インタビュー
穏やかな平日の午後。旧住宅街の落ち着いた街並みを歩いていくと、黒い外観に縦長いスリット窓が印象的な外観の住まいが出迎えてくれた。今回は、この住まいを建てられた伏見さんに家づくりエピソードを伺ってきました。
「賃貸に住んでいた頃から、このまま賃貸で住み続けるかマンションなどを購入するか、ずっと考えていたことのひとつでした。マイホームというと戸建ての方がイメージは強かったので、結婚を機に建売住宅の見学から始めました。数件見学をして、悪くはないけれど良いとも思えず、注文住宅へと気持ちが動いていきました。注文住宅を検討し始めてからは、ネットで多くの住宅会社の実例を比較検討し、妻に相談する頃には2社まで検討を絞っていました。」
「生き生きと、死にそうに没頭していた。」と、奥様が当時のご主人様の様子を振り返られるほど、住宅会社の比較検討に没頭されていたそうです。
「家づくりは分からないことばかりでしたが、外観のデザインで好みの実例が豊富なフリーダムさんから話を聞きに行ってみようと、相談会の予約をしました。初めての打ち合わせでは、気になっていた土地探しのことや資金計画の話を伺い、土地紹介をして貰いながら土地探しを始めました。相談に行く前は、賃貸で住んでいたいエリアで土地探しを考えていたのですが、資金計画と総合的に見てエリアの検討範囲を広げていきました。」
ネット検索で家づくりに関する情報を幅広く得ることはできますが、多くの方にとって初めてとなる家づくりでは、実際に体験をしないとイメージ出来ないことや不安も多くあります。伏見さんも同じだったご様子です。しかし、担当者と話をしていく中で、納得し前に進んでいかれたようです。
「土地探しを始めてからは、休日に朝から夕方の暗くなるまで、紹介をして貰った土地を見学して回り、周辺も散策をしながら検討を深めました。その中で、いいなと思える土地に出会ったのですが、担当者さんに連絡をしたところ、“その土地は買手が付いてしまった”と聞いて、土地ってこんなに早いスピード感で売れるモノなんだと知り、決断スピードも重要なんだと気づきました。その後に出会ったこの土地の購入を決断しました。決め手になったのは、整形地で駅からの距離も検討していた範囲内だったこと。一番大きかったのは、会社の後輩の実家が近く、近隣の話を聞いて暮らしの良いイメージが持てたことです。」
土地の売買スピードは、季節やエリアによっても異なりますが、意外と早いと感じられた方もおられるのではないでしょうか。大きな買い物となる土地ですから、購入の決断には慎重になるもの。しかし、伏見さんは多くの土地を実際に見学して回り、様々なノウハウを実体験から吸収されていたこともあり、現在の土地の購入においては早いタイミングで決断ができたようです。
「外観は、三角屋根の“おうち”感よりも生活感のない無機質な印象が好きで、そんな家づくりをしたいと伝えていました。2回目か3回目の打ち合わせで、担当者さんが外観イメージを提案してくれたのですが、それがツボで。“これだ!この人に任せれば大丈夫だ”と感じました。センスの共有は直観的なコトだと思っていて、それが1回目のイメージ共有で出来たことで安心しました。内観では、和の雰囲気を感じられる古民家風をテーマにしました。ソファに座るよりも、ゴロンとできるような空間にしたいと思っていました。」
ご主人様がこだわりたい事のひとつと考えておられた外観。担当者からの1回目の外観イメージ提案が好みとぴったり合ったことが、フリーダムで家づくりをする決め手になったともお話してくださいました。
「家のイメージづくりでは、フリーダムさんの住宅作品集とデザイナーズ旅館の内装を参考にしました。主人の好み的にも内観で白を基調にするのは無いと思い、黒やブラウンを基調に落ち着ける空間で考えていったときに、離れの旅館が想い浮かんだからです。私が叶えたかったポイントは、ファミリークローゼットとパントリーです。主人の服が多いので、各部屋に分散するのではなく、1箇所に収納出来るようにしたいと考えていました。リビングも生活感が出ないように、収納スペースをしっかりと設けて片付けがしやすいようにしました。」
