3階建てビルトインガレージのメリット・デメリット!間取りの注意点や実例も紹介
カテゴリー:注文住宅

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都市部で予算を抑えつつ注文住宅を建てるには、3階建てのビルトインガレージも選択肢の一つです。この記事では、3階建てのビルトインガレージを建てるメリットやデメリット、建てる際の注意点などを解説します。フリーダムアーキテクツが実際に手掛けた3階建てのビルトインガレージの建築実例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
ビルトインガレージとは
ビルトインガレージとは、建物の一部に車やバイクの駐車スペースを設けることです。日本の都市部のように土地が狭く、敷地内に駐車場を確保しにくい地域で人気です。ビルトインガレージはインナーガレージとも呼ばれることがあり、どちらも同じ意味を持ちます。3階建てのビルトインガレージは、狭小地でも駐車スペースと居住スペースの両立が可能です。

3階建てのビルトインガレージを建てるメリット

3階建てのビルトインガレージにはさまざまなメリットがあります。主なメリットは以下の6点です。
・狭小地でも駐車場をつくれる
・車を雨風から守れる
・防犯性が高い
・車から家までの移動が楽になる
・多目的に活用できる
・容積率の緩和が適用される
3階建てのビルトインガレージを建てることでどのようなメリットが得られるのか、詳しく確認してみましょう。
狭小地でも駐車場をつくれる
ガレージハウスは家と別に駐車スペースを設置する必要がないため、都市部のように広い土地を確保しにくい地域でも駐車場をつくれます。3階建てのビルトインガレージの場合は1階を駐車場にしても、2階と3階に居住スペースを十分に取れます。家の中に駐車スペースをつくれるため、狭小地でも駐車場を借りる必要もありません。
車を雨風から守れる
ビルトインガレージは屋根や壁があるため、雨や風から車を守れます。車体が雨や風にさらされると塗装がはげやすくなったり、汚れが付きやすくなったりします。傷や汚れが目立つと車の見栄えも悪くなり、頻繁に手入れしなければなりません。特にビルトインガレージは、潮風による塩害を受けやすい海沿いの家におすすめです。
防犯性が高い
シャッター付きのビルトインガレージのメリットは、外からの侵入を防ぎやすく、防犯性を高められることです。屋外の駐車スペースに車を停める場合は誰でも車に近づけるため、盗難や車上荒らしの被害に遭う恐れがあります。シャッター付きであれば、車へのいたずらや犯罪を防げる上に、留守と分かりにくくなることで家全体の防犯対策になります。
車から家までの移動が楽になる
ビルトインガレージを建てることで、ガレージから室内までの動線を短くできます。ガレージに室内への出入り口を設ければ、雨や雪などの悪天候でも服や荷物が濡れる心配がありません。シューズクロークやキッチンのパントリーに出入りできる動線を確保することで、ガレージから直接荷物を運んだり収納できます。
多目的に活用できる
ビルトインガレージは駐車スペースとしてだけでなく、多目的に活用できることもメリットの一つです。趣味や書斎スペースにしたり、子どもの遊び場や収納スペースにしたりするのもおすすめです。特に狭小地に家を建てる場合は、部屋数や1部屋あたりの広さが制限されるため、さまざまな用途で使えるスペースを設けると良いでしょう。
容積率の緩和が適用される
ビルトインガレージの床面積によっては容積率の緩和措置を受けられます。ガレージの床面積が建物の延べ床面積の1/5以内であれば、ガレージの床面積は延べ床面積に含まれません。容積率とは、敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合です。
例えば、20坪の敷地面積で容積率200%の土地の場合は、延べ床面積40坪まで建てられます。ガレージの床面積は「40÷5=8坪」となるため、8坪未満なら容積率の制限の対象から外れます。

