LiVES2017年10月号

「デザイン住宅の窓口」を縮めて『デザマド』。不動産購入から家づくりまでをワンストップで展開する新たなサービスについて、社長の鐘撞正也氏に話を聞いた。

ＬｉＶＥＳ
フリーダムでは以前から「家」だけではなく「土地」にも力を入れてこられました。
土地探し無料相談会や、注文住宅のための土地探し専門の事業部「みんとち」の設置、地盤ネット共に、地盤の強度から不動産の価値基準を見直すなど。
そしてさらに今回スタートした「デザマド」というサービスを見ていると、設計事務所という枠を大きく超えられている感じがします。


鐘撞
「あくまで設計事務所であることに変わりありません（笑）。『家を建てたい』という漠然とした思いを持ちつつも、どこに相談していいかわからない方はたくさんいらっしゃいます。
不動産仲介と設計と両方の視点をもってアドバイスできる弊社の強みを活かした家づくりの気軽な相談窓口、それも無料で対応するサービスができればと考えています」


ＬｉＶＥＳ
注文住宅向けの土地や中古マンションを紹介してリノベーションを手がけるというのはわかるのですが、クラアントが望めば他社の分譲住宅をも紹介するというスタンスには驚きました。


鐘撞
「フリーダムに来られる方には共通して『おしゃれな家に住みたい』という動機があります。
しかし、動機は同じでも、コストや立地条件、学校区や通勤時間など、個々のライフスタイルと具体的に照らし合わせていくと、注文住宅でなくてもいいという結論に至るケースもあります。
実際、コストや住環境の利便性、施工期間の短さなどで建売住宅や中古マンションを購入される方もいらっしゃいます。
お客様が求める優先順位が『注文住宅』以外の条件に合致したということでしたら、こうした結果ももちろんアリです。
しかし、そこに落ち着くとしても、結果を急いで妥協や悔いは残して欲しくない。お客様の当初の思いを実現できる受け皿になれればと、会社の枠を超えたサービスに踏み切ったのです」


ＬｉＶＥＳ
注文住宅か建売、新築か中古という選択のさらに前の段階から相談にのるということですね。


鐘撞
「ここまでする背景の一つに、不動産仲介会社の多くが、買い手ではなく売り手目線だったり、効率良く売れる物件を優先するという傾向があります。
また、こうした仲介会社は実際の設計の知識は持ち合わせていないので、土地を購入した後の段階で思わぬトラブルが発覚することもあります。
つまり、買い手であるお客様のことを第一に考えた業界構造になっていないということです。フリーダムには設計者、宅建士、両方のプロがいます。
２０１３年からスタートした『みんとち』で培ったノウハウがあればこそできる、フリーダム独自の新提案。
それが『デザマド』です。土地探しから家づくりまでのワンストップサービスには、土地関連のトラブルを未然に防ぐ効果も高いのです」


ＬｉＶＥＳ
デザマドには大きく７つのコンテンツを設けられていますが、特に注力されているのはどのサービスですか。

鐘撞
「初めて来訪されたお客様に対する『不動産選択コンサルティング』ですね。
ライフスタイルを多角的に捉え、希望の土地が高くて家の建築費が減る場合は、それに似たポテンシャルの土地を探し、家づくりの自由度を上げましょうという、お客様本位の提案が可能になります」


ＬｉＶＥＳ
家という箱だけではなく、もっと大きな枠組みで家づくりを捉え、培った知識やノウハウを無料で提供する。寛大ですね（笑）。


鐘撞
「最終的にお客様がフリーダムを選ばなくてもいいとさえ思っています。不動産の市場を理解してもらうことなくして家づくりは始まりません。
住宅展示場巡りや設計事務所をネット検索する前に、気軽に『デザマド』を利用してほしいですね」

自由設計による自由な家づくりから、自由な〝住まい選び〟へ。「デザマド」を切り札に、フリーダムは新たな領域に果敢に切り込んでいく。