• 平屋は音がうるさい?音漏れが気になる理由と防音対策方法を紹介

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    平屋は音がうるさい?音漏れが気になる理由と防音対策方法を紹介

    平屋は、コンパクトでシンプルな生活がしやすいイメージから人気のある間取りです。ただ、平屋を検討する中で、周囲の音や室内の音が気にならないか心配になる人もいるのではないでしょうか。

    本記事では、平屋で音が気になりやすいと言われる理由や、対処方法について詳しく説明します。また、音の問題に配慮したおしゃれな平屋の建築実例も紹介しますので、暮らしやすい平屋を建てるためにぜひお役立てください。

    平屋に住むとどんな音が気になる?室内に響く音の種類

    平屋に響きやすい音の種類はさまざまです。例えば、平屋はすべての部屋が屋根のすぐ下にあるため、屋根に打ち付ける雨音や風の音が室内に届きやすい傾向にあります。

    また、2階建ての2階に比べると、室外機や外を走る車、隣家の音なども室内に響きやすいでしょう。加えて、水回りやリビングの話し声などの音が、寝室や子ども部屋から気になってしまう場合もあります。

    ビルトインガレージのある住宅では、エンジン音や車の出し入れの音もうるさく感じやすいため、音の発生源や土地の条件に応じて必要な対策を講じることが重要です。

    距離の近さが原因?平屋に住むと音が気になる理由

    距離の近さが原因?平屋に住むと音が気になる理由

    平屋で音が気になりやすい原因や理由について、詳しく見ていきましょう。

    LDKと寝室の距離が近い

    平屋はワンフロアのため、リビングの音が気になる場合があります。平屋では、家族の団らんの場であるLDKと、勉強や就寝などで静かに過ごしたい居室が隣接するケースも少なくありません。

    LDKと居室の距離が近いと、テレビの音や話し声が伝わりやすく、うるさく感じる可能性もあります。対策として、寝室とリビングの距離を離すか、防音壁や収納を設置するなど音が響かないようにするなどの工夫が必要です。

    水回りと寝室の距離が近い

    2階建ての場合、キッチンやトイレ、浴室などを1階に配置し、寝室や子ども部屋を2階に持ってくることで部屋間の距離を確保できます。しかし、平屋は部屋同士の距離を取りづらく、音が響きやすい傾向があります。

    これらの部屋の距離が離れていれば、間にある壁や建具による遮音効果が期待できますが、コンパクトな平屋では隣接せざるを得ない場合もあるでしょう。また、トイレが寝室やリビングの近くにあり、流水音が気になるケースも見られます。

    ガレージと居室の距離が近い

    平屋でガレージを設置する場合には、居室との距離に注意が必要です。二階建ての場合、1階にガレージと玄関を配置し、2階にLDKや寝室を作ればガレージと居室を離すことができます。

    一方、平屋の場合はワンフロアのため、ガレージと他の部屋との距離を取ることが難しいケースもあります。防音壁を設けるなどの対策をしないと、車のエンジン音や出し入れする音、扉の開けしめする音が響いて、うるさく感じる可能性があるでしょう。

    道路と居室の距離が近い

    道路と建物が近い場合、道路側の部屋では外の音が気になることがあります。例えば、車の走行音や緊急車両のサイレン、歩行者の話し声、散歩中の犬の鳴き声などが挙げられます。

    平屋では寝室が1階にあるため、夜間の音は特に気になりやすいでしょう。静かな環境が求められる部屋と道路の距離を取るか、防音対策が必要です。

    隣家のLDKと自宅の寝室の距離が近い

    自宅が平屋で隣家が2階建ての場合、部屋の配置が原因で音が問題となることが考えられます。2階建てではLDKや水回りが1階に配置されることが多いですが、自宅が平屋だと1階にある居室に音が響いてしまう可能性があります。

    家の中で水回りやリビングと距離を取っても、隣家のリビングと自宅の寝室が近いと音が気になりやすいため、外壁の防音対策や間取りの工夫も重要です。

    屋根とすべての部屋の距離が近い

    平屋は、LDKや居室と屋根との間にスペースが少なく、距離が近い造りです。そのため、すべての部屋で屋根からの雨音や風の音が響きやすい傾向があります。天井の高さがあればある程度音を軽減できる場合もありますが、吹き抜けやスキップフロアなど間取りによってはさほど変わらないでしょう。

