平屋住宅を検討していても「住みづらいのでは」と考え、迷っている人もいるのではないでしょうか。また、できるだけローコストで建てることができるかも気になるところです。
ローコストで平屋住宅を建てるなら、平屋住宅の特徴や実際にどのような家が建てられているのかを知ったうえで検討するのがポイントです。
この記事では平屋住宅のメリット・デメリットとローコストで建てるコツを解説します。フリーダムアーキテクツで建てた平屋住宅の実例も紹介するので、家づくりの参考にしてください。
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平屋住宅のメリット
平屋住宅のメリットに挙げられるのは「暮らしやすさ」「建物の安定性」「維持費の抑制」などです。ここでは、具体的なメリットを4つ紹介します。
家事動線がスムーズになる
平屋住宅のメリットは、家事動線がスムーズになることです。2階との上下移動の必要がなく動線がコンパクトになるため、毎日の家事が効率的になります。
例えば、1階で洗濯して2階に干しに行くこともないですし、掃除のために階段を往復する必要もありません。フラットな空間のため、間取りの工夫次第でより効率的な動線をつくることもできます。
バリアフリーに対応可能
2階のない平屋住宅は、バリアフリーに対応できることもメリットです。バリアフリーに対応しておけば、将来的にも快適に住み続けられます。
また、幼い子どもの転倒や転落のリスクを抑えられるのもバリアフリーのメリットです。フラット空間の平屋住宅なら、子どもを家のなかで自由に遊ばせられます。
構造が比較的安定している
平屋住宅は3階建や2階建よりは構造が比較的安定しているので、地震や台風などの災害に強いのが特徴です。
階数が多くなるだけ建物は重くなるため、地震が発生した際は大きな荷重がかかります。平屋ならかかる荷重を小さく抑えられるため、建物への負担を少なくできるのです。そのため、災害発生時の倒壊リスクを抑えられます。
メンテナンス費用を抑えられる
メンテナンスにかかる費用を抑えられるのも平屋住宅を建てるメリットといえます。住宅のメンテナンスやリフォームで、もっとも費用がかかるのは屋根や外壁塗装です。
平屋住宅なら外壁面積が2階建に比べて狭いので、その分の費用を抑えられます。また、作業するための足場も少なくて済むので、工事費用も抑えられるのです。
平屋住宅のデメリット・注意点
さまざまなメリットがある平屋住宅ですが、デメリットと考えられる点もあります。ここでは、具体的なデメリットや注意点を紹介します。
坪単価が高くなる
平屋住宅は、坪単価が高くなることがデメリットです。平屋住宅には2階建の住宅よりも広い土地が必要なため、基礎工事の面積も広がるので坪単価が高くなるケースがあります。
例えば、延べ床面積30坪の住宅を建ぺい率50%のエリアに建てるとしましょう。2階建住宅なら30坪の土地で建てられますが、平屋住宅では60坪の土地が必要になります。単純に考えると、倍の基礎工事コストがかかることになるのです。
プライバシーの確保や防犯対策が必要
外からの視線が気になるのもデメリットです。道路とフラットな位置が居住スペースになるため、プライバシーの確保や防犯対策が求められます。
外からの視線を遮るために、リビングの配置を工夫したり塀をつくったり庭に目隠しを設置したりするなどの対策が必要です。また、防犯のためにカメラやセンサーを設置するなど、コストもかかります。
広い土地が必要
建物によっては、広い土地が必要になります。例えば、2階建住宅と同じ延床面積の平屋住宅を建てると、倍の広さの土地が必要です。延床面積が広ければ広いほど、それだけ広い土地が必要になると考えておきましょう。
土地には敷地面積に対し建物を建設できる面積の割合「建ぺい率」が定められているため、土地いっぱいに建物を建てられるわけではありません。
日当たりや風通しが悪くなる
間取りによっては、日当たりや風通しが悪くなる可能性があるのもデメリットです。
部屋の数を増やしすぎてしまうと、中心付近に位置する部屋は日当たりが悪くなり、風通しも悪くなってしまう可能性があります。湿気が溜まりやすくなり、カビの発生にもつながります。
部屋数を増やすなら、中庭や天窓を設置するなどして日当たりや風通しに配慮した設計が必要です。
ローコストで平屋を建てるコツ
ローコストで平屋住宅を建てるには、設計上の工夫が必要です。ここでは、コストを抑える3つのコツを紹介します。
シンプルな間取りにする
ローコストで平屋を建てるなら、シンプルな間取りにするのがポイントです。
シンプルな間取りなら材料や施工の費用を抑えられます。反対に、コの字の間取りなどは凹凸が多くなり使用材料が増えるので、費用はその分かかると考えておきましょう。
また、屋根の形状や材料によってもコストを抑えられる可能性があるので、設計事務所と相談しながら検討することをおすすめします。
部屋の広さ・数を最低限に抑える
部屋の広さや数を最低限に抑えれば面積を取らずに建てられるので、土地にかかる費用を抑えられます。
例えば、子どもの部屋は将来を考えてそこまで広くする必要があるかなどを考慮して、間取りを検討しましょう。
間仕切りを少なくしても勾配天井や吹き抜け、ロフトなどを活用すれば、延床面積が狭くても広々とした空間を演出できます。
できるだけ間仕切りはつくらない
できるだけ間仕切りをつくらないことも、コストを抑えるコツです。間仕切るための材料や施工費用を最低限で済ませられます。
間仕切りが多くあるとデメリットになるのが、空間が狭く見えることです。間仕切りが少なければ目線が広がり、部屋を広く感じさせる効果があります。
そのため平屋の場合は、より広く見せるためにも間仕切りはつくらないのがおすすめです。
