理想の家づくりを叶えるうえで、土地の形はとても重要です。
しかし、「形の悪い土地だから理想の家が建たない」とは言い切れないのも事実。間取りのアイディア次第で、思わぬ土地が理想の候補地に変貌することもあります。
こちらでは、年間約400棟のデザイン住宅を手がけるフリーダムの実績の中から、特徴的な事例を間取りのポイントと共にご紹介します。
狭小地
都心などに多い狭小地。建築面積が限られているため、間取りの取り方、優先順位などの決断をよりシビアに求められることから、敬遠されやすい側面があります。
しかし、設計のアイディア次第で、狭小地に理想の住宅を叶えることは十分に可能です。
しかも、狭小地は割安であることが多いため、費用面でのメリットがあることも。そんな狭小地でこだわりの住宅を叶えた実例をご紹介します。
CASE 342 ~ う つ ろ ~
約50平米という限られた敷地に建つ2F建て住宅。1FのLDKに最大限の広さを持たせるために、ワンルームの間取りプランを計画しました。
しかし、単調なワンルームでは「広く感じる」だけの住宅となってしまうため、こちらの住宅では「安全性」と「空間のメリハリ」という付加価値を取り入れました。
ワンルームでの耐久性の確保
ワンルームの間取りは、余計な壁面を撤去することで空間に抜け感を造り出し、実物以上の広さを感じられる手法です。しかし、壁面が減るということは、2Fを支える支柱が減ることになるため、その分耐久性が落ち、安全面に不安が残ります。
そこで採用されたのが、1F中央に設置されたルーバー。
間隔を置いて複数の柱を設置することで、隙間から覗ける抜け感を持たせながら、2Fを支える支柱としての機能も両立。
それだけでなく、見る角度により隙間の間隔が変わるため、移動するごとに変わっていく空間の雰囲気も楽しめます。
凹凸が生み出すさりげない境界線
「空間のメリハリ」では、床と天井に設けた窪みがポイントになります。
通常ワンルームの場合、各部屋の仕切りが曖昧になることが多いですが、そのままでは空間が単調になってしまいます。
そこで、こちらの物件では、玄関の床、リビングの床、キッチンの天井に窪みを設けています。
これにより、ワンルームが生み出す開放感はそのままに、各空間の境界線をさりげなく造り出すことで、空間の変化に富んだプランに仕上がっています。
いかがでしたか?
ワンルームという間取の特性をどこまで引き延ばせるか。
これは敷地の問題よりも、アイディア次第で大きく変わることが多々あります。
それを引き出すのが設計事務所の役割であり、設計者の力量が問われる部分でもあります。
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