家の印象を左右する外構と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?
外壁の色や素材や玄関アプローチなども重要ですが、実はカーゲートの有無や素材によっても家の印象は大きく変わります。
またカーゲートは家全体の見た目だけでなく、防犯や使い勝手も格段にアップさせることが可能です。
この記事では、カーゲートの代表的な種類やそれぞれの特徴を詳しく解説するので、外構づくりの参考にしてください。
駐車場ゲートの選び方
注文住宅の新築や外構のリフォームにあたり、駐車場ゲートをどう選ぶべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
駐車場のゲートと一口にいっても、さまざまな種類があります。土地の広さや形状はもちろん、捻出できる予算や求める防犯性・安全性によっても最適解は変わってくるため、これらの条件を踏まえたうえで選択することが大切です。
たとえば、予算を抑えたいなら「アコーディオン門扉タイプ」が適しています。一方、汎用性や操作性を求めるなら「引き戸門扉タイプ」もおすすめです。
また、電動で開け閉めできるタイプから選ぶという考え方もあります。「シャッターゲート」や「跳ね上げタイプ」には電動式があり、リモコン一つで車に乗ったままでも操作できるため、雨の日や猛暑日でも快適に駐車することが可能です。しかし、非電動式に比べると価格は高くなります。
このような特徴を把握しておけば、適切な選択肢を選ぶことができます。種類ごとの詳細については次章で解説するので、引き続きお読みください。
駐車場ゲートの種類とメリット
先述の通り駐車場ゲートは複数のタイプがあり、それぞれ異なる特徴を持っています。
そこで、目的別におすすめの駐車場ゲートを紹介します。種類ごとのメリット・デメリットも交えながら解説するので、きちんと押さえておきましょう。
防犯重視ならシャッターゲートがおすすめ
大切な自分の車が盗難やいたずらの被害にあうのは誰もが避けたいものですが、こうした被害を防ぐにはカーゲートの中でも特にシャッターゲートがおすすめです。
シャッターゲートとは、道路と自宅敷地の間をシャッターでしっかり仕切ってプライベートを守ることができるゲートで、敷地への不法侵入や車へのいたずらなどといった犯罪を防ぐことができます。
また、シャッターゲートのタイプによってはガレージと一体化させて車を雨風や雪から守ることが可能ですし、シャッターは大きな面積を占めるため、家全体のイメージをがらりと変えることもできます。
シャッターの素材やデザイン、色合い、家とのバランスにこだわるのも、シャッターゲート作りの大きなポイントです。そのほか、自動でシャッターが開閉できたり音が静かなものを選んだりすると、毎日快適に使うことができます。
引き戸門扉タイプは省スペースながらバリエーション豊か
引き戸門扉とは、地面に設置されたレールの上を扉がスライドするのが特徴のカーゲートです。ゲートを開放するときに、扉を引き込む側に扉と同じ幅のスペースが必要になったり、傾斜地では利用しづらかったりという難点はあります。しかし、開き戸のように扉を開閉する奥行を考えなくていいので敷地を最大限活用しやすく、敷地の狭い都市部でも使いやすいつくりになっています。
また引き戸は一枚タイプから3~5枚を組み合わせた複数枚タイプ、そして開き戸と組み合わせることもできるなどバリエーションがとても豊富です。シンプルな見た目ではありますが、中にはレールがなくバリアフリータイプのものや、車の中からリモコンで自動操作できるタイプもあるため、各家庭のライフスタイルに合わせたデザインが可能なのです。
どんな敷地もすぐ施工!万能なアコーディオン門扉タイプ
