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  • 後悔したくない!新築のキッチンで考えるべきポイントをご紹介

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    家を新築する際に不満が出やすい箇所の一つがキッチンです。キッチンは実際に使う人でないと、何が必要で何が不要なのかが分かりにくいという特徴があります。また、普段から使う人が限られることから、不満を感じる人も限られるため、後回しにされがちです。

    しかし、使う人は毎日長時間を過ごすスペースですから、不満の出ないようにしっかり考えましょう。そこで、満足できるキッチンづくりに欠かせないポイントについて解説します。

    新築にありがちな失敗って一体?キッチンの失敗例

    新築のキッチンで失敗したと感じやすいのは、収納とシステムキッチンの高さ、そしてキッチンスペースの狭さです。収納はスペースが少ないという以外に、使い勝手が悪いという不満があります。

    具体的に言うと、しまえるけれど取り出しにくい収納です。重ねれば入るけれど一番上の物しか取り出せないとか、高い位置に収納がたくさんあるけれど、踏み台に乗っても奥まで手が届かないなどというパターンです。

    また、床下収納を設ける位置を失敗して扉の上に冷蔵庫や食器棚が乗ってしまうケースや、パントリーを作ったものの換気が悪くて使えなかったというケースもあります。

    システムキッチンに関しては、作業台の高さを使う人の背の高さに合わせられるということを知らない人が少なくないようです。標準の高さの物を選んで失敗したという声が多いので、背が高い人や低い人は要注意です。

    キッチンが狭くなる原因が、リビングを広く取ったことによるしわ寄せということが少なくありません。キッチンには食器棚や冷蔵庫を置くスペースと人が立つスペースが必要です。そのことも計算して十分な広さを確保しましょう。

    失敗しないために!新築キッチンで考えるべきポイントは?

    新築のキッチンづくりで失敗を避けるには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。

    キッチンの間取りや種類を選ぶ

    まずは、どのようなタイプのキッチンにしたいのかを検討します。キッチンのタイプは主に以下の3つがあります。

    ・壁付けキッチン
    ・ペニンシュラキッチン
    ・アイランドキッチン

    壁付けキッチンは壁に沿って設置されているため、リビングを広く取れるメリットがあります。ただし、キッチンで家事をする人はリビングダイニングにいる家族に背を向ける形になるので、家事をしながら家族との会話を楽しみたい方には向いていません。

    ペニンシュラキッチンは対面型キッチンのことで、左右のどちらかが壁に面しています。リビング側にいる家族との会話を楽しめたり調理や配膳を手伝ってもらえたりできますが、キッチンとリビングを隔てる壁がないため調理中のニオイや煙、油・水ハネがリビングを汚す恐れがあります。

    アイランドキッチンは、キッチンカウンターが島のように独立しているタイプのキッチンです。開放感があり、夫婦や親子で料理を楽しめる十分なスペースを確保できる反面、リビング側からキッチンが丸見えになるため常にきれいに保つ必要があります。

    また、キッチンの間取りを考えることも重要です。間取りにはキッチンが独立したスペースの「独立型」と、LDKが一体化した「間取り型」があります。最近では「間取り型」が主流となっています。キッチンの間取りによって家事動線が変わるため、キッチンを使う人が動きやすい動線を考えて間取りを決めましょう。

    関連記事:
    対面キッチンのメリットとデメリット!理想のキッチンにするコツも紹介
    ペニンシュラキッチンとは?そのメリット・デメリットと実例をご紹介!

    家事動線を考える

    使いやすさを重視したキッチンにするなら、家事動線も考えて決めましょう。キッチンでは無駄な動きをしなくてもいいように、移動距離を短くできるようなレイアウトをすることが重要です。

    使いやすいキッチンは、シンクやコンロ、冷蔵庫の3つの機器を結ぶ距離が短い特徴があります。効率的に作業できるキッチンにしたい場合は、普段どのような順番で家事をしているのかをイメージしながら家事動線を検討することをおすすめします。

    収納スペースを確保する

    収納スペースを確保する
    CASE50 居心地優先住宅

    キッチンではさまざまな調理器具や食器を使うため、十分な収納スペースを確保する必要があります。物が多くなりやすいキッチンは気を抜くと、すぐにキッチンカウンターの上が散らかってしまいます。すっきりとしたキッチンを維持したい場合は、必要な物がしっかりと収まる収納計画が欠かせません。

    何も考えずに広い収納スペースを作ると、スペースを持て余してしまいます。今使っているキッチンに何を収納しているのか、どの程度収納スペースが不足しているのかを考えましょう。

    使い勝手の良いキッチンを選ぶ

    使い勝手や機能性の良いキッチンを選べば、普段の家事も捗ります。手入れがしやすい、食洗機が標準装備されているなどが機能性の良いキッチンの主な特徴です。

    手入れがしやすいキッチンであれば、使用後の掃除が苦にならないため常にきれいな状態を保てます。食洗機があるキッチンなら食器洗いの手間や時間を省くことができ、その時間を趣味や家族団らんに使えます。

