無垢材は自然な風合いや香りが楽しめるとても人気のある木材です。
家を建てるときは無垢材が良いと思う人も多いようです。
実際、無垢材にはさまざまなメリットがあり、新しい家に使う木材としてぜひ検討したい材料です。
それでは、無垢材にはどのような特徴や魅力があるのか、そのメリットを具体的に見ていくことにしましょう。
Contents
家を建てるならやっぱり無垢材がいい?
無垢材に憧れる人は多いと言われていますが、実際はどうなのでしょうか?
150人を対象にアンケートを実施しました。
【質問】
注文住宅を建てるなら無垢材を使いたいと思いますか?
【回答数】
思う:94
思わない:56
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年06月06日~2017年06月12日
有効回答数:150サンプル
やはり無垢材の人気は高かった!
150人中94人が無垢材で家を建てたいと回答しました。
・理由は2つあり、一番大きな理由は無垢材というものへの憧れです。
長い年月をかけて育った木が切り倒されてもなお形を変えて1本の木として家の中で活用されているということに大きなロマンを感じます。
他の理由としては、集成材を使用するよりもホルムアルデヒドなどによるシックハウス症候群などのアレルギー症状が発症しにくいかなと思ったためです。(30代/学生/女性)
無垢材に対する憧れを抱いている人は多いようです。
また、安全面や精神面でも無垢材にメリットを感じているようでした。
では思わないと回答した人の意見を見てみましょう。
・無垢材は手入れが大変そうだと思われるからです。(50代/無職/女性)
一番多かったのが、手入れが大変そう、すぐ反ったり傷ついたりしそうという意見です。
木材に対してこだわりを持っていない人も多い印象でした。
無垢材が良いという人は、ある程度無垢材に関する知識があるようでした。
逆にこだわらない人は、無垢材を選ぶ必要性を感じていないということで、木材に対する関心の高さで回答が別れたようです。
無垢材のメリット1.温度湿度の調節
無垢材のメリットは湿度や温度の調節をしてくれることです。日本には四季があり、季節によって気候が大きく変わります。
高温多湿な夏と乾燥が厳しい冬を乗り切るには、無垢材で建てた家がピッタリです。
湿気の多い梅雨時は湿気を吸い取り、空気が乾燥して静電気の起こりやすい冬は湿気を吐き出してくれるのが、無垢材の大きな特徴。さらに熱伝導しにくいので、室内の温度変化が少なくなります。
これは無垢材が生きて呼吸をしているから起こる現象です。無垢材の家は、夏は涼しく冬は暖かいと言われるのもこれが理由で、季節の変化が激しい日本の風土に適した木材だと言えるでしょう。
夏にいくら冷房をつけても室温が下がらず、反対に冬は暖房をつけてもなかなか部屋が温まらないというのは、一般住宅でよくあるケースです。
無垢材であれば冷暖房効率が高いので電気代の節約にもなり、お財布にもやさしい木材と言えそうです。
無垢材のメリット2.体にやさしい
無垢材は体にやさしいという話を聞いたことはありませんか?これは一体どういうことなのでしょうか?
ひとつは集成材のように接着剤を使った加工をしないので、シックハウス症候群の心配がないということです。
また、ヒノキやヒバに含まれている精油成分には殺菌力があり、カビやダニ、菌などに強いという特徴もあります。害虫や菌による悪影響の心配がないので、喘息やアレルギーを持っている人でも安心して生活していくことができます。
体にやさしいと言われるもうひとつの理由は、肌触りのやわらかさです。無垢材は集成材に比べて材質がやわらかく、歩いたときにクッションのような作用が働きます。
足腰の弱ったお年寄りや、まだ体が発達していない小さい子どもがいる家庭の場合、足に対する物理的な衝撃はなるべく和らげたいものです。
その点、無垢材なら足腰に負荷がかかりにくく、お年寄りや小さな子どもでも足腰を傷める心配がありません。
無垢材は家族が健康にすごすために大切な役割を果たしてくれます。
無垢材のメリット3.心にやさしい
1本の木をまるまる活かした無垢材は、自然そのままの木目や色味、風合いが美しく、そこに住む人の心に良い影響を与えてくれます。
ぬくもりを感じるような温かみのある色合いは目にやさしく、疲れた心を癒やしてくれます。無垢材は自然な木の香りをそのまま残しているため、天然アロマによってストレスが和らぐ効果も期待できます。
ナチュラルな木目は世界にひとつしかないデザインとなって、その家のオリジナル性を高めてくれるでしょう。通常、住宅は月日が経つにつれてどんどん劣化していきます。
しかし無垢材の場合、その経年劣化による風合いの変化も楽しみのひとつです。年数が経つほどに無垢材は飴色に輝き、住めば住むほど味わいのある家に変化していきます。
我が家だけのオリジナルな経年劣化は家族だけの心地よい空間を演出し、家族全員の団結力を高めてくれるでしょう。
無垢材は難しい?注意ポイント
無垢材にはいろいろなメリットがありますが、当然デメリットも存在します。建材になる前の木はたくさんの水分を含んでいます。それを木材として使うには、大量の水分を乾燥させる必要があります。
木を乾燥させる方法は大きくわけて2種類。自然乾燥と人工乾燥があり、自然乾燥は風通しが良く日当たりの良い屋外に半年から1年ほど放置します。人工乾燥は除湿式乾燥機を使って人工的に水分を抜いていきます。
自然乾燥の場合は自然のままに水分を抜いているので質の良い無垢材になりますが、乾燥が甘くなりやすい面があります。この乾燥が甘いと、壁やフローリングにすき間ができたり木材が反ったりなどの不具合につながります。
人工乾燥の場合だと水分含有率を調整しやすいのがメリットですが、高温の除湿式乾燥機を使用していると木材の内部が割れてしまうことがあります。乾燥がきちんとされているかは無垢材を選ぶ際の重要な注意ポイントです。
そのため無垢材を使うときは、扱いに慣れている経験豊富な業者に頼むのがおすすめです。
まとめ
無垢材は心にも体にもやさしい木材だということがわかりました。
ただ、生きた建材ということもあり、それを扱う職人を選ぶのもまた事実です。無垢材のメリットを存分に活かした家づくりは信頼できる業者にお願いするのが正解です。
そのためにも、まずは無垢材の特徴をきちんと理解したうえで木材選びをすることが大切です。
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