新築住宅を建てる際にこだわる方も多い設備が「キッチン」です。
キッチンは使う頻度が多くなりやすいからこそ、機能性とデザイン性のバランスを取ることが重要と言えます。
使いやすく美しいキッチンを実現するためには、キッチン形状と空間レイアウトのポイントを知った上でレイアウトを選択することが大切です。
今回はキッチンの種類や特徴、レイアウトのポイントについて解説します。
Contents
作業動線を意識したい!使いやすさ重視のキッチンを作る
キッチンのレイアウトを考える前に、まずは調理の工程についてイメージすることが大切です。
料理をする際には、食材を取り出してからシンクで洗い、調理台で食材を刻んでからコンロで加熱します。最後に食器に料理を盛り付けて、リビングに運ぶという流れが一般的です。これらの工程をスムーズに行うためには、各キッチン家電や食器棚を適切な位置に配置しておく必要があります。
動線とは、動く範囲を線で結んだもののことです。動線が長くなりすぎると、作業がしにくいキッチンになってしまい、不便に感じやすいという問題が出てくることがあります。
動線は短く作業を進めやすい、適切な空間を確保しキッチンをレイアウトしたいところです。
詳しくは、動線の良さが魅力!キッチンのレイアウトを考える際の5つのポイントをご参照ください。
キッチンレイアウトの種類は色々…何が違うの?
キッチンの種類とレイアウトについて考える際には「設置する空間から見たキッチン」と「キッチンの形状」に注目しましょう。
設置する空間から見たキッチンの種類には、「オープンキッチン」「セミオープンキッチン」「クローズドキッチン」の3つがあります。
なかでも、開放的な空間を演出できるオープンキッチンは人気が高いです。クローズドキッチンは料理に集中したい方からの人気を集めています。キッチンの形状の種類にはI型、2型、U型、L型、ペニンシュラ型、アイランド型などがあります。
それぞれに使いやすさやデザイン性などメリットが異なるため、どのようなキッチンを実現したいかによって設置すべきキッチン形状やレイアウトは異なります。
詳しくは、考えるとワクワクしちゃう!種類別に見るキッチンのおすすめレイアウトをご参照ください。
L型キッチンのレイアウト!特徴とメリットとは
L型キッチンとは、シンクとコンロが90度に折れた状態で設置されているキッチンを指します。上から見たときに、アルファベットの「L」の文字に似ていることから、この名前が付きました。
L型キッチンのメリットとして「作業スペースが広く取れる」「使いやすい」「収納スペースが確保しやすい」の3点が挙げられます。設置のために横幅を取る必要がないため、より狭いスペースにも取り付けることができレイアウトがしやすいです。
作業動線調理中も向いている方向を変えるだけで、加熱調理や水を使う作業を行えます。
一方で、シンクとコンロの距離感を考えなくてはならない点がデメリットとして挙げられます。L型キッチンは対面式でレイアウトするとセミオープンキッチンとして使用できます。
詳しくは、人気のL型キッチンのレイアウト実例は?特徴を理解して使いやすいキッチンにをご参照ください。
2型キッチンは機能的!特徴とメリットを解説
2型キッチンとは、I型キッチンを向かい合うような形で並べたキッチンのことを指します。I型キッチンの場合、少ないスペースにコンロやシンクなどが並びます。シンプルな形状で使用しやすい点が、I型キッチンの優れた点です。
2型キッチンを設置する場合、それらのキッチン設備を2つに分けて設置できるためキッチンを広々と快適に使用できます。ただ、快適で使いやすい2型キッチンにもデメリットはあります。
まず挙げられるのが、「通路の幅が広すぎたり狭すぎたりすると使いにくくなってしまいやすい」という点です。通路の幅を選択する際には、使用する人数は最大で何人程度かなどを予測して決定する必要があります。
レイアウトを考える際には、通路幅に着目したいところです。また、床材は耐水性の高いものでレイアウトするようにしましょう。
詳しくは、後悔しない2型キッチンのレイアウトのコツとは?おしゃれな間取り実例を紹介をご参照ください。
オープンキッチンとクローズキッチンどっちがおすすめ?
リビングやダイニングの印象までがらりと変えてしまうのがキッチンの設置場所です。キッチンを付ける際にオープンタイプにするかクローズドタイプにするか悩む方も多いのではないでしょうか。
今回は空間がおしゃれに見えやすいオープンキッチンと、実用的なクローズドキッチンはどちらが良いのか、アンケートを取ってみました。
【質問】
家を建てるなら、オープンキッチンとクローズドキッチンのどちらを選びますか?
【回答結果】
オープンキッチン:71
クローズドキッチン:29
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 – 29 30 – 39 40 – 49 50 – 59 60
調査期間:2017年06月06日~2017年06月12日
有効回答数:100サンプル
オープンキッチンを支持する方が多数!その理由とは?
