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  • 注文住宅ならではのおしゃれな玄関アプローチの作り方!建築実例を紹介

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    道路や駐車場から玄関へ続くアプローチは、新築住宅だからこそこだわりのあるものにできます。 おしゃれなデザイン、使い心地の良さなどを考えながら、オリジナリティのある玄関アプローチにすることも可能です。 ただ、単に好きなように作るだけではなく、外見的な美しさや安全性、防犯性などを考慮しつつ、満足度の高いものにしていきましょう。 具体的にどのようなポイントに注意すれば、おしゃれで満足のできるアプローチになるのかをチェックしてみましょう。

    玄関アプローチとは?玄関ポーチとの違いについて

    玄関アプローチとは、敷地の入り口から玄関までの通路のことです。庭部分全体にコンクリートを施工するなど、アプローチを作らない家もありますが、デザイン面・機能面からメリットが多いため、外構のデザインでは検討されることも多いです。 玄関アプローチとよく似た「玄関ポーチ」という言葉もあります。こちらは、主に玄関ドア周辺の屋根がかかっている部分のことです。建物の一部なので、玄関アプローチとは違い建築面積に含まれます。 敷地の外から入る場合、門をくぐって玄関アプローチを通り、次に玄関ポーチに入って玄関扉に続くイメージです。 関連記事:新築で失敗しやすい玄関ポーチ!住み始めて気になる点とは?

    玄関アプローチに必要な幅

    玄関アプローチのサイズに法的な規制は特にないため、使い勝手やデザインを重視して自由に決めることができます。 一般的には、人一人が余裕を持って通れるスペースを確保したいなら、幅0.6mは必要といわれています。友人を招く機会が多い家や、家族の出入りする時間帯が重なっている家の場合は、すれ違ったり傘を差すことを想定し、1.2m程度確保できると余裕を持って通行できるでしょう。 敷地の広さに余裕がある場合、もう少しゆとりを持って大きめの1.5m以上の広さにすることもできます。ただし、アプローチは幅が広ければ良いというわけではなく、大き過ぎると間延びした印象になることもあります。 家の外観全体とのバランスも見ながら、設計担当者と相談しつつ、自分や家族の暮らしに合ったサイズを選んでみてください。

    玄関アプローチにおすすめの素材

    玄関アプローチは、どのような素材で作るかによって、印象やその後のメンテナンス負担が大きく異なります。具体的にどの素材が使われるのか、詳しく紹介します。

    敷石

    アプローチの敷石は、通路に敷き詰めるように使用されるのが一般的です。並べて通路の形を作ります。天然石だけでなく、コンクリートやFRP(強化プラスチック)でできたものもあります。 敷石は、角形のほかに丸形や乱型などバリエーションが豊富です。また、敷石のタイプ選びや色選びによってさまざまなテイストに合うため、人気の素材の一つです。和風から洋風、カントリー調など家に合わせて通路をデザインできます。 敷石の上には植物が生えないため、庭の雑草対策に検討されることもあります。

    レンガ

    粘土を焼き固めて作るレンガも、アプローチ作りでよく使われる素材の一つ。温かみのある雰囲気があり、ガーデニングとの相性も良いという特徴があります。庭造りにこだわりたい人にもおすすめです。 設置する環境によっては色味が経年変化します。時間が経つことにより変化を楽しめるのも、レンガの魅力ですね。 レンガは、原料となった粘土の成分によって色が異なります。一般的な赤色だけでなく、ベージュやピンクのものも。好みの色で揃えて敷き詰めても良いですし、複数の色を組み合わせるのも楽しいですね。

    タイル

    外構用のタイルは、お風呂のタイルなどと比べて大ぶりで、光沢をおさえたものが一般的。玄関アプローチに使うと高級感が出ることが特徴です。 タイルを使用するメリットは、経年による劣化が少なく、掃除をまめに行えば10年以上張り替えの必要がないこと。外構のメンテナンスや交換をなるべく少なくしたい人には、おすすめの素材です。

    砂利

    外構用の砂利は、小石サイズの大ぶりのものから、細かいものまでバリエーションがあります。色も、白や黒だけでなく、グレー、ベージュ、黄色、ピンクなどさまざまです。砂利の色選びしだいで、玄関アプローチの印象ががらっと変わります。 玄関アプローチ作りでは、敷石や後述の枕木と併用されるのが一般的です。角のある砂利なら、踏むとジャリジャリと音がするため、1階窓の前や、2階への足がかりになりそうな柱の周りなどに撒くことで、防犯効果が期待できます。

