対面キッチンのメリットとデメリット!理想のキッチンにするコツも紹介

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対面キッチンには実は数多くの種類があります。主だった種類としてアイランドとセパレート、そしてL型とペニンシュラです。

いずれも同じ対面キッチンではありますが、それ以外の特徴も持ち合わせています。単なる形状の違いだけではなく、メリットやデメリットが異なります。

本記事では種類毎のメリットとデメリット、そしてサイズやカウンターの高さについてまとめました。対面キッチンで迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

対面キッチンとは?そのメリットとデメリット

対面キッチンとは?そのメリットとデメリットを紹介
CASE741 モルタライク

対面キッチンとは、リビングやダイニングに対面して料理できるキッチンスタイルです。対面キッチンは近年の主流で、多くの注文住宅で採用されています。

従来一般的だった壁付けキッチンなどは、壁側を向いて料理する閉鎖的なキッチンでした。一方、対面キッチンは、部屋を見渡したり家族と会話したりしながら料理できる開放的なキッチンです。

ここでは、対面キッチンにどのようなメリット・デメリットがあるかを具体的に紹介します。

また、キッチンはLDKでも存在感があるため、レイアウトも入念に計画する必要があります。詳しくは、使いやすい素敵なキッチンにしたい!レイアウトのポイントとは | フリーダムな暮らしをご参照ください。

メリット(1)家族とのコミュニケーションが取りやすい

対面キッチンのメリットは、コミュニケーションが取りやすいことです。

対面キッチンは、リビングやダイニングを向いて常に家族との会話を楽しみながら作業できます。部屋の様子を見渡せるため、料理をしているときも孤独を感じにくいです。

また、家族がキッチンに入りやすい環境であることもメリットです。リビング・ダイニングとの一体感がありパートナーや子どもたちが家事に参加しやすいため、家族との絆もより深まるでしょう。

メリット(2)何かをしながら作業ができる

何かをしながら家事がこなせるのも、対面キッチンのメリットです。

リビングに向いた対面キッチンなら、小さな子どもやペットを見守りながら料理ができます。壁付けキッチンなど従来一般的だったキッチンの場合、子どもやペットが気になって家事に集中できないこともあるでしょう。

対面キッチンなら、常に子どもやペットを見守りながら作業できるので安心です。また、リビングにあるテレビを見ながら家事もできて便利でしょう。

メリット(3)効率的に配膳ができる

食事の配膳や後片付けがスムーズになるのも対面キッチンの魅力です。

対面キッチンでは完成した食事をカウンターに置き、他の家族がダイニング側から受け取るなど、スムーズにダイニングへ配膳できるでしょう。食事後、食器類をダイニングへ片付ける際も同様です。

家族構成にもよりますが、配置や動線を工夫すれば、さらにスムーズになります。例えば、キッチンとダイニングを横並びにして横移動だけで済ませられるようにしたり、対面キッチンにカウンターを設置しテーブルとして利用したりすれば、より効率的な配膳が可能です。

デメリット(1)スペースを確保しなければいけない

対面キッチンのデメリットの一つ目は、設置にスペースが必要になることです。

壁付けキッチンなどと比べると、対面キッチンは通路幅の確保が必要となり、設置スペースを取ります。さらに、作業台とカウンター、背面スペースなどの位置を考慮し、作業スペースも確保しなければなりません。キッチンとリビング・ダイニングのバランスも重要です。

スペースの確保が難しい場合は、L型やI型キッチンなどを検討しましょう。

デメリット(2)油・水ハネ対策が必要になる

油や水ハネなどにより、キッチンやダイニング周りが汚れやすいのもデメリットです。

対面キッチンには壁付けキッチンのような壁がないため、調理中の油や水がダイニング側に飛び散ってしまうケースがあります。対策としては、油はねガードなどの設置がおすすめです。

また、開放感がある対面キッチンでは調理中のニオイがリビングにも広がりやすくなります。換気扇を設備したうえで、キッチン周りを壁や透明ガラスで仕切ったり、防臭効果のあるクロスを採用したりして対策できます。

デメリット(3)常にキレイにしておく必要がある

対面キッチンを常にキレイにしておかなければならないのも、掃除が苦手な人にはデメリットになるでしょう。

対面キッチンはリビングやダイニングとの一体感・開放感があるスタイルなので、当然リビングからも丸見えです。来客があった際でも、キッチンには目隠しになるものがありません。汚れていたり調理器具や食器類が整理されていなければ、気になることもあるでしょう。

対面キッチンを採用するなら、「常に人の目に入る場所」という意識で整理整頓し、日ごろからキレイにしておく必要があります。

対策として、手元が見せないようにカウンターを高くしたり、リビングから入ったときに作業台が見えないようなレイアウトにしたりする、といった方法があります。

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対面キッチンには4つも種類がある!

