新築で寝室を作るなら、設計前にどんなベッドをどこにどのように置くか決めておく必要があります。
寝室の広さによって置けるベッドのサイズが決まってしまうのに、夫婦の寝室に置くベッドはどの大きさを選ぶかによってメリットとデメリットが大きく異なるからです。
寝室を新築するなら、ゆっくり身体を休められるベッドを選びたいものです。ここではベッドのサイズごとの特徴を詳しく解説します。
Contents
よくある5種類のベッド!一般的な大きさは
ベッドの大きさは大きく分けて次の5種類があります。長さはいずれも195cmです。
- シングル:幅90~100cm
大人が1人で寝る場合の標準的なサイズです。子どもと一緒に寝ると身動きが取れないサイズです。
- セミダブル:幅120cm
1人でゆったり寝るのに適したサイズです。
- ダブル:幅140cm
大人が2人寝られるサイズですが、どちらか一方の体格がよい場合には狭さを感じます。
- クイーン:幅160~180cm
平均的な体系の大人が2人でゆったり寝られます。
- キング:幅180~200cm
シングルベッド2台分の幅があるため大人2人でも余裕で寝られますが、6畳の寝室の3分の2ほどのスペースをベッドだけで取ってしまいます。
これらは基本的なサイズで、メーカーによって多少差があります。
夫婦の寝室に置くなら、ダブル以上のサイズのベッドを1台置くか、シングルまたはセミダブルのベッドを2台置くのが理想です。
夫婦2人で寝るならどのベッドがいい?
実際には夫婦の寝室に置くならどのサイズのベッドを置きたいと考えている人が多いのでしょうか?
アンケートを取って調べてみました。
【質問】
夫婦2人で寝るなら次のうちどのベッドがいいですか?
【回答結果】
ツインベッド(シングルベッドを2つならべる) : 70
クイーンベッド : 15
ダブルベッド : 15
調査地域:全国
調査対象:【年齢】30 – 39 40 – 49 50 – 59 60
調査期間:2017年10月16日~2017年10月23日
有効回答数:100サンプル
相手を気にすることなく寝られるツインベッドが人気
今回のアンケートでは、ツインベッドにしたいという人が全体の7割を占めました。
・ツインベットのほうが、相手に気兼ねせず起きたり寝たりできるから。(40代/正社員/男性)
・体調が悪い日もありますし、それぞれのベッドを確保しておいた方がいいと思います。(50代/個人事業主・フリーランス/女性)
ツインベッドを選んだ人のコメントを見ると、ゆっくり身体を休めるためにはそれぞれのベッドがあったほうがよいという意見のようです。
夫婦が同じ寝室で寝るなら、気兼ねなく寝られたほうがストレスを溜めずに済み、健康のためにもよいと考えていることがわかります。
なお、クイーンベッドとダブルベッドを選んだ人はそれぞれ15人ずつでした。では、先にクイーンベッドを選んだ人のコメントを紹介します。
・夫婦で一緒のベッドに寝たいけれど、ダブルでは狭いと感じるからクイーンベッドを選びました。(40代/専業主婦(主夫)/女性)
・寝返り等を打つ事を考慮すれば、2人でもやや広めが良いのではないかと考えます。(40代/個人事業主・フリーランス/男性)
クイーンベッドを選んだ人のコメントを見ると、最初から2人で寝ることを前提としていることがわかります。
ダブルベッドよりも広いクイーンサイズがよいという意見のようです。
一方、ダブルベッドを選んだ人のコメントは次の通りです。
・2人で寝ると冬は暖かいし、1つのベッドだとシーツや掛け布団も1組で良いからです。(40代/専業主婦(主夫)/女性)
・ツインベッドやクイーンベッドでは場所をとりすぎるし無駄が多すぎるから。(30代/正社員/男性)
ダブルベッドを選んだ人のコメントを見ると「一緒に寝ると温かい」「寝具が1組で済む」「ツインベッドやクイーンベッドよりも場所を取らない」という意見が目立ちました。
さまざまな点を総合的に見て、合理的に考えた結果ダブルベッドを選んでいるようです。
今回のアンケートでは、寝室に置くベッドのサイズや数が夫婦の距離感に影響を与えていることがわかりました。
