家づくりでは間取りやインテリアなどについての情報が多く見られますが、実はその前段階の「①情報収集 → ②予算を決める → ③建築会社を選ぶ → ④土地探し → ⑤住宅ローンの事前審査を試してみる」という準備も同じくらい重要です。ただ、実際に家づくりを始めようと思っても、「何から始めたらよいの?」「全体的な流れを知りたい」など疑問だらけではないでしょうか。
本記事では、資金管理や土地探しの段階からお手伝いしている建築設計事務所のフリーダムアーキテクツが、詳しく取り上げられることの少ない家づくりのファーストステップを丁寧に解説します。
この記事はこんな人におすすめ
・家づくりを始めたいが、何から手を付ければいいのかわからない
・家づくりの全体的な流れとやるべき内容を把握したい
・土地ありとなしでは家づくりの流れがどう変わるのか知りたい
この記事でわかること
・家づくりの準備は5つのステップに分けて進めると成功しやすい
・全体の予算を常に把握しながら家づくりの方向性を決めていこう
・土地探しは家づくりの相談と並行して進めたほうがよい
Contents
家づくりは5つのステップから始めよう
家づくりを思い立ってから、実際に着工するまでの基本的な流れは、次の5ステップに分けられます。
①情報収集をする
②予算を決める
③依頼する建築会社を決める
④土地探しをする(※土地を所有していない場合)
⑤住宅ローンの事前審査を試してみる
家づくりは間取りやデザインなども大切ですが、その前の準備で希望や条件を整理しておくと、後悔のもととなるムダや抜けを防ぎながら必要なタイミングで専門家に相談しやすくなります。
次項から各ステップについて詳しく説明します。
ステップ①情報収集をする
家づくりのはじめに行う情報収集とは、全体の流れを知り、どんな家でどんな暮らしをしたいのかをざっくりと整理していく準備です。以下の3つに分けて準備を進めていきましょう。
・家づくりの全体的なスケジュールを把握する
・建てたい家のイメージを持つ
・大まかな間取りを家族で話し合う
家づくりの全体的なスケジュールを把握する
家づくりの一般的な流れとスケジュール感は次のとおりです。
| 家づくりの手順や基本知識などの情報収集 | 約1〜2カ月 |
| 家計を考慮し、どの程度出せるか資金計画を立てる | 約1〜2カ月 |
| 家づくりを依頼する設計事務所やハウスメーカーを探す | 約1〜2カ月 |
| 土地を探す | 約2〜6カ月、長いと1年以上 |
| 仮契約とローンの仮審査 | 約2週間〜1カ月 |
| 間取りの打ち合わせ | 約2〜4カ月 |
| 住宅ローンの申し込みと契約 | 約2週間〜1カ月 |
| 工事着手 | 着工準備〜着工で約1〜2週間 |
| 完成 | 工事期間約3〜6カ月 |
全体の期間は、早ければ6カ月前後ですが、土地探しから始める場合は8〜15カ月ほどを見ておくと安心です。じっくり腰を据えて取り組む方では、2年以上になることも珍しくありません。
いずれにしても、住みたい時期から逆算して計画を立てると、いつまでに何をするべきか把握しやすくなります。
関連記事:家づくりの基本的な流れ9ステップ|家づくりにかかる期間や費用なども解説
建てたい家のイメージを持つ
「どんな家で、どんな暮らしをしたいか」について青写真を描くことも非常に大切です。「ナチュラルな雰囲気が好き」「北欧テイストに憧れる」「友人を招きやすい家にしたい」など、家づくりの方向性をイメージしてみましょう。
建築会社によって得意なテイストや造りは違いますから、理想のイメージがないと依頼先を選びにくくなります。まずは、建築会社の公式サイトやSNS、住宅情報誌などを見てみて、建築会社をある程度絞っていきましょう。
その後、住宅展示場や見学会などに足を運んでみると、さらにイメージが固まります。
大まかな間取りを家族で話し合う
建てたい家のイメージと併せて、「どんな暮らしをしたいか」も家族全員で共有しておくことが大切です。以下のように、住宅タイプや間取り、収納、外構などの大きな項目を、暮らしと結びつけて考えておきます。
・毎日の移動や将来の暮らしも踏まえて、何階建てが合っているか
・家族それぞれの居場所を考えたとき、必要な部屋数はどのくらいか
・片付けやすさを考えたとき、どのくらいの収納があると安心か
・車の台数や使い方を踏まえて、駐車場の広さやタイプ(カーポート、ビルトインガレージなど)をどうするか
家族の要望を整理しながら、何を優先したいのかも明確にしておきましょう。
ステップ②予算を決める

家づくりのイメージが見えてきたら、以下の3点を軸に予算を決めていきましょう。
・家づくりにかける総額を把握して決める
・頭金はどのくらい用意できるか
・住宅ローンは毎月いくら返済できるか
順に詳しく解説します。
家づくりにかける総額を把握して決める
家づくりでは、まず全体の予算をしっかり把握しておくことが大切です。一般的に、予算配分の目安は建築代と土地代のバランスを7:3〜6:4程度で考え、さらに諸費用として総額の5〜10%程度を見込む形です。