対面キッチンには4つも種類があることを解説
CASE631 こやのいえ

対面キッチンと一括りにいっても、以下のようにさまざまな種類があります。

・独立型アイランドキッチン
・セパレートキッチン
・L型の対面キッチン
・ペニンシュラの対面

ここでは、それぞれの種類の特徴やメリット・デメリットを紹介するので、自分に合った対面キッチン選びの参考にしてみてください。

独立型アイランドキッチンのメリットとデメリットとは?

アイランドキッチンは壁に接していない島のように独立したタイプのキッチンです。メーカーによりさまざまな種類が販売され、また価格帯もさまざまです。

アイランドキッチンのメリットは、壁付けのタイプよりも遥かに開放的であるという面が挙げられるでしょう。完全に独立しているため、壁に遮られることなく、のびのびと調理することができます。家族間のコミュニケーションが取りやすいのはもちろん、一緒に調理をするのにも向いているでしょう。

難点としては騒音と臭い、収納スペースの問題です。騒音については、換気扇の稼働音や水が流れる音を完全に遮断するのは難しいものの、例えばシンクに騒音対策を施したものを採用すれば、ある程度の軽減は可能です。

ニオイもリビングダイニングに流れてしまわないよう、性能のいい換気扇を採用したほうがいいでしょう。吊戸棚がないので収納スペースの確保も難しいのが特徴です。

詳しくは、憧れのアイランドキッチン!選ぶときの注意点は?をご参照ください。

セパレートキッチンって何?メリットとデメリットは?

セパレートキッチンのメリットとデメリット

セパレートキッチンは別名II型と呼ばれるキッチンで、2つの調理台があるのが大きな特徴です。1つは壁に面したI型、もう1つは壁から離れたアイランドのようになっているキッチンです。I型にはコンロ、アイランドにはシンクがあるのが一般的なスタイルとなっています。

このタイプのキッチンの魅力は、作業スペースが2つに分かれているため広々と使いやすい点です。作業動線が短いため、調理時間を大幅に削減できる魅力もあります。複数人での作業もしやすいでしょう。

しかし、セパレートキッチンは調理器具や食材を移動させるのにはあまり向いていません。床に材料やを落としたりこぼしたりするリスクが高く、落とさなかったとしても床に水滴は落ちかねません。

対策として、2つのキッチン台の隙間スペースをある程度狭めることで動線が短くなり、移動もしやすくなります。それでも床が汚れやすいデメリットは完全には避けられないことは覚えておきましょう。

詳しくは、セパレートキッチンの使い勝手は?メリット・デメリットを紹介をご参照ください。

L型の対面キッチンのメリットとデメリットとは?

L型の対面キッチン!メリットとデメリット

L型のキッチンは約130万円が相場となっています。安いものでは100万円程度のものもあるなど、メーカーによって価格に開きがあるのも特徴です。

L型の対面キッチンはI型のような直線的な形ではないため調理の作業動線が短く、調理の効率が高まりやすいのがメリットです。I型よりもサイズは大きいので広々と使えるでしょう。L型の対面キッチンでは、コンロ部分をリビングから離して設けると、音や汚れ、臭いの問題も軽減できます。

しかし、L型キッチンの大きいサイズが裏目に出ることも。十分なキッチンスペースの確保が難しい場合、対面のL型キッチンは諦めざるを得ません。また、人によっては角のデッドスペースをうまく活かせずデメリットになるでしょう。

詳しくは、人気のL型キッチンのレイアウト実例は?特徴を理解して使いやすいキッチンにをご参照ください。

ペニンシュラの対面キッチンのメリットとデメリットとは?

