住宅を所有すると税金がかかります。購入するときだけでなく維持する際にも税金がかかることをあらかじめ知っておきましょう。住宅を取得することで受けられるようになる優遇税制もあります。
優遇を受けられる税金の種類が多いものの、期間限定の優遇措置の場合もあります。適用条件が限られているため、節税につなげようと思ったら、購入前に正しく理解しておくことが不可欠です。
そこで、住宅を取得することでかかる税金と優遇制度について解説します。
Contents
住宅にかかる税金に詳しくなるメリット!知る必要性や重要性は?
最初に、住宅に関係のある税金について知っておくとどんな点がメリットだと思うか質問してみました。
知ること自体が節税になる
・よく知らないと、節税できる場合でも気が付かないと思います。(50代/専業主婦・主夫/女性)
・払う必要のない税金を支払わなくてよいことがあるから。(30代/会社員/男性)
・購入の際に控除額等を考慮して条件を考えられる。後々、実は税金を考えると高い買い物になってしまった!ということを防げるのがメリットだと思います。(20代/会社員/女性)
・購入金額が大きい為、控除額も他のどんな減税効果よりも高い影響がある。(40代/会社員/男性)
・税金は住宅購入後に発生してくるため、どの時期にどのくらいの金額の税金が徴収されるのかを知っておくと家計の計画を立てやすい。
金額が大きいため予定をしっかりと立てておくことは非常に重要となる。(20代/専業主婦・主夫/女性)
・税金を知っておくことで、どうすればコストを安くすることができるのか、どうすれば高くなってしまうのかが分かること。
その知識を利用して、コストの最終判断を業者に任せるのではなく、こちらで決断することができること。(20代/会社員/女性)
【質問】
住宅に関係する税金について詳しく知っておくメリットは何だと思いますか?
【回答結果】
フリー回答
調査地域:全国
調査対象:20代以上の男女
調査期間:2017年03月31日~2017年04月06日
有効回答数:150サンプル
全体的に、税金について詳しく知ることで、余分な税金を支払わずに済むようになると考えている人が多いようです。
住宅を取得することでかかってくる税金がある反面、優遇を受けられるようになるものもたくさんあります。どんな条件のときに税金がかかるのか、逆に税金がかからないのかということを知らずに家を購入すると、少しの条件の違いで余分に税金を支払うことになるかもしれません。
きちんと税金がかかる条件をあらかじめ知っておけば、購入後も余分に税金を支払わずに済むと考えている人が多いことがわかりました。では引き続き、住宅にかかる税金の種類について見ていきましょう。
住宅に関わる税金はさまざま!たくさん種類があるって知っていた?
住宅にかかる税金にはたくさんの種類があります。住宅を購入するときにかかる税金の他に、住宅を維持している間にかかる税金、住宅を売却するときにかかる税金などがあります。
具体的に言えば、住宅を購入するときだけでも印紙税、消費税、登録免許税、不動産取得税の4種類がかかります。それぞれに優遇措置があるため、購入前に税金について詳しく調べておく必要がります。
ただし、優遇制度のある税金でも、ただ何もせずに待っているだけは適用されません。自分で申告することで低い税率が適用されたり、非課税枠を認められたりするわけですから、どんな条件のときにどんな優遇が受けられるかまで知っておく必要があります。
期間限定の優遇があったり、いつ購入するかによって大幅に税率が変わったりする税金もあります。なかには、ほんの少し時期がずれただけで税率が一桁変わるものもあるため、税金について前もってしっかり調べておくことで、余分な税金を支払わずに済むことにもなります。
住宅購入では金額が大きいため、ほんのわずかな税率の差で数万円~数十万円支払う税金が変わってしまいます。どの時点でどんな税金がかかるかあらかじめよく調べておきましょう。
詳しくは、「住宅にかかる税金の種類が知りたい!税額と節税情報」 をご参照ください。
住宅所有者には必須の税金!固定資産税は最重要?
