
家の印象は外構で大きく変わります。いわば家の顔と言える部分であるためおしゃれさは重要ですが、実用性に著しく劣るのは好ましくありません。おしゃれさだけを追求したあまり、生活動線が不便だったり、プライバシーが侵害されたりしては、快適に暮らせない家になりかねないためです。
この記事では、失敗しない外構デザインのコツと実例を紹介します。これから家づくりを計画している方は、ぜひ参考にしてください。
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外構の種類と特徴

注文住宅の家づくり | CASE576 回廊の家
まず、以下の外構について特徴に触れつつ解説します。
・クローズド外構
・オープン外構
・セミクローズド外構
クローズド外構(完全に囲われた外構)
クローズド外構とは、塀やフェンス、門扉で敷地全体を囲い、プライバシーや防犯性を高めた外構を指します。完全に囲うため独立性の高い空間が作れ、外からの視線を遮ることができるのがメリットです。都市部や人通りの多い立地に向いた、プライバシーの面からも優れている外構です。
また、重厚感と安心感が得られるのもメリットと言えます。ただし、コストは高い傾向にある点に注意しましょう。
オープン外構(開放感のある外構)
オープン外構とは、塀や門を設けず、敷地を開放して街並みと調和させるスタイルの外構を指します。塀や門がないため開放的で明るく、施工コストを抑えられるのが特徴です。
一方で、プライバシー確保の面ではクローズド外構に劣る部分もあるため、デザイン性や視線コントロール(植栽・目隠しパネルなど)で工夫する必要が出てきます。どちらかと言えば、人通りが少ない立地に家を建てる場合に向いた外構でしょう。
セミクローズド外構(バランス重視の外構)
セミクローズド外構とは、一部を囲いながらも、開放感も残す中間的なスタイルの外構です。クローズド外構とオープン外構を組み合わせた外構と考えて構いません。
セミクローズド外構のメリットとして、道路側はオープン、隣地側はフェンスなど、メリハリをつけたプランニングができることが挙げられます。防犯性とデザイン性のバランスを取りたい方におすすめできるスタイルの外構です。
外構デザインで失敗しない3つのポイント

外構は家の印象を大きく左右する場所であり、失敗は許されません。ここでは、意識すべきポイントを3つ紹介します。
建物との統一感を意識する
外構はいわば家の顔と言える部分であり、建物のデザインテイストと統一すると全体の完成度が高まります。
例えば、和モダンの家を建てたのに、外構はナチュラルテイストというようにあまりに異なると、ちぐはぐな印象を与えかねません。洗練された印象の家に仕上げるためには、設計初期から外構も含めたプランニングをしましょう。家の外壁と門壁に同じタイルを使うなど、統一感を持たせる工夫も重要です。
ゾーニングと動線を丁寧に計画する
ゾーニングと動線を丁寧に計画することも、家の使いやすさを確保するという点で重要です。駐車スペースやアプローチ、庭などを明確に分けることで、家の使いやすさは大きく変わってきます。
また、より暮らしやすさを向上させるためには、来客の動線と、家族の動線を交差させないよう設計するのが重要です。加えて、目線や動きの流れも踏まえて考えることで、見た目の美しさと機能性を両立できます。
プライバシーと開放感のバランスを取る
プライバシーと開放感のバランスが取れるよう、外構の設計を考えることも重要です。家を作る際は、道路や隣地からの視線を遮るフェンスや植栽でプライバシーを守れるようにする必要があります。
一方で閉鎖的にならないよう、「抜け感」や「自然な囲い方」を意識することで、心地よい空間に仕上がります。例えば、植栽や格子を取り入れてもよいでしょう。日照や風通しにも配慮しながら、敷地条件に合った適度な囲い方を選びましょう。
おしゃれな外構が魅力の建築実例
ここでは、フリーダムアーキテクツが手掛けた建築実例のうち、おしゃれな外構が魅力的な家の実例を3つ紹介します。
家と一体感のあるデザインで美しく魅せる外構