住宅金融支援機構の2024年度フラット35利用者調査では、土地付注文住宅の平均は、建設費3,512.0万円、土地取得費1,495.1万円で、合計約5,007万円でした。
これらは建設費と土地取得費の目安として参考になりますが、実際にはこのほかに諸費用もかかります。予算オーバーにならないよう、総額で資金計画を立てることが大切です。
出典:住宅金融支援機構「2024年度 フラット35利用者調査」
頭金はどのくらい用意できるか
新築住宅の頭金は購入金額全体の15〜25%程度が目安とされ、最低でも10%の資金は用意しておきたいところです。頭金が多いほど住宅ローンの借入額が減り、返済負担を抑えやすくなります。
ただし、住宅購入後も引っ越し費用や住宅維持費などがかかるほか、生活費や教育費などの日常的な出費もあります。ある程度の資金は手元に残しておくことも大切です。
住宅ローンは毎月いくら返済できるか
住宅ローンは、「いくら借りられるか」ではなく、毎月無理なく返せる金額から考えることが大切です。一般的には、手取り収入の25%前後が目安とされています。
実際、2024年度住宅金融支援機構の調査によると、平均総返済負担率は23.2%でした。たとえ金融機関から上限に近い金額を借りられても、家計の負担が大きくなる場合もあるため、こうした平均値も参考に、余裕を持った返済計画を立てましょう。
出典:住宅金融支援機構「2024年度 フラット35利用者調査」
ステップ③依頼する建築会社を決める
家づくりの方向性と予算が決まったら、次は複数の建築会社のなかから依頼先を絞っていく段階です。以下4点を軸に依頼先を選んでいきましょう。
・テイストが合っているか
・その土地に理想の家が建つか
・担当者の対応はどうか
・アフターサービスは整っているか
テイストが合っているか
まず確認しておきたいのは、自分が好む家のテイストと、建築会社が得意とするテイストが合っているかどうかです。いくらフルオーダーの注文住宅に対応していて技術力があっても、テイストが合っていなければ限界があります。
例えば、洋風の家を建てたい場合に、和の雰囲気を得意とする会社に依頼すれば、理想の家は建てにくくなります。建築会社に足を運ぶ前に、公式サイトやSNS、作品集、住宅関連の雑誌などでテイストを確認しておきましょう。
その土地に理想の家が建つか
土地が気に入っても、その会社で理想の住まいを実現できるかどうかは別の話です。同じ土地でも、建築会社ごとに採用している構造・工法や設計ルールが異なるため、実現できる間取りや空間の取り方に差が出ます。
特に狭小地や変形地では、その差が表れやすい傾向があります。間取りに無理が出ないか、収納スペースを十分に確保できるか、吹き抜けやロフトといった縦空間の活用に対応できるかなどを、しっかり確認しておきましょう。
担当者の対応はどうか
家づくりでは会社選びも大切ですが、実際に打ち合わせを重ね、要望を形にしていくのは担当者です。担当者に不安があると、希望がうまく伝わらなかったり、打ち合わせ内容に行き違いが出たりして、家づくりがスムーズに進まない可能性があります。
特に「他社の悪口を言う」「メリットしか言わない」といった偏りがある人や、「提案力が乏しい」「要望をくみ取ってくれない」といった対応力に不安を感じる人には注意が必要です。
アフターサービスは整っているか
引き渡し後のアフターサービスも忘れてはならないポイントです。住まいは完成したら終わりではなく、実際に暮らし始めてからも、メンテナンスや修繕が必要になります。
主なチェックポイントは、定期点検の有無や点検のタイミング、保証の対象と期間、不具合が起きた際の連絡窓口などです。保証が長いかどうかだけでなく、どこまでが対象になるのか、点検や補修にどのように対応してもらえるのかまで確認しておきましょう。
ステップ④土地探しをする

土地と建物は切り離して考えにくいため、家づくりの方向性と建築会社が決まった段階で並行してスタートしましょう。ポイントは以下の5つです。
・予算を決める
・エリアを決める
・土地の条件を洗い出す
・建物と同時に探す
・実際に現地に足を運ぶ
予算を決める
土地探しを始める前に、総予算から逆算して土地代の予算配分を決めておきましょう。土地代で予算オーバーになると、家づくりにも制約が出てしまいます。
この段階では「土地勘がない」「相場感がつかみにくい」といった悩みが出やすいため、家族で話し合うだけでなく、不動産会社や土地探しから手伝ってくれる建築会社に相談してみるのがおすすめです。
エリアを決める
土地探しでは、まずどのエリアに住みたいかを考えることが大切です。通勤や通学のしやすさ、買い物の便利さ、周辺環境など、暮らしのイメージに合う場所を家族で話し合いながら整理していきましょう。
基本的には、利便性の高い場所や人気エリアほど土地代が上がる傾向があります。予算を抑えたい場合は、「交通アクセスのよい駅から1〜2駅ずらす」「駅から距離があるものの、バスで通勤しやすいエリアも視野に入れる」といった工夫もあります。