    枕木

    枕木とは、線路のレールの下に間隔を空けて設置され、電車とレールの重みを支えている角材のことです。線路での役目を終えた後も、まだ使えるものは中古枕木として流通しています。大型のホームセンターなどで見かけることがありますね。 枕木はデザイン性が高く、和風、洋風どちらの外構にもマッチしますが、経年劣化するため定期的に交換が必要です。 なお、コンクリートブロックを枕木風にデザインした「コンクリート枕木」というものもあります。本物の枕木とは味わいが異なりますが、耐久性を重視したい人はこちらも検討してみてください。

    コンクリート

    アプローチや庭を、コンクリートで埋めるケースもあります。無機質でモダンな印象になるため、シンプルですが多くのオーナーから選ばれている人気の素材です。 コンクリートというと、白やグレーを思い浮かべる方もいるかもしれません。他にもブラウンや黄色、ピンクベージュなどのバリエーションがあり、ポップな印象に仕上げることも可能です。好みの色を選べるができるのも、コンクリート仕上げの魅力の一つですね。 雑草対策として、実用性の面からコンクリートを選ぶ人も多いです。すき間なく埋めるとほとんど雑草が生えないため、夏の草むしりから解放されますよ。

    インターロッキング

    レンガに似せたコンクリートブロックを組み合わせて舗装することを、インターロッキングと呼びます。インターロッキングブロックを敷き詰めるように並べ、通路を形作ります。洋風デザインの外構と相性の良い素材です。 タイルと異なるのは、目地を埋めないため、ブロックの間にすき間ができることです。これによって水はけが向上して滑りにくくなります。こうした性質から、公園などの舗装によく採用されます。 欠点を挙げるなら、ブロックのすき間に雑草が生えることです。除草剤を使用したり、定期的に草むしりするなど、メンテナンスが必要です。

    洗い出し

    コンクリートは、砂利や砕石にセメントを混ぜて作られます。洗い出しとは、コンクリートが硬化する前に表面のセメントを水で流し、含まれている砂利などの原料を浮かび上がらせる仕上げ方法です。コンクリートのなかに小石が埋め込まれているような外観になります。 大きな砂利は和のアプローチによくマッチし、細かい砂利はモダンな印象を与えるため、和洋どちらの家でも検討できます。 洗い出しで仕上げると劣化がわかりにくくなるため、見た目の損耗を気にしてメンテナンスをまめにする必要はありません。

    玄関アプローチを作るときのポイント

    毎日利用する玄関アプローチは、デザインだけでなく、実用面も重視して設計することが大切です。では、具体的にどんなところに注意すれば良いのでしょうか。参考にしたいポイントを紹介します。

    動線の作り方で奥行きを出す

    動線の作り方で奥行きを出す 新築の玄関アプローチ作りをするのなら、まずはその動線から考えていきましょう。 道路や駐車場から玄関に入るまでの動きを予測して、どのような形ならアプローチしやすいのかを考慮しないと、使い心地が悪くなってしまう可能性があります。 どれくらいの広さを玄関アプローチに用いるのかによっても異なりますが、同じ敷地面積であったとしても、動線によって歩く距離や見映えも全く違うものになるのは確かです。工夫次第で奥行きを感じさせることもできるでしょう。 階段やスロープの方向は玄関に対して直線的であるのが一般的ではありますが、敢えて斜めに角度を付けたり、横向きにしたりする方法もあります。斜めにすれば狭い敷地でも広く見せることができますし、横向きなら正面をすっきりと見せられるでしょう。 ほかにも、敷石をジグザグに敷くという方法もあります。こうすることで視覚的に広く見える効果があるので、アプローチ部分に広々とした印象を与えたいのなら積極的に採用してみると良いでしょう。 動線にこだわることで使いやすさと見映えの良さ両方のクオリティを高めることができます。デザインや色合いよりも先に決定する部分として覚えておきましょう。

