
「朝のトイレ渋滞を解消したい」「家族用と来客用のトイレを分けたい」などの理由で、平屋でトイレを2つ設置するかどうか迷っている方は多いのではないでしょうか。トイレが2つあると、暮らしやすさが高まる場合があります。
この記事では、平屋にトイレを2つ設けるメリットやデメリット、設置をおすすめしたい方、間取りの例について紹介しています。ぜひ最後まで読んでみてください。
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目次
平屋住宅に2つトイレは必要?
平屋住宅でトイレを2つ設置すべきかどうかは、一律の答えはありません。トイレが2つあるメリットもあればデメリットもあるため、まずはそれらを把握し、家族構成やライフプラン、延床面積などに合わせて慎重に検討していきましょう。
平屋でトイレを2つ設置するメリット

平屋でトイレを2つ設置する代表的なメリットは以下の5つです。
・朝の渋滞を避けられる
・生活動線の効率が上がる
・家族用と来客用で分けられる
・高齢になった時に暮らしやすい
・1つ故障してももう一つが使える
上記の項目について、生活シーンを交えながら順番に解説します。
メリット①朝の渋滞を避けられる
平屋住宅にトイレを2つ設けると、トイレの順番待ちが少なくなり、家族全員が安心して使いやすくなります。特に、朝の通勤や通学の時間帯など、トイレの使用時間が重なる家庭では、その利便性を感じやすいでしょう。
また、家族に新聞を読む人や便秘気味の人などでトイレを長く使う人がいる場合でも、もう一つのトイレを使えるので安心です。
メリット②生活動線の効率が上がる
平屋にトイレを2つ設けると、どの部屋からもトイレまでの距離が近くなり、家全体の生活動線がスムーズになります。
平屋はワンフロアで暮らすため、横方向に面積が広がる構造です。トイレが1つだけだと、どうしても遠い部屋が出てしまい、移動が負担に感じる場合があります。しかし、2つ設置すれば、リビングや寝室、玄関、子ども部屋からの移動距離が短くなり、快適に使えます。
メリット③家族用と来客用で分けられる
平屋にトイレを2つ設置すると、家族用と来客用を分けて使えます。
例えば、来客用のトイレを玄関やリビング付近に配置すれば、ゲストが気兼ねなく使えるだけでなく、家族のプライベート空間を見られる心配もありません。一方、家族用のトイレは音やにおいを気にせず、利用できます。
もちろん、トイレを分けると建築コストがかかりますが、家族用のトイレはシンプルなデザインや標準グレードを選べば、費用を抑えられます。
メリット④高齢になった時に暮らしやすい
平屋は階段による上下の移動がないため、年を重ねて足腰が弱っても安心して暮らせるバリアフリー住宅として最適です。さらにトイレが2つあると、どの部屋からもアクセスしやすくなり、体調が優れない時でも移動距離を短くできます。
バリアフリー住宅を検討している場合、1つのトイレを介護用として活用する方法もおすすめです。段差をなくして広めのスペースを確保し、手すりを取り付ければ、車いすや歩行器でも使いやすくなります。こうした工夫により、介護する方もされる方も安心して暮らせる住まいになるでしょう。
メリット⑤1つ故障してももう一つが使える
トイレが2つあれば、1つが故障しても、もう1つを使えます。頻繁に起こるトラブルではありませんが、介護中の家族がいる家庭や、トイレのある公共施設などに移動しにくい立地の場合などでは、自宅のトイレが使えなくなるリスクに備えられる安心感があります。

