注文住宅のメリットは、家族のライフスタイルを重視した、自分たちらしい家づくりができることです。
ただし、注意したいのが購入予算。こういう家がほしい!という願望を優先させて無理な予算を組んでしまっては、せっかく建てた新居に住み続けられなくなってしまう可能性も……。
そこで考えたいのが資金計画です。注文住宅を建てるにはどれくらいのお金がかかるのか、どのくらいの資金を用意したらいいのか、それらを総合して考えていきましょう。
Contents
資金計画が失敗するとどうなる?
無理のない予算で注文住宅を購入するには、資金計画をしっかり立てることが重要です。たとえば、1,500万円の予算があったとしても1,500万円の住宅が購入できるわけではありません。
家づくりにかかる総費用は住宅の本体価格が全体の約70%、付帯工事費が約15~20%、その他諸経費が約5%~10%になります。ですので、仮に1,500万円の住宅を建てようと思ったら、プラス30%の金額を見なければならず、そこを見落としてしまうと予算オーバーになってしまいます。
間違った資金計画のまま住宅購入を進めてしまうと、住宅ローンの返済が滞り、最悪新居を失うことにもなりかねません。
注文住宅を購入する際は住宅ローンを組むことがほとんどですので、資金計画成功のカギは住宅ローンを返済していけるかにかかっています。たとえば自己資金を多く用意できれば、その分だけローンは減りますので、毎月の返済額も少なくすることができます。
また、今は健康でも将来病気や事故によって働けなくなったり、不景気のために職を失ったりすることも考えられます。将来起こりうるリスクを考えると、予算オーバーのまま住宅購入をするのは危険です。資金計画はあくまでも余裕を持って考えるようにしましょう。
新居を建てる際に優先するのは新居のイメージ?それとも資金?
新居を構える際、資金と理想の家、どちらを優先したいかアンケートを取りました。
【質問】
注文住宅で家を建てる際に考えることとして、優先順位が高いのはどちらですか?
【回答数】
用意できる資金:102
建てたい家:48
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 –
調査期間:2017年03月21日~2017年03月27日
有効回答数:150サンプル
ローン返済で生活が苦しくなるのはイヤ……
アンケートの結果、「用意できる資金」を優先する人が全体の約7割にも及びました。
・用意できる資金の範囲内でないと、ローンの返済などがきつくなってしまうから。(会社員/男性/30代)
意見の大半は、無理のないローン返済を考えてのことでした。それでは、「建てたい家」を選んだ人の意見はどうでしょうか?
・資金が十分たまった時点で建てたい家を建てます。一生住む家ですので悔いは残したくないです。(会社員/男性/50代)
家に対してのこだわりが強い人が多いようでした。
「用意できる資金」を選んだ人の中には、無理をして住宅を購入しても、ローン返済が滞れば家を手放すことになると考える人も。やはりローン返済は続けていかないと意味がないということでしょう。
それでは、実際はどちらを優先するべきなのでしょうか?資金計画の考え方から見ていきましょう。
資金計画の考え方
資金計画を考えるうえでは、いかにお金を調達して、どのように運用していくかを考えることが大事です。それでは、住宅を購入するうえでうまくいくのは、次のうちどちらだと思いますか?
1.建てたい家の金額を確認してから資金計画を練る。
2.用意できる金額を考えてから建てる家の資金計画を練る。
1の考え方の場合、家族のライフスタイルを重視した注文住宅が建てられそうですね。
しかし、最初に予算のことをまったく考えずに家づくりのイメージを固めていくわけですから、実際に見積りを取ってみたらかなりの高額になってしまうケースが出てきます。
頭金をいくらそろえられるかにもよりますが、返済能力を超えるような融資は審査に通らない可能性があり、仮に借りられたとしても毎月の返済が苦しくなるだろうことは予想ができます。
対して2の考え方であれば、用意できる金額の範囲内で資金計画を練りますから、住宅ローンも無理なく返済していけるでしょう。
もちろん、1より2のほうが建てる住宅の自由度は下がるかもしれません。しかし、予算を度外視した資金計画は所詮絵に描いた餅のようなもの。2の考え方のほうが現実的です。どのみち返済が滞れば担保となっている土地・建物は取られてしまいますので、資金計画は無理のない範囲で行なうべきでしょう。
重要な資金計画!どのように進める?
それでは、現実的な資金計画の進め方について見ていきましょう。
・諸費用を含めた工事費用の内訳を把握
住宅を建てる際にかかるお金は、建物の本体工事費のほかに、電気設備やガスなどの付帯工事費、引っ越しや住宅ローンの手数料などの諸費用がかかります。本体工事費:付帯工事費:諸費用の割合は7:2:1ほどになります。
・頭金があれば資金計画が楽になる
住宅購入の際は、まず頭金を支払ってからローン返済になります。頭金は多ければ多いほどローン返済が楽になりますので、最初にどのくらいの自己資金を用意できるのか、さまざまな可能性を考えておきましょう。
しかし、自己資金のすべてを頭金にまわしてしまうと、新居に入居してからの生活費や引っ越し費用が残らない……ということにもなりかねません。生活費や引っ越し費用などを差し引いたうえで、頭金にまわせる額を考えましょう。
・住宅ローンで借入可能な金額の確認
住宅ローンは毎月無理なく返済し続けていけることが重要です。現在の住まいでかかっている費用を目安に、いくらなら返済できるのかを計算してみてください。
・各種住宅ローンを比較してみる
住宅ローンには銀行や信用金庫などからの融資である民間ローンと、公的ローンがあります。それぞれのローンの特徴を知り、自分にあった住宅ローン商品を選びましょう。
まとめ
資金計画は、住宅購入にかかる費用の内訳を知り、どのように資金調達ができるのかを検討していくことが重要です。
無理のない範囲の返済額で毎月計画的に返済することができれば、生活の心配をすることなく、新居での生活を楽しむことができるのではないでしょうか?
逆に、無理な返済のために、いつも不安にかられながら新居での生活を続けていくのは、とてももったいないことです。住宅購入の本当の目的は、今よりもっと充実した生活を送るためだということを念頭においてくださいね。
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◆◆注文住宅の予算はこう決める!予算決めのポイントまとめ!
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