• 平屋を建てるのに必要な土地の広さは?土地探しの注意点や適した土地なども解説

    11 view

    平屋を建てるのに必要な土地の広さは?土地探しの注意点や適した土地なども解説

    CASE685 flat scale

    注文住宅で平屋を検討している方は、建てるのにどのくらいの土地の広さが必要になるのか気になるのではないでしょうか。

    土地に建てられる建物や延べ床面積の割合は、建築基準法によってエリアごとに定められています。そのため、希望の間取りが建てられる土地かどうか検討して、土地探しをする必要があります。また、どのような土地が平屋に適しているのかも気になるでしょう。

    この記事では、平屋を建てるのに必要な広さ、建ぺい率と容積率、平屋に適した土地の広さと特徴、土地探しのコツなどを解説します。フリーダムアーキテクツで建てた平屋の実例も紹介するので、理想の間取りの参考にしてみてください。

    平屋を建てるのに必要な広さはどのくらい?

    平屋を建てるのに必要な広さはどのくらい?

    平屋を建てるのにどのくらいの土地の広さが必要なのか、ここでは「単身や夫婦2人暮らし」「3人〜5人家族や二世帯」それぞれ解説します。

    単身や夫婦2人暮らしに必要な広さ

    国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準」によると、単身世帯における必要な面積の目安は以下の通りです。

    ・最低居住面積水準:25㎡(約7.6坪)
    ・一般型誘導居住面積水準:55㎡(約16.6坪)
    ・都市居住型誘導居住面積水準:40㎡(約12.1坪)

    最低居住面積水準とは、健康で文化的な住生活を営むための世帯人数に応じた最低限の広さ水準を表します。一般型誘導居住面積水準と都市居住型誘導居住面積水準は、多様なライフスタイルへの対応に必要な住宅面積の水準です。一般型は都市やその周辺以外の一般地域、都市居住型は都市部やその周辺における共同住宅居住での水準を表します。

    単身世帯でも、最低居住面積水準では広さに余裕がないため、誘導居住面積水準の55㎡(約16.6坪)か40㎡(約12.1坪)を目安にするとよいでしょう。

    2人以上で暮らす場合の水準は以下の計算式で算出できます。

    ・最低居住面積水準:10㎡×世帯人数+10㎡
    ・一般型誘導居住面積水準:25㎡×世帯人数+25㎡
    ・都市居住型誘導居住面積水準:20㎡×世帯人数+15㎡

    夫婦2人暮らしの一般型であれば、25㎡×2人+25㎡=75㎡です。坪数に換算すると、75㎡×0.3025で「約22.7坪(約23坪)」となります。都市居住型は、20㎡×2人+15㎡=55㎡で、坪数にすると約16.6坪です。

    3人~5人家族や二世帯に必要な広さ

    3人以上の家族ついても、前章で紹介した2人以上世帯での計算式で算出します。仮に3人家族で一般型であれば、25㎡×3人+25㎡=100㎡で、坪数で換算すると100㎡×0.3025=30.25坪です。都市居住型だと、20㎡×3人+15㎡=75㎡で、坪数にすると22.7坪(約23坪)となります。

    一般型と都市居住型それぞれの2〜5人家族に必要な坪数は、以下の表を参考にしてください。

    一般型都市居住型
    2人家族約23坪約17坪
    3人家族約30坪約23坪
    4人家族約38坪約29坪
    5人家族約45坪約35坪

    出典:住生活基本計画(全国計画)

    世帯人数は、3歳未満0.25人、3歳以上6歳未満0.5人、6歳以上10歳未満0.75人で算定します(この算定で世帯人数が2人に満たない場合は2人世帯として計算)。4人を超える場合は、5%控除した面積が水準です。

    全国No.1の建築設計事務所フリーダムアーキテクツが手がけた「注文住宅カタログ・作品集」をお届けします

    必要な土地の広さを知るのにチェックしたい「建ぺい率」と「容積率」

    必要な土地の広さを知るのにチェックしたい「建ぺい率」と「容積率」

    土地の面積に対して建てられる家の大きさや広さは、「建ぺい率」と「容積率」によって定められています。ここでは、必要な土地の広さを知るのにチェックしたい「建ぺい率」と「容積率」についてそれぞれ解説します。

    建ぺい率とは

    建ぺい率とは、建築基準法でエリアごとに定められている敷地面積に対する建設面積の割合を示します。簡単に説明すると、土地の広さに対して建てられる建物の大きさの上限です。

