マイホームを建てると決めたとしても、具体的なイメージが固まっていないと、どんな家に仕上げたいのか迷ってしまいがちです。適当に決めてしまうと、建てたあとに不便を感じてしまう可能性もあります。
実際に建てられている家を見ながら、イメージを膨らませられるイベントが住宅見学会です。家を建てるなら事前に住宅見学会を訪れて、建築会社がどのような家づくりをしているのか見ておいたほうがよいといわれています。
この記事では、住宅見学会で見るべきポイントについて紹介します。
Contents
地盤改良など基礎工事を見学
基礎工事は、建物の土台となる部分の工事を指します。家を支える地盤の役割を果たすため、最も重要な工事です。
家をしっかりと建てられるように地盤を改良したり、コンクリートを流して補強したりします。
建物の耐久性は基礎工事の質で左右されます。
安心感を高めるためにも確認すべき項目ですが、家が建ってしまったあとではどんな工事が行われていたのか見られません。基礎工事の種類や規模もわからないままです。
建築会社によっては、基礎工事の見学会を開いている場合もあります。
見学会は、どんな基礎工事を行っているかをチェックできる貴重な機会です。工事の内容や、取り入れられている工夫を実際に見ながら知ることができます。
そのため、可能ならば基礎工事の段階で見学させてもらうのがおすすめです。
基礎工事の見学で見るべきポイントは、工事の種類や状況です。基礎工事には、ベタ基礎・布基礎などさまざまな種類があります。
また、配筋や地盤の状況に合わせて適切な対策が取られているかも重要なポイントです。
実生活につながりやすい床下換気口の設置状況も確認するとよいでしょう。
構造の見学会にも参加を
家の耐久性は、柱や梁で組み立てられる構造部分にも大きく関わります。
構造部分も基礎部分と同じように完成してしまうと確認できなくなってしまうため、構造現場はチェックしておきたいものです。
構造現場の見学会では、筋交いの有無や柱・梁の太さを実際に見られるため、家の耐久性を実感できます。
また、工事を進めている状態の家を訪れるので、工法の違いや接合の仕方による工夫などの解説を聞くことも可能です。
家の構造がもたらす耐震性を確認するためにも、足を運んで見ておくとよいでしょう。
構造現場の見学会で見ておくべきポイントは、工法・柱や梁・筋かいや耐力壁・管理状況などです。家作りのベースとなる工法には、木造軸組・パネル・2×4と多くの種類があります。
また、耐震性を左右する柱・梁の素材や太さも確認すべきポイントです。しっかりと接合されているかも確認します。 筋かいや耐力壁の配置は、家全体のバランスを決定する大切な要素です。
バランスが整っていないと、高い耐久性や耐震性は望めません。
また、雨対策など部材の管理も、家を長持ちさせるためには重要です。現場によっては気密測定を行っている場合もあるので、尋ねてみるとよいでしょう。
完成した建物を見られる見学会
住宅見学会と聞いてイメージされやすいのが、入居前の新築物件を見せてもらう見学会です。
建てたばかりの家の内部も見学できるので、どのような家に仕上がるかをイメージするためにも参加しておくとよいでしょう。
完成現場の見学会で訪れる家は家具が設置されていないため空間を把握しやすく、生活動線がスムーズであるかといった点をチェックしやすいのが特徴です。
住宅ごとに施されているさまざまな工夫や間取り、設備の状態を見ることができます。
完成現場の見学会でチェックすべきポイントは、外観や内装の仕上げ・ライフスタイルに合わせた間取り・設備機器などです。生活のしやすさや見た目に注目して見学します。
間取りをチェックする際は、入居者の家族構成やライフスタイルが間取りに活かされているかを考えましょう。
段差や廊下幅にバリアフリーの要素が取り入れられているかも確認すべき点です。また、キッチンやバスルームのデザインも使いやすさと合わせて考えます。
入居後の暮らしぶりを見学
実際に入居している状態の家を見学できるのが入居宅訪問です。どのように家具を配置しているかを見ながら、住み心地を質問したり、アフターフォローについて確認したりすることができます。
入居者の声も直接聞けるため、機会があれば参加するとよいでしょう。
入居宅訪問で着目すべき点は、こだわって工夫した箇所・使いやすさ・快適さです。
外見や機能性など、入居者がこだわるポイントは家ごとに異なります。多くのこだわりを知ることで、実際に家を建てるときに役立てられるでしょう。
使いやすさは、間取りや生活動線、収納の多さで判断できます。 断熱性・気密性などを知れば、住み心地も想像することが可能です。
さらに、家を建てたあとのアフターフォローについても入居者から意見を聞くことができます。
初めて家を建てる場合は不安になりがちです。担当者の訪問頻度やアフターフォローの体制をしっかりと把握できれば、不安も大きく改善されるでしょう。
構造見学会でチェックしたい点
見学会にはさまざまな種類がありますが、そのなかでも構造見学会は特に足を運ぶべき見学会です。
外観などの見た目や設備機能もチェックすべき項目ですが、家の構造は安全性に大きく関わります。
そのため、構造や性能を高めるための工夫をしっかりと確認しておくのが大切です。
また、構造見学会では工事中の家を見学するので、建築段階ならではの状況をチェックすることが可能です。
現場の整理状態も見られるうえに、営業担当者と現場スタッフのやり取りが聞ける場合もあるでしょう。それらの項目に注目して確認すれば、建築会社への信頼性も判断できます。
プレハブ系なら工場見学会も
1棟ずつ手作業で仕上げるタイプの住宅ではなく、工場でユニットを完成させて現場で組み上げるタイプであれば、工場見学会に参加して造りを確認できます。
一般的に、工場で素材の大部分が生産されるタイプは「プレハブ」と呼ばれています。
工場見学会では、素材の種類や外壁・屋根パネルの製造状況を確認できるのが特徴です。品質や安全性はもちろん、製造の過程もしっかりとチェックできます。
工場で生産される家には、「画一的」や「大量生産」というイメージが付きがちです。
しかし、実際には1棟ずつ丁寧に作られているため、入居者への配慮も十分にされています。見学会に参加すれば、管理用の番号や施主の名前が記された部材の確認をすることが可能です。
工場がどんな心がけで住宅を製造しているのか、雰囲気を肌で感じられます。
疑問に思ったことは質問で解決
家をチェックする基準がしっかりと定まっていないと、せっかく住宅見学会に参加しても役立つような情報を得られません。
見学会に参加するときは、案内されるがままに見て回るのではなく、自分の理想と合わせて考えながら確認していくのが大切です。
また、疑問に感じたことは積極的に質問し、その場で答えてもらうと不安を取り除けます。
疑問が解決しなかったり自己判断で解決したりすると、誤解からトラブルを招いてしまう可能性があります。
どんな家を建てたいのかしっかりと決めるためにも、見学会に参加して多くの情報を仕入れるとよいでしょう。
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