• 南玄関の平屋の間取り5選!南玄関にするときの注意点を解説

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    南玄関の平屋の間取り5選!南玄関にするときの注意点を解説

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    注文住宅を建てる際、家の採光面や玄関をどの方角にするかは、過ごしやすさを左右する重要なポイントです。特に人気が高いのは、日当たりが良く暖かいイメージのある南玄関です。

    今回は、南玄関の家をテーマに、家を建てる際のポイントや注意点、南玄関にすることが難しい場合の対処法を解説しています。間取り例や建築実例も紹介していますので、住みたい家のイメージが湧かない、という人もぜひ参考にしてください。

    南玄関を選ぶ人が多い理由とは?

    南玄関を選ぶ人が多い理由とは?

    注文住宅を建てる際に南玄関を選ぶ人は少なくないのですが、そもそもなぜ人気が高いのでしょうか。

    実は南玄関の家には、家族が快適に暮らすためのさまざまなメリットがあります。多くの人から支持される理由を見てみましょう。

    日当たりがよく暖かい

    南玄関が高い人気を誇る理由の一つは、日当たりが良く暖かいことです。

    玄関周辺は家の顔とも呼ばれ、訪問者のイメージを左右します。家の南側は、日中日の当たる時間が長いため、南側に玄関を設置すれば明るく開放感のある印象になります。

    こうした点から、南側玄関を希望する人が多いのです。

    また、日光が当たりやすく暖かい玄関では、植物を育てやすいというメリットもあります。観葉植物を置きたい場合や、玄関周辺で家庭菜園を楽しみたい人にもおすすめです。

    家族の出入りが分かりやすい

    家族の出入りが分かりやすいことから、南玄関を希望するケースもあります。

    日当たりの良い家にしたい場合、LDKを家の南側に配置することが一般的です。玄関はLDKの近くに配置されることが多く、南玄関であればリビングにいても家族の出入りが分かります。そのため、家族とのコミュニケーションを重視したい人にも、南玄関は人気です。

    同様に玄関に不審者が居るときも、音や気配に気付きやすく防犯性が高くなります。

    冬場寒くなりにくい

    冬場に玄関が比較的暖かいことも理由の一つです。

    冬は朝晩の気温が低く、外出が億劫に感じる人も多いのではないでしょうか。通勤や通学で玄関に向かうとき、寒くて身震いしたことのある人も多いでしょう。

    南側から太陽の光を取り込める明るい玄関だと、冬場も寒くなりにくいため、寒がりな人にはメリットが大きいのです。

    日差しによって玄関の雪解けが早まることも見逃せません。玄関ポーチの氷がいつまでも残っていると転倒の危険があるため、降雪の多い地域にもおすすめできます。

    南玄関にした平屋の間取り例

    玄関を南側に配置すると、どのような家になるのでしょうか。南側玄関の家の間取り例を見てみましょう。

    【1LDK】夫婦の2暮らしにぴったりな縦長の平屋

    【1LDK】夫婦の2暮らしにぴったりな縦長の平屋

    こちらは夫婦で暮らす1LDKの平屋です。寝室はコンパクトな4.5帖にし、代わりにLDKを大きくしたことで、広く開放感のある空間となりました。

    家の南側には、玄関やシューズインクローゼット(SIC)、洗濯に便利なサンルームを配置しています。LDKは、玄関に圧迫されないよう家の北西側に配置。そのままでは採光しづらく共有スペースが暗くなりやすい位置ですが、南西側(画像左)に大開口を設けて日当たりがよくなるよう工夫しています。

    家の各部は中央の廊下で接続されており、効率的な生活動線が用意された実用性の高い間取りです。

    【3LDK】廊下を最小限にしたコンパクトな間取り

    【3LDK】廊下を最小限にしたコンパクトな間取り

    限られたスペースを最大限に活用し、各寝室と駐車場を広く確保した、L字型の3LDKです。

    廊下は必要最低限の大きさにし、各部屋が効率的に配置されています。

    この家は南玄関で、玄関とLDKが廊下を挟んで並ぶ形になっています。LDKは縦方向に奥行きのあるL字型になっており、玄関とは前後にずらされたような形に。玄関に圧迫されて共有スペースが狭くなるという問題をうまく解決しています。

