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  • 新築住宅を守る!瑕疵担保責任と保証の違いとは?

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    マイホームの購入は一生に一度の買い物です。新築住宅の購入を考えている人のなかには、もしも欠陥が見つかったらどうしようという不安を抱えている人も少なくありません。

    このような欠陥住宅への懸念は、マイホーム購入の際の大きな不安要素の1つだといえます。
    そこで、この記事では一生の財産である住まいを守る制度、瑕疵(かし)担保責任とその保証範囲について紹介します。
    住宅購入に伴う不安を払拭するためにも、瑕疵担保責任について詳しく知っておきましょう。

     

    瑕疵担保責任とは?

    CASE324 blanc

    2000年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」、通称「品確法」によって、住宅を施工する会社に対して瑕疵担保責任を負うことが義務づけられました。

    瑕疵というのは契約の取り決めに従って住宅の引き渡しや工事が行われたものの、引き渡された住宅に約束どおりの性能や品質が確保されていないことをいいます。

    売主にとっては瑕疵だと思われなくても買主にしてみれば瑕疵だと感じられることもあり、定義するのが難しい言葉です。事故などが起こった場所に家を建て、後にそのことが買主に発覚した場合も瑕疵であるとされ、これは心理的瑕疵と呼ばれます。

     

    たとえば、住宅を新築するときは建築基準法で定められた耐震性能を確保しなければなりません。

    しかし、出来上がった住宅がその性能を満たしていなかった場合はその状態が瑕疵となります。このケースでは、売主、あるいは請負業者は補修をすることで基準を満たす耐震性能を確保する義務があるのです。
    また、家の買主は補修してもらう代わりに損害賠償を請求することもできます。

    補修工事が行われても何かしらの損害が生じているときは、補修とあわせて損害賠償を請求することができます。

     

    民法第635条によると、目的物の瑕疵が重大であり、買主が発注した目的を達成できないときは契約を解除できるということになっています。

    ただし、「建物やその他の土地の工作物」については請負契約を解除できないことが明記されているので注意が必要です。つまり、たとえ住むことができないような家を引き渡されても契約は解除できないということになります。

    ところが、2017年5月に改正民法が成立し、第635条は削除されることになりました。改正民法は2020年を目途に施行される予定となっており、施行された後は建物などであっても契約を解除することができるようになります。

     

    建物の基本構造部分についての保証はいつまで?

    CASE295 THE HOUSE

    品確法第95条には、ハウスメーカーや工務店などの住宅施工会社は、新築住宅を引き渡したときから10年間、瑕疵担保責任を負う義務があるということが明記されています。

    すなわち、引き渡してから10年以内に雨漏りや基本構造部分の問題が発生した場合、売主が無償で修復を行わなくてはならなくなったということです。

    これは買主にとって非常に有利な取り決めであるようにみえます。ただし、保証の対象はあくまでも雨漏りと基本構造部分の問題とされています。

    基本構造部分のゆがみなどが原因ではない内装や外装、設備などの問題については、この法律に基づいて修復を求めることはできないのです。

     

    また、宅地建物取引業法第40条によると、住宅の引き渡しから2年間は売主が瑕疵担保責任を負わなければならないとされています。

    この取り決めは品確法第95条と並行して採用されることになります。
    つまり、新築住宅を買主に引き渡した業者には、引き渡しから2年間は住宅全体の問題について、10年間は雨漏りと基本構造部分の問題について無償で補修を行う義務があるのです。

     

    住宅瑕疵担保履行法とは

    CASE573 次代の家

    2009年10月1日に施行された住宅瑕疵担保履行法とは、住宅事業者に住宅瑕疵担保責任保険への加入、あるいは供託金を納付させ、補修のための資力確保を義務付ける法律です。

    この法律ができたことで、売主、または施工会社は瑕疵による補修の必要が起こった場合、加入している保険か供託金を預けている供託所から補修費用を受け取ることができるようになりました。

    また、買主が引き渡しから10年以内に瑕疵を発見し、その時に購入時の売主である住宅事業者が倒産してしまっていたとしても、買主は保険法人などから補修のための費用を受け取ることができます。

    なお、補修費用は最高で2000万円まで支払われます。

     

    住宅瑕疵担保責任保険に加入するのはあくまで住宅事業者なので、買主が保険料を支払う必要はありません。

    ただし、住宅の価格にこの保険の料金を含めることはできるので、買主が保険料を負担するというケースもあります。

    また、住宅事業者には補修費用の資金を確保する措置について顧客に説明する義務があるため、自分が購入する住宅が保険に入っているかどうかは事業者と売買契約か請負契約を交わすときに知ることができます。

    このとき、保険料が住宅価格に含まれているかについても説明があるはずです。説明に疑問を感じる部分があったら、その場で問いただして確認するようにしましょう。

     

    注文住宅の保証とは?

    CASE607 懐(ふところ)

    注文住宅を購入するときに一般的に使用されている保証書や保証約款の「保証」とは、不具合の補修を無償で行うということであり、アフターサービスを意味しています。

    大手ハウスメーカーの注文住宅であれば、分譲マンションと同じようにアフターサービスの基準が整っており、引き渡した後に定期点検が実施されることも多いでしょう。

    しかし、小規模な不動産会社の注文住宅では、地場の工務店などがアフターサービスを手がけることも多く、保証内容は会社によって大きなばらつきがあります。

    そのため、小規模な不動産会社と契約するときは、あらかじめ保証内容や保証期間、そして保証方法などをしっかりと確認することが大切です。

     

    購入するのが一戸建て住宅の場合は「地盤保証制度」の活用も検討してみましょう。

    これは、建築工事を始める前に地盤調査専門会社に地盤の調査を行ってもらい、地盤沈下などのトラブルが起きたときには保証会社が費用を負担してくれるという保証制度のことです。
    第三者によるチェックが入ることになるので、地盤に対する安心感も高まるでしょう。

     

    そして、注文住宅を購入する場合は「完成保証制度」を利用できる場合があります。これは、建築工事の途中で請負人が倒産したような場合でも、他の建築業者などが工事を引き継いで家を完成させてくれるというものです。

    別の業者が工事を引き継いだことによって建築費用が余計にかかってしまった場合は、保証会社が増加分をある程度負担してくれるというメリットもあります。

    ただし、請負人が事前に審査を受けたうえで保証会社に登録していることなどの前提条件があるので、完成保証制度が利用できるかどうかはあらかじめ確認しておいたほうがよいでしょう。

     

    瑕疵保証を受ける権利を知っておこう!

    CASE303 jiku

    新築住宅を販売している業者には法律で定められた瑕疵担保責任があります。新築住宅を購入するときは、業者が提示する保証額や対象箇所などの保証内容をあらかじめ確認しておきましょう。

    そして、もしも引き渡し後に欠陥を発見したときは、すみやかに購入時の業者に申し出てチェックをしてもらうようにしてください。

     

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