• 湿気から家を守る!住宅の基礎の高さは?

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    住宅の構造を考える際には、部屋の間取りや工法などに着目する方が多いのではないでしょうか。
    しかし、住宅の劣化を防ぐために見逃せないポイントになってくるのが「住宅の基礎の高さ」です。
    具体的にどのような観点に着目しながら選ぶと良いのか、今回は住宅の基礎高の選び方について解説します。

    皆さんはどう考えている?住宅の基礎の高さ!

    住宅の基礎は、住まいの寿命に影響を及ぼす重要なパーツです。
    住居を建てる際には、土地や気候に合った基礎を選ぶ必要があります。
    皆さんは、住宅基礎についてどのように考えているのでしょうか。アンケートをとってみました。

    【質問】
    住宅の基礎の位置は、高い方が良いと思いますか。

    【回答結果】
    はい : 129
    いいえ : 46

    調査地域:埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 岐阜県 愛知県 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 和歌山県 福岡県
    調査対象:【年齢】30 – 39 40 – 49 50 – 59 60
    調査期間:2017年09月15日~2017年09月22日
    有効回答数:175サンプル

    住宅の基礎の位置は高い方が良いと思いますか。

    住宅の基礎は高い方が良い!

    アンケートの結果、多くの方が基礎高は高い方が良いと答える結果になりました。
    それでは、「住宅基礎の位置は高い方が良い」と答えた方の意見をご紹介しましょう。

    (住宅を建てた経験がある方)
    ・ゲリラ豪雨が増えていて、床下・床上浸水の危険性が増大しているから。(40代/女性/個人事業主・フリーランス)
    (住宅を建てたいと考えている方)
    ・湿気とかを考えると高い方がいいのではないかと思う。(30代/男性/学生)

    住宅の基礎は高い方が良いと答えた方は、ゲリラ豪雨などの水害から住居を守りたいと考える方もいることが分かりました。
    日本は湿気が多い国だからこそ、効果的に除湿ができる住居は魅力的なようですね。
    次に、「基礎高は高くない方が良い」と答えた方の意見をご紹介しましょう。

    (住宅を建てた経験がある方)
    ・高くても低くてもそれほど違いはないと思います。(40代/男性/無職)
    (住宅を建てたいと考えている方)
    ・高い方が良いとは思わないので、バランスが大事だと思います(30代/男性/正社員)

    住宅の基礎は高くなくても良いと答えた方の中には、「住宅全体とのバランスが大切」と回答する方が多いです。
    中には、「高くても、低くても違いはないのでは」と答える方もいました。

    アンケートでは、住宅の基礎は高いものが良いと回答する方が多い結果になりました。実際に日本は、住宅の基礎が高い建物が多いことも事実です。なぜ、日本の住宅基礎は高いのでしょうか。

    昔から基礎が高い!日本の住宅

    昔から基礎が高い!日本の住宅

    住宅基礎とは、住宅自体を支える土台のような役割を持ちます。日本の住宅は、基礎が高いものが多いです。高床式と呼ばれるこれらの住宅が多く用いられるのは、なぜなのでしょうか。
    それは、日本の気候風土と関係があります。世界的な水準で見ると日本は湿度が高い国です。湿気が高い地域は基礎を高くし、基礎や床下に湿気がこもることを避けてきました。
    日本も例外ではなく、昔から高床式の倉庫や住居が発達してきたのです。日本は、木材を使用し住居を立てるケースが多かったため、湿気対策は必要不可欠です。
    床下に湿気が溜まると、木材の劣化を早め住宅の寿命が短くなります。高床式の住宅の中には、地面から住宅までの基礎高が1mを超えるものもあります。
    ちなみに、日本でも洪水が多い地域では高床式の建築が避けられていました。一段高く土を盛った箇所に石垣を積んで地盤を作り、避難後の生活場所として別棟を作っていたのです。

    基礎が高い住宅を選ぶメリット

    基礎が高い住宅を選ぶメリット

    基礎が高い住宅を選ぶメリットは、湿気・水害から住居を守るだけではありません。
    基礎高がある住居を選ぶ大きなメリットとして挙げられるのが、「ネズミや害虫への対策」です。従来の日本の建築物は、多くが木製です。ネズミや害虫が住宅構造を食べてしまい、それが劣化の直接的な原因と繋がっていました。
    しかし、ネズミや害虫に対する効果的な薬などは開発されておらず、十分な対策が行えなかったのです。住宅の基礎を高くすると、ネズミや害虫が巣を作りにくくなります。
    住宅をネズミや害虫の被害から守る有効な策として高床式住居は発展してきました。また、住宅を高床式にすることによって、建物全体が大きく見えやすいという特徴があります。
    外観の雰囲気が良くなるため、外から見た住居のスタイルにこだわりたいという方にとって、高床式住居は適しているといえるでしょう。