アコーディオン門扉とは、その名の通りゲートがアコーディオンのように折りたたまれて伸縮するゲートのことで、別名、伸縮門扉やカーテンゲートともいわれています。アコーディオン門扉のメリットとしては、駐車場スペースの横幅が広かったり傾斜があったりするなど、ほかのカーゲートは設置しにくい環境でも取り付けることができる点です。また施工も簡単なので、新築時はもちろんリフォームにもぴったりです。
一方で駐車場出入り口の横幅が狭すぎると、ゲートの取り付けが難しいというデメリットもあります。その理由は、折りたたまれたゲートが端でかさばってしまうためです。そのため、駐車スペースの出入り口が狭ければ狭いほど、ゲートを設置する駐車場出入り口の横幅や車幅の測定をしっかり行う必要があります。
狭い敷地には跳ね上げタイプが人気
跳ね上げ門扉は、別名オーバードアやアップゲート、フライングゲートなどとも呼ばれており、扉が上下に動くことでゲートを開閉するタイプのカーゲートです。開閉の仕方は、扉が円を描くタイプと、扉がまっすぐ上がる直昇タイプがあります。前者は道路へ少しはみ出すのに対し、後者の直昇タイプは道路へのはみ出しが少ないのが特徴です。
跳ね上げタイプのメリットとしてはゲートの収納スペースが不要であること、また駐車場の幅を目一杯使えるため狭い敷地でも設置できるというポイントが挙げられます。リモコンを使った電動タイプであれば、車をわざわざ乗り降りしなくても済むので便利です。
一方、跳ね上げタイプは車高が高いと使用できないという注意点があります。設置する際は、現在乗っている車だけでなく将来買い替える可能性のある車も視野に入れましょう。
おしゃれで防犯性が高いガレージハウス+電動ゲート
上記のカーゲートでも防犯性を高めることは可能ですが、より確実に車を守りたいならガレージハウスもおすすめです。注文住宅を建てるタイミングであれば、大いに検討する価値があります。
ガレージハウスとは、ガレージと住宅が一体化した建物のことです。家に内包する形で駐車するので、車を風雨や紫外線から守れるのはもちろん、雨の日でも快適に車を乗り降りできるというメリットがあります。さらに、ガレージハウスと電動ゲートを組み合わせれば、車内にいながら車の出し入れができるようになるため、利便性がとても高くなる点も見逃せません。
また、ガレージ内にDIYや釣りの道具を収納したり、リビングの壁をガラス張りにして車を眺めたりするなど、趣味のスペースとして使えることもメリットです。用途やレイアウトを自由に選べるので、車の駐車スペースにとどまらず幅広く活用できるでしょう。
一方、居住スペースが狭くなる、コストが高くなりやすいといったデメリットもあるので、それも踏まえて検討しましょう。
フリーダムアーキテクツが手掛けたガレージハウスの実例はこちらをご覧ください。
チェーンポールのみの簡易なオープン駐車場という選択肢も
「敷地面積が限られている」「工事のコストをなるべく抑えたい」など、できるだけ簡易に済ませたい場合、コンクリートで舗装しただけのオープン駐車場にするという選択肢もあります。カーゲートを設置しない場合でも、チェーンポールを設置することで防犯性を高めることは可能です。
チェーンポールとは、その名の通りチェーン(鎖)でポール(柱)を結んだものです。構造は至ってシンプルですが、侵入防止対策として十分な効果を発揮するので、商業施設やビルの駐車場だけではなく、一般住宅の駐車スペースでも利用されています。
上下収納式のチェーンポールであれば、車を停めていないときは地面に収納できます。車を停めたあとにポールを引き上げ、内蔵されたチェーンを引き出すことで使えるので便利です。
ただし、チェーンポールは侵入を防げるとはいえ、カーゲートに比べると防犯性で劣ります。また、タイプによっては本体価格に対し、施工コストが高くなりやすい点もデメリットです。
みんなに聞いた!自宅の駐車場ゲートはどのタイプ?
それでは最後に、みなさんの自宅駐車場はどういったタイプの門扉を付けているかアンケートをとったので、詳しく見てみましょう。
【質問】
自宅の駐車場は次のうちどのタイプですか?
