家を新築する際、こだわりのスペースはオリジナルにデザインした個性的なアイテムを取り入れたいと思う人は少なくありません。
一日に家族みんなが何度も使い、身だしなみチェックに欠かせない洗面所には、使い勝手やデザインを細かく自分で決めることができる造作洗面台がおすすめです。
この記事では、新築時に押さえたい造作洗面台の人気のデザインや造作洗面台を作る際に気をつけたいポイントについてひとつずつ詳しく説明します。
Contents
一度はやってみたい?みんなの造作洗面台に対するイメージとは
まずは家を新築したことのある人を対象に、造作洗面台に対してどのようなイメージを持っているか、またやってみたいデザインなどがあるかアンケート調査したので、意見を見てみましょう。
自由でおしゃれ!造作洗面台に憧れる人続出
・自由度が高くおしゃれなイメージがあります。子ども用と猫用の洗面台を作りたいです。(30代/女性/専業主婦)
・造作洗面台は自由な感じがします。やってみたいのは、どうしても物が増えますので個人のスペースが確保できるようなものがいいです。(40代/男性/正社員)
・座った状態でも、立った状態でも使えるように、高さが可変だと嬉しい。(50代/男性/専業主夫)
・家を建てるにあたって洗面台までこだわりたいという思いがあり、全面鏡張りで、2つ流し台を作りたい。(30代/女性/正社員)
・世界でひとつだけのオリジナルな洗面台なのでオシャレだなぁとは思いますが、お値段とかが高いイメージです。(20代/女性/正社員)
【質問】
造作洗面台に対するイメージや、やってみたいアイディアを記載してください。
【回答結果】
フリー回答
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年09月04日~2017年09月11日
有効回答数:100サンプル
多くの人が造作洗面台に対して、「自由にデザインを決められて使いやすそう」、「おしゃれ」といったポジティブなイメージを抱いていました。一方で、オリジナルなだけあって「コストがかかりそう」というような費用面を気にする声も挙がりました。
やってみたいデザインとしては、鏡裏収納といった実用的なものから、カラフルなタイル張りで明るく仕上げたいというデザイン重視なもの、ユニークな意見としてはスマートフォンで操作できるといった機能性を重視したものも。
アイディアは人によって違うものの、洗面所は家族皆が一日に何度も使う場所、デザインだけでなく機能性、実用性もこだわりたいというような思いがあるようです。
造作洗面台と既製洗面台との違いとは?
そもそも造作洗面台とは、既製品のものではなく自分の好みに一から作った洗面台のことを指します。
洗面台には、カウンター材や洗面ボウル、鏡、水栓などさまざまなパーツがあるうえに、パーツ自体も形や色、素材などバリエーションが豊富です。造作洗面台はそれらの中から自由に組み合わせて作ることができるので、世界に一つの洗面台が出来上がります。
一方、既成洗面台は、住宅設備メーカーが販売するパッケージ商品です。デザインや素材を一から選ぶ必要がありません。サイズの規格は日本人の体格に合わせてある程度決まっているため、使い勝手に優れているという特徴があります。
「既製品はデザインのバリエーションがないのでは?」と懸念されることもありますが、おしゃれなものも多いため、デザインをチェックした上で既製洗面台を選ぶ人も少なくありません。
造作洗面台のメリット・デメリットとは?