    建設面積とは建物を真上から見たときの面積を指す「水平投影面積」のことで、「敷地面積×建ぺい率」で計算できます。例えば、40坪の土地で建ぺい率が60%のエリアなら、40坪×60%で建設面積の上限は「24坪」です。

    建ぺい率が定められているのには、建物同士の間隔を確保して火災時の延焼を防ぐこと、各建物に日照と通風を確保すること、などの目的があります。そのため建ぺい率は、40%のところもあれば80%のところがあるなど、エリアによって大きく異なるものです。

    1階だけで構成される平屋は特に建ぺい率が重要になるので、建てるエリアの建ぺい率はしっかりと確認しておきましょう。

    容積率とは

    容積率とは、エリアごとに定められている敷地面積に対する延べ床面積の割合を示すもので、土地の広さに対して建てられる建物の広さの上限です。

    延べ床面積は、建物内すべての床面積を合計した面積のことで、居住スペースの広さを指します。ただ、外壁などで囲まれていない玄関やバルコニー、ベランダは延べ床面積に含まれません。

    延べ床面積は、敷地面積×容積率で計算できます。40坪の土地で容積率が100%のエリアなら40坪×100%で「40坪」が上限、容積率が300%のエリアなら40坪×300%で「120坪」が上限です。

    容積率も建ぺい率と同様に、建築基準法でエリアごとに定められています。

    平屋を建てるのに必要な土地の広さは?

    建ぺい率と容積率の計算方法から、平屋を建てるのに必要な土地の広さがわかります。

    例えば30坪の平屋を建てるとして、土地面積が50坪、建ぺい率が50%で容積率が100%のエリアで計算してみましょう。建設面積は、土地面積50坪×建ぺい率50%で25坪まで建物を建てられます。容積率は100%なので、延べ床面積は50坪が上限です。

    容積率はすべての階の床面積を足すため、2階建てであれば1階が25坪、2階が25坪で合計50坪までの家を建てられます。しかし平屋の場合は、30坪の家を建てようとしても、建ぺい率で上限の25坪を超えてしまうので建てられません。30坪の平屋を建てるには、建ぺい率60%以上(土地面積50坪×建ぺい率60%=30坪)である必要があります。

    平屋で十分な間取りを確保するには、建ぺい率が高い土地か、広い土地を選ぶ必要があります。ただ、建ぺい率が高いエリアは周囲の建物の高さが高い傾向にあるため、平屋を建てるのに適さないケースが多いです。そのため、平屋を建てるなら、建ぺい率が高いエリアよりも広い土地を探した方がよいでしょう。

    建ぺい率50%の土地で30坪の平屋を建てたい場合に必要な土地の広さは、最低でも60坪は必要です。

    全国No.1の建築設計事務所フリーダムアーキテクツが手がけた「注文住宅カタログ・作品集」をお届けします

    平屋を建てるのに適した土地の特徴

    平屋を建てるのに適した土地の特徴

    平屋を建てる際の土地選びは重要です。ここでは、どのような土地が平屋に適しているのか、具体的な特徴を解説します。

    広い土地

    平屋を建てるなら、できるだけ広い土地がおすすめです。

    前章の建ぺい率のところでも紹介したように、土地の広さだけで建物を建てられるわけではありません。平屋の場合、選んだ土地によっては十分な居住スペースを確保できない可能性があります。さらに、駐車場のスペースや庭、隣家との距離感などさまざまな課題があるため、これらを解決するには余裕のある広さが必要です。

    また、子どもが増えたり、ペットを飼ったり、趣味ができたりなど、住んでからライフスタイルの変化によって必要になるものもあります。後悔しないためにも、将来的なことを考えた土地の広さを検討しましょう。

    ただ、土地が広ければ土地代や固定資産税も高くなってしまうため、予算や暮らし方のバランスを考えることも重要です。

    日当たりや風通しのよい環境

    日当たりや風通しなど、環境のよい土地を選ぶことも重要です。

    周りに2階建て住宅が多いエリアの場合、平屋は高い建物の影響を受けて日当たりと風通しが悪くなる傾向にあります。日当たりや風通しを優先し過ぎた場合は、プライバシーやセキュリティ面が疎かになってしまうことも少なくありません。

    そのため、日当たりと風通しは、プライバシーやセキュリティと合わせての検討が必要です。また平屋は建物の高さが低く浸水に弱い面もあるため、ハザードマップも確認しておきましょう。