    小屋裏や屋根の断熱状況や屋根の建材によっても、音の聞こえ具合は変わるため、音が響きにくい建材を選ぶ、軒を付けるといった対策が必要です。

    平屋の暮らしを快適に!うるさいの音への対策方法

    平屋の暮らしを快適に!うるさいの音への対策方法

    平屋で音の問題をクリアするためにはどういった点に注意する必要があるのでしょうか。ここからは、平屋における音の対策を具体的に紹介します。

    水回りはなるべくまとめる

    平屋では、浴室やトイレ、キッチンなどから生じる水音が響きやすく、場合によってはストレスに感じてしまうかもしれません。水回りをまとめることで隣接する部屋の数を減らせるため、音の気になる部屋が少なくなり、ストレス軽減につながります。

    また、水回りと隣接するスペースを居室ではなく収納にすれば、さらに音が響きにくくなるでしょう。

    音源との距離を取れる間取りにする

    音源となりやすいものと距離を取ることで、音が伝わりにくくなります。音が出やすいリビングと、静かに過ごしたい寝室や子ども部屋を離した間取りにすることで、音を感じにくくなる可能性があります。

    また、部屋の間に廊下を設けることでも距離を空けられるため、音の影響を軽減できるでしょう。家族のライフスタイルをイメージしながら、間取りを作成することが重要です。

    音源との間に中庭や収納を配置する

    音が発生するものと物理的に距離を取ることが難しい場合は、収納を設けることで音を抑制できます。パントリーやウォークインクローゼット、納戸などを水回りと隣接する場所に設置すれば、空間が緩衝帯となり、音が響きにくくなります。

    また、中庭は部屋同士の距離を離せるため、音の問題への対策になるだけでなく、平屋ならではのおしゃれな空間づくりにもつながります。

    引き戸より開き戸を選ぶ

    平屋では、スペースを有効活用するために引き戸を選ぶケースが多く見られます。開き戸の場合は、扉が開く分のスペースが必要ですが、引き戸は扉をスライドさせるため開けっ放しにしても邪魔にならずに済みます。

    しかし、引き戸よりも開き戸の方が扉まわりの隙間が少なく、気密性が高いため音が漏れにくい傾向があります。生活音が気になる場合は開き戸も検討してみましょう。

    住宅の気密性を高める

    気密性の高い住宅は隙間が少なく、空気が出入りしにくいため、外の音が室内に侵入することを抑えられます。住宅の気密性を高めるために、複層ガラスや気密性能の高い窓を選ぶと良いでしょう。

    また、天井裏に十分な断熱材を敷き、気密性の高い断熱材を使うといった方法でも、屋根からの雨音対策が可能です。

    防音性能の高い建材を選ぶ

    防音・遮音性能のある建材を使用することで、室内と屋外の音を軽減できます。玄関ドアや部屋のドア、床材、壁材などを選ぶ際に注目してみましょう。また、壁の内部に設置する緩衝材や断熱材にも、防音性の高いものを採用すればさらに効果的です。

    加えて、窓を二重サッシや複層ガラスにする方法や、遮音性の高い屋根材の下に吸音材や断熱材を敷くといった方法もあります。設計の段階で具体的な対策を考えてみましょう。

    雨音が響きにくい屋根の形状を選ぶ

    屋根から響く雨音の対策としては、屋根材以外にも形状が重要です。平屋ではさまざまな種類の屋根形状が用いられますが、屋根裏空間が作りやすい屋根の形状を選ぶと、屋根と部屋の間にスペースができ、雨音などの音が室内に届きづらくなります。

    例えば、寄棟屋根なら音が4方向に分散されて、音が軽減されます。また、片流れ屋根は音が一方向に逃げやすく、小屋裏収納も作りやすいでしょう。

    道路や隣家と距離に配慮した配置にする

    敷地のどの位置に住宅を建てるかも、音の問題への対策を考える上で重要です。特に、北側道路の土地では寝室を北に配置するケースが多いため、音が響く可能性があります。

    道路や隣家との距離を取るとともに、静かに過ごしたい居室は道路とは反対側に配置すると良いでしょう。住宅の位置を工夫しにくい場合には、建物の形状をL字やコの字などにし、中庭を設けるというアイデアもあります。

    平屋で暮らすメリットを紹介

    平屋で暮らすメリットを紹介

    平屋では音が気になりやすく、対策が重要ですが、二階建てにはないメリットもあります。ここでは、平屋の主なメリットを紹介します。

    生活動線がコンパクトになる

    平屋はすべての部屋がワンフロアにあるため、動線がコンパクトです。二階建てや三階建てのように階段がなく、家事の際の移動もしやすいため、日常生活におけるストレスを感じにくいでしょう。

    また、部屋の段差をなくしておけば、ロボットに掃除を任せることができるなど、利便性も高まります。

    家族とのコミュニケーションが取りやすい

    リビングと寝室、居室がすべて同じ階にある平屋では、家族の気配を近くに感じやすい傾向があります。リビングを中心とする間取りにすれば家族が自然と集まり、コミュニケーションを取りやすいでしょう。