ペニンシュラの対面キッチン!メリットとデメリット

ペニンシュラの対面キッチンは、アイランドの左右どちらかを壁にくっつけたようなタイプのキッチンです。簡単に言えば、対面式のI型キッチンのことですが、その大きな特徴は壁側の機能です。

壁側にコンロを設置することで、アイランドキッチンのようにリビング・ダイニングに臭いや汚れが広がるのを防げます。壁に寄っているので、キッチンに場所を取り過ぎてしまうという問題も解消できます。しかし、一部分が壁に接しているため、アイランドキッチンに比べると開放感は減ってしまうのは避けられません。

ペニンシュラの対面キッチンにかかる費用はメーカーによって大きく異なっており、安くて60万円程度、高いと200万円程度はかかってしまいます。壁に直接設置するタイプのものだと選べるキッチンの種類には限りがあるため、幅広く選びたいのなら別に専用の壁を作ることでバリエーションが広がり、リーズナブルなキッチン選びも可能です。

詳しくは、ペニンシュラキッチンとは?そのメリット・デメリットと実例をご紹介!をご参照ください。

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理想の対面キッチンにするコツ

理想の対面キッチンにするコツとは
CASE754 首途(かどで)の家

さまざまな種類がある対面キッチンですが、人それぞれで使いやすさや求めるものは異なります。理想のキッチンにするには、キッチンづくりのポイントを理解したうえでの検討が必要です。ここでは、理想の対面キッチンにするコツを紹介します。

対面キッチンは収納が大切!収納スペースの確保方法

対面キッチンにするために考えなければならないのが収納面の問題です。

一般的な従来のキッチンであれば、上部には吊戸棚が設けられています。しかし、対面キッチンには基本的に吊戸棚はありません。オプションとして設置したり、後付けしたりすることもできますが、常に片付いた開放的な対面キッチンを維持したいなら、おすすめはできない方法です。

せっかくの対面キッチンの魅力を壊しかねないですから、別の方法で収納スペースを確保しましょう。主な方法としては壁部分の有効活用です。背面、あるいはキッチンの一部分である壁にキッチン専用の収納棚を設置することで、十分な収納スペースを作ることができます。

キッチン台だけではなく、棚も設置できるだけの部屋の広さが必要ですし、リビングからの見栄えの良さも考慮しなければなりません。しかし、きちんと設置できれば開放的な対面キッチンの魅力を活かしつつ収納の問題をクリアできるでしょう。

詳しくは、対面キッチンは収納スペースが少ない?収納スペース確保のアイデアをご参照ください。

対面キッチンのサイズを考える!標準サイズや使いやすいサイズは?

ある程度スペースが必要な対面キッチン、採用するならサイズはよく検討して決めましょう。

標準的なサイズとして、奥行は70cm程度です。キッチンの横幅、つまり間口として理想的なのは200cmから270cm程度。間口の標準サイズを挙げるのなら165cmから270cmのあいだになります。長過ぎるとその分だけ動線が長くなりますが、開放的な対面キッチンを実現できるでしょう。

また、対面キッチンを設置する部屋のサイズについても忘れてはなりません。テーブルカウンター付きの対面キッチンをLDKスペースに設ける場合、最低でも14帖の部屋の広さは必要になるので注意しましょう。

詳しくは、対面キッチンのサイズ(寸法)選び!気を付けるべきポイントは?をご参照ください。

対面キッチンのカウンター!高さが重要って本当?

対面キッチンにはカウンターが備え付けられていますが、その高さによってカウンターの役割は大きく異なります。対面キッチンのカウンターの主な役割は、目隠しと収納、テーブルの3つです。

背の高いカウンターの場合は調理作業中の手元がリビングから見えるのを防いでくれます。収納スペースはカウンターの下の部分です。調理するのとは反対側の部分に棚を設けることで収納スペースになります。カウンターの高さを低くすれば、椅子を置くことでちょうど良いカウンターテーブルを作れるでしょう。

高さの目安は目隠しなら1m程度、カウンターテーブルなら85cm程度です。家族の身長やキッチン台そのものの高さによっても左右されます。キッチンに立つ人に限らず、家族全員の使い心地や目的を考えてカウンターの高さを決めることが大切です。

詳しくは、キッチンカウンターの高さはどのくらいが理想?適切な高さを目的別に解説!をご参照ください。

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それぞれの対面キッチンに良さがある!

アイランドキッチンやセパレートキッチンにはそれぞれに良さと欠点があります。メリットは対面キッチンの種類によって異なりますが、いずれも家族間の円滑なコミュニケーションを支えてくれる素敵なキッチンです。

欠点も工夫次第で十分に補えますし、種類によってこだわりもありますから、最適だと思えるキッチンを選んでみてください。サイズやカウンターの使い方も考えることで、満足のできる対面キッチン選びができるでしょう。

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