では、ベッドのサイズ別にどんなメリット・デメリットがあるかを詳しく見ていきましょう。
1人は快適!ツインベッドのメリットとデメリット
ツインベッドの最大のメリットは、相手に気兼ねなく寝返りを打てるという点です。どちらかが極端に寝相が悪い場合や、神経質な場合はツインベッドにすることでトラブルを避けられます。
夜中にトイレに起きたり、寝起きする時間にずれがあったりしても、相手を起こしてしまう心配がなく、体調を崩したときも移す心配をせずにゆっくり体を休められます。
一方デメリットは、ベッドを2つ並べることで若干のすき間ができてしまうことと、ベッドを2台分置くスペースを確保しなければならないこと、寝具を2つ分用意しなければならないことなどです。
同じサイズのベッドを2台用意することで無駄も多くなりますが、生活リズムが異なる場合はツインベッドにするメリットが大きいと言えます。
互いの温度を感じられる!ダブルベッドのメリットとデメリット
ダブルベッドのメリットは、相手を近くに感じられる安心感と、寝具類を1組用意すれば済み、ベッド本体もクイーンベッドやキングベッドよりも安いという点です。
相手のぬくもりを感じられるため、万が一ケンカをしても仲直りのきっかけをつかみやすいという点もメリットといえるかもしれません。
一方デメリットは、寝返りが打ちにくい点と夏場は暑いという点です。大人2人が寝られるサイズとはいえ寝返りを打つには狭く、少し動くと相手に振動が伝わってしまいます。
また、冬はお互いの体温で温め合える点がメリットになるダブルベッドも、夏場は暑苦しく感じる可能性があります。寝具は1組で済みますが、カバーなどを洗濯すると干すのに広い場所が必要な点もデメリットと言えるでしょう。
2人で広々!クイーンベッドのメリットとデメリット
クイーンベッドのメリットは、2人で寝てもそれぞれが十分に寝返りを打てるだけのスペースを確保して伸び伸びと寝られる点です。標準体型以上の夫婦が一緒に寝る場合でもクイーンベッドならゆったりと身体を休められます。
しかし、サイズが大きい分だけマットレスの手入れが大変ですし、寝室のドアが狭い場合は窓からの搬入になります。寝室の広さが6畳程度の場合には、クイーンベッド1台置くだけで部屋の大部分を埋めてしまう可能性があります。
周りにスペースがあるというだけでなく、クローゼットやドアの開閉が可能かどうかもチェックしてからでなければ置けないという点もデメリットと言ってよいでしょう。
特に折戸式のクローゼットの場合は要注意です。扉とベッドのあいだに90cm以上の空間が必要です。
正しいベッドの置き方とは?
ベッドはただ寝室内に収まればOKというわけにはいきません。ベッドメイキングや掃除したり、通路として利用したりするスペースを周りに確保する必要があります。寝室やクローゼットの扉の開閉が可能なように置かなければならないうえに、ベッドの端を壁にぴったりくっつけて置くこともできません。
壁にぴったりくっつけてしまうと掛布団が壁とは反対の方にずり落ちてしまうからです。また、ベッドのマットレスを長持ちさせるためには、上下や裏表を3カ月に1回くらいの割合でひっくり返してローテーションさせる必要がありますが、マットレスを動かすためにも壁とのあいだにスペースが必要です。
ベッドの頭のほうを壁にくっつけるように置き、左右や足元にすき間を確保できるように置くのが基本です。
ベッド選びは寝室での過ごし方をよく考えることが大事
ベッド選びは寝室の広さや間取りと相談をしながら決める必要があります。しかし、新築の場合はどんなベッドを置くかを考えてから寝室の広さや形を合わせていくことも可能です。
寝室でどのような過ごし方をするかによって、快適に寝られるベッドのサイズが違ってくるということをよく理解したうえでベッド選びをしましょう。
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関連記事:
詳しくは、新築するなら安眠できる寝室を!レイアウトを決める際のポイントは6つをご参照ください。
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