3階建てのビルトインガレージを建てるデメリット
3階建てのビルトインガレージは駐車スペースを確保できるものの、建物内にガレージを設けることでいくつかのデメリットが生じます。主なデメリットは以下の4点です。
・居住スペースが削られる
・建築費用が高くなる傾向にある
・エンジン音や振動が室内に伝わりやすい
・階段移動が増える
それぞれのデメリットと対策を解説します。
居住スペースが削られる
3階建てのビルトインガレージは1階を駐車スペースに使用するため、居住スペースが削られ、部屋数が少なくなったり1部屋の広さが狭くなったりする恐れがあります。3階建てのビルトインガレージを建てる場合は、必要な部屋数や広さを確保しながら、家族のプライバシーを保てるバランスの良い間取りを検討することが大切です。
建築費用が高くなる傾向にある
ビルトインガレージは、3階建ての家の建築費用に加えてガレージの設置費用も発生するため、総建築費が高くなる傾向にあります。ガレージのように広い開口部を確保するために、壁や柱を最小限にすることになり、構造が不安定になることもあります。構造の安全性を高めるために、複雑な構造計算が必要で、それに見合った費用がかかります。
予算を割くべき部分を間違えないように注意しましょう。
エンジン音や振動が室内に伝わりやすい
ビルトインガレージは、エンジンをかけたときの音や振動が室内に伝わりやすくなり、家族の睡眠を妨げてしまいます。また、シャッターを開閉する音が近所迷惑になると、トラブルに発展する恐れもあるでしょう。
対策するには、静音設計の自動シャッターにしたり、寝室をガレージから離れた場所に配置したりするなど、シャッターの種類や間取りの工夫が必要です。
階段移動が増える
3階建てのビルトインガレージを建てるデメリットは、生活動線が長くなりやすいことです。ビルトインガレージの場合、LDKを2階以上に置く必要があり、2階や3階に移動する度に階段の上り下りが欠かせません。階段移動が増えると、重い荷物の運搬や階段の上り下りが負担になります。
また、老後は体への負担が増える恐れがあるため、動線設計に注意しましょう。

3階建てのビルトインガレージを建てる際の注意点

3階建てのビルトインガレージを建てる際の主な注意点は以下の5点です。
・騒音・換気対策をする
・ガレージからの動線に配慮する
・車の買い替えを想定する
・電気自動車の場合は電気工事が必要
・固定資産税がかかることもある
3階建てのビルトインガレージを建てる際には、注意点を意識して対策を検討しましょう。
騒音・換気対策をする
ビルトインガレージにする場合は、シャッター音やエンジン音、排気ガスへの対策が必須です。シャッターの開閉音が近所迷惑にならないように、静音設計のシャッターを選びましょう。
また、エンジン音が家族の睡眠を妨げないように、寝室はガレージから離れた場所やガレージと寝室の間にクローゼットを設けるなどの工夫が必要です。車の排気ガス対策をするには、小窓や換気扇を付けるのがおすすめです。
ガレージからの動線に配慮する
ビルトインガレージの動線を考える際には、ガレージから室内へ直接入れる間取りを検討すると快適な動線になります。ガレージ内に室内へ行き来できる出入り口があると、移動や荷物の出し入れを行えます。3階建ての家を建てる場合は、ガレージから2階や3階への移動が必須なため、最小限の移動で生活できるようにコンパクトな動線を心掛けましょう。
車の買い替えを想定する
ビルトインガレージの広さを決める際は、既存の車のサイズだけでなく、将来買い替える予定の車のサイズも想定しておくことが大切です。ワンボックスカーに買い替える、車を1台増やすなど、現状よりも広い駐車スペースが必要になっても、ガレージが狭ければ車を買い替えられません。将来の家族構成や老後の生活を意識して、ガレージの広さを決めましょう。
電気自動車の場合は電気工事が必要
所有する車または買い替える車が電気自動車の場合は、充電設備のための電気工事が必要です。電気自動車を保有する場合、充電用のコンセントとブレーカーの設置が欠かせません。ガレージに車専用のコンセントを設置する場合、電気会社との契約内容の見直しも必要になります。そのため、設置費用だけでなく、ランニングコストがどれくらいかかるのかも併せて確認しておきましょう。
固定資産税がかかることもある
3階建てのビルトインガレージを建てる際の注意点は、固定資産税がガレージにも課せられる可能性があることです。屋外の駐車場であれば固定資産税がかからないことが多いですが、ビルトインガレージは固定資産税がかかる条件を満たしているため、固定資産税が課されます。

おしゃれな3階建てビルトインガレージの実例
おしゃれな3階建てのビルトインガレージを建てたいものの、具体的なイメージや間取りのアイデアが浮かばない人もいるでしょう。ここからは、フリーダムアーキテクツが手掛けた、おしゃれな3階建てのビルトインガレージの建築実例を紹介します。
実例①アジアンリゾートな3階建てビルトインガレージの家

