インタビュー
「見る人が驚く住まいが欲しい!」
人と同じものよりも、個性的なものがお好きな佐藤さん。家づくりでも、“世界中探しても、他にはない家”を求め奮闘されたようです。 本記事では、佐藤さんの遊び心満載の住まいが完成するまでのエピソードをご紹介します。
「年齢的にもそろそろ家が欲しいと思いながらも、“何から始めたら良いの?”、“資金はいくら必要なの?”という疑問で初めはいっぱいでした。 その中で、色々と調べていくうちに、注文住宅でもローンの支払いが家賃とそんなに変わらずに出来そうということがわかり、検討を始めました。」
家づくりを検討しはじめられる際に、多くの方が抱かれる資金やプロセスの疑問。 佐藤さんも、そんな疑問に直面されていました。家づくりを本格的に始めようと決意された佐藤さんは、まずは家づくりの登竜門として住宅展示場から足を運ばれたようです。
「住宅展示場で気になったモデルハウスを見て回り、営業さんに“こんな家にしたいんですが、できますか?”って聞くと、“難しいですね”と言われることが多かったですね。 それで、思い切ってフリーダムさんに相談に行ったんです。 初めて相談した日に、“住みやすさを取っ払って、好きにやってください”と伝えました(笑。」
「毎日、施工事例が更新されるのを楽しみにしていたんです」と話してくださったご主人様。 フリーダムのことはホームページを以前からご覧いただいており、特に実例はとても良くご参考にしていただいていたとのこと。 施工事例の1邸、1邸に込められたお施主様のこだわりを見て、フリーダムに家づくりの想いを託してくださいました。 土地はまだお持ちでなかったようなので土地探しからスタートしたのですが、ロケーションにこだわり探されていたという佐藤さん。
「私の実家は視界の抜けが良く、花火大会がある時は打ち上げ花火も綺麗に見える絶景の環境で育ったので、似たようなロケーションにしたいという点は妥協したくなかったんです。 そのため、究極ですけど“崖の上にある土地ないですか?”って不動産屋に聞いたりしました。 ただ、見学に行くと、土地のロケーションは最高だけれど、山の中にある僻地であったり、駐車スペースが取れず家に入るまでに階段を100段ほど登らなければならないものが多く、なかなか決めかねていました。そんな中、この土地に出会ったんです。」
神奈川県全域を土地探しエリアにし、横須賀市や相模原市など様々な土地を見学されていたという佐藤さん。 お子様も誕生され、緑とゆとりのある土地でのびのび子育てをしたいという想いも、土地探しを妥協せず続けられた大きな原動力だったそうです。 そうして決まった土地は高台に位置し、接道面の反対側が崖になっていました。 崖側からの視界が抜けていく様はまさに理想通りだったことから、この土地の購入を決めて、景観を活かした家づくりを始められました。
「家づくりのテーマは、訪ねて来た方が驚いてくれるサプライズのある住まいでした。 土地のロケーションを活かすことも考えて、家の中に2つの路地を設けたんです。 1つは、下にある土地に行けるように玄関から直線的に設けて、もう1つはリビング側の抜けに向かって直交するようにしています。」
路地を作るアイディアを思いつかれたきっかけは、特殊な土地形状にあったそうです。 崖側は段々とした構造となっており、ひとつ下の段も佐藤さんの所有地だったことから、そこに行くための路地を、屋内に作ると面白いかもということで1つ目の路地を計画。玄関から入り、そのまま裏側へアプローチできるように設けられました。
「下の土地に降りる階段は、祖父の手作りなんです。他にもキッチン裏の収納の中に、しまいたいモノのサイズに合わせて、棚を作ってくれました。」
奥様のおじい様は、昔からモノづくりがとても得意な方で、佐藤さん邸が完成した時も、外階段や収納内棚など暮らしを楽しく快適にするアイテムを作ってくださったそうです。
「プランでは、いずれ思春期を迎える子供のために、部屋を通らずに子供部屋側のベランダに行ける橋を絶対に作りたいと思っていました。 ただ橋を設けるだけでなく、太陽の光を遮断しないように、橋床には光を通す素材を使用しました 。良くバルコニーなどで使われる素材のようですが、施工事例を見て、家の中に使いたいと担当者さんに相談したんです。」
フローリングなど光を通さない素材ではなく、外用素材のグレーチングを用いることで、1階に暗がりが出来ることなく視覚的なインパクトを造っています。 外用素材を用いたのは、橋だけでなく、書斎の壁に用いられている木毛セメント板もそのひとつ。こちらは、LDKなどとは印象が異なり籠れる感じの造りになっています。
屋内に多くの見どころを散りばめていく中、立面図を見て担当者にもう一つ相談されたことがあったそうです。
「玄関を正面から見た時に驚きが欲しかったんです。そこで提案してもらったのが、玄関ドアを基点に壁が窪んだような造り。奥行きを造り路地に吸い込まれるようなイメージになっています。 また、庇のないデザインですが、玄関が奥に入っている分、庇がなくても雨の影響はそこまで気にならないです。」
「やりたいと言ったことが、図面に反映されているのを見ると気分が盛り上がった」と家づくりを心から楽しんでおられた佐藤さん。 こだわり抜いて完成させた図面は施工が難しい箇所も多く、「玄関周りの外壁の納まりと、木毛セメント板をアーチ状にするのが特に難しくて、大工さんと試行錯誤しました」と、担当者も当時を振り返っていました。
デザインに妥協することなく設計を進めていくと、気になってくるのが暮らしやすさ。 生活感を感じさせないデザインや、見た目のインパクトだけを考えた奇抜なデザインは、その見た目の美しさや楽しさの反面で生活する上での機能性を損ない、生活のしづらい家になってしまうこともありますが、佐藤さんのプランではそこも抜かりはありませんでした
「暮らしやすさを考えて大きくプラン変更したのは、バルコニーの広さですね。 元のプランでは、ダイニングの半分ほどまでがバルコニーになっていましたが、外で生活するわけではないので、居住スペースを広くすることにしました。主婦目線で大切にしたのは、動線と使いやすさ。 特に家事動線では水回りを1か所にまとめて、キッチン側とダイニング側の2方向からアクセス出来る行き止まりのないプランにしたので家事がしやすくなっています。 また、洗面台は浅いものより水はねの少ない深めのボールを選ぶなど、生活のしやすさを考えたアイテム選びをしました。」 その他にも、プラン検討中は2部屋検討していた子供部屋を1部屋なくし、残した部屋を広くすることで、将来の家族構成が変化しても対応できるように変更したり、内装のカラーコーディネートや室内路地素材をコンクリートから安全性の高い素材に変えるなど、住み心地を考慮した調整をされました。
そうして完成した佐藤さん邸。今では個性的かつ快適な住まいでの暮らしを満喫していると、ご満足いただけているご様子でした。 最後に、家づくりで迷われている方へのアドバイスを伺いました。
「迷ったら、原点に戻ること。(注文住宅は)デザインの限界が無いですが、進めて行くうちに予算とのバランスが重要になります。 そんな時は、もともと何がしたかったのかを振り返り、本当に叶えたかったことは諦めないこと。デザインの限界が無い=違うアイディアでその想いを活かす事が出来るという事だと思います。 全く違う意味の家にしなければ後悔はしないはずなので、自分の中で譲れないものをしっかり持っておくことです。」
とても晴れやかな表情で話してくださったご主人様。 “見る人が驚く住まいが欲しい”という想いから始まった世界で唯一無二の家づくりは、佐藤さんご家族と、訪れる人を心から楽しませてくれる遊び心の溢れた住まいになりました。
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この記事を書いた人
FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。