    基礎の高い住宅… 一方でデメリットも

    基礎の高い住宅… 一方でデメリットも

    住宅の基礎が高いと起こるデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
    まず、基礎の高さがある住宅は、出入り口に高低差ができるためお年寄り、子供、身体的なハンディキャップを持つ方は利用しにくくなります。バリアフリーに反する住宅になってしまいやすいため、リフォームやリノベーションが必要になりやすいです。
    また、「耐震性が低下してしまう点」もデメリットといえるでしょう。基礎の高い家は、重心が高くなってしまいやすいため、耐震性が低下しがちです。木造で建築する場合などには、金物の材を使用し、耐震性を高める必要があります。
    ある程度の耐震性を確保しつつ、基礎の高い住宅を作ることは難しいため、工事の費用も高くなってしまいがちです。土地によっては地盤改良が必要になるケースもあり、施工期間も長くなります。

    どんな住まいにしたい?ニーズによって基礎高も変わる

    住宅基礎を高くするメリットを得ながらも、デメリットを回避するには「住宅にとって最適な基礎の高さ」を見極める必要があります。
    湿気や水害、ネズミなどから自身の住まいを守りたいという方は、住宅にある程度の基礎高を持たせるのが良いでしょう。一般的な鉄筋コンクリート造の布基礎を目安にする場合、35~50cm程度の値が良いとされています。
    出入り口の段差を無くし、スムーズに出入りができる住居にしたい場合は、スラブオングランドという名前の工法が適しています。スラブオングランドとは、板に作った鉄筋コンクリート基礎の上に、直接床を貼っていく方法です。
    床下の空間がほとんどできないため、出入りがしやすいバリアフリーな住居を実現できます。平板の基礎高の上に床を張る施工のため、15cm程度の厚さを出すこともでき湿気対策にも効果的です。
    この場合外部からは、出入り口の高低差はないように見えることが特徴です。

    最適な基礎の高さを見極めよう

    日本は、高床式の住居が多い地域として知られていました。しかし基礎高は、高すぎても低すぎても問題が生まれます。
    湿気やネズミ、害虫の対策を行いつつ使い勝手の良い住居にするためには、土地や住居の状態から、最適な基礎高を見つけることがポイントです。
    耐震性を確保するために、鉄筋・鉄骨・金物の材を構造に取りいれるのも良いでしょう。

    住宅の基礎に関するよくある質問

    高基礎のメリット・デメリットは?

    高基礎設計のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

    1. 防湿性:地面からの湿気を防ぐことができ、家全体の湿度を下げることが可能です。これにより、カビやダニの発生を抑えることができます。

    2. 冷暖房効率:地面からの冷気や熱を遮断することで、冷暖房の効率を上げることができます。

    3. 防虫性:地面からの虫の侵入を防ぐことができます。

    4. 床下収納:床下にスペースができるため、収納スペースとして利用することが可能です。

    一方、デメリットとしては以下のような点があります。

    1. コスト:通常の基礎よりも高くなるため、建築費用が増えます。

    2. 地震対策:地震の際に揺れやすくなる可能性があります。そのため、地震対策として耐震性を高める必要があります。

    3. 高さ調整:地盤の高低差により、高さを調整する必要があります。これにより、工事期間が長くなる可能性があります。

    これらのメリット・デメリットを考慮し、自身のライフスタイルや予算に合わせて選択することが重要です。

    基礎の高さを上げるメリットは?

    基礎の高さを上げることには以下のようなメリットがあります。

    1. 水害からの保護:基礎を高くすることで、洪水や浸水から家を守ることができます。特に、洪水が頻繁に発生する地域では重要な対策となります。

    2. 換気の改善:基礎が高いと、家の下に空間ができ、風通しが良くなります。これにより、湿気を防ぎ、カビやダニの発生を抑制することができます。

    3. 施工の容易さ:基礎が高いと、配管や電気工事などの施工がしやすくなります。また、将来的な修繕や改修も容易になります。

    4. 防虫・防腐効果:基礎を高くすることで、地面からの湿気や虫の侵入を防ぐことができます。これにより、建物の耐久性が向上します。

    ただし、基礎を高くすると建築費用が増える可能性があるため、予算や地域の状況に応じて適切な高さを選ぶことが重要です。

    基礎が高いとどんなメリットがありますか?