住宅を取得すると必ず支払わなければならなくなる税金が固定資産税です。固定資産税は土地と家屋のそれぞれにかかる税金です。住宅が建つことによって街ができてくると、必要なものがいろいろと出てきます。
例えば、道路や上下水道のようなインフラや、ごみの収集のような公共サービスが必要になります。それらを準備するためにはお金が必要になるため、その資金として集められる税金が固定資産税です。
固定資産税は地方税のうち賦課税といわれるものですから、あらかじめ地方自治体が税額を計算したうえで支払い義務者に通知を送ってきます。固定資産税は基本的に固定資産税評価額×1.4%で計算できます。
ただし、住宅用地については減免があります。200平方メートル以下であれば固定資産税評価額が6分の1に、200平方メートルを超えていれば3分の1に減額されます。
また、期間限定の減免措置ですが、新築の家屋にかかる固定資産税は、120平方メートルを限度に1戸建てなら3年間は固定資産税評価額の半額で計算されます。固定資産税評価額は地域ごとに異なり、同じ大きさであっても田舎より都市部のほうが高くなります。さらに、固定資産税は新築ほど高く、古くなるほど安くなっていきます。
ただし、構造や設備の性能などの違いによって安くなっていくスピードが異なります。ですから、あらかじめ固定資産税がどのような仕組みになっているかは知っておいた方がよいでしょう。
詳しくは、「住宅の代表的な税金!?固定資産税の仕組みや額」をご参照ください。
住宅ローン控除で税金対策!節税には欠かせない制度
住宅は購入価格が高額なため、ローンを組んで購入することがほとんどです。そこで注目したいのが住宅ローン控除で税金対策をすることです。
住宅を購入したりリフォームしたりする際に受けられる所得税の控除で、償還期間10年以上のローンを組んでいることを条件にしています。
ローンを組んで住宅を購入したりリフォームしたりしてから10年間は、年末のローン残高の1%が還付されるという優遇措置です。住宅ローン控除はいくら面倒でも必ず受け取っておきたい優遇です。なぜなら、控除額がそのまま返ってくるからです。
所得税の控除の中には、課税対象額から控除分が引かれるだけのものもある中、住宅ローン控除は控除される金額がずば抜けて大きいのが特徴です。
年末の住宅ローン残高は数千万円台のことも多く、その1%だと数十万円ということになります。税金の還付金の上限金額はありますが、年末残高の1%あるいは上限金額の分がそのまま還付されてくることにもなるため、受けないのはもったいないと言えます。
所得税の源泉徴収を受けているサラリーマンの場合は、初年度だけ必要な書類を添付して確定申告を受けます。そうすることで、次年度からは年末調整の際に同時に手続きをすることができるようになります。
ですから、条件に当てはまっている場合には必ず確定申告を受けるようにしましょう。
詳しくは、「家を買うなら税金のことを考えよう!住宅ローン控除情報まとめ」 をご参照ください。
住宅所有前に把握しよう!節税対策にもなる税金の優遇制度
前の段落でも何度か話題に出てきている税金の優遇制度ですが、住宅に関する税金には優遇制度が適用されているものがたくさんあるのが特徴です。
住宅取得を促すために、さまざまな税金で優遇措置が取られているのです。優遇には税率が下がるものと、非課税になるものがあります。常に優遇や免税になるというものは珍しいため、いつまで優遇措置を受けられるのかをしっかり確認する必要があります。
たった1日の違いで税率が変わるものもあり、条件がひとつ当てはまらないだけで受けられないものもあります。せっかく優遇措置が用意されているのですから、合わせられる条件であれば合わせておいたほうが得です。
例えば、住宅購入の際に受けられる優遇制度の中には、両親や祖父母などの直系尊属から資金援助を受ける際の贈与税の優遇措置もあります。
この優遇制度の場合、住宅を購入するのがいつなのかによって、優遇措置を受けられる非課税枠の上限金額に大きな差ができます。上限金額を超えた分は普通に贈与税がかかってしまうため、非課税枠がいくらまでなのかがとても重要です。
たった1日の違いで上限金額が500万円~1,000万円も変わる優遇措置のため、もし資金援助を受けるのであれば、期限と上限金額の確認はしっかりしておきましょう。
詳しくは、税金はお金がかかるだけじゃない?住宅の優遇制度ってどんなもの?をご参照ください。
まとめ
住宅を取得すると税金がかかる場面が多くなります。どんなときにどんな税金がかかるかをあらかじめ知っておくことで、予算を組んでおくことができます。
また、住宅関連の税金には優遇措置が設けられているものが多いため、どんな税金がかかるのかを知っておかないと損をしてしまう可能性もあります。払わなくてよい税金を余分に支払う必要はありません。
せっかくの制度なのですから、条件が合うものはできるだけ活かせるように調べておきましょう。
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