
CASE780 Isn’t it nice?
吹き抜け玄関は、開放感があり採光性に優れているとして注文住宅でも人気のデザインです。その一方で、暑さや寒さの影響を受けやすいため、生活の質に影響しやすい面もあります。
事前にメリットとデメリットの両方を理解し、デメリットの対策をしておくことで、後悔のない吹き抜け玄関がつくれるでしょう。
この記事はこんな人におすすめ
- 玄関に吹き抜けを設けて後悔しない?と不安な方
- 吹き抜け玄関て寒いの?他にもデメリットを知りたい方
- 吹き抜け玄関ってやっぱりおしゃれ?成功させるコツが知りたい方
この記事でわかること
- 吹き抜け玄関は光と風を確保するのに最適
- 吹き抜け玄関を選ぶなら寒さ対策が必須
- 吹き抜け玄関にはデザイン性や間取りの考慮が必要
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吹き抜け玄関とは
吹き抜け玄関とは、1階の玄関から2、3階まで天井を設けず、空間と縦に一体化させた玄関を指します。開放感があり換気性も高い吹き抜け玄関は、上階に窓を設ければ光が降り注ぐ明るい空間が演出できます。
吹き抜けはリビングやダイニングに設置するものと考える方も多いかもしれません。しかし、おしゃれでインパクトのある「家の顔」を演出できる吹き抜け玄関は、注文住宅にデザイン性やこだわりと反映させたい方には一考の価値があるといえるでしょう。

玄関に吹き抜けを作るメリット

CASE669 ludique
注文住宅を建てるにあたり、吹き抜けの玄関に憧れを持つ方は少なくありません。見た目にインパクトと個性が出るだけではなく、以下のようなメリットを享受できます。
・開放感のある空間が作れる
・高窓から明るい光を採り入れられる
・通風を確保できる
・おしゃれでインパクトのある玄関になる
各メリットの詳細もまとめたので、しっかり押さえておきましょう。
開放感のある空間が作れる
玄関を吹き抜けにした場合、床から天井まで縦方向に空間が広がるため、開放感を得ることができます。視覚的・物理的なゆとりが生まれるため、その家で生活する家族はもちろん、ゲストにも良い印象を与えられるでしょう。
ただし、吹き抜けにすることによって得られる開放感を最大限に活かすためには、玄関を広く取り、周りを壁で囲まないようにすることが不可欠です。階段や廊下の配置、階段の手すりの素材やデザインなどを工夫することによって奥行きを生み出せば、吹き抜けの効果がさらに高まり、家自体を広く見せられます。
高窓から明るい光を採り入れられる
吹き抜け玄関は天井の位置が高くなる分、高所に太陽光を取り込むための窓を設置できるため、採光性が向上することもメリットです。晴天の日は明るい光が入ってくるので、照明なしでも玄関周りが明るくなるだけではなく、視覚効果でより広々とした印象を与えることができます。
また、玄関は北側もしくは西側に配置されるケースが多いので、採光性で不利になりがちですが、玄関を吹き抜けにすることで明るさと開放感を確保できます。
通風を確保できる
玄関の吹き抜け部分に小窓を設置することで、玄関そのものが風の入口となり、家全体に風の通り道ができます。季節ごとの光の差し込み方や風の流れ方を計算しつつ、窓から他の部屋にかけて通風性を確保すれば、夏は涼しい風が吹き込み、冬は温かい日差しが差し込む玄関を作ることが可能です。
そもそも玄関は砂やホコリ、靴のニオイなどが溜まりやすいにもかかわらず、一般的に換気が難しい場所とされています。吹き抜けに高窓を設けると淀んだ空気が上方へ抜けるので、効率的に換気できるようになります。
おしゃれでインパクトのある玄関になる
玄関に吹き抜けを設けることで、一般的な玄関より幅広いデザインを適用できるようになります。おしゃれでインパクトのある玄関を実現できるだけではなく、住宅性能を高めることも可能です。
例えば、蹴込板のないスケルトン階段で開放感や通風性を高めたり、吹き抜け上部からペンダントライトを吊り下げたりすると、デザイン性も機能性も向上するので、より魅力的な玄関を演出できます。