    インテリアに合ったデザインを選ぶ

    LDKの中でも存在感があるキッチンは、内装に配慮したデザインを選ぶことが大切です。リビングダイニングの内装に合わない色味や素材をキッチンに選ぶと、統一感のないインテリアになってしまいます。

    「アジアンリゾート風のリビングにしたい」「ラグジュアリー感のあるインテリアにまとめたい」などの叶えたいインテリアのイメージを明確にしておき、ショールームやカタログでイメージに合うデザインのキッチンがないか探してみましょう。

    新築キッチンで知っておくべきさまざまなサイズ

    新築キッチンで知っておくべきさまざまなサイズ
    CASE741 モルタライク

    新築住宅のキッチンづくりをする際は、間口やワークトップ、通路幅のサイズについても検討する必要があります。

    横幅(間口)

    一般的なキッチンの横幅は1,650~3,000mm程度のサイズがあり、新築住宅に多いサイズは2,550mmです。最適な横幅のキッチンかどうかを見極める目安として、調理台にまな板を置いてもスペースに余裕があることが挙げられます。

    調理台のスペースは広すぎても狭すぎても使いづらくなるため、キッチンを使う人の意見を取り入れることをおすすめします。調理台のスペースを確保できない場合は、シンク上にまな板を置いて作業できるように工夫するのも一つの方法です。

    ワークトップの高さ

    キッチンのワークトップの高さはJIS規格(日本産業規格)で定められており、80・85・90・95㎝があります。JIS規格とは、産業標準化法に基づいて国が定めた規格です。ワークトップはキッチンカウンターのことで、ワークトップの高さというと床からキッチンカウンターまでの高さを指します。

    ワークトップの理想的な高さの目安は、「身長÷2+2.5~10㎝」で計算できます。例えば、キッチンを使う人の身長が150㎝の場合は77.5~85になるため、ワークトップの高さは80㎝または85㎝が目安になります。

    キッチンカウンターの立ち上がり部分の高さを合わせて考えると、105~110㎝の高さのキッチンを目安に選びましょう。

    関連記事:キッチンカウンターの高さはどのくらいが理想?適切な高さを目的別に解説!

    通路幅

    理想的なキッチンの通路幅は、キッチン収納と背面収納を同時に全開できる広さです。キッチンを使う人が1人であれば、80㎝程度の通路幅が目安になります。夫婦や親子で料理をするなら、120㎝程度の通路幅を確保すればすれ違えなくなる心配がありません。

    ただし、キッチンの通路幅を広くするとリビングダイニングのスペースが狭くなるため、両方のバランスを考えながら通路幅を検討しましょう。

    新築キッチンの間取り実例

    ここからは、フリーダムアーキテクツが手掛けた新築住宅のキッチンの建築実例を紹介します。

    実例①CASE748 バスケットコートのある家

    実例①CASE748 バスケットコートのある家

    注文住宅の家づくり|CASE748 バスケットコートのある家

    LDKの床は落ち着いたグレーのタイルが敷き詰められており、美しい漆黒のアイランドキッチンとのバランスが絶妙です。

    キッチンの背面は冷蔵庫や食器棚、本棚をすっぽり隠せる大容量の収納スペースがあり、木目調の扉を全て閉めれば生活感をなくせます。キッチンカウンターはフラットで、リビング側からも作業を手伝えるため効率的に家事をこなせます。

    実例②CASE5 成長していくデザイナーズ住宅

    実例②CASE5 成長していくデザイナーズ住宅

    注文住宅の家づくり|CASE5 成長していくデザイナーズ住宅

    無垢のフローリングに自然となじむ白いタイル張りのペニンシュラキッチンが印象的です。

    キッチンはL型でコンロは壁付けされているため調理をしたときに出るニオイや煙、油ハネでリビングダイニングの床が汚れる心配がありません。調理台はまな板を置いてもスペースに余裕があり、洗った食器を置いたり食材を加工したりするのに便利です。

    実例③CASE27 開放感のあるシンプルモダン住宅

    実例③CASE27 開放感のあるシンプルモダン住宅

    注文住宅の家づくり|CASE27 開放感のあるシンプルモダン住宅

    壁付けタイプのキッチンにすることでスペースの無駄遣いを抑えたことで、吹き抜けがある開放的なリビングを実現しました。

    横長のI型キッチンは調理台のスペースを十分に確保できています。背後にあるダイニングテーブルは作業台としても活用できます。キッチンとダイニングはモノトーンでまとめられており、統一感のあるインテリアがおしゃれです。

    家づくりはキッチンづくりから

    キッチンで調理をする人は、もしかしたら家族の中の一部かもしれません。しかし、キッチンに立つ人にとっては、使いやすいキッチンかどうかが住みやすい家かどうかの大きな基準になります。キッチンで過ごす時間が長い人にとっては、キッチンのでき具合がモチベーションを左右します。

    一緒に暮らす家族のために料理をする場所でもあるキッチン。新築のキッチンづくりには、実際にキッチンを使うことになる人の意見を十分に取り入れるようにしましょう。

    フリーダムアーキテクツでは、デザイン住宅の作品集を無料配布しているので、キッチンづくりの参考にしてください。

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