アンケートの結果、オープンキッチンを支持する方が100人中71人と高い人気を見せました。
それでは、オープンキッチンを支持する方の意見をご紹介します。
・料理をしながら子供の様子が分かる。友人を招いての食事の際も準備していても会話ができる。(30代/女性/専業主婦)
・今の家はクローズドキッチンだが、自分ひとりで料理し、リビングまで食事を運ぶことが苦痛。
オープンキッチンならリビングの家族と会話しながら料理できるし、料理をテーブルまで運ぶのもスムーズにできそう。
また、子供に料理を教えるにもオープンキッチンのほうが便利。(40代/女性/専業主婦)
オープンキッチンを支持する方は、1人で調理をすることが辛いと感じる方が多いようです。
コミュニケーションを取りながら調理できると、毎日の食事の準備も楽しく進めやすいでしょう。
次に、クローズドキッチンを支持する方の意見をご紹介します。
・オープンキッチンは確かに魅力的だが、匂いや油汚れの拡散を考えると、クローズドの方に軍配が上がる。(30代/男性/正社員)
・クローズドの方が作業に専念できるので手際よくできる。基本、見られても平気ですが、見られない方がやはりいい。(20代/女性/専業主婦)
クローズドキッチンを支持する方は、1人で調理に集中したいという意見をお持ちの方も多いようです。
また、臭いや汚れ予防の観点から見るとメリットが多いと考えられている方が多いことが分かりました。
今回のアンケートでは、オープンキッチンを支持する方が多い結果になりました。
しかし、オープンキッチンにもクローズドキッチンにもそれぞれメリットとデメリットがあります。
それぞれの特徴を把握した上で、住居環境に合ったキッチンタイプを選びたい所です。
人気の高いオープンキッチン!メリットとデメリットをご紹介
オープンキッチンとは壁やカウンターなどの仕切りがなく、リビング・ダイニングの空間が一体になった形状のことを指します。
オープンキッチンのメリットとして挙げられるのが「空間が開放的に見える」という点です。キッチンのために独立した空間を作る必要がないため、リビングやダイニングの間取りを広く取ることもできます。
また「料理をしているあいだも家族とコミュニケーションが取りやすい」というメリットもあり、子供がいる家庭に人気が高いことも特徴です。
しかし、オープンキッチンは臭いや汚れがダイニングやリビングに付きやすいというデメリットもあります。オープンキッチンには大きく分けて2つの種類あり「アイランド型」と「ペニンシュラ型」キッチンがあります。
詳しくは、オープンキッチンにもいろいろある!それぞれの特徴と選び方のコツをご参照ください。
古いなんて言わせない!クローズドキッチンのメリット・デメリット
クローズドキッチンとは三方が壁に囲まれており、独立した形状になっているキッチンです。この形状から、独立型キッチンとも呼ばれています。プライベートな空間のなかで、じっくりと料理をすることができるため、料理好きな方に人気が高いキッチンとなっています。また、臭いや汚れがリビングやダイニングに影響しにくい点もメリットです。
しかし、クローズドキッチンにもデメリットはあります。クローズドキッチンのデメリットとして挙げられるのが、リビングやダイニングとの会話がしづらい点です。三方が壁や仕切りに囲まれているクローズドキッチンは、リビングやダイニングにいる人と顔を合わせることができません。
また、調理を行っているあいだは、調理の音や換気扇の音などの影響で声が聞こえづらくなってしまう場合もあります。
詳しくは、クローズドキッチンは古くない! 計り知れないそのメリットとは?をご参照ください。
使いやすいキッチンを実現するために!鍵を握るのは冷蔵庫
新居に移り住む際に、以前使っていた冷蔵庫をそのまま使用する方もいるのではないでしょうか。
その場合は、冷蔵庫が左右どちらに開くタイプの製品なのかを確認して置くことが大切です。レイアウトの関係で何も考えずに配置してしまうと、ドアが90度までしか開かなくなってしまう場合もあります。冷蔵庫のドアが開かなくなってしまうと、物を出し入れしづらくなり使い勝手が悪くなります。
使いやすいキッチンを実現するためには、「キッチントライアングル」を参考に考えるのも良いでしょう。
キッチントライアングルとは、シンクの中心と加熱調理器具の中心、冷蔵庫の中心を結んで作る三角形のことを指します。
キッチントライアングルを参考に冷蔵庫の配置を考えると、キッチンが使いにくくなってしまうことを回避できます。
詳しくは、キッチンのレイアウトは冷蔵庫がカギになる!失敗しないレイアウト方法とは?をご参照ください。
憧れのキッチンパントリー!おすすめの収納法と間取り
家族が多い方や、キッチン周りの収納を充実させたい方におすすめなのがパントリーです。キッチンの間取りに上手に組み込めば、キッチンの整理整頓に役立ちます。
パントリーを作る際には奥行きを取り過ぎないことが重要です。パントリーに収納するものは、食品や調理器具などキッチンで使用する物が多くなります。よってパントリーに収納するものは細かい物が多くなりがちです。
奥行きのあるパントリーに食品や調味料などを収納してしまうと、取り出しにくくなってしまうことも考えられます。
また、パントリーを作りつけてしまうと、棚数を増やせないというデメリットもあります。
棚数や収納容量を調節したい方は、キッチンスペースを空けて市販の棚を設置するというのも1つの方法です。
キッチンの間取りに合わせてパントリーの配置や容量を選びましょう。
詳しくは、【注文住宅】パントリーは必要?設置するメリットや後悔しないコツ、間取り例も紹介!をご参照ください。
これで完璧!キッチンレイアウトで最高のキッチン空間を作ろう
キッチンは使う頻度が多いからこそ、機能面を充実させることが大切です。
より使いやすいキッチンを実現するためには、キッチンの形状や冷蔵庫の位置、パントリーの設置場所なども考慮する必要があります。キッチンレイアウトのポイントを抑え、家族と自分にぴったり合ったキッチン空間を作りましょう。
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