インターネットなどで情報収集するほか、地域に詳しい不動産会社や建築会社に相談してみるのもよい方法です。
土地の条件を洗い出す
エリアが決まったら、希望の土地を探していきます。建てたい家を実現できる広さがあるか、暮らしのスタイルに合った交通アクセスや教育環境が整っているか、予算内に収まるかなど、希望条件を整理して比較検討すると、候補地を絞りやすくなるでしょう。
とはいえ、すべての希望が叶う土地はなかなかありません。優先順位や妥協できる条件も決めておくと、土地探しをスムーズに進めやすくなります。
建物と同時に探す
土地を探すときは、建物の検討と並行して進めるのがおすすめです。土地だけを先に決めてしまうと、あとから「希望していた間取りにできなかった」「地盤改良工事やブロック塀工事などが必要になり、予算オーバーになった」といった問題が起こりやすいためです。
フリーダムアーキテクツのように、土地探しからサポートしている会社もあります。土地の条件と建てたい家の内容をあわせて検討できるため、予算オーバーを未然に防ぎ、選択肢も広げやすくなります。
実際に現地に足を運ぶ
気になる土地が見つかったら、できるだけ早く現地に足を運びましょう。土地はひとつとして同じものがなく、迷っている間に先に申し込みが入ってしまうケースも珍しくありません。
また、現地に行くと資料や写真だけではわかりにくいことも肌感覚でわかります。できれば朝・昼・夜と時間帯を変えて確認するとよいでしょう。平日と休日でも、道路の混み具合や人通り、周辺の音の感じ方などが変わる場合があります。
ステップ⑤住宅ローンの事前審査を試してみる
建築会社に相談に行くと、早い段階で住宅ローンの事前審査を進めることができます。「まだ早い」と思う方もいるでしょうが、希望の予算で進められるかを事前に確認できますし、希望額に届かない場合に借入方法や家づくりの計画を早めに見直せる点もメリットです。
事前審査は、建築会社のサポートを受けながら手続きを進めたり、自分で金融機関に申し込んだりします。年収、勤続年数、雇用形態、借入状況などをもとに確認されることが多く、結果が出るまでにはある程度日数がかかります。
理想の家づくりは始めの一歩が大事!
家づくりは「①情報収集 → ②予算を決める → ③建築会社を選ぶ → ④土地探し → ⑤住宅ローンの事前審査を試してみる」という5つのステップから始まります。この準備を着実に進めておくと、建築会社のサポートを受けながら、理想の家づくりに安心して向き合いやすくなります。
フリーダムアーキテクツは、累計4,000棟のデザイン住宅を手掛けてきた建築設計事務所です。ご家族の要望を丁寧にヒアリングし、ライフスタイルや将来の変化に合わせた間取りの提案を心がけています。
資金計画や土地探しの段階からお手伝いできますので、ぜひご相談ください。まずは建築実例を見てみたいとお考えの方は、以下のリンクから作品集をご覧いただけます。
◆◆「フリーダムアーキテクツが手掛けたデザイン住宅の作品集を今なら無料でお届けします。」
家づくりに関するよくある質問

フリーダムアーキテクツは資金計画の段階から家づくりのご相談に乗っています。そのなかで特に多い質問は、家を建てるタイミング、資金面の不安、気を付けたほうがよいハウスメーカーの3つです。それぞれについてお答えします。
家を建ててはいけない年齢は?
家を建ててはいけない年齢は、基本的にありません。家づくりで大切なのは、年齢そのものよりも、今後の暮らし方や住宅ローンの返済計画に無理がないかどうかです。
ただし、20代前半は勤続年数がまだ短いため、住宅ローンで希望額を借りにくい場合があります。また、40代後半以降は、定年後も返済が続くような長期間のローンを組みにくくなる場合があるため、自己資金を多めに用意しておくと安心です。
3,000万円で家を建てられますか?
土地を所有していれば、3,000万円でも十分に建てられます。
2024年度の住宅金融支援機構の調査によると、注文住宅の建築費の相場は3,932.1万円、延床面積は約35.8坪(118.5㎡)、坪単価の相場は約110万円でした。この坪単価から単純計算すると、3,000万円で建てられる広さは約27坪です。
平均よりややコンパクトにはなりますが、4人世帯でも暮らせる広さといえます。間取りや設備などを工夫して坪単価を抑えられたら、より広い家を建てられる可能性もあります。
出典:住宅金融支援機構「2024年度 フラット35利用者調査」
辞めた方がいいハウスメーカーは?
一概にはいえませんが、営業担当者の対応は判断材料のひとつになります。例えば、「他社の悪口を言う」「自社のメリットしか言わない」「契約をせかす」といった営業スタイルの会社には注意が必要です。
また、ローコストだけを理由に会社を選ぶのもおすすめできません。建材や施工の質、アフターサービスの体制などによっては、住み始めてから追加費用がかかる可能性もあります。
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