家庭の数だけ造作洗面台のデザインは異なります。
造作洗面台の例としては、洗面台の鏡をスライドで動かせるようにして鏡裏に大容量の収納スペースを作ったり、洗面ボウルに陶磁器を使って高級感を出したり、壁に好きなデザインのタイルを貼ってカラフルにしたりなどと、さまざまなアイディアがあります。
このように、各家庭のライフスタイルや好みのデザインに合わせて自由にカスタマイズすることができるので、仕上がりの満足度が高くなるのです。
ほかにも造作洗面台には、間取りに合わせて設計できるというメリットがあります。既製品はすでに規格サイズが決まっているため特殊な間取りだとつけることが難しくなりますが、造作洗面台だと設置場所に合わせてデザインが可能なので、各家庭に合わせた洗面台を作ることができます。
デメリットは、オーダーメイドとなるため、既成洗面台と比べると費用が高くなりやすいことです。また、世界に一つだけの洗面台なので、設計者との間でイメージの差異が起きやすくなります。希望が曖昧なまま家の建築に着手すると、完成してから「しっくりこない」と感じるかもしれません。
さらに、造作洗面台は、既製品とは異なりメーカー保証がつかない可能性もありますので、事前に確認が必要でしょう。
造作洗面台は高い?設置にかかる費用について
造作洗面台はオーダーメイドの設備であり、費用面が心配な人も多いのではないでしょうか。実際のところ、造作洗面台を検討する場合、どの程度の費用負担を見込んでおけばよいのでしょう。
造作洗面台の費用や、お金をかけすぎないためのポイントを紹介します。
造作洗面台を設置する費用
造作洗面台の費用は、既製品の洗面台と比べると高くなりやすいです。パーツを別で取り寄せて組み立てることから、セット購入より価格が割高になり、寸法を合わせる手間も発生します。
費用はおおむね20万円から30万円が一般的です。組み合わせるパーツによって費用は異なり、高級なパーツやハイグレードな素材を選択すると、費用はどんどん増えていきます。最初に、洗面台にどの程度予算をかけるのか決めておくと、こだわりすぎて費用がかさむことを防げます。
造作洗面台にかかる費用を抑えるポイント
造作洗面台にかかる費用を抑えるのであれば、標準的なグレードのパーツでそろえてみてください。また、洗面台の一部に既製品を採用することも選択肢の一つです。
カウンタータイプの洗面台は下部に収納がないため、パーツが少ない分価格が安くなる傾向にあります。費用を抑えるならこちらも検討してみてください。
ただし、家づくりで大切なのは予算と希望のバランスです。予算最優先で洗面台を選ぶと、住み始めてからの不満につながることもあります。そのため、希望には優先順位を付けて整理しておきましょう。「ここは妥協しても良いかな」というポイントでコストダウンを優先すると、予算内で使い勝手の良い洗面台になりやすいですよ。
おしゃれで使いやすい造作洗面台を作るためのポイント
自分や家族に合った造作洗面台を作るなら、使いやすくデザインも良いものにしたいですよね。そのためにどんなポイントを押さえれば良いのか、知っておきたいコツを紹介します。
目的に合わせた洗面ボウルとカウンターを選ぶ
洗面ボウルは、洗面台のパーツの中でも特にデザインが豊富です。洗面ボウルひとつこだわるだけで洗面台全体のイメージが大きく左右されるので、洗面所をおしゃれに仕上げたいという人は洗面ボウルのデザインにこだわりましょう。
また、洗面ボウルはデザインだけでなく配置にもさまざまなバリエーションがあります。代表的なものとして、ベッセル型・アンダーカウンター型・埋め込み型があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
・ベッセル型
ベッセル型は、カウンター材の上に洗面ボウルを据え置くスタイルです。洗面ボウルが周りから見えやすい配置なので、洗面ボウルのデザインを強調したい人にピッタリの配置です。洗面ボウルの縁が高くなるため、小さな子どもにはボウルに手が届きにくくならないように配慮が必要になります。
・アンダーカウンター型
アンダーカウンター型はカウンターの下に洗面ボウルを固定するスタイルです。カウンターと洗面器の間に段差が生まれないので掃除がしやすいのですが、洗面ボウルのデザインが強調できない点と洗面ボウルとカウンターの継ぎ目が汚れやすいという難点もあります。
・埋め込み型
埋め込み型は、洗面ボウルがカウンターの下に埋め込まれるように設置されたもので、ボウルの縁だけ見えるタイプと、洗面ボウルの半分まで見えるタイプがあります。こちらは空間になじみやすく、実用性とデザイン性が両立できますが、やや掃除の手間がかかるというデメリットがあります。
造作洗面台と家のイメージを調和させる
造作洗面台と家のイメージをしっかり調和させることが大切です。
例えば家全体の雰囲気を欧米風カントリー調にしたのに、造作洗面台だけ一転、シンプルモダンや純和風のデザインにしてしまっては、せっかくの造作洗面台が他の部屋から浮いてしまいます。