    LDKは東側と南側の2か所から採光できるため、日中を通して温かな日差しが注ぎます。

    【3LDK】LDKを中心にした間取り

    【3LDK】LDKを中心にした間取り

    正方形の建物の南側に玄関がある、シンプルな3LDKの間取りです。玄関は建物から一歩飛び出すような位置にあり、居室やLDKを圧迫せず、間取りを複雑化させないように造られています。

    家の中央にLDKがあり、居室や水回りは共有スペースを囲むように配置されています。家の中央にLDKがある家は、採光面が課題になりやすいのですが、このケースではLDKの南側にコンパクトな中庭を配置することで解決しました。子どもの遊び場やちょっとした家庭菜園など、さまざまなことに活用できます。

    【3LDK】中庭で明るさを確保した間取り

    【3LDK】中庭で明るさを確保した間取り

    中庭をフル活用し、家全体の採光を確保した3LDKの間取り例です。

    家の中心に中庭があり、南側に寝室、北側に共有スペースと水回りが配置されている機能的な構造が特徴的。玄関は中庭の東側に並ぶように配置されていて廊下に面しているため、居室とLDKのどちらにもアクセスしやすくなっています。

    LDKには、中庭に面する大開口が設けられていて、直接外に出られるようになっています。人目を気にせずのんびりと過ごせる、家族だけの屋外空間です。

    【4LDK】家中が明るさで満たされる間取り

    【4LDK】家中が明るさで満たされる間取り

    家の中央を、贅沢に16帖の中庭にした、日当たりの良い4LDKです。中庭を中心に各部屋や水回りを配置しているため、回遊性があることが特徴です。中庭には窓が多く取り付けられているため、窓を開け放てば通風もしっかりと確保できます。

    玄関は、画像左の南側に位置しています。左端の寝室と、右側のスペースの中央に位置しているため、ちょうど家を玄関で区画分けする形になりました。

    こうした配置は家族間でのプライバシーを確保したい場合に適しており、生活時間帯の違う家族がいる世帯や、親と同居するときにおすすめです。

    関連記事:【建築実例付き】平屋の間取りはアイデア次第!ワンランク上のおしゃれな平屋住宅を目指そう!

    南玄関にするときの注意点

    南玄関にするときの注意点

    南玄関は、人気が高い一方で注意点もあります。どのような点が問題になりやすいのか、解決策もあわせて紹介します。

    土地の価格が高い

    一般的に、南玄関の家がつくれる南道路の土地は、北道路など、他の土地と比べて価格が高くなる傾向にあります。

    土地の形状や立地によっても価格は異なりますが、南道路かつ「整形地」「人気の住宅街」といった条件が重なると、相場より高くなるケースもあるでしょう。

    また、南側道路の土地は需要があります。相場より多少高くても売れてしまうことも多いため、土地が売りに出ず見つからない、他の人に取られてしまって買えないといった可能性もあります。複数の不動産会社に相談するなど、希望の土地が現れたらすぐに下見に行けるよう、情報のアンテナを広く張ることが大切です。

    なお、家づくりでは求める条件に対して優先順位を定めることが重要になってきます。必ずしも南道路の土地でなくても良いなら、東向きなど他の向きの土地と並行して土地探しを進めることも検討してみてください。

    南側の居住スペースが減る

    家の南側に玄関を配置すると、その分他のスペースが減少することに注意してください。

    南側は日当たりが良く暖かいため、LDKや寝室を配置したい人は多いのですが、玄関が南側だとその分使える居住スペースは減ります。広さによっては、両方を南側にできないこともあるため、この場合はどちらを優先するか決めなければなりません。

    ちなみに、LDK=南側、というイメージを持たれることも多いのですが、LDKが南側でなくても採光を確保できることがあります。例えば、家の中心に中庭を設置したり、採光用の天窓を設けたりすることも可能です。複数の方法と比較しながら、最終的な間取りを決定してみてください。

    庭が確保しにくい

    南道路の土地で、玄関も南側に配置する場合、自然と敷地のうち道路に面する部分が駐車場になります。庭が欲しくても、駐車場を確保するために諦めなければならないこともあるでしょう。