注文住宅の家づくり | CASE745自由が丘の家
こちらは、アジアンリゾートをコンセプトに建てられた3階建てのビルトインガレージです。外観はシンプルかつ高級感のあるデザインで、外観全体を引き締めているのが濃い茶色のガレージシャッターです。ガレージには2台の車を収容でき、出入り口から直接室内へ行き来できます。夜は、間接照明の柔らかい光がガレージ内を明るく照らしてくれます。
実例②ホテル空間のような3階建てビルトインガレージの家

注文住宅の家づくり|CASE744 CAVE
こちらのビルトインガレージは、シンプルなグレーの外壁と、大きなフロントサッシが印象的です。ガレージには、グレーの外壁になじむデザインのシャッターが採用されています。角地の特性を活かし、車が出入りしやすい場所にインナーガレージを設置しました。家の中は生活感のない洗練された内装となっており、まるでホテルのような仕上がりです。
実例③重厚感のある3階建てビルトインガレージの家

注文住宅の家づくり | CASE678K邸(社長の邸宅)
こちらは、アーバンリゾートがテーマの3階建てのビルトインガレージです。重厚感のあるタイルの外壁に、2階と3階に繋がる大きなフロントサッシを配置したおしゃれなデザインとなっています。大胆なフロントサッシをアクセントにしつつ、曇りガラスにすることでプライバシー対策も施されています。1階のガレージに採用されたのは、外観に合わせたデザイン性の高いシャッターです。

おしゃれで快適な3階建てビルトインガレージを建てよう!
3階建てのビルトインガレージは、都市部や狭小地でも駐車スペースをつくりつつ、十分な居住スペースを確保できます。ただし、音やニオイ対策をしないと家族の生活の質を低下させたり、近所トラブルに発展したりする恐れがあるため、騒音や排気ガス対策を意識した間取りを検討する必要があります。また快適な生活を送るには、動線設計も欠かせないポイントです。ビルトインガレージの実績が豊富な専門家に相談して、設計してもらいましょう。
フリーダムアーキテクツでは3階建てのビルトインガレージの実績が豊富で、ご家族の要望を丁寧にヒアリングしています。ライフスタイルや将来の変化に合わせた間取りを提案しており、土地探しのサポートもしています。3階建てのビルトインガレージを検討している場合は、気軽にご相談ください。
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ビルトインガレージに関するよくある質問

3階建てのビルトインガレージを検討している人の中には、疑問が解消されていない人もいるかもしれません。最後に、ビルトインガレージについてよく聞かれる質問とその回答を確認して、疑問を解消しておきましょう。
ビルトインガレージ付き30坪の家はいくらくらいしますか?
ビルトインガレージ付き30坪の家の建設費は、3,210万円を超える予算が必要です。住宅金融機構が2024年7月に発表している「2023年度 フラット35利用者調査」によると、建設費の坪単価は107万円となっています。
仮に、30坪のビルトインガレージを建てる場合は、3,210万円の建設費が発生します(107万円×30坪)。また、ビルトインガレージの建築費用の他にも、建築費用全体の10%の諸費用を支払うのが一般的です。
出典:2023年度 年度フラット35利用者調査|住宅金融支援機構
インナーガレージ(ビルトインガレージ)は固定資産税の対象になりますか?
ビルトインガレージは固定資産税の課税対象に含まれます。固定資産税が課される条件は、「外気分断性」「土地への定着性」「用途性」の3つです。外気分断性は、屋根と3方向の壁に覆われており、車を雨風から防げる構造を指します。ちなみに、カーポートは屋根のみのため、外気分断性に該当しません。
土地への定着性は地面に固定されて移動できないことを指します。ビルトイン型ガレージは建物と一体化しており、土地への定着性があるといえます。用途性とは、駐車場という明確な目的でつくられていることです。ビルトイン型のガレージは3つの条件を満たしているため、固定資産税が課税されます。
庭にガレージを建てたら固定資産税はかかりますか?
固定資産税の課税対象になるかどうかは、ガレージのタイプによって異なります。屋根と柱のみで構成されたカーポートは外気分断性に該当しないため、固定資産税の課税対象になりません。一方で、建物と別に設置されたシャッター付きガレージで、四方が壁で覆われている場合は、固定資産税の課税対象に含まれるため注意が必要です。
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この記事を書いた人

FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。