LiVES2016年4月号

ＬｉＶＥＳ

ついにフリーダムが本格的に中古マンションのリノベーションに取り組むことになりました。『REDESIGN』がスタートした理由は？

熱田

「今迄、リノベーションのご要望には個別にお応えしていたのですが、近年とくにお客様の声が増えたため、専門の窓口の必要性を感じていました。お客様には、好みのデザインの家にしたい、気にいった街で暮らしたい、というふたつの大きな要望があります。しかし戸建て住宅を立地条件の良い場所で建てるとなると、そもそも土地がない、あっても高いという問題に突き当たる。その点、中古マンションのリノベーションであれば、数多くのストックがあり、戸建てよりコストが安いというメリットもある。家という箱の提供ではなく、理想の暮らし方を実現させることをミッションとするならば、私たちが新築の戸建てと中古マンションのリノベーションを区別する必要はないのではないか？　といった考えから、マンションリノベーションに特化したプロジェクトとして『REDESIGN』が生まれたのです」

ＬｉＶＥＳ

フリーダムから生まれた『REDESIGN』のリノベーションの特徴は何でしょう？

熱田

「やはり、最初から最後まで、設計者が関わる、ということですね。とくに、これから中古物件を購入しようという方の場合、思い通りの間取りが施工可能な物件か、物件に工事費を上乗せするとコストはいくらになるか、といったことがわからないまま購入するのはリスクが大きい。しかしこうした判断は、専門的な知識と豊富な経験を持つ設計者しかできません。また、床下にある配管の交換時期なども考慮しながら全体を計画するなど、目に見えない部分にも責任をもって設計に当たるプロの視点は絶対に必要なのです。『REDESIGN』では、中古物件の紹介も積極的に行っていく予定ですが、物件の購入費と建築費のコストバランスも大切。総予算の中の購入費がかさんで建築費が圧迫されてしまうケースはよくあります。こういったことも、『REDESIGN』なら事前にアドバイスできるのです」

ＬｉＶＥＳ

リノベーションの空間については、どのようにデザインされていくのでしょう。

熱田

「フリーダムと同様に、お客様と対話を重ねながら、ゼロから空間をつくっていきます。主役であるお客様それぞれのライフスタイルを最大限にデザイン、間取りに反映させた、世界に一つしかない『マンションの注文住宅』を目指します」

熱田氏の『マンションの注文住宅』という言葉には、フリーダムが20年以上に渡って、戸建て住宅で施主の想いを形にしてきた自信が伺える。始動した『REDESIGN』が、どんな中身の濃いリノベーションを見せてくれるか、期待したい。

文＝Jun Manabe