    庭が欲しいのであれば、敷地の道路側ではなく中庭を作ることも検討できます。日当たりが良くプライベート感のある庭が作れるためおすすめです。

    また、中庭は屋内の採光の確保や通風の改善にも役立ちます。居室やLDKの配置を南側に限定する必要がなくなるため、間取りの自由度も高くなります。検討してみてください。

    夏場の暑さ対策をする

    夏場の暑さにも注意が必要です。

    南向きの玄関は、明るく暖かいものの、反面夏場の強い日差しに晒されやすく、室内に熱がこもります。南玄関を検討するのであれば、温度が上がりすぎないよう注意しましょう。

    対策としては、十分な長さの庇(ひさし)を設けることが挙げられます。直射日光の差し込みを抑えることができます。暖まった空気が溜まらないよう、風通しの良い設計にすることも大切です。

    玄関ドアの素材選びも工夫してみましょう。南玄関のドアは、一年中強い紫外線に当たり続けるため、色あせや劣化が起こりやすくなります。紫外線に強い素材や耐久性の高い素材を検討し、定期的なメンテナンスを行うことで、美観を損ねることなく長持ちさせられますよ。

    目隠しなどでプライバシーを確保する

    南玄関の住宅では、いかにプライバシーを確保するかも大切になってきます。

    道路からの視線に晒されている玄関は、生活感が表に出てしまいますし、何より落ち着きません。南側に人通りの多い道路がある住宅は、視線を遮る工夫が必要です。

    家の前面に壁を設置すると、玄関先の様子は周囲から見えにくくなります。ドアを開けた瞬間玄関の靴が丸見えに、という事態を防げるため、気になる場合は検討してみてください。玄関先に置かれた宅配便の荷物を隠すことができるので、防犯にも役立ちます。

    前面道路に対して玄関ドアを斜めに設置したり、目隠しフェンスを取り入れたりすることでも、直接的な視線を避けられます。

    土地の形状で南玄関が難しい場合は?他の方角も検討しよう

    土地の形状で南玄関が難しい場合は?他の方角も検討しよう

    土地の形状や立地など、さまざまな理由で南玄関にすることが難しいケースもあります。こんなときは、他の方角に玄関を設置することも検討してみてください。

    では、南玄関以外を選ぶとどうなるのか、東、西、北とそれぞれのメリットとデメリットを紹介します。

    東玄関のメリット・デメリット

    東玄関は、太陽が昇る方角に向くことになるため、朝は日当たりが良くなります。仕事や学校に、さわやかな気分で出かけられますよ。また、朝のうちは玄関が明るいので、掃除や玄関の整理整頓もしやすくなります。

    デメリットを挙げるなら、人通りの多い時間帯に室内を見られやすいことです。朝は通勤や通学、ゴミ捨てなどで人が多いため、玄関が道路の正面に向いていると、その分視線に晒されることになります。

    ただし、この点は玄関前に壁や植栽などの目隠しを配置したり、道路に対して玄関を斜めに配置したりと、ちょっとした工夫で解消できます。後ほど、工夫を凝らした玄関のデザインを実例にて紹介しますので、そちらも参考にしてください。

    西玄関のメリット・デメリット

    西玄関のメリットは、涼しい風と自然光を活かせる位置取りです。

    夕方になると西日が差し込み、玄関を明るく照らしてくれます。また、西側からの涼しい風が吹くため、熱のこもりやすい夏場も玄関まわりを快適に保てます。

    一方で、強い西日によるデメリットは無視できません。特に、西日が強まる秋口以降は、眩しさを感じやすくなるでしょう。

    また、日差しの影響で玄関ドアの塗装が劣化しやすい点も注意が必要です。玄関庇を深めに設計したり、日よけを設置したりするなど、しっかりと対策することをおすすめします。

    玄関ドアの素材選びも重要です。耐候性の高い建材を使うことで玄関周辺の劣化を最小限に抑えられますし、木を植えて玄関への日差しを遮ることも選択肢の一つです。

    北玄関のメリット・デメリット

    北向きの玄関は「寒い」「薄暗い」というネガティブなイメージが先行しやすいのですが、暑さを避けられるという大きなメリットがあります。

    西側、南側と異なり直射日光が照りつけにくいため、熱がこもることが気になる人には快適な玄関になるでしょう。玄関のドアや、玄関ポーチが劣化しにくい点も見逃せません。

    また、北側に玄関を配置するため南側のスペースを圧迫せず、広々としたLDKを設置したい場合も邪魔をしません。

    一方、他の方角と比べると日当たりの面で劣ります。薄暗く感じるなら照明で明るさを調節しなければならないかもしれません。気温もやや上がりにくいため、冬は肌寒さを感じることもあります。