玄関に吹き抜けを作るデメリット

CASE652 2つの吹抜けを持つ家。
吹き抜け玄関はメリットだけではなく、以下のようなデメリットもあります。
・2階が狭くなる
・冬場に玄関が寒くなりやすい
・吹き抜けの窓や照明を掃除しにくい
後悔しないよう、デメリットも把握してから導入を判断したいところです。
2階が狭くなる
玄関を吹き抜けにすると、2階の部屋として使えるスペースが吹き抜けにした分だけ減ってしまいます。
十分に居住スペースを確保したうえで玄関を吹き抜けにするのであればデメリットにはなりませんが、居住スペースを犠牲にして玄関を吹き抜けにすると、生活を始めたあとで不満に感じやすいので要注意です。
冬場に玄関が寒くなりやすい
吹き抜け玄関は天井の位置が高いうえ、玄関部分と2階部分が吹き抜け経由でつながる構造になるので、冷暖房効率が悪化しやすいというデメリットもあります。特に冬場は暖房をつけても暖かい空気が吹き抜け上部へと昇ってしまうため、玄関周りは寒くなりがちです。
玄関と他の部屋の温度差が大きくなった場合、ヒートショックなどの事故が発生する可能性も高まるので、あらかじめ対策しなければなりません。
吹き抜けの窓や照明を掃除しにくい
玄関の吹き抜けのデメリットとして多くの人が感じることは、窓や照明が高いところにあるためマメに掃除しにくいという点です。なかなか掃除ができずに放っておくと、溜まったホコリが上から落ちてくることもあります。
高いところにある照明は電球が切れても自分で交換するのが難しく、照明や窓の位置によっては掃除や取り替えを業者に依頼しなければなりません。維持をしていくために余分な費用が必要になる点は大きなデメリットと言ってよいでしょう。
プライバシーへの配慮が必要
玄関に吹き抜けを設置すると、上下の空間が縦につながる分、2階や3階で過ごす家族の気配が伝わりやすくなります。そのため、間取りによってはプライバシーの確保が難しくなることも。
玄関を吹き抜けにする場合は、それぞれの家族の部屋を玄関から離す、防音性の高い建材を使うなど、間取りや内装の配慮が必要となります。

玄関吹き抜けの建築実例
ここからは、フリーダムアーキテクツが手掛けた吹き抜け玄関の建築実例を写真付きで紹介します。
CASE785 凪の邸

CASE785 凪の邸
海の近くに佇む、スタイリッシュな注文住宅です。吹き抜け玄関から階段の奥の庭へ視線が抜ける設計となっていて、縦だけでなく奥へも空間の広がりを感じられます。スケルトン階段も、開放感の演出に一役買っています。吹き抜け玄関が、2階の羨望を期待させる良いエッセンスとなっています。
CASE780 Isn’t it nice?


CASE780 Isn’t it nice?
玄関から入ってすぐのところにスケルトンの螺旋階段を設置し、吹き抜けと組み合わせて視線を上下に広げています。
また、階段の動線に合わせて奥につくられた窓からは光が降り注ぎ、明るく開放的な空間を実現。この螺旋階段は外からも見えるようになっていて、家のシンボルとしても機能しています。
CASE717 光土間の家

CASE 717 光土間の家
玄関を開けると、開放感のある2層分の吹き抜け土間が出迎えます。視線の先には中庭があり、吹き抜け上部には大きな窓が設置されていて、光と風が通る気持ちの良い空間ができあがっています。
玄関に隣接するリビングにも、吹き抜けからのやわらかい光が広がります。

