使いやすい玄関を実現する間取りの考え方6選

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家を新築するなら、玄関の間取りについても真剣に考えましょう。
玄関は家族が毎日出入りをするところですし、外部の人の目にも付きやすいところです。しかも、家の中は後々リフォームできますが、玄関の位置や大きさはそう簡単には変えられません。
最初にしっかり考えておくことが満足度を高められますし、玄関の満足度は家全体の満足度にもつながります。
この記事では、さまざまな観点から使い勝手の良い玄関にするためのポイントをご紹介します。

靴が散乱するのはみっともない!スッキリと収まる玄関収納とは?

靴が散乱するのはみっともない!スッキリと収まる玄関収納とは?

玄関に靴が出たままになっていると、どうしても目に留まりやすく、ごちゃごちゃした玄関に見えてしまいます。
ですから、できるだけ靴は見えないように収納するのが基本です。家族で住む家の場合、玄関収納は人数分の靴がすべて収まったうえで、多少の余裕があるサイズです。
家族がどのような種類の靴を何足持っているかを確認して、ブーツや長靴もきれいに収まるように棚を可動式にするなどの工夫をします。
玄関には靴だけを収納したいのか、それとも靴以外のものも併せて収納したいのかということもよく考えておきましょう。傘やコート、スリッパなども収納できるスペースが欲しい場合には最初にその分のスペースを確保しておく必要があります。
玄関収納には床置きとフロートタイプがあり、フロートタイプの場合は収納下も収納スペースとして使えます。
壁前面を収納として使うトール型、扉付きの収納の他に飾り棚や荷物の仮置き場として使えるスペースがある二の字型、コの字型、ロの字型などがあります。空間もうまく活かして、圧迫感のないように収納を配置しましょう。

詳しくは、玄関をスッキリさせたい!ごちゃごちゃにならない玄関収納の考え方をご参照ください。

身だしなみチェックにちょうどいい!玄関に置くのにふさわしい鏡とは?

身だしなみチェックにちょうどいい!玄関に置くのにふさわしい鏡とは?

玄関に鏡を設置すると、出かける直前に全身の身だしなみをチェックできて便利です。また、鏡には設置した場所の反対側の壁が映り込むため、玄関が実際よりも広く見えるという効果もあります。
しかし、どんな鏡でもただ置いておけばよいというわけではないので、サイズや置き場所などをよく考えて設置することが大事です。
用途を考えると、玄関にふさわしいのは一般的に姿見といわれる全身を映せる鏡です。少し離れたところに立ったときに、頭の先から足の先まで映すためには、壁に掛けたり貼ったりするタイプのものでも縦の長さが身長の半分以上は必要です。
斜めに立てかけるタイプだと170cmの人の全身を映すためには150cm程度の長さが必要になるので、玄関に置くなら壁に掛けるか貼って使うことになるでしょう。
壁に直接付ければ90cm程度の長さで済みます。幅はひとりで使う場合でも30cm以上は必要です。靴収納の扉に鏡が付いているものもあるので、新築ならそのようなものを設置するのもおすすめです。

詳しくは、あるだけで全然違う!玄関に鏡を置くメリットをご参照ください。

活用法いろいろ!あると便利な玄関の土間

新築するなら、玄関に土間を作っておくとさまざまな用途に使えて便利です。土間は昔の日本の民家には当たり前のようにあったもので、外と家の中の中間に位置するスペースでした。
その使い勝手の良さが見直されるようになり、取り入れている家庭は少なくありません。
たとえば、外に出しておきたくないものを保管するスペースにしたり、家の中に持ち込みたくない作業をするスペースにしたりするという使い方ができます。
玄関スペースに自転車やベビーカー、子どもの遊び道具などの置き場所が欲しい場合にぴったりです。水や土を使う作業をする場合も土間は重宝します。
腰掛ける場所を用意しておけば、靴を履いたまま訪ねてきた人と話ができるため、簡単な来客は家の中に通さなくても済みます。
土間には多くのメリットがありますが、冬場は寒くなりやすく、外からの汚れを持ち込みやすいというデメリットもあります。断熱効果の高い壁にしたり、泥などで汚れたらすぐに洗い流せるように近くに水道を設置したりするなど工夫をすると使い勝手がよくなるでしょう。

詳しくは、広々空間が心地よい!玄関土間のメリットと活用法をご参照ください。

玄関の使いやすさのポイントは広さ!決めるときの基準は?

玄関の使いやすさのポイントは広さ!決めるときの基準は?

玄関は家族が毎日出入りする場所であるうえに、外部の人の目に触れる機会が多い場所でもあります。
それゆえ、使い勝手が悪いと不満が募りやすい場所であることを認識しておかなければなりません。玄関の使い勝手の良し悪しは、目的に適した広さを確保できているかどうかに左右されます。
ですから、新築の家を建てるなら、玄関に十分なスペースを割く必要があります。もちろん、土地の広さや間取りの関係で玄関を広く取りたくても限度があるのは仕方がないことです。
しかし、最低限でも家族全員の靴をすべて片付けられる収納場所を確保できないと、靴が表に出たままになるため狭く感じられます。
また、家族が通勤、通学で玄関を使う時間が重なる場合、2人以上が横に並んで靴を履ける状態でなければ使いづらいと感じることになります。玄関の面積をどうしても大きくとれない場合は、横幅を広くとれる向きに玄関を作ると多少広く感じられるのでおすすめです。