洗面所の内装や、他の部屋から浮かないようイメージを調和させることで、家のデザイン全体に統一感が出ます。
ただし、洗面所とリビングの間に距離があり、ドアで仕切るのであれば、あえて別空間としてテイストを変えるのも選択肢の一つです。
生活動線を意識し収納確保する
生活動線や収納をしっかり意識して、収納の確保も忘れないようにしましょう。特にデザイン重視で作ってしまうと、収納スペースがほとんどなくなってしまいかねません。
使い勝手が悪くなってしまったり、洗面台周辺に収納ケースを設置しなければならなくなったり、造作洗面所を作ったことがかえってデメリットになってしまう可能性があります。
収納したいものがあふれないよう、洗面台にしまうものをあらかじめピックアップしておくと、現実に即したスペースの収納を実現しやすいです。現在の住まいで何を洗面台にしまっているかを参考に、リストを作ってみましょう。
コンセントの数もしっかり確保しよう
洗面所の使い勝手を左右する大きなポイントの一つが、コンセントの位置と数です。ドライヤーやヘアアイロン、シェーバーや電動歯ブラシなど、家族がそれぞれ何を使うのか把握して上で、コンセントの位置計画を立てましょう。
収納の内側にコンセントを設置すると、収納内部で充電ができるため、シェーバーや電動歯ブラシを隠して収納でき、生活感の出にくいレイアウトにできます。
関連記事:洗面台に必要なコンセントの数や位置、安全対策とは?新築時に押さえたいポイント3選
メーカー保証が効かない可能性を視野に入れる
不具合が発生したときに保証がきかないケースがあるということです。
既製品であれば故障時に保証がききますが、造作洗面台はパーツを一つずつ集めて作るのでメーカー保証がきかないケースがあります。特にメーカーの違うパーツを組み合わせる際は、パーツ同士の相性が悪いことも少なくないので注意しましょう。
万一の故障の際に、パーツごとにメーカーが異なると、連絡先に困ることもあります。造作洗面台を検討するタイミングで、保障内容や故障時の対応について事前確認しておくと安心です。
おしゃれな造作洗面台の建築実例4選
「他の家はどんな造作洗面台を採用しているの?」と気になる方向けに、フリーダムが手がけた住宅の実例を紹介します。理想の洗面台実現のための参考にしてください。
壁付け水栓や丸い鏡が個性的な手洗いカウンター
こちらの造作洗面台は、丸い鏡と洗面ボウルが特徴。壁付けの水栓やアクセントのタイルがおしゃれな手洗いカウンターです。収納面で悩みがちなカウンタータイプですが、カウンター下に棚板とカゴを設置し、収納力をアップしています。
洗面台は、洗面ボウルの縁を高くしたベッセル型を採用しました。水が飛び散りにくいため掃除の負担を軽減できる仕様です。デザインだけでなく実用性も兼ね備えたこだわりの洗面台となっています。
家族みんなが使いやすい2ボウルの洗面台
こちらの洗面所には、なんと洗面台が2つ。忙しい朝もスムーズに準備ができるよう、ゆったりと使えるこだわりの造作洗面台です。正面上部にはスリット窓が設置されていて、朝日が差し込み家族の生活をやわらかく包み込みます。
洗面台の下には収納スペースが設けられています。戸棚がないため掃除がしやすく、見せる収納にも最適と、おしゃれかつ使いやすさにも配慮したデザインです。
LEDミラーが輝くホテルライクな洗面台
こちらの造作洗面台は、中央に大型のLEDミラーが設置されています。海外のリゾートホテルのようなスタイリッシュな洗面台は、広々として使いやすい設計です。
洗面台の下は大型の収納スペースとなっています。余裕のあるサイズなので、洗面所で使う家電やバス用品などを隠し、すっきりと収納できます。
玄関のインテリアにマッチした手洗いカウンター
こちらのカウンター型の造作洗面台は、玄関の一角に設置されています。手を洗ってからリビングにアクセスできるよう、動線を意識した設計です。
手洗いカウンターは玄関のインテリアになじむよう、色や素材にこだわってデザインされました。優しい印象の木の天板と、高級感のある真鍮のポールが絶妙にマッチしています。
家族みんなが使いやすい理想の造作洗面台を作ろう
造作洗面台はスタイリッシュなものから、純和風なデザイン、掃除がしやすいタイプ、大人数でも広々使える実用性のあるものなど、各家庭の希望や好みにあったものに仕上がります。パーツを一つ一つ探すのは骨が折れますが、完成したときの喜びは既製品の比ではありません。
家族が毎日、それも一日に何度も使う場所だからこそ、こだわりたいポイントがある人は多いはずです。それぞれの特徴と向き合って納得のいく洗面台を作ってくださいね。
「おしゃれな洗面台が欲しいけれど、イメージが湧かない」という人は、ぜひフリーダムの住宅作品集をご利用ください。当社が手がけたおしゃれな住宅の実例を、写真満載で紹介しています。
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