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    地盤を考えた土地探し!選び方のポイントや準備

    土地探しをする際にはチェックしなければならない点がたくさんあります。
    例えば、規制や周辺環境などを気にすることなく土地を購入してしまうと、希望通りの家を建てられなくなってしまうかもしれません。そんな中、日本で生活するなら着目しておきたいのが地盤の固さです。
    日本は地震が多いうえに、傾斜地などでは大雨で地盤が緩むと地すべりの心配もあります。
    ここでは、地盤を考慮した土地の選び方や地盤の調べ方について解説します。

    土地探しをスムーズにするために!購入前にやるべきこととは?

    土地探しをスムーズにするために!購入前にやるべきこととは?

    立地や形がよくても地盤が悪い土地を購入してしまった場合、その上に建物を建てるときは地盤改良が必要になります。地盤改良にはかなりまとまった費用がかかるため、できれば改良の必要がない地盤がしっかりした土地を最初から選んでおくのがおすすめです。
    とは言っても、実際の地盤調査は土地を購入してからしかできません。ですから、土地を購入する前は別の方法で地盤の固さを判断しなければなりません。そこで、過去の記録や古い地図、役所が作成したハザードマップなどからおよその地盤の固さを判断します。
    例えば、地震が起きたときに液状化するおそれがあるとハザードマップに記されているところは、地盤が軟弱な場所と考えて間違いありません。また、過去に土砂崩れや地盤沈下が起きているところも地盤がよいとは言いかねます。
    古い地図を見たら池や沼だったという土地も地盤は脆いはずです。山を切り開いた造成地の場合にも、盛土して造られた場所は地盤が脆いことが考えられます。
    大都市圏には地盤が脆いところが多いと言われていますから、土地を具体的に探し始める前に、脆弱な地盤の地域を候補から外すという作業をしておいたほうがスムーズにことが運びます。

    埋め立て地は大丈夫って本当?地盤沈下の心配はない?

    埋め立て地は大丈夫って本当?地盤沈下の心配はない?

    日本の大都市圏には埋め立て地がたくさんあります。埋め立て地はもともと海や湖、沼など水があったところに土を入れて人工的に作った土地です。
    上に建物を建てられるように地盤改良されているとはいえ、大地震が起これば液状化しやすい土地としてハザードマップに載っていることがほとんどです。長い年月を兼ねて埋め立てに使った土砂が圧縮され体積が減ってくるため地盤沈下のおそれもあります。
    埋め立て地は都心部からの交通の便が良いところにあることが多く、地盤以外の面では魅力的に感じられるかもしれません。しかし、地盤が沈下したり液状化したりしてしまったら、上に建てた建物が傾いてしまい、簡単には改善できません。
    地盤が軟弱な埋め立て地であることが最初からわかっているのであれば、購入は避けたほうが無難でしょう。

    地盤によって費用が変わる?!土地価格への影響

    地盤によって費用が変わる?!土地価格への影響

    購入する土地の地盤の状況が違うだけで、工事にかかる費用や土地の価格が大幅に変わります。その理由は地盤調査と地盤改良の必要があるかないかの違いです。
    このうち地盤調査に関しては、2000年に建築基準法が改正されて以降、実質的に義務付けられたような形になっています。地盤調査の結果、問題がなければそのまま住宅を建てることができますが、地盤改良の必要があると判断されたときには地盤改良が行われることになります。
    ただし、上に建てる建物によって地盤改良の必要があるかないかの判断が分かれるケースもあります。例えば、平屋建てなら地盤改良は必要ないが、2階以上の建物を建てるなら地盤改良が必要などという場合です。
    地盤改良は土地の広さにもよりますが、100万円前後は最低でもかかると考えておいたほうが無難です。土地の購入後に余分な費用が発生することになるため、多少の価格差であれば、最初から地盤の固い土地を選んでおけばよかったということにもなりかねません。

    地盤はどうやって調べるの?チェックの方法

    土地探しの段階でも地盤が脆い土地を見分けるポイントはいくつかあります。
    例えば、近隣の住宅の基礎がどうなっているかをチェックする方法です。基礎部分にひびが入っているのが見受けられるような場合には、地盤に問題がある地域である可能性があります。
    また、周辺の道路よりも土地が低い場合は水が溜まりやすいため、雨が多い時期には地盤が緩くなりやすいと考えられます。地名に水に関係がある文字が入っている場合も要注意です。
    古い地図や航空写真などから昔の状況を確認すると、田んぼや沼の可能性があります。現在の地目が宅地の場合でも、遡ってみると違うかもしれません。法務局で土地登記簿謄本を取ってみると、土地の過去を知ることができます。

    地盤チェックの重要性を知る!一般的な確認状況は?

    最後に、実際に土地の購入を行った人は、購入する前に地盤のチェックを行ったのかどうか、アンケートを取って聞いてみました。

    【質問】
    土地を購入する前に地盤のチェックは行いましたか?

    【回答数】
    確認した:114
    特にしていない:53

    調査地域:全国
    調査対象:20歳以上の男女
    調査期間:2017年03月31日~2017年04月06日
    有効回答数:167サンプル

    土地を購入する前に地盤チェックを行いましたか?

    やっぱり地盤は気になる人が多い

    今回のアンケートでは、土地の購入前に地盤のチェックを行ったという人が7割弱という結果でした。

    ・自分で調べられるところは、しっかりと調べた。埋め立て地ではないことの確認とか。(30代/会社員/男性)
    ・地盤がゆるければ、くい打ちが必要になりますので予算が上がります。周辺の方に聴聞し、問題がないことを確認しました。(60代/契約・派遣社員/男性)
    ・ネットで調べられる程度ですが確認しました。南海トラフ地震等怖いので。(40代/専業主婦・主夫/女性)

    地盤をチェックしたというコメントを見ると、人によってとった方法は違いますが、自分で納得がいくまで地盤についての確認した様子がうかがえます。
    地震による液状化を気にしている人と、大雨による土砂災害を気にしている人がいるようでしたが、どちらも地盤改良に余分な費用をかけずに済むようできる限り調べたことがわかります。
    一方、特にしていないと答えた人のコメントは次の通りです。

    ・過去に災害が起きた地域か否かは確認したが、地盤のチェックまではしていない。(40代/会社員/男性)
    ・地盤チェックしていなかったので、いざ家を建てる段階になって、土地改良が必要なことが判明しました。(50代/専業主婦・主夫/男性)
    ・地盤まで頭になく購入後家が揺れます。後から聞きましたが川が近いからと言われました。(50代/専業主婦・主夫/女性)

    特にしなかったと答えている人の中にもハザードマップや過去の災害履歴は気にして調べてみたという人が含まれていました。
    しかし、全体的に土地を購入する時点では地盤のことは頭になかったという人が多いようです。
    コメントを見ていくと、後で地盤改良の工事が必要になったり、家を建ててからトラブルが発生したりして、後悔している様子が見受けられました。

    アンケートの結果、やはり安心して家を建てるためには、購入する土地の地盤について事前に調べておいたほうがよさそうです。

    まとめ

    土地の上に家を建てて住む以上は、地盤のこともきちんと考えて購入しましょう。
    一度家を建てたら、長くその土地の上で生活することになるため、振動や地盤沈下などトラブルが発生したら、長期間にわたって悩まされることになります。
    少しの手間をかけることで将来的にも安心して生活できるようになるのですから、土地を購入する前に地盤のチェックを行うようにしましょう。安心を手に入れられるうえに、余分な出費を避けられます。

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