家を建てる際、北側道路の土地よりも南側道路のほうが人気の傾向にあるのはなぜなのでしょうか。
実は北側道路の土地にはあまり知られていない魅力がたくさんあります。この記事では、北側道路とはどのような道路なのかを解説し、南側道路と北側道路それぞれのメリットデメリットを紹介します。
記事を読むことで、北側道路の魅力や北側道路を選ぶ際の注意点と対策方法を知ることができるので、土地選びの参考にしてみてください。
北側道路ってどんな道路?
北側道路とは、土地に対して北側に道路が面している土地のことです。反対に、南側に道路が面している土地は南側道路となります。単純に土地の向きが道路に対して、南北どちらを向いているのか、という違いです。
ただ、家の土地探しの際は単純な話ではなく、重要なポイントとなります。一般的には南側道路のほうが人気傾向にあるためです。
では、なぜ南側道路が人気なのか、北側道路は選ぶべきではないのでしょうか。次章から詳しく解説していきます。
なぜ南側道路は人気なの?
北側道路について紹介する前に、まずは南側道路がどうして人気なのかを理解しておきましょう。ここでは、南側道路のメリットを紹介します。ただ、南側道路はメリットだけでなくデメリットがあることも把握しておきましょう。
南側道路の魅力はなんといっても日当たりの良さ
南側道路の魅力は、なんといっても日当たりの良さです。家の南側が道路に面しているため、隣家などの建物に日差しを遮られることがありません。例えば、日当たりの良い南側に庭を配置して大きな窓を設置すれば、居住空間に開放感を与えられます。リビングと庭に一体感が生まれるため、アウトドアなどを楽しめるのも魅力のひとつ。
また、駐車スペースを配置しやすいのもメリットです。南側が道路に面している南側道路は、駐車スペースを南側に配置して建物を北側に寄せて建てるのが一般的です。建物の南側に庭や駐車のスペースが生まれるため、居住空間は日当たりの良い環境になります。
盲点?南側道路のデメリット
日当たりの良さなど、多くのメリットがある南側道路ですが、デメリットもあります。
デメリットは、南側道路は人気があるため、土地代が高い傾向にあることです。駅に近い場所や人気エリアでは、より高額になるでしょう。
また、プライバシーの確保が難しいこともデメリットのひとつです。例えば、南側にリビングと庭を設置して一体感のあるスペースをつくっても、そこは道路に面した場所です。通行人の視線が気になり、そのスペースを有効利用できないこともあります。室内は、日中でもカーテンを閉めなければならないケースも少なくありません。
さらには、南側に玄関を配置することが多いため、居住スペースが狭くなったり、配置が難しくなったりする可能性もあります。
実は魅力的!北側道路で家を建てるメリット
日当たりが良く、開放感のある家が建てられる南側道路の家は人気傾向にありますが、実は北側道路にも多くのメリットがあります。ここでは、北側道路で家を建てるメリットと魅力を紹介します。
南側道路に比べて土地代が安い可能性がある
同エリアで同じ条件の場合、南側道路と比較すると北側道路は土地代が安い傾向にあります。駅までの距離や周辺環境などの利便性は変わらないにもかかわらず、土地代を抑えられる可能性があるのです。
特定エリアや周辺環境などにこだわりがあるなら土地代は高くなりますが、土地自体の条件を変えるだけでも予算の削減になります。土地購入費用を抑えられれば、間取りや設備などの建物に予算を充てられたり、将来の教育資金や老後資金に充てられます。
建物は設計次第で住み心地も良くなるため、北側道路の土地を候補に入れるのもひとつの選択肢です。
プライバシーを確保できる
プライバシーを確保できることも、北側道路のメリットです。北側道路であってもリビングを日当たりの良い南側に設置すれば、通行人からの視線が気になりません。
建物を北側の道路側に寄せれば、南側の隣家との間にスペースをつくることが可能です。このスペースを活用すれば、日当たりをしっかりと確保できます。
例えば、南側に大開口の窓があるリビングとつながりのある庭を配置することで、屋内外で一体感がある開放的なプライベート空間を演出できるでしょう。
安全性が高い
北側道路は安全性が高いこともメリットのひとつです。リビングや庭を道路に面していない南側に置くことで、家族への安全性を高められます。
例えば、子どもやペットを庭で遊ばせている際に気になるのは、車や自転車との接触、または通行人へ何らかの危害を与えてしまうことなどです。道路と面さない環境の場合、これらのリスクを低減できます。
北側道路を選ぶ際のデメリット
土地選びの際は、デメリットもしっかりと把握したうえで、事前に対策を考えておくことが重要です。ここでは、北側道路を選ぶ際のデメリットを解説します。
日当たりや風通しが悪くなる
北側道路は、日当たりや風通しが悪くなる傾向にあることがデメリットです。北側道路の玄関は一般的に北側に設置されるため、間取りによっては日当たりや風通しが悪くなる可能性があります。
日当たりや風通しが悪いと、開放感がなかったり、湿気がたまりカビが生えやすくなったりするため、対策が必要です。
駐車スペースの配置が難しい
北側道路は、駐車場スペースの配置が難しいこともデメリットです。例えば、南側道路の場合は日当たりの良い南側に庭をもってくるため、建物は北側に寄せて建てることになります。そのため、駐車スペースをスムーズに決められます。
しかし、北側道路の土地で、そのまま道路側に駐車スペースをつくると、庭が狭くなったり、日当たりが悪くなったりする問題が発生します。日当たりを考慮して南側を庭にした場合、建物は道路と接する北側に寄せることになります。そうすると、駐車スペースを道路側に接する場所に配置するのが難しくなるのです。
自由に設計できるのであれば、駐車スペースと建物の配置を入念に計画することが重要です。
北側道路の家の間取りのポイント
北側道路の家の間取りのポイントは、以下の3つです。
- 玄関に窓と風よけをつくる
- 天窓や高窓を設ける
- L字やロの字の平屋を検討する
北側道路の家は、一般的に玄関を北側に置くため、日当たりや風通しが悪くなる傾向があります。冬には玄関に北風が吹き込み、ドアの開閉がしづらかったり砂が入り込んだりすることもあるでしょう。玄関に大きめの窓を設置すれば、北側玄関でも明るさの確保は可能です。玄関前に風よけをつくれば、北風を効果的に防げます。
また、隣家との距離が近く、日当たりの確保が難しいケースも少なくありません。天窓や高窓を設ければ、隣家との距離が近くても光を入れることができます。暗くなりがちな1階部分も吹き抜けにすれば、効果的に日光を入れられます。
さらには、北側道路のL字やロの字の平屋もおすすめです。南東向きのL字なら、一日を通して日光を感じられます。ロの字の平屋は日光だけでなく、プライバシーの確保もできます。
土地の一長一短を上手に活かすことがポイント
南側道路の土地だからといって、必ずしも満足のいく間取りができるわけではありません。
そのため、北側道路でも「間取り次第で日当たりが確保できる」など、予算を抑えつつ工夫ができるなら、北側道路も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
大切なのは、その土地の良し悪しを理解し、それを活かした間取りにすることです。それを実現するには、実績が豊富で相談しやすい工務店やハウスメーカーに依頼することです。設計者に土地探しから相談すれば、建物目線で土地を探してくれます。まだ土地を所有していないならおすすめです。
フリーダムは完全自由設計のため、お客様のご要望に最大限お応えすることができます。土地選びからお悩みの方も、これまでフリーダムがデザインを手掛けた実例を参考にしてみてください。
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