新築の内装でぜひこだわりたい床材。
床は常に足の裏が触れている部分ですので、肌触りや感触などを重視した床材が人気です。反面、コストパフォーマンスやデザインの種類が豊富な床材も捨てがたいもの。
また、床は面積が広く選ぶ床材によって部屋の雰囲気が変わってきます。
そこで、代表的な床材を4種類紹介します。
見た目の印象だけではなく、質感や保湿効果、掃除のしやすさ、コストの安さ、経年劣化についてなどを解説していきますので、家庭にあった床材を見つけてみてください。
床材を決めた判断基準は?
新築内装の床材は何を基準にして決めているのか、新築物件を購入した187人に聞きました。
【質問】
新居の床材を決める際に重視したのはコストと材質のどちらですか?
【回答数】
コスト:81
材質:107
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 –
調査期間:2017年03月21日~2017年03月27日
有効回答数:187サンプル
長く住むからこそこだわりたい材質
約60%の割合で、床材は材質重視する人が多かったです。
・長年住むわけですのですぐに悪くなるようではだめと思い良い材質の物を使用しました。(会社員/男性/50代)
何十年と住む予定の住宅ですから、少しコストがかかっても質の良い材質にしたい、という意見がたくさん見受けられました。
それでは、残り約40%の人の意見も見ていきましょう。
・予算を決めていたので、その予算の材質でおさまるようにしたから。(専業主婦・主夫/女性/40代)
あらかじめ住宅全体の予算を決めているので、その中でおさまることが条件のようですね。
ローコストの床材でも、今は質の良いものがたくさんそろっているので、費用を少し下げても大丈夫ということでしょう。
どちらの回答でも、コストに関して考えているということは変わりないようです。
長い目で見てコストパフォーマンスを重視するか、今の予算でカバーできる範囲内で考えるかの違いだと考察できます。
それでは、数種類ある床材のそれぞれの特徴を見ていきましょう。
無垢フローリングの特徴
無垢材のフローリングは、木目や天然の風合いが魅力です。
よく使用されるのはブナやサクラ、ナラなどの広葉樹や、スギやヒノキなどの針葉樹。肌触りがやさしく、調湿、保湿性に優れています。年月を経るごとに色合いが変わり、自然素材独特の温かみのある味わいを楽しむことができます。
また、肌触りが良いのもメリットのひとつで、冬に裸足で歩いても冷たくなりにくいという特性があります。過ごしやすく快適な家を目指すならピッタリの床材ですが、デメリットは割れたり反ったりなどの症状が発生しやすいことです。
また、自然素材なので色や木目を思うようにデザインするということも難しいです。木は呼吸をするので調質効果がありますが、反面、冬の乾燥時期にはすき間があいてしまうことも。
逆に梅雨時期などジメジメした時期には膨張しますので、もとに戻る性質があります。フローリングに無垢材を使用する際は、その木材の特性をよく知っておくことが大切です。
複合フローリングの特徴
複合フローリングとは、薄い合板を重ねて、その表面に化粧シートを貼った床材のことです。
化粧シートには木目模様などが印刷されており、壁の色合いとあわせたり、均一の模様を楽しんだりすることができます。無垢材と違い湿度に左右されることがありませんので、反ったり割れたりということはありません。
化粧シートに防水、遮音加工が施されていることもあり、ライフスタイルによって選択することができます。さらに、無垢材より費用が安いのも魅力で、部屋をナチュラルテイストにしたいけど節約もしたいという時にピッタリです。
また、飲み物などをこぼしても掃除がしやすく、小さなお子さんがいる家庭は安心です。反面、無垢材のような調質、保湿効果はありません。
風合いや色合いを楽しむというよりは、利便性やコスト面で優秀な素材のため、無垢材と同じような肌触りや雰囲気を味わいたい人にとっては物足りないと感じるかもしれません。
クッションフロアの特徴
クッションフロアとは塩化ビニールにクッション材が入っている床材のことです。名前の通りクッション材の効果で弾力性があります。小さなお子さんや高齢者のいる住宅ではヒザや腰に負担がかかりにくくおすすめです。
また、耐水性に優れているので、トイレや洗面台でよく使用されています。掃除がしやすく、水をこぼしたらすぐに拭き取れますし掃除機もかけやすいので、主婦にもうれしい床材です。
施工しやすいのが特徴でホームセンターでも販売されているので、DIYすることもできます。さまざまな模様のクッションフロアがあり、選ぶ楽しみというのもありますね。
逆に、熱と重みに弱いというデメリットも。部屋の模様替えをしたときに、ずっと家具を置いていたために跡がついて取れないということはよくある話です。
また、熱に弱いというデメリットもあるため、陽当りの良すぎる部屋には適しません。
コルクタイルの特徴
ワインの栓としてもおなじみのコルクは、コルク樫の樹皮を圧縮した床材です。耐久性、耐水性、断熱性、防炎性において優秀な素材で、キッチンや洗面所などに適しています。
床暖房専用の製品もあるので、室内で暖かく過ごしたい人にはぜひ選択候補のひとつにしたい素材です。また、吸音性や弾力性、保湿性にも優れており滑りにくいので、やんちゃなお子さんがいる家庭や高齢者にもおすすめ。
コルク特有の素材感や温かみを味わえ、さらにブラックやダークブラウンなど色数も豊富です。メリットが大変多く生活を快適にするうえでは優れた素材ですが、逆に紫外線には弱く日焼けしてしまうという特性も持っています。
そのため、陽当りの良い部屋やバルコニーの床材などには適しません。また、価格が高く初期費用はかかります。
傷をつけても補修が難しいため、年月が経ってボロボロになってきたら全面張り替えということも。
まとめ
天然素材、人工素材、それぞれにメリットとデメリットがあります。
新築内装の床材を選ぶ際に気をつけたいのは、メリットとデメリット、どちらか一方だけを見るのではなく、よりメリットを感じるのはどちらかということです。
デメリットもそれぞれの特徴を活かし、弱い部分をカバーした使い方をすれば、デメリットを補うことができます。また、一般的に良いと言われている素材でも、その家庭にはあわなかったということもありえます。
複数ある中から、最適な床材を探しましょう。
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