住まいの設計2015年7月ー8月号
2世帯の住まいと仕事場を
3棟に分けブリッジで結ぶ
東京・世田谷区 Hさんの家
家族構成/夫30代 妻30代 母60代 弟30代
玄関の向き・配置に工夫し適度な距離感をつくる
家族で会社を経営するHさん一家。長男の結婚を機に、自宅を事務所併設の2世帯住宅に建て替えることにした。プランニングはフリーダムアーキテクツデザインに一任。設計者は、2つの暮らしと仕事という、3つの目的を象徴するような建物を提案した。
大小3つの箱を並べ、2階に渡したブリッジで1つにつなぐ。南側の大きな箱の1階を親世帯に。 塔のような小さな箱が子世帯の玄関と階段で、ブリッジで結ばれた2階全部が生活空間だ。事務所は北向きの箱の1階で、玄関もほかの棟に背を向けている。親子はそれぞれ、いったん自分の玄関を出て、庭を回って事務所に出勤。プライベートから仕事モードへと、気分を切り替える仕掛けだ。 完全分離の2世帯だが、玄関同士は向かい合い、透明なブリッジを通して気配が伝わる。親と子、公と私の適度な距離が保たれる。
■SUMAI no SEKKEI (住まいの設計)
暮らしたくなる家がきっと見つかる!
住まいの総合専門誌
隔月刊誌:奇数月21日発売
出版社: 扶桑社
http://www.fusosha.co.jp/sumai/