    高い建物が建たないエリア

    平屋は高い建物に影響を受けやすいため、土地を選ぶ際は周りに高い建物が建たないエリアがおすすめです。そのエリアは具体的に「第一種低層住居専用地域」もしくは「第二種低層住居専用地域」になります。

    第一種低層住居専用地域と第二種低層住居専用地域は、良好な住環境を保護するための住宅専用エリアです。それぞれで住宅以外に建設できる建物の種類に違いはありますが、どちらも建物の高さ制限や外壁の後退距離制限などが定められているため、平屋が高い建物から受ける影響を抑えられます。

    住宅専用地域には他に第一種中高層住居専用地域などがありますが、このエリアでは3階建てが建てられるので、日当たりなど、平屋は周囲からの影響を受けやすくなるでしょう。

    正方形か長方形の土地

    平屋を建てる土地は、変形地ではなく、正方形か長方形の整形地が理想です。

    変形地では建設の制約が多くなり設計の難易度が上がるため、理想の間取りにできないことも。整形地であればコンパクトな平屋でも、間取りと外構を含めてバランスよく配置できることが多くなります。

    土地探しの注意点

    平屋の土地探しの注意点は、建物と土地代だけでなく、諸費用も含めた全体の予算のバランスを考えることです。

    例えば、土地を購入してからハウスメーカー探しをすると、土地に予算を使ってしまい、建物や外構にお金をかけられなくなります。予算を上げられない限りは予算内に収まるように、土地と建物、外構、そのほかの費用もすべて含めた金額で検討しなければなりません。

    建築コストが余計にかかる土地かどうかも見極める必要があります。高低差があったり、土留めの擁壁があったり、地盤が弱い土地の場合、ブロック塀のやりかえや地盤改良工事が必要です。予定外の費用が発生すると、建物に予算をかけられません。

    また、土地を先に決めると理想の建物を建てられないケースもあります。そのため、土地探しから始めるならハウスメーカー選びも同時に行い、建築目線でアドバイスをもらいながら土地を決めるのがおすすめです。

    すでに土地を所有している場合は、複数のハウスメーカーに相談して、できるだけ予算を抑えられる計画を立てるようにしましょう。

    全国No.1の建築設計事務所フリーダムアーキテクツが手がけた「注文住宅カタログ・作品集」をお届けします

    平屋で広く建てるコツ

    平屋で広く建てるコツ

    CASE683丘の上のハウス

    土地の広さが必要な平屋ですが、工夫することで狭小地でも快適な広さの平屋を建てられます。狭小地で建てる際のポイントは、以下の4つです。

    ・省くスペースを決める
    ・天井を高くする
    ・ロフトを作る
    ・デッドスペースを活用する

    平屋で省くスペースとしてまず考えられるのが廊下です。間取りや動線を工夫してできるだけ廊下を省けば、居住スペースを確保しやすくなります。

    また、天井を高くしたり勾配天井にしたりなど、縦の空間を活かすのもポイントです。高い天井は、室内空間の見た目に開放感を与えてくれるでしょう。天井を高くすれば、ロフトやスキップフロアもつくれるので、空間を効率的に活かすことができます。

    デッドスペースも無駄なく活かしましょう。活用しにくい空間も収納にしたり設備置き場にしたりすれば、使えるスペースをより広く保てます。

    全国No.1の建築設計事務所フリーダムアーキテクツが手がけた「注文住宅カタログ・作品集」をお届けします

    【坪数別】平屋の間取り実例

    ここからは、平屋の間取り実例を坪数別で紹介します。限られたスペースの中でより快適な暮らしができるよう工夫が施された間取りばかりなので、理想の平屋を建てる参考にしてみてください。

    間取り①10坪台でも2LDKの効率のよい平屋【10坪台】

    間取り①10坪台でも2LDKの効率のよい平屋【10坪台】

    約15坪ながら2部屋を確保できて、広々と暮らせる間取りとなっている平屋の実例です。

    玄関を入った先のスペースは必要最低限に抑え、廊下の面積は極力少なくしています。天井を高くして広々と感じる12.6帖のLDKには、キッチンの大きなカウンターが設置されているため食事も可能です。配膳や片付けもスムーズにできるでしょう。LDKから寝室、水回りとつながっているため、身支度や洗濯物の移動も楽にできます。