    また、居室にいる子どもの気配を常に感じられ、小さな子どもに目が届きやすいという安心感もあります。音が気になることもありますが、不快な音には対策をすることで快適に暮らせる住宅を実現できるでしょう。

    段差のないバリアフリーの住宅にできる

    階段のない平屋は、バリアフリー住宅にすることが可能です。小さな子どもが階段から転落するリスクがなく、子育て世帯からも人気があります。また、階段の上り下りが不要で、シニアになってからも足腰への負担がかかりにくい上、安全性を確保できるでしょう。

    2階建ての場合、シニアになると1階だけで暮らし、2階は物置と化してしまうケースも見られます。将来、子どもが巣立った後の生活も含めて、長期的なライフスタイルを考慮すると、平屋は暮らしやすい住宅だと言えます。

    地震や強風に強い

    平屋は、2階建てに比べて安定性が高く、地震や強風などの自然災害に強い傾向があります。建物は高さがあるほど地震や強風による揺れが大きくなるため、1階のみの平屋では比較的少ない影響で済みます。

    また、平屋では上からの荷重が少なく、構造が安定している分、耐震性が高い傾向にあります。建物の凹凸が少なくシンプルな構造の平屋なら、自然災害の被害を抑えやすいでしょう。

    メンテナンス費用や光熱費を抑えられる

    住宅のメンテナンス面でも、平屋にはメリットがあります。2階建てや三階建ての場合、外壁塗装や屋根の補修の際に足場を組む必要があり、費用が高くなりやすい傾向があります。その点、平屋なら1階分の高さのため、場合によっては足場の設置不要で工事が可能です。

    また、2階がない平屋は空気の対流が少ないため、室内の温度のムラが少なく、冷暖房効率が高い点も特徴です。家全体のエネルギー消費が抑えられ、光熱費の節約につながります。

    音に配慮した平屋の建築実例5選

    ここからは、平屋でありがちな音の問題に配慮した建築実例を紹介します。音の対策を行いつつ、快適に暮らせる理想の平屋を実現するために、ぜひ参考にしてください。

    2つのボリュームで空間を分けた平屋

    2つのボリュームで空間を分けた平屋

    CASE685 flat scale

    黒で統一された外観が印象的な平屋の実例です。キューブ型の大きな2つの建物をつなげたような形で、LDKの音が居室に響きにくいよう配慮されています。

    また、中庭を設けることで緩衝帯を作り、室内に響く音を軽減させています。加えて、道路側はスリットのような細長い窓のみを設けており、外の音が入りにくいよう工夫している点も特徴です。

    中庭を設けたコの字型の平屋

    中庭を設けたコの字型の平屋

    CASE680 寛か(くつろか)な平屋

    中央に中庭を配置したコの字型の平屋住宅です。各部屋には、中庭に面して大きな窓を設け、外側は小さな窓のみとすることで道路側の音が届きにくくなっています。

    また、玄関アプローチのスロープや、駐車スペースから室内までの段差を解消するなど、バリアフリーにより家族が快適に過ごしやすいように工夫されています。

    プライバシーに配慮した平屋

    プライバシーに配慮した平屋

    CASE721 落ち着きのある家

    2面が道路に面した敷地に建つ平屋の実例です。道路側にはハイサイド窓を採用することで、音対策を講じています。また、ウッドデッキの中庭を作り、LDKの音が他の部屋に響きにくい仕様です。

    ウッドデッキとLDKはフラットにつながっているため、楽に移動できるでしょう。

    雨音が響きにくい片流れ屋根の平屋

    雨音が響きにくい片流れ屋根の平屋

    CASE560 ma

    片流れ屋根を採用し、雨音が響きにくいよう配慮した平屋住宅の例です。屋内には、メインとサブの2つのリビングを設け、家族が自由に暮らしやすい間取りを実現しています。

    外観の窓を最小限したセカンドハウス

    外観の窓を最小限したセカンドハウス

    CASE508 Slither Link

    落ち着いた色合いの外観に、白いルーバーがアクセントになっている平屋のセカンドハウスです。道路側には窓がなく、車や人の音が気になりにくい間取りです。また、建物の真ん中には中庭を設置し、各部屋の音が伝わりにくいよう配慮されています。

    音の対策をしておしゃれで快適な平屋を建てよう

    平屋はワンフロアのため、屋根や部屋同士の音が響きにくく、うるさいと感じるケースがあります。音の問題に配慮しつつ、理想の住宅を建てるための対策は多数あり、ケースバイケースで適した方法は異なります。家を建ててから後悔する前に、必要な対策について知り、建材や設備の仕様を含めて希望する間取りを考えましょう。

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    おしゃれな平屋の間取りについて、以下の記事でも紹介していますのであわせてご覧ください。

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