詳しくは、朝の渋滞はもう解消!使い勝手の良い玄関の広さとは?をご参照ください。

玄関に吹き抜けは必要?知っておきたいメリットとデメリット

 

玄関に吹き抜けを作ると解放感が生まれ、明るくなると考えている人が多いようです。しかし、どんな場合でもそれが当てはまるとは限りません。
玄関の真上だけ天井を高くしても、視線の向きに壁や天井があると、広さが感じられなくなってしまいます。また、光の取り込み方も窓の位置や向きを間違えると、わざわざ吹き抜けにした意味が半減してしまいます。
吹き抜けのメリットを活かすためには、2階になる部分を削っても十分に生活スペースを確保できるくらいの広さが必要です。
もしも、中途半端な形の吹き抜けにしてしまうと、実際に住み始めてから住みにくさを感じることになり、手入れがしにくくて冬場になると寒いというデメリットの部分だけがクローズアップされることになります。
玄関に吹き抜けを作るなら、それ以外の部分で生活スペースを十分確保できていることが大前提です。そして、デメリットを解消するために照明をLEDのペンダントライトにしたり、断熱性能の高い壁やドアを選んだりするなど十分な工夫を凝らすことが大事です。

詳しくは、メリットとデメリットのある玄関の吹き抜け!その対策法とは?をご参照ください。

玄関は方角にもこだわりたい!選ぶなら特徴を最大限に活かそう

玄関は方角にもこだわりたい!選ぶなら特徴を最大限に活かそう

家を新築する際、風水や家相にこだわる人は少なくありません。しかし、そのようなものに頼らなくても、玄関をどちらの方角に置くかによって、それぞれメリットとデメリットがあります。
たとえば、南向きの玄関は日当たりの良さが魅力ですが、冬場なら暖かいというメリットになる日当たりでも、夏場は暑いというデメリットになります。
強い直射日光が当たり続けると玄関ドアが劣化しやすいので、直射日光を避ける工夫が必要です。玄関を北の方角に取ると日陰になり冬場は寒いためデメリットばかりが目立ちます。
しかし、北側に玄関を置くことで、南の日当たりのよい部分にリビングや部屋を配置しやすく、道路から見えないところに広い庭を確保できる点はメリットと言えます。
どの方角にも玄関を作るのに向いている部分と向いていない部分がありますから、デメリットを解消してメリットを活かす工夫をすることが大事です。

詳しくは、玄関の方角で良い悪いはある?方角別メリットとデメリットをご参照ください。

玄関を整理整頓するための秘策は何?

最後に、ごちゃごちゃにしやすい玄関を皆さんがどのように整理整頓しているのかアンケートを取ってみました。

ルールを作り守ることが最大のコツ

・4人家族ですが玄関に置いておく靴は1人1足と決めており、あとは必ず靴箱に片づける様に習慣づけています。(40代/正社員/男性)
・我が家は玄関に靴を出さないルールにしているので、靴箱下に少し隙間をつくってもらって帰って来た時に履いていた靴はそこに片付けています。玄関に何もないとほうきもすぐ使えるので掃除が楽にできますね。(30代/パート・アルバイト/女性)
・物を置くポジションを明確に決めておくこと。(30代/専業主婦(主夫)/女性)
・玄関に置いて良いものを、例えば「靴」「傘」「園芸道具」だけと決め、下駄箱などの玄関の収納に収まる以上のものは捨てています。最低でも週に1回は玄関の掃除をし、出ているものはしまうようにしています。(40代/派遣社員/女性)
・大きな観葉植物を置いて、細かい物はなるべく置かないようにしています。(30代/派遣社員/男性)
・1つ目は、靴を増やしすぎないこと。2つ目は、収納の容量からはみ出たものをそのまま置いておかないこと。3つ目は、最低でも月1回は玄関を掃除すること。そして、玄関は「家の顔」であると意識することです。(40代/無職/女性)

【質問】
玄関を散らかさないための工夫を具体的に教えてください。

【回答結果】
フリー回答

調査地域:全国
調査対象:【年齢】30 – 39 40 – 49 50 – 59 60
調査期間:2017年10月16日~2017年10月23日
有効回答数:100サンプル

今回のアンケートからは、各家庭で玄関の使い方のルールが決められていることがわかりました。
出したままにしてよいのは1人1足までにする、あるいはすべて靴収納にしまうという意見が特に目立ちました。
余分なものを置くから片付かないと考えている人が多く、できるだけ靴を増やさないこと、入りきらないものは捨ててしまうことなどをポイントとして挙げる人もいました。
何を玄関に置くかを最初に決めておき、それぞれの定位置を守るようにさえすれば玄関が散らかることは防げるようです。

大切なのは出入りしやすい玄関かどうか

玄関は使い勝手の良さが大事です。たとえ大きな靴収納を置いて靴がスッキリと片付いても、玄関の広さに対して収納が大きすぎると出入りの邪魔になり、決して使い勝手がよいとは感じられません。
風水でよいとされる方角に玄関を作ったからといって、広さが十分に取れなかったり、駐車場との位置関係が悪くなったりすれば、やはり使いにくいと感じてしまうでしょう。
家族が毎日使う場所ですから、出入りのしやすさを一番に考えた玄関づくりを心がけましょう。

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