するための間取りの考え方としては、窓の配置が重要。日中明るく風通しの良い間取りにするなら、南側に大きな窓を取り付けて北側に風が通り抜けるための窓を設置するのが一般的です。
もし午前中はリビングで過ごすことが多いのであれば、東側につけるのもおすすめです。ただし、南や東の窓はあくまでも一般論で、地形や立地環境によっては必ずしも南や東が最適とは言い切れません。
たとえば、夜型生活をしている人であれば、西側の窓も悪くありません。西日があたると夕方から夜にかけて部屋が温まりやすいので、冷え性の女性などは寝室にすると寝付きがよくなります。北側も壁の上部に窓をつければ、風の出口として利用することができます。
満足度を左右するコンセントの位置
コンセントの数は、足りなくて困ることはあっても、多いのには困りません。また、せっかくコンセントを設置したのに使えない位置にあると、生活していくうえでとても不便です。
そのため、配線計画はぬかりなくしておきましょう。失敗しない考え方としては、設置する家具の配置をあらかじめ考えておくことです。リビングでのんびり楽しく過ごすことを想定していたのにテレビ線が遠いと、テレビを想定した場所に置くことができません。
コードを継ぎ足して使っていると、今度はコードに躓いて転倒してしまうことも想定されます。逆にコンセントが多すぎて使用せず、ホコリがたまって発火などが怖い……という人もいるかもしれません。
その場合は、ホコリや湿気を防止するためのプラグカバーを取り付けることで、トラブルを防止できますよ。
まとめ
家族みんなが過ごしやすい家をつくるための考え方は、いろいろある意見をひとつにまとめやすいというメリットがあります。
大切なのは、実際に住んでみていかに住みやすいかということです。そのために、意見がぶつかりあうとしても最初の希望はすべて出しあったほうがいいでしょう。
注文住宅なら「できないかも」と思ったことでも実現できる部分が多くあります。何十年と住む家ですから、満足できる話し合いをしてくださいね。
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