内観のイメージは明確に持たれていたという奥様。間取りを何度か変更しながら検討を深められていましたが、1Fの収納室と居室のバランス調整といった細かい点に終始されています。
「素材決めでは、担当者さんからの提案が好みに合っていたこともあり、大きく迷うことなくスムーズに決まりました。唯一迷ったのは予算とのバランスくらいで、打ち合わせに行くのが毎回本当に楽しかったですね。」
設備決めで訪れたショールームでは、ショールーム担当者さんが驚かれるほど、スムーズな決断をされていたというエピソードまで持つお二人。気になることは徹底的に調べるご主人様の性格もあり、家づくりのイメージが明確に固まっていたことが、決断の速さに繋がっていたようです。既にイメージが明確なため、後は形にするだけだったのかと思いきや、家づくりの打ち合わせを進める中で、特に印象的だったことをお伺いしたところ、フリーダム担当者からの提案内容についてお話をいただきました。
「やはり、先程もお話したように、外観パースを始めて見せてもらったときのインパクトは大きかったですね。それと、打ち合わせを進めていく中で、リビング部分だけ窪みを付けて、籠れるような空間にしたいという要望を出してみました。リビングは2階にあるので、正直そんなことが実現できるのか分からなかったので、とりあえず言うだけ言ってみようという感覚で相談したのですが、“できますよ”と言ってくれたことにも驚きました。まるでドラえもんと話しているような感覚でしたね。寝室も、布団で寝たいと思っていたのでベットフレームを造作の備え付けにするなど、優劣が付けられないくらい毎回の打ち合わせでワクワクしていました。」
伏見さん邸の大きな特徴のひとつでもあるのが、2Fリビングだけ一段下がっていること。1Fリビングで一段下がっている住宅はフリーダムの過去の実例でも多く見かけますが、2Fリビングというのは珍しいパターンでした。そんなご要望に対しても応えてもらえたことで、新たに思いついたことも話していただきやすくなったようです。そうして完成した、お住まい。お引渡しから一年経ち、住み心地やお気に入りの空間について伺ってみました。
「まだ、ワクワクしていますね。今はリビングにマットをひいてゴロンとしていますが、畳を敷いてみようかなとかこたつを置いてみようかなど、変化を考えるのが楽しいです。もうひとつ、賃貸の頃は近隣に遠慮をしていた趣味の音楽も、気兼ねなく楽しめています。」
完成宅での暮らしを嬉しそうに話してくださったのはご主人様。プロのバンドマンとして活躍されていたこともあるご主人様のお部屋には、自慢のギターが壁に飾られていました。奥様にも同様の質問をしてみました。
「暖かい印象で落ち着く空間になりましたね。一番気に入っているのは、寝室です。日当たりも良く、テレビと冷蔵庫を置いて、もっと籠れる空間にしたいくらいです(笑。収納も稼働棚になっているのでまだ余白もありますし、窓が大きいので圧迫感もなく快適に過ごせています。」
最後に、「我が家のここが自慢!」と思えることを伺ってみました。
「リビングの天井デザインに味があって、間接照明のライトも目隠しがしてある点など細かい所でも満足感を感じています。創り手と住む側のセンスの合致が大事だと感じる部分ですね。もう一つは、居心地の良さです。妻の両親が遊びに来てくれた時は、“同居していたかな?”と思うほど、この家に馴染んで過ごしてくれているのを見れたことが嬉しかったです。」
伏見さんご夫妻だけでなく、お二人のご両親も完成宅を満喫して頂けているエピソードを伺えて、とてもほっこりとした瞬間でした。 これからも和のエッセンスが増え居心地の良さに深みを増しながら、ますます豊かになっていくお二人の暮らしが楽しみに感じられるお住まいでした。
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この記事を書いた人
FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。