    参考にしたい!おしゃれな平屋の玄関デザイン

    玄関は住宅の顔ともいえる場所。家の前を通る人や、来客からの印象を大きく左右します。せっかくならおしゃれにしたい、と玄関のデザインにこだわる人も多いんです。

    今回は、フリーダムアーキテクツの手がけた家のなかで、玄関のデザインにこだわったものの一部をピックアップしました。これから注文住宅を建てたい方は参考にしてください。

    開口部をコンクリートで目隠しした玄関

    開口部をコンクリートで目隠しした玄関

    CASE649 光の通り道

    こちらは、すっきりとシンプルな外観が特徴的な平屋です。打ちっぱなしのコンクリートの壁がモダンで洗練された印象を与えます。屋根の高さや角度が絶妙で、プライバシーを確保しつつも圧迫感を与えません。

    玄関は壁でさりげなく隠されており、通行人の視線をシャットアウト。日差しが差すと庇が影になり、画像のように玄関は壁に溶け込んだ印象になります。

    玄関前の低い壁は、子どもの飛び出し防止や、置き配の荷物を隠して防犯にも役立ちます。実用面でもおすすめです。

    木目が外観のアクセントになっている玄関

    木目が外観のアクセントになっている玄関

    CASE570 REF

    大きな片流れ屋根が特徴的な平屋です。グレーをメインにした落ち着いた色使いに、木目調の玄関ドアと庇がアクセントになっています。シンプルながら洗練された印象で、目を引くデザインです。縦に長い敷地を生かし、前側は駐車場に、奥は建物を配置しました。

    玄関の庇は、人ひとりが通れるほどの幅を確保しています。外に出てから傘を差す余裕がありますし、置き配の荷物やデリバリーの商品も濡れにくい実用的な設計です。

    角度をつけて開口部への視線を遮った玄関

    角度をつけて開口部への視線を遮った玄関

    CASE472 突き抜ける家

    こちらは、断崖の土地に沿うように建てられた個性的な構造の平屋。玄関は道路に対して斜めに配置されていて、視線を遮るように配置されています。

    外観は、駐車場の白いコンクリートと黒い外壁が印象的なデザインです。色のコントラストで、存在感のあるデザインになりました。

    この家のLDKは、道路と反対側に大開口が設けられています。断崖の土地の強みを生かし、高台からの眺望を独り占めできる贅沢な設計です。

    ルーバーで程よく目隠しされた玄関

    ルーバーで程よく目隠しされた玄関

    CASE622 fit

    こちらの平屋は、玄関部分を切り欠いたような形が特徴的。前面道路からはちょうど影になっていて、出入りが視線に晒されないようになっています。

    ひときわ目を引くのが、道路から見て正面にある木製のルーバー。シックでモダンな外観に、和のテイストをプラスしています。

    リビングから見ると、このルーバーは道路からの視線を程よく遮る形になっています。隙間から木漏れ日が差し込み、開放感を損ねずにプライバシーを確保する考え抜かれた設計です。

    2つのキューブをつなぐように配置された玄関

    2つのキューブをつなぐように配置された玄関

    CASE685 flat scale

    大小のキューブが並んだような形が印象的なこちらの平屋。玄関は建物の中心部分にあります。一段凹むような形で建物の影になっており、正面からは見えにくい構造です。

    建物の外壁は、シックなグレーの外壁材で統一されています。色使いはシンプルですが、他にない外観デザインになりました。

    家族のライフスタイルに合わせて玄関の方角を決めよう

    玄関の方角は、どこに向けるかによってそれぞれメリットやデメリットがあります。人気の南玄関感も同様なので、特徴を理解した上で間取りを考えてみましょう。

    家族に合った間取りがわからないときは、平屋の建築実績の豊富な設計事務所に相談してみてください。フリーダムアーキテクツは、多くのお客様の家づくりをお手伝いしてきました。ただいま、平屋の例も豊富な住宅作品集を無料でプレゼントしております。

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