平屋でトイレを2つ設置するデメリット

平屋でトイレを2つあると便利ですが、以下のようなデメリットも生じます。
・居住スペースが削られる
・設置費用がかかる
・メンテナンスや掃除の手間がかかる
住み始めてから後悔しないよう、デメリット面についても知っておきましょう。
デメリット①居住スペースが削られる
平屋住宅でトイレを2つ設けると便利になりますが、その分だけ居住スペースが削られる点には注意が必要です。
例えば、収納スペースやランドリールーム、パントリー、コンパクトな書斎といった間取りを確保したい場合に、それが難しくなるかもしれません。トイレの数を決める時は、ライフスタイルや将来のプランを考慮し、設計の専門家に相談しながら慎重に決めていきましょう。
デメリット②設置費用がかかる
平屋でトイレを2つ設置する場合、設置費用がかかる点には気をつけたいところです。便器本体や施工費用が単純に2倍になるため、コストが膨らみます。
特に、左右の端にトイレを配置して配管距離が長くなると、配管工事費も増えます。工事費を抑えるためには、水回りをできるだけまとめたり、トイレ同士を近くに配置したりする工夫が必要です。
デメリット③メンテナンスや掃除の手間がかかる
トイレが2つあると、それぞれのメンテナンスや掃除を行う必要があり、家事負担が大きくなります。特に掃除の回数が2倍になる点は、忙しい家庭では負担に感じるかもしれません。
ただし、フチなし便器やタンクレストイレなどの掃除しやすい便器を選んだり、手入れが楽な塩化ビニルやセラミックなどの床材を採用したりすることで、掃除の負担を軽減できます。

平屋でトイレが2つあったほうが良い人とは?

平屋でトイレが2つあったほうが良いのは、以下の条件に1つ以上あてはまる世帯です。
・来客が多い
・介護が必要な家族がいる
・延床面積が広い
それぞれについて解説します。
来客が多い
来客が多い家庭では、ホームパーティーや親戚の集まりなど大人数が集まる場面が増えます。そうした際に、トイレを2つに分けておけば、家族は自分たちのトイレを気兼ねなく使えます。
また、家族以外の人が同じトイレを使うことに抵抗感がある場合や、マナーが気になるゲストがいる場合も、ストレスを減らせるでしょう。
介護が必要な家族がいる
高齢の方や介護が必要な家族がいる場合、トイレを2つ設置するのがおすすめです。介護用トイレにすると、車いすでそのまま入れたり、手すりを取り付けたりして利便性を高められます。また、介護部屋の隣にトイレを配置することで移動の負担を減らせる点もメリットです。
ただし、介護用トイレは一般的なトイレよりスペースをとる点を考慮しておきましょう。
延床面積が広い
平屋はワンフロアで広々とした間取りを実現できますが、その分、トイレが1か所だけだと部屋によってはトイレまでの距離が長くなり、移動が負担になる場合があります。特に足腰が弱い高齢者や、夜間に何度かトイレに行く方にとっては、暮らしにくくなるでしょう。
こうした不安がある場合には、リビングと寝室のように、日中と夜間でそれぞれよく使う部屋の近くにトイレがあると便利です。

トイレが2つある平屋の間取り
「どのような間取りが良いのかイメージが湧かない」と感じている方もいるかもしれません。そのような時は、実際の間取り例が家づくりのヒントになります。フリーダムアーキテクツが手がけた平屋の中から、3つの間取りを紹介します。
間取り①トイレの配置や扉の開け方を工夫した間取り

こちらの平屋の間取りでは、玄関横と寝室近くの2か所にトイレを設置しました。玄関横のトイレはLDKにも近く、リビングでくつろいでいる時も使いやすい位置です。
寝室近くのトイレは、夜中に行きたくなった時もすぐに移動できて便利です。寝室を3部屋確保する必要があったため、トイレは0.7帖とコンパクトに設計し、扉の開き方も邪魔にならないよう工夫しました。廊下の突き当たりのデッドスペースを活用しているため、居住スペースへの影響も最小限です。
間取り②トイレを左右に配置した間取り

こちらの延床面積が広い平屋では、2つのトイレが生活動線を効率的にしています。玄関近くのトイレは洗面所と一体になっており、隣室にはウォークインクローゼットもあるため、身支度の流れがとてもスムーズです。
一方、寝室横のトイレは中庭からも入れるようになっており、バーベキューや屋外で過ごす際に便利です。ゲストが集まった時も、このトイレを利用してもらえればプライバシーを守れます。
間取り③来客時も問題なく対応できる間取り