    基礎が高い家には以下のようなメリットがあります。

    1. 湿気からの保護:基礎が高いと地面からの湿気を遮断しやすく、家全体の湿度を下げることができます。これにより、カビやダニの発生を抑えることが可能となります。

    2. 冷暖房効率の向上:基礎が高いと床下の空気の流れが良くなり、夏は涼しく、冬は暖かくすることができます。これにより、エアコンなどの冷暖房効率が向上します。

    3. 床下の利用:基礎が高いと床下スペースが広くなり、収納スペースとして利用することができます。

    4. 洪水対策:基礎が高いと洪水などの自然災害から家を守ることができます。特に、洪水が多い地域ではこのメリットは大きいです。

    5. 換気の良さ:基礎が高いと床下の換気が良くなり、健康に良い住環境を作ることができます。

    ただし、基礎を高くすると建築費が高くなることや、高齢者や子供が階段を上り下りする際の安全性など、考慮すべき点もあります。そのため、家を建てる際は専門家と相談しながら最適な基礎高を決めることが重要です。

    深基礎のデメリットは?

    深基礎のデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

    1. 高コスト: 深基礎は、一般的な浅い基礎に比べて、より深く地中に基礎を作るため、工事費用が高くなります。また、地盤改良費用も必要になる場合があります。

    2. 工事期間の延長: 深基礎の工事は、地中深くまで基礎を作るため、工事期間が長くなる可能性があります。

    3. 地盤状況による制約: 地盤が非常に弱い場合や、地下水位が高い場合など、地盤状況によっては深基礎の施工が難しい場合があります。

    4. 専門的な技術が必要: 深基礎の施工は専門的な技術を必要とするため、施工業者の選定には注意が必要です。

    以上のようなデメリットがありますが、地盤が弱い場合や地震による揺れが大きい地域では、建物の安全性を確保するために深基礎が必要となることもあります。建築地の地盤状況や建物の規模、予算などを考慮して、適切な基礎工法を選択することが重要です。

    一般的な基礎の高さは?

    一般的な住宅の基礎の高さは、地面から約50cmが目安とされています。しかし、地域や土地の状況、建物の設計などにより適切な高さは変わるため、専門家と相談しながら決定することが重要です。例えば、雪が多い地域では雪の積もりや除雪を考慮して基礎の高さを高く設定することがあります。また、洪水のリスクがある地域では、水位を考慮して基礎の高さを設定することが求められます。

    基礎と床の高さはどれくらいですか?

    基礎と床の高さは、地域や土地の状況により異なりますが、一般的には地上から約50cm程度が目安とされています。これは、雨水の浸入を防ぐためや、床下の換気を確保するための高さです。ただし、地盤が弱い場合や水害のリスクが高い地域では、より高い位置に設定することもあります。具体的な高さは、建築士や専門家と相談しながら決定するのが良いでしょう。

    基礎の高さを高くするメリットは?

    基礎の高さを高くするメリットは以下の通りです。

    1. 水害対策:基礎を高くすることで、浸水のリスクを軽減できます。特に、洪水や豪雨が頻繁に発生する地域では、高い基礎は大きなメリットとなります。

    2. 換気性能の向上:基礎を高くすると、家の下に空間ができ、自然の風を通すことができます。これにより、湿気を逃がすことができ、カビやダニの発生を防ぐことができます。

    3. 施工性の向上:基礎が高いと、配管や電気工事などの施工がしやすくなります。また、将来的な修繕や改修も容易になります。

    4. 防虫・防蟻対策:基礎を高くすると、地面からの虫の侵入を防ぐことができます。特に、シロアリなどの害虫対策に有効です。

    ただし、基礎を高くするとコストが上がることや、外観のバランスを考慮する必要があるなど、デメリットもあります。そのため、家を建てる際は、土地の状況やライフスタイル、予算などを考慮して、適切な基礎の高さを選ぶことが重要です。

    基礎の立ち上げの高さは?

    基礎の立ち上げ高さは、地域や土地の状況によりますが、一般的には地面から50cm程度が目安とされています。これは、雨水や雪解け水による浸水を防ぐためのものです。ただし、地盤が弱い場合や地震のリスクが高い地域では、より高い基礎が必要となることもあります。また、建築基準法により、基礎の高さには最低限の規定があるため、それを満たす必要があります。具体的な高さは、建築士や専門家と相談しながら決定することをおすすめします。

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