    素材選びは安全性を考慮

    素材選びは安全性を考慮 玄関アプローチの素材について決めるのなら、安全性を考慮したうえで選ぶことを忘れないようにしましょう。建築会社のカタログやラインナップを見てみると、見た目の美しさや好みを優先して選んでしまいがちです。 しかし、外見だけを基準に素材を選んでしまうと、実際に暮らしてみてからな失敗してしまったと感じることがあります。あとから使いにくいと思ったり、ケガをしたりといったリスクを負わないように慎重に考慮していきましょう。 具体的な一番のポイントとしては、歩きやすさの面です。靴が溝に挟まってしまう、凸凹し過ぎてバランスが取りにくいといった問題があると、転倒する可能性があります。 だからといって、表面がつるつるとした素材にすると雨の日には滑りやすくなるので、これも注意しなければなりません。 歩いていて違和感がないかどうか、子どもが駆け回っても比較的安心できるかを考えつつ、素材選びをしてみましょう。 つるつるした外見の素材は一概に悪いというわけではなく、滑り止めの加工を施してあればリスクの軽減はできます。素材そのものの特徴だけではなく、加工の有無についてもチェックすることは大切です。

    照明や素材を工夫して防犯を意識したアプローチに

    防犯を意識したアプローチに アプローチは住宅の防犯面に多大な影響を及ぼす部分です。この部分の防犯性が高くないと、玄関から容易に空き巣や泥棒、変質者が入ってしまう危険性があります。 玄関ドアの施錠が丈夫なものであることももちろん大切ではありますが、そもそも忍び込みにくいと思えるような印象を与えることが重要です。狙われにくくなればその分だけ犯罪リスクは減ります。 防犯面としてできることはまず見通しの良さです。周囲からの視線を避けられるような影になる部分を作らないようにすることで、犯罪者が隠れるスペースをなくせます。 ただ夜の暗闇だとあまり意味を成さない部分ではありますから、照明設備で玄関周りを明るく照らせるようにしておきましょう。センサー付きにしておくと人の通りがあった際には自動的に点灯しますから、防犯性は抜群に高くなります。 ほかの方法としては、砂利を敷くのも効果的です。誰かが砂利の上を歩くたびに足音が聞こえますから、住人が気づきやすいというメリットがあります。 警備会社と契約する家庭もありますが、このような工夫を施すことで一定の防犯効果を見込めることは確かです。 防犯を意識したアプローチにしておいたほうが良いに越したことはないでしょう。

    必要に応じて屋根の設置を検討する

    予算に余裕がある場合は、実用面から玄関に屋根を付けることもおすすめです。 玄関アプローチに屋根があると、雨や雪の日でも車から濡れずに自宅に入ることができます。子どもや荷物を抱えて車から降りる場合などは、傘を差す手が埋まっているため屋根があると助かります。ポストや宅配ボックスを、屋根がある位置に配置すれば、荷物や郵便物も濡れにくくなりますよ。 玄関アプローチのメンテナンスの面でも、屋根を設置するメリットはあります。雨水によるアプローチの劣化を緩やかにできますし、泥はねの掃除など、日常のメンテナンス負担も軽減されます。屋根のメンテナンスは必要になりますが、家本体の屋根とまとめて業者に手入れを依頼することも可能です。 ただし、屋根を付ければその分のコストは増加するため、設計者とも相談しつつ、費用対効果を比較してみてください。

    高低差がある玄関アプローチは階段にすべき?スロープにすべき?

    家を傾斜地に建てる場合や、基礎を高く作る場合、敷地の入り口から玄関まで高低差が生まれることもあります。この場合、玄関アプローチは階段とスロープ、どちらが良いでしょうか。それぞれのメリットを紹介します。

    玄関アプローチを階段にするメリットと注意点

    階段タイプの玄関アプローチの特徴は、外観が立体的で華やかな印象になることです。デザインにメリハリがつくため、ぐっと洗練されます。 また、階段があることにより、子どもの飛び出しを抑制する効果もあります。アプローチが階段になっているだけで、一歩立ち止まって慎重に降りるようになるためです。前面道路の車通りが気になる場合に検討できます。 高齢の家族がいる場合や、老後の使い心地が心配であれば、滑りにくい素材を採用したり、手すりを付けるといった対策も可能です。 足腰が弱る可能性に備えて、スロープへのリフォームがしやすい形で建築するよう、相談することもできます。設計事務所に希望を伝え、家族の暮らしに合った形を検討してみましょう。

    玄関アプローチをスロープにするメリットと注意点

    階段の代わりにスロープを導入すると、ベビーカーや自転車を室内に入れたいときに楽に運ぶことができます。車イスの乗り入れも可能です。 車イスでの利用を想定する場合、勾配を緩やかにするために、スロープの長さを十分に確保しなければなりません。角度や距離を確認し、無理のなく利用できるか確認しましょう。 近所にスロープ付きの施設がある場合、どのくらいの長さでどのくらいの勾配になるのか、感覚的に理解するための参考にできますよ。 なお、車イスが通るための通路は、幅80cmが最低減の目安となります。ドアのタイプや玄関ポーチの広さも相応に必要なため、玄関から外構全体を含めて、総合的な設計を相談してみましょう。

    我が家の自慢の玄関アプローチを紹介!

