住宅の代表的な税金!?固定資産税の仕組みや額

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住宅を購入すると毎年支払わなければならなくなるのが固定資産税です。
一戸建てでもマンションでも土地だけ購入した場合でも固定資産税はかかります。固定資産税は、地方自治体が固定資産にかける賦課税で、固定資産を所有している人に支払う義務があります。
つまり、賃貸住宅の場合は家主が支払うことになりますが、自分の家を購入したら、支払いの義務が発生するというわけです。
ここでは、固定資産税の仕組みなどについて解説します。

固定資産税ってどうしてかかるの?税金の仕組みは?

固定資産税を地方税として支払わなければならないのは、住宅が建ち、街が形成されると道路や上下水道、学校などの設備や、ゴミの収集などのサービスが必要になるからです。
インフラ整備や行政サービスを行うための財源確保のために固定資産税の徴収が行われます。固定資産税は固定資産評価基準を使って計算します。総務大臣の定める基準で、土地は公的価格を、家屋に関しては時価を基準にします。
固定資産税評価額が課税標準額になるため、それに全国一律の標準税率1.4%をかけると固定資産税額が計算できます。
土地の部分に関しては、住宅が建っていると減免対象になります。住宅用地であることが条件ですが、200平方メートル以下の小規模住宅用地の場合は課税標準額の6分の1に、200平方メートルを超える一般住宅用地の場合には課税標準額の3分の1に減額されます。
また、平成29年現在、平成30年3月31日までに建てられる新築住宅は、1戸あたり120平方メートルまでを限度として課税標準額の2分の1が減額されるという減免措置の対象です。もちろん、減免措置には適用期間があり、戸建て住宅は3年間、マンションは5年間です。

固定資産税の額が知りたい!節税の方法はあるの?

固定資産税の計算式に具体的な数字を入れて計算してみましょう。
土地の課税標準額を2,000万円、建物の課税標準額を1,000万円、建物の床面積を120平方メートル、土地の面積を150平方メートルとして新築住宅の固定資産税を計算します。
土地にかかる固定資産税は、2,000万円×1/6×1.4%ですから約4.7万円です。一方、建物のほうは1,000万円×1.4%×1/2なので7万円です。併せると新築から3年間の固定資産税は11.7万円ということになります。
しかし、4年目からは建物の減免措置が無くなるため、単純計算で7万円も固定資産税が上がってしまうことになります。新築で固定資産税を節税するなら、実地調査が済むまではなるべく余分な設備を付けないようにしておくのがおすすめです。
同じエアコンでもビルトインにしてしまうと設備としてカウントされてしまいます。
最初に役所の職員が実地調査で付けた評点はその後家の構成が変わったとしても変わりません。
評点の高い設備を付けるなら、実地調査の後にすると節税できます。

土地や家屋から割り出す!住宅にかかる固定資産税を知る計算方法

固定資産税の計算式は、課税標準額×1.4%ですから、かなり単純に税金の額を計算できるように思われます。
しかし、課税標準額の出し方が複雑なため、単純なようで実は素人には正しい数字を弾き出せるものではありません。
課税標準額のもとになる固定資産評価基準では、全国一律で評価ポイントが決められていますが、建物の構造や設備の仕様、建材の種類などにポイントが付けられていて、物価水準なども加味した係数で調整されます。
家の構造や設備が贅沢になるほどポイントが高くなり、経年劣化の少ない建材を使うほど、年数が経っても固定資産税が下がりにくくなります。
公開されている評価基準を参考にしても、係数などがわからないと正しい数字を出せません。
とはいえ、標準的な構造の場合、実際の建築費の40%~60%に収まるのが普通です。概算するのであれば、課税標準額を50%として計算してみるとよいでしょう。

毎年いくら用意すべき?経験者の固定資産税額は?

ここで、実際に固定資産税を支払っている人はいくらぐらい支払っているのかを調べてみました。

新築なら狭くても10万円以上

・愛媛県松山市で1件目は土地150坪建物4LDK築11年で年12万円位(農家住宅)2軒目は土地140坪建物6DK築100年の古民家で建て替え不可のため6万円くらいです。(50代/会社員/男性)

・11万くらいで5年です。広さは60坪くらい(30代/パート・アルバイト/女性)

・築15年で52坪。昨年度の固定資産税は10万円でお釣りがくる程度でした。(40代/専業主婦・主夫/女性)

・税額は約12万円、住宅築年数は1年、土地の広さは約43坪(50代/公務員/男性)

・30坪。重量鉄骨3階建て。築1年。二世帯住宅。土地約6万。建物約13万。(30代/専業主婦・主夫/女性)

・築44年の戸建。191.6坪。固定資産税は38,000円でした。

【質問】

最新の固定資産税額はいくらでしたか?住宅の築年数や土地の広さも教えてください。

【回答結果】

フリー回答

調査地域:全国

調査対象:20歳以上の男女

調査期間:2017年03月31日~2017年04月06日

有効回答数:172サンプル

建物の床面積や地域による格差もありますが、新築の場合は土地が狭くても10万円~20万円の固定資産税がかかると言えそうです。逆に、建物が古く設備の減価償却が済んでいるような場合には、たとえ土地が広くても固定資産税の額はかなり安くなるようです。
重量鉄骨のような頑丈な建物は、1年目でも固定資産税の額が高いこともわかりました。いずれにしてもまとまった金額が出ていくことになるため、住宅を購入する際には、住宅の購入費用だけでなく、固定資産税の分も予算に入れておく必要がありそうです。

いつ払えばいいの?払い方の注意点は?

固定資産税は毎年1月1日時点に所有している固定資産にかかります。納期に関しては、市町村がそれぞれ条例で定めてよいことになっています。
そのため、若干地域差がありますが、5月末が納期の場合には納税通知書が送られてくるのは5月の初旬です。年4期の納期も東京23区の場合には、6月、9月、12月、翌2月、大阪市は4月、7月、12月、翌2月という具合に地方自治体ごとに違っています。
支払い方法には金融機関やコンビニなどでの「現金窓口払い」の他に、「口座振替による自動支払い」、ATMやインターネットバンキングなどでの「ページー支払い」、「クレジットカード払い」があります。
課税額はあらかじめ計算され送付されてきますが、稀に間違っている場合があります。個人名義なのに50万円以上の固定資産税を支払っている場合や、店舗と兼用の住宅または二世帯住宅を所有している場合、店舗や事務所などを居住用に変更した場合など特殊な場合にミスが起こりやすくなります。
土地の形状がいびつな場合や高低差が大きい場合なども固定資産税の額が間違っている可能性があります。怪しいと感じたら自分の手で計算し直してみましょう。

まとめ

固定資産税は家を購入すると必ずかかる税金です。土地や建物の広さと築年数によって変わってきますが、一般住宅の固定資産税の相場は10万円~20万円程度です。
役所が計算した納税額が書かれた納付書が送られてくるため、ついその金額を鵜呑みにしてしまいがちですが、間違っている場合もあります。明らかに高すぎると感じたら自分で計算し直してみましょう。
土地と建物それぞれに減免措置があるため、購入前にどういう条件になっているかを把握しておくことも大切です。

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