注文住宅の家づくり | CASE776 tone
家と一体感のあるデザインで美しく魅せる外構の実例を紹介します。「tone」という名前の通り、外構と建物を上品なグレートーンでまとめました。
傾斜地に建てられた家であるため、玄関は道路から上がった場所に建てられています。階段とスロープの両方で上がれるようにしてあるため、バリアフリーの観点からも優れたデザインです。もちろん、階段とスロープもグレーでまとめられています。
豊かなアプローチ空間と植栽が織りなす温かみのある外構

注文住宅の家づくり | CASE698 「景の家」
植栽の中の小道のようなアプローチを抜けると、木の扉がついた玄関が現れるユニークな家の実例を紹介します。小道の素材を玄関の土間と統一させ、反対側にはガラス扉をしつらえたことで、開放的な空間を作り上げました。道路に玄関が面していないため、防犯・プライバシーの面でも優れていることも大きなメリットです。
また、屋外照明をつけることで、夜間の安全を確保しつつ、幻想的な雰囲気の家に仕上がりました。
枕木を使ったアプローチがおしゃれな、カフェをイメージした外構

注文住宅の家づくり|CASE619 Hoccori
カフェのような家を建てたいと考える方に参考にしてほしい外構の実例を紹介します。この家では、家自体の扉やアプローチの枕木に同じ材木を使い、雰囲気を統一させました。
玄関には植栽を照らすような照明が設けられており、夜になると家の白い外壁がスクリーン代わりとなって影が映し出されるおしゃれな仕組みになっています。郵便受けにはあえて差し色となる赤を使い、全体の雰囲気を引き締めました。
家と外構をトータル設計して理想の住まいを叶えよう
外構は家の顔となる部分であるため、建物との調和も非常に重要になります。別個のものとして考えるのではなく、一体のものとして考えたうえで設計しましょう。そして、自分や家族にとっての理想の住まいを叶えるためには、経験や知識の豊富な建築事務所に依頼することが重要です。
フリーダムアーキテクツでは、これまでもおしゃれな外構の家を多数手がけてきました。家づくりの参考に、ぜひ作品集をご覧ください。
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家の外構に関するよくある質問

最後に、家の外構に関する疑問について「よくある質問」形式で解説します。外構を含め、家を建てる計画の際に参考にしてください。
外構はいつ決めればいい?
外構の設計を決めるタイミングですが、家の設計と同時進行で進めるのがベストと言えます。建物が完成してから外構の計画を立てても、デザインの一体感が損なわれやすいためです。
また、現実的な話として外構を後回しにすると予算が足りなくなって妥協を余儀なくされ、満足度が下がる恐れも出てきます。敷地条件や動線にも関わるため、建物配置とセットで初期から検討するのが理想でしょう。
外構工事の費用相場は?
一般的には建築費の10%〜15%程度が目安です。例えば、建築費3,000万円の場合、外構費用300〜450万円程度になります。ただし、これはあくまで相場であり、実際の費用は内容や素材、面積によって大きく変わるのが実情です。シンプルにすれば費用は抑えられますが、満足度が下がりかねないため、上手にバランスを取りましょう。
植栽・照明・目隠しフェンスなど細かい要素が費用に影響するため、優先順位を明確にして調整するのが重要です。
メンテナンスは大変?
外構のメンテナンスの大変さは、素材選びや設計に左右される部分もあります。負担を軽減するには、人工芝やタイルなど、雑草対策もできる素材を使いましょう。植栽も常緑樹や低木など、手入れが楽なものを選ぶことが重要です。
また、排水や土間仕上げにも注意し、汚れがたまりにくい構造にしましょう。ただし、メンテナンスの手間にこだわるあまり満足度が低くなっては本末転倒であるため、バランスを意識するのも重要です。
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この記事を書いた人

FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。