こちらの間取りは、家族用と来客用に分けてトイレを設置しています。
来客用のトイレは玄関を入ってすぐの場所にあり、手洗い場も併設されているため、トイレから手を洗うまでの動線ができています。また、来客用として使える畳部屋があり、リビングやダイニングを通らずにトイレを利用できる間取りです。
一方、家族用のトイレは水回りにつながる廊下に設けられた扉で区切られており、その扉から入る動線となっています。友人や親戚を招いてテラスでバーベキューを楽しむ際やリビングで過ごす際に、ゲストに間違って利用される心配がなく、音やにおいを気にする必要もありません。

家族やライフスタイルに合わせてトイレの数を検討しよう!
平屋にトイレを2つ設置すると、朝のトイレ渋滞をなくしたり、家族用と来客用を分けられたりと、多くのメリットがあります。一方で、居住スペースが削られたり、コストがかさんだりする場合もある点に注意が必要です。
フリーダムアーキテクツは平屋の実績が豊富で、本記事で紹介したように2つのトイレがある平屋も数多く手がけています。ご家族の要望を丁寧にヒアリングし、ライフスタイルや将来の変化に合わせた間取りの提案を心がけており、土地選びからお手伝いできます。ぜひお気軽にご相談ください。
興味をお持ちの方は、平屋住宅の実例が多数掲載された資料もご覧ください。
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平屋やトイレに関するよくある質問

ここでは、平屋やトイレに関してよくある質問に回答します。平屋の特徴やトイレの平均的な広さなどの基礎知識を一通り知っておくと、快適な住居を検討しやすくなります。
平屋をやめた方がいい理由は何ですか?
平屋をやめた方がいいといわれる理由として、以下のような点が挙げられます。
・1坪あたりの建築費(坪単価)が2階建てより高い
・二階建てより広い敷地面積が必要
・敷地面積が狭いと、部屋数や収納スペースが不足する可能性がある
・中心部の採光や風通しを確保しにくい
・プライバシー性や防犯面に不安がある
・水害リスクがある
・建物の面積が広く評価され、固定資産税が高くなりやすい など
平屋は基礎や屋根の面積が広くなるため、建築資材や施工コストが高くなる傾向があります。また、すべての部屋を一階に配置するため、二階建てよりも広い土地が必要です。特に都市部では十分な敷地面積を確保しにくく、仮に確保できても土地代が高くなりがちです。
一方で、採光や風通し、プライバシー性や防犯面は間取りや設計の工夫で十分に対策できます。水害に関しても、土地選びの際にハザードマップを確認しておけばリスクマネジメントが可能です。
一般的なトイレは何畳くらいですか?
一般的なトイレは約1畳が目安です。
スペースを節約するため最小限の広さにするなら0.8帖、ゆとりがほしい場合は1.25帖を目安にするとよいでしょう。介護が必要な場合や将来介護のことも検討するなら、さらに広めの1.5〜2帖とするのが一般的です。
トイレの快適な広さはどのくらいですか?
トイレ内で立ち座りや方向転換がスムーズにでき、圧迫感がない快適な広さは1〜1.25帖とされています。手洗いや収納を加えたい場合は、1.25帖程度が必要です。
1.25帖以上のトイレとなると、リビングや寝室などのスペースが削られてしまい、全体のバランスが悪くなることもあります。広すぎて逆に落ち着かないといった声も聞かれます。ショールームや住宅展示場を訪れ、広さや使いやすさを実物で確認しておくとよいでしょう。
老後トイレの広さはどのくらい必要ですか?
老後や介護を考えたトイレの広さは、1.5~2帖が目安です。自力歩行ができれば1帖程度でも十分ですが、車いすや介助者が必要になる場合は、動線確保や介護スペースが必要となるからです。
また、バリアフリー化を考える際は、広さ以外の使いやすさにも配慮しておくとよいでしょう。高齢者は夜間にトイレに行く回数が増えやすいため、寝室とトイレを近づけるのが基本です。また、引き戸を採用すれば、開け閉めが楽で、車いすや介助者の出入りもしやすく安全です。
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この記事を書いた人

FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。