コンセントの位置が気にいらない!新築住宅で失敗しがちな配線事情

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新築住宅を建てる際、配線の位置は非常に重要です。
しかし、配線がどこをどのように通り、どこにコンセントがいくつ配置されているかは、図面の段階ではわかりにくいものです。
そのため、いざ住み始めてから「コンセントの位置が気に入らない…」ということが起こりがちですが、あらかじめ住み始めてからの生活をイメージすることで防げる点もあります。

そこで、実際にあった配線の失敗例をご紹介しつつ、特にコンセント不足に気を付けたい場所や、新築時の配線で注意したいポイントを解説していきます。
部屋の広さごとに設けておきたいコンセント数の目安もご紹介しているので、ぜひご参考にしてください。

コンセント配置の失敗率はどれくらい?満足できる配置例は?

まずは、コンセントの配置についてどのくらいの人が不満を感じているのか調べてみました。

【質問】
自宅のコンセントに不満はありますか?

【回答数】
不満がある:74
特に不満はない:98

調査地域:全国
調査対象:20歳以上の男女
調査期間:2017年03月31日~2017年04月06日
有効回答数:172サンプル

コンセントは数以上に設置位置が問題

今回のアンケートでは、特に不満はないと答える人のほうが多いという結果になりました。
不満のない人のコメントは次の通りです。

・建築時に電気工事業者からアドバイスを受けましたから不満は今のところはありません。(50代/会社員/男性)
・各部屋、玄関、キッチン、リビングにコンセントをつけたから。(60代/専業主婦・主夫/女性)
・コンセントは数も位置も不満はないです。広い部屋には等間隔で埋め込み式のコンセントを設置していますが、とても便利です。(30代/専業主婦・主夫/女性)

不満のない人のコメントを見ると、事前に設置場所をしっかり検討していることがうかがえます。
また、電気工事の担当者に相談することで数や設置場所を増やしたという意見も見られました。一方、不満があると答えた人のコメントは以下の通りです。

・考えて場所を決めたはずでも、家具を置いて使えないコンセントがあったり、もう1つここにあればいいな、と思うようなこともある。(60代/専業主婦・主夫/女性)
・コンセントに関しては、かなり多目に着けたらつもりだったのですが、実際住んでみるともう少しあっても良かったなと思う箇所が何ヵ所か出てきました。(30代/専業主婦・主夫/女性)
・コンセントの作り場所はよく考えたものの実際家具を入れてみると家具の後ろになることが多かった。(50代/専業主婦・主夫/女性)

不満のポイントは、コンセントの数と位置のようです。
設計段階では全く意識しなかったという人もいましたが、意識したのに実際に住んでみると不満が出てきたという人のほうが目立ちます。

このように、コンセントは数が多ければよいというものではなく、家具や家電の配置も考慮に入れて設置場所を決める必要があるようです。
では、実際に家を建てるときに起こりがちな配線の失敗例を見ていきましょう。

新築住宅にはありがち!?配線の失敗例

新築住宅のコンセントや照明のスイッチは、設置する数だけを重視してしまうと失敗する傾向にあります。
なぜなら、数がたくさんあっても使えなかったら意味がないからです。家具の設置スペースなどを考えずにコンセントやスイッチを設置すると、家具の裏側になって実際は使えないということが少なくありません。
仮にコンセントにプラグを差した後でその前に家具を置いたとして、長期間プラグを差しっぱなしにしていたら、プラグの周りにほこりが溜まります。キッチンなどでは、食器棚の裏になどにあるプラグの周りに油を含んだほこりが溜まり、火事の原因になることもあります。

また、コンセントが欲しい場所に無くて困るというケースもあります。後悔するケースが多いのはキッチン、玄関、駐車場、納戸などです。
キッチンは調理家電が多いのに、使いたい場所で使えないということがよくあります。玄関や駐車場、納戸でコンセントが必要になるのは掃除のときです。

配線で失敗しないために!建てる前に考えておくべきポイント

一つの家電でも、周辺機器と併せるとコンセントがたくさん必要なものがあります。テレビやパソコンなどがその例です。
テレビ周りはテレビだけでなくDVDレコーダーなども一緒に設置しますし、パソコンもモニターやプリンターなど電源が必要なものが複数あります。
インターネット回線などの関係で設置場所が限られるため、置き場所を想定したうえで必要な数のコンセントを用意する必要があるでしょう。
また、各部屋に携帯電話の充電用の電源を確保する必要もあるかもしれません。各自が携帯電話を持っている時代ですから、それぞれの部屋で充電することも想定しておいたほうが無難です。

また、新築時は屋外の配線も忘れないようにしましょう。照明が必要な場所に配線が必要なことはもちろん、電動の工具などをDIYで使うならそのためのコンセントも確保しておきましょう。

コンセントの数はどれくらい?ベストな設置数は?

コンセントの位置を決める一つの基準は掃除機を使えるかどうかです。家全体を掃除して回ると仮定して、掃除機のコンセントをどこから取るかを考えていくと、どれだけコンセントが必要かということが見えてきます。
もちろん、家具をどこに置くかもきちんと考えておく必要があります。家具の裏になってしまうと掃除のときにも使えません。
きちんと計算して設置しておけば、数mごとにコンセントがある状態になるので、足りなくて困るという事態は防げます。

コンセントの設置数の目安としては、居室であれば、4.5畳~6畳で3個、6畳~8畳で4個、8畳~10畳で5個です。
2口でも3口でも1個と数えているため、2口のコンセントであれば、6畳で6口から8口は確保しておきたいということになります。
掃除機を基準にすれば、洗面所や廊下、トイレや玄関にもコンセントは1個~2個ずついることになります。
キッチンは6個、ダイニングには4個という具合に計算していくと、かなりの数になることがわかるでしょう。

コンセントの配置や必要数は暮らしやすい間取りから

適切なコンセントの数や配置は、家の間取りから計算することが重要です。
そのため、まずは家族が暮らしやすい間取りを考えるところから始めましょう。リビングの使い方、洗面所の広さや朝の混雑など、生活における様々な場面を想像して間取りを決めていきます。
そうして出来上がった間取りを元に、適切なコンセントの数や配置を計算しましょう。

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