吹き抜け玄関を成功させるための対策とポイント

CASE624 『7:3の家』
吹き抜け玄関で後悔しないためには、以下のようなポイントを考慮することが大切です。
・寒さ対策をする
・照明はメンテナンスまで考慮して選ぶ
・階段のデザインにもこだわる
・上階が見えにくい間取りにする
・中庭で奥行きをプラスする
それぞれ詳しく見ていきましょう。
寒さ対策をする
吹き抜け玄関は、通常の玄関よりも寒さを感じやすい傾向にあるため、寒さ対策が重要です。
例えば、玄関周りの断熱性と気密性を上げる、寒さが気にならないよう間取りを工夫する、暖かい空気が循環するようシーリングファンを設置するなどの対策が挙げられます。シーリングファンは、暑さが気になる場合にも有効です。家づくりの段階から設計士に相談しておきましょう。
照明はメンテナンスまで考慮して選ぶ
吹き抜け玄関の照明を選ぶ際は、メンテナンス性を考慮に入れましょう。吹き抜け上部など高い位置に照明を取り付けると電球交換が難しくなり、業者に依頼するなどコストがかかる可能性があります。そのため吹き抜け玄関には、ホコリが気になりにくく、交換頻度が低い長寿命のLED照明がおすすめです。
階段のデザインにもこだわる
吹き抜け玄関をつくる場合、同じ空間に階段を設けるケースも多く見られます。開放的な玄関にスタイリッシュな階段があると、機能性だけでなく印象的な住まいにもなるでしょう。
吹き抜け玄関に階段を設置する際は、蹴りこみ板がないスケルトン階段がおすすめです。スケルトン階段なら視界が階段で遮られず、吹き抜けの開放感や明るさを最大限活かすことができます。素材や形状にこだわれば、家のアクセントになるでしょう。
ただし、階段が玄関の真上を通る間取りの場合、スケルトン階段だと下から見えてしまうため注意が必要です。
上階が見えにくい間取りにする
吹き抜け玄関は上階まで空間がつながっているため、間取りに気を付けないと2階が丸見えになってしまう可能性があります。プライバシー確保が難しいだけでなく防犯的な懸念もあるため、上階が見えにくい間取りへの配慮が必要です。
吹き抜け玄関を設ける際は、玄関から2階に視線が届きにくい間取りにし、来客からの目線を遮る工夫をしましょう。
中庭で奥行きをプラスする
吹き抜け玄関と中庭を組み合わせると、視線が奥へと抜け、実際の広さ以上に奥行きを感じられる空間になります。中庭に植栽を設置すれば目も癒され、外と内がゆるやかにつながることで開放感も生まれるでしょう。
また、中庭につながる窓からは自然光が入り込み、縦と横の両方に空間が広がるホテルライクな玄関になります。

玄関の吹き抜けはデザイン性も使い勝手も考慮して検討しよう
吹き抜け玄関はメリットのみならずデメリットもあるので、おしゃれさだけを理由に導入すべきではありません。なぜなら、デザイン性だけ追求すると入居後に後悔しやすいためです。
使い勝手を考えたうえで、吹き抜けをどのように活かしたデザインにするかというのが本来の順番です。せっかく玄関に吹き抜けを設けても、中途半端な位置に壁や天井を設けてしまったのでは本当の意味での解放感は生まれません。使い勝手を重視した吹き抜けで満足度の高い玄関にしましょう。
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玄関の吹き抜けについてよくある質問に回答
吹き抜け玄関についてよくある質問に、フリーダムアーキテクツが回答します。
吹き抜け玄関はいらないでしょうか?
吹き抜け玄関には、開放感や採光性の高さなどさまざまなメリットがあります。
しかしその反面、外気の影響を受けやすく夏は暑く冬は寒い、生活音が響きやすい、プライバシーの確保が必要といったデメリットもあります。メリット・デメリットの両方を踏まえ、何を優先したいか自分の中で決めて、吹き抜け玄関を設けるか検討しましょう。
吹き抜け玄関の風水対策は?
風水において、玄関は気の入口とされています。吹き抜け玄関は気の流れをスムーズにする効果があるため、風水では良いものと考えられています。
しかし、玄関から入ってきた気が逃げてしまわないよう、設計には工夫が必要です。吹き抜けの上に梁を設けるなど、気の流れを整えられるような設計にしましょう。
吹き抜け玄関は北玄関に向いていますか?
北玄関は光が入りにくく、暗くなりやすいというデメリットがあります。
吹き抜け玄関であれば、高い位置から光を採り入れることができるため、北玄関には比較的向いてるといえます。吹き抜けの天井部にシーリングファンを設置したり、風通しの良い玄関ドアにしたりすると、空気が循環されさらに快適な玄関になるでしょう。
吹き抜け玄関にはペンダントライトが向いていますか?
玄関は滞在時間が短く、細かな作業をする場所ではないため、照明の明るさを重視する必要はありません。ペンダントライトは一般的な部屋だと明るさが足りませんが、吹き抜け玄関であればおしゃれなワンポイントになります。
ペンダントライトや上向き照明を高い位置に取り付けると、デザイン性の高い空間になるでしょう。
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この記事を書いた人

フリーダムアーキテクツ
設計チーム
1995年創業、累計4,000棟以上の住宅設計実績と数々のグッドデザイン賞受賞歴。土地探しから設計・施工までワンストップで対応し、お客様の暮らしに合わせた理想の住まいを実現します。フリーダムマガジンでは、豊富な実績をもとにした後悔しない家づくりのポイントをお届けします。