    廊下を挟んである畳部屋は、友人を呼んで談笑する場やリモートワーク部屋としても使用可能です。仮に友人が来てもトイレは廊下に設けているため、プライベートな部屋に通すことなく使ってもらえます。

    この間取りの場合、必要な土地の面積は建ぺい率が50%であれば、30坪以上の広さが必要です。

    間取り②家族3人暮らしも可能な20坪台の平屋【20坪台】

    間取り②家族3人暮らしも可能な20坪台の平屋【20坪台】

    家族3人で暮らす、20坪台の長方形の平屋の実例です。

    LDKは16帖で、キッチン・ダイニング・リビングスペースをそれぞれ確保できる広さが確保されています。キッチンからテレビまで直線的になっているため、家事をしながら家族との会話を楽しんだり、テレビを見たりすることもできます。

    水回りも通常の広さをとり、お風呂の音などが気にならないように寝室との距離が取れています。6帖の広い寝室の他に4.5帖の寝室がありますが、こちらはゲストルームや子ども部屋など用途はさまざまです。

    このように20坪台であれば、家族2人暮らしや3人暮らしでも十分なスペースを確保できます。仮に20坪の建物の場合、建ぺい率が50%であれば、40坪以上の土地の広さが必要です。

    間取り③部屋数も収納も贅沢に確保できる平屋【30坪台】

    間取り③部屋数も収納も贅沢に確保できる平屋【30坪台】

    30坪台の長方形の平屋の実例です。特筆すべきは、部屋の多さと収納スペースの多さです。

    各部屋とも6帖以上で広々とした居室がキープできています。すべての部屋に収納スペースが設けられているため、LDKもすっきりとした空間が保てるでしょう。廊下にも収納があるので、掃除機やトイレットペーパーなどの備品をしまっておけます。

    この間取りであれば、4人暮らしで残った部屋をゲストルームや書斎スペースとして使えますし、5人家族でも暮らすことが可能です。

    仮に30坪の建物の場合、建ぺい率が50%であれば、60坪以上の土地の広さが必要になります。35坪であれば、70坪の土地が必要です。

    間取り④屋外と室内のつながりを感じられる平屋【40坪台】

    間取り④屋外と室内のつながりを感じられる平屋【40坪台】

    屋外と室内のつながりを感じられる、ほぼ正方形の40坪台の平屋の実例です。

    家の真ん中に中庭があり、どこからでも中庭を眺められるため、室内にいても外とのつながりを感じられます。

    LDKは22.5帖で、大きめのソファーを置ける広さです。リビング続きには畳部屋があり、玄関からも直接入れるため、応接間としても使えるでしょう。

    水回りはバウダールームとランドリーを分けることで、朝の身支度や洗濯がバッティングしないように工夫されています。トイレは玄関近くにあるので、ゲストが来てもプライベートなスペースに通さず案内できます。

    仮に40坪の建物の場合、建ぺい率が50%であれば、80坪以上の土地の広さが必要です。45坪であれば、90坪の土地が必要となります。

    全国No.1の建築設計事務所フリーダムアーキテクツが手がけた「注文住宅カタログ・作品集」をお届けします

    限られた土地の広さで素敵な平屋を建てよう!

    平屋は、2階建て住宅よりも土地の広さが必要です。低い建物なので、高い建物が建たないエリアを選ぶことや、日当たりや風通しなどの環境を意識して探す必要があります。そのため平屋を建てる際は、土地探しも含めて提案してくれる建設会社に依頼することが重要です。

    フリーダムアーキテクツは、ライフスタイルや理想に合わせた間取りの提案を心がけています。平屋住宅の対応実績が豊富で、平屋に適した土地選びから提案できるので、ぜひご相談ください。

    フリーダムアーキテクツは完全自由設計のため、お客様のご要望に最大限お応えすることができます。土地探しを含めた平屋を検討中でしたら、これまでフリーダムアーキテクツがデザインを手掛けた実例を参考にしてみてください。

    ◆◆「フリーダムアーキテクツが手掛けたデザイン住宅の作品集を今なら無料でお届けします。」

    関連記事:

    注文住宅の「平屋住宅」特集 | 注文住宅なら建築設計事務所 フリーダム

    土地の形には種類がある!土地購入時の形状の違いによる影響は? | フリーダムな暮らし

    土地探し相談窓口 | 注文住宅なら建築設計事務所 フリーダム

    カテゴリー:

    新着記事

    おすすめ記事