【回答結果】
その他 : 53
シャッター式 : 36
アコーディオン門扉 : 19
跳ね上げ式 : 12
引き戸門扉 : 4
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 – 29 30 – 39 40 – 49 50 – 59 60
調査期間:2017年09月04日~2017年09月11日
有効回答数:124サンプル
青空駐車場が最多!防犯重視にシャッターを選ぶ人も多数
アンケートは「その他」が最も多い結果となりました。まずは「その他」を選んだ人の回答を見てみましょう。
・特に門などを作らずに開いたスペースにしています。車が増えても対応しやすいようにです。(40代/女性/パート・アルバイト)
・駐車場にはカーポートだけで特に何もついていません。まだ引っ越してきたばかりで考え中です。(30代/女性/パート・アルバイト)
・シャッターだと車庫入れの前にいちいち開閉確認をしなければならず、うっかりぶつけてしまいそうなのでシャッターなしのタイプにしました。(30代/女性/専業主婦)
「その他」の中でも一番多かったのが、門扉やカーポートなども設置しない「青空駐車場」にしているという声でした。あえてオープンにすることで防犯面を意識したという人や、車が増えても対応できるようにしたという人が多くいました。
次に、二番目に多かった「シャッター式」を選んだ人の意見を紹介します。
・防犯と紫外線対策の観点から、シャッター式を選びました。(40代/男性/正社員)
・シャッターにすると中が見えないから、車が無いと留守だと周りの住人が分からず防犯上良いと思ったから。(20代/女性/パート・アルバイト)
シャッター式は、不審者の侵入や盗難などを防ぐことができる点が高く評価されました。また寒冷地に住む人にとっては、シャッターとガレージを組み合わせることで雪や凍結の心配が緩和されるというメリットもあるようです。
最後に、三番目に多かった「アコーディオンタイプ」と四番目に多かった「跳ね上げ式」、そして回答数が最少だった「引き戸門扉」を選んだ人の声をそれぞれまとめて見てみましょう。
・庭に2台以上を駐車する必要があったので出入り口を大きくする必要がありました。シャッターなどでは幅が制限されてしまうため、選択肢としてはアコーディオン式以外にはありませんでした。(40代/男性/経営者)
・屋外の駐車場なので、跳ね上げ式が一番邪魔にならず便利でした。(40代/女性/専業主婦)
・防犯上シャッター式にしたかったのですが、予算の都合上、背の高い引き戸門扉にしました。(40代/男性/正社員)
アコーディオンタイプは価格が抑えられる点や設置場所を選ばないという点、跳ね上げ式はスペースが少なくて済む点や操作が簡単な点を気に入っている人が多くいました。引き戸門扉を選んだ人は少数派ですが、予算を押さえることができる点を評価している人が数人いました。
今回のアンケートでは「その他」、中でも青空駐車場が最多の結果となりました。
各家庭の駐車場敷地面積や車幅、車高、そして費用などを考慮すると、最適なカーゲートはそれぞれ異なりますが、中には「カーゲートを設置したいが購入した車のサイズが合わないため設置できない」などと回答している人もおり、カーゲートは家と同じく将来を見据えて選ぶことが大切だということがわかりました。
ライフスタイルや設置目的に合った駐車場ゲートを選ぼう
カーゲートは外構の中でも家の印象を大きく左右する、とても重要な部分になります。
見た目や防犯についてはこれまで説明したとおりですが、デザインによってはペットや子どもの飛び出しを防ぐこともできるので、設置することのメリットはとても大きいです。
今回ご紹介したカーゲートはそれぞれにメリットとデメリットがありますが、いずれのタイプもデザインバリエーションは豊富にあります。デメリットをカバーできるカーゲートに出会えるよう、じっくり考えて選びましょう。
フリーダムアーキテクツでは、注文住宅やリフォームに関する無料相談、無料資料請求を随時受け付けています。設計者やコンサルタントなど各専門家がお客様一人ひとりに合ったサポートを行っているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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