    注文住宅によって玄関アプローチの使っている素材や形、デザインは全く異なります。 実際に新築で住宅を注文した家庭はどのような玄関アプローチにしているものなのでしょうか? アンケート調査を行って意見をうかがってみました。

    玄関アプローチのこだわりは家庭によりけり!

    ・木材を使用し、高級感を出しています。(30代/男性/正社員) ・ノンスリップタイルにしました。玄関で滑ったら嫌なためです。(50代/男性/公務員) ・家族に障害者がいるので車いすで玄関まで行けるようにコンクリートスロープと手すりがあります。(40代/女性/個人事業主・フリーランス) ・大理石でできています。掃除がしやすいし丈夫でいいです。(20代/女性/個人事業主・フリーランス) ・コンクリートで階段にしてある。家への出入りが見えないように目隠しを作った。(30代/男性/正社員) ・タイル張りでカメラからの死角がないように作った。(20代/女性/無職) 【質問】 あなたの家の玄関アプローチはどのような形で、どのような素材でできていますか?工夫したところがあれば具体的に教えてください。 【回答結果】 フリー回答 調査地域:全国 調査対象:年齢不問・男女 調査期間:2017年07月14日~2017年07月21日 有効回答数:137サンプル 基本的には機能面を考えた意見が主であり、見映えの良さよりも優先させる傾向にあるようですね。 ただ、さらに細かく見てみると、安全性や使い心地、防犯性など、人によってこだわりたい部分は異なると考えられます。 いずれも重要な部分ですから、参考にしつつ玄関アプローチの設計を考えてみると良さそうです。

    玄関アプローチのおしゃれな建築実例3選

    どんな玄関アプローチが良いのか悩んだときは、実際の建築実例を見てみるのが一番。ここでは、フリーダムアーキテクツが手掛けた家の玄関アプローチの実例を紹介します。「いまひとつイメージが膨らまない・・・」こんな方はぜひ参考にしてください。

    外観デザインに合わせた白く美しいアプローチ

    CASE694 Veil(ベール) こちらの家は、白を基調とした外観に合わせ、アプローチも白で統一しました。さながら海辺の別荘のような爽やかな印象です。 玄関アプローチは、ホワイトグレーの砂利とブロックを組み合わせ、飛び石のような遊び心あるデザイン。旗竿地に建っているため、小道を抜けた先に、真っ白な家が現れるようになっています。デザインと実用性を兼ね備えた設計です。

    植栽が彩るまるで小道のようなアプローチ

    CASE698 「景の家」 こちらの家は、本宅がガレージに隠れる形で、プライバシーを確保しているのが印象的です。ガレージの脇を通るようにアプローチが伸びていて、まるで秘密基地へ続く小道のようです。道の周りには植栽が植えられており、見る人の目を楽しませてくれます。 ご家族の趣味である自転車を玄関で保管するため、運び入れがスムーズにできるように設計。滑らかなコンクリートのアプローチと、玄関が引き戸になっていることにより、帰宅時の運び入れも楽にできるようになりました。

    キューブ状の建物に緩やかにつながるアプローチ

    CASE463 Individual Contrast こちらの家は、シンプルですっきりとした外観が特徴。外構は駐車スペースとアプローチをコンクリートに、それ以外は砂利敷きとなりました。 2世帯住宅ということで、アプローチは家族全員が使いやすいスロープに。横方向に広い建物に合わせて距離を確保しているため、勾配が緩やかで上りやすくなっています。

    デザイン性だけではなく機能性も考えた玄関アプローチを作ろう

    玄関アプローチはデザイン性よりも機能性を考えた設計にすると、満足できる新築住宅建築が可能です。 動線を始め、安全性や防犯性を考慮し、住み心地の良い住宅作りを目指しましょう。 見映えの美しさを兼ねた機能性の高い施工術は豊富にありますから、使い心地の良さだけではなく、外見的な良さと両立させることもできます。 おしゃれで使いやすく、安心できる家庭にするために、玄関アプローチのデザインにこだわってみてはいかがでしょうか? ◆◆「フリーダムが手掛けたデザイン住宅の作品集を今なら無料でお届けします。

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    詳しくは、新築の玄関作り!各パーツの選び方や決め方のポイントをご参照ください。

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