フリーダムで建てたローコストの平屋住宅実例
平屋住宅に住みたいと考えていても、具体的なイメージが沸かないということはないでしょうか。ここでは、フリーダムで建てた平屋住宅の実例を紹介するので、理想の平屋住宅を建てるための参考にしてください。
CASE711 「遊」・「作」
平屋ならではの横に広がる空間を生かした住宅です。子どもが家のなかでのびのびと遊べるような空間設計がされています。
外観は、金属サイディングで存在感のある建物を意識したデザインになっています。玄関前の目隠しや道路に面する部分の窓の大きさを工夫することで、プライバシーを配慮しているのも特徴です。
内観は中庭を中心に建物をコの字に隣接させることで、家中に陽の光が取り入れられています。リビングには大開口の窓が設置され、中庭のウッドデッキと一体感のある空間が広がります。
「遊」・「作」
平屋ならではの空間を活かした住まい
CASE719 Flat foam
各部屋をリビング中心につなげた、廊下のない間取りが特徴のコートハウスです。
外観は白を基調にシンプルでスタイリッシュな印象を与えています。窓の位置や形を工夫することで、外部からの視線も気になりません。
内観はスキップフロアでアップダウンが設けられています。アップダウン効果により、視覚的に広々とした空間が演出されています。各部屋には、中庭から十分な光が射し込みます。
Flat foam
平屋のコートハウス
CASE680 寛か(くつろか)な平屋
寛かさを意識し、快適さが追求された和モダンなバリアフリー平屋住宅です。
存在感がある屋根がオリジナリティのある外観を演出しています。玄関前にはスロープを設けることで、駐車場から玄関までの段差が解消されています。
内観には木をふんだんに使い、和を意識しているのが特徴です。中庭を囲むようにコの字に部屋が隣接しているので、どの部屋にいても豊富な光を取り入れられます。また、和室により和の雰囲気を引き立てているのもポイントです。
寛か(くつろか)な平屋
快適さを追求したバリアフリーの平屋住宅
CASE622 fit
住宅密集地帯の景観に馴染む、街や暮らしにfitするように設計された平屋住宅です。
街の景観に溶け込むグレーの外壁が特徴です。木のルーバーが外観に穏やかなイメージを与えてくれます。通り土間を設けているので、自然の光や風を取り入れられるのもポイントです。
キッチンとリビングの天井に高低差をつけることで、視覚的に空間を伸びやかに広く感じられる工夫がされています。リビングに隣接する通り土間との間には大開口の窓を設置し、室内に豊富な光を取り入れています。
fit
街にfitし、暮らしにfitする平屋住宅
CASE588 涅の櫂
広い敷地に建てられた、開放感がある平屋住宅です。
外観の存在感がある漆黒の外壁がシックでオシャレな印象を与えています。屋根の形状を工夫することで、オリジナル感がある建物を演出しているのも特徴です。
リビングに面するテラスには広い敷地が広がっているので、開放的な空間を感じられます。リビングとテラスに同じ床材を採用することで、より外とのつながりを感じられる工夫がされています。
涅の櫂
都心から離れた広い敷地に佇む平屋住宅
CASE560 ma
2つのリビングを設けることで、各人にとって居心地の良い空間がある平屋住宅です。
外観は白を基調にさわやかな印象を与えています。リビングに隣接するウッドデッキには屋根があるので、天気に左右されずに活用できるのもポイントです。
リビングには、おしゃれな木製ベンチを設置したメインリビングと、キャットウォークのあるサブリビングがあります。夫婦と愛猫がそれぞれで過ごしやすい場所がある住宅です。
ma
各人に居心地の良い”間(ま)”がある家
CASE472 突き抜ける家
断崖に面する眺望の優れた敷地に建てられた平屋住宅です。
黒壁で存在感がある外観に木のアクセントを加え、おしゃれな雰囲気を演出しています。リビングは断崖に面しているため、外からの目を気にすることなく過ごせるのもポイントです。
内観はリビングの両側に開口部を設けて突き抜け感を創出することで、広々とした空間を演出しています。あえて天井の高さを部屋ごとに変えることで、それぞれで違った雰囲気を感じられるのも魅力です。
突き抜ける家
各部屋の天井の高低差から生まれる魅力
CASE468 1.5階建ての家
プライバシーと採光確保を実現した平屋住宅です。
道路側からは見上げられ反対の隣地からは見下される土地で、敷地をひな壇造成にすることで課題を解決しています。建物を1.5階建の高さにすることで隣地からの目線を解決し、採光は中庭を設置することで解決されています。
天井が高くなったことで大空間を演出できるだけでなく、通気性にも優れた健やかに過ごせる家になりました。
1.5階建ての家
発想の転換で1.5階建てに感じる平屋
CASE447 CASA Oltremare
鮮やかで特徴的な外観が魅力の平屋住宅です。
外壁を群青色にすることで鮮やかで個性的な外観になっています。玄関を目隠しするように設置された板張りがアクセントとなり、明るい印象も与えてくれる外観です。
内観は、ふんだんに使った木のぬくもりを感じられる空間が広がります。リビングとリビングの南側に位置する中庭は大開口の窓でつながりがあるので、開放的な雰囲気を感じられます。
CASA Oltremare
鮮やかな群青色(Oltremare)外観の平屋住宅
CASE437 LG
間口6m、奥行30mの細長い敷地を活かして建てられた平屋住宅です。
玄関側の正面からはコンパクトな住宅に見えますが、実際には縦に長い効率的な建物となっています。
長い建物のフロアごとに、天井の高さを変えることがポイントです。建物の長さの感覚を空間のX・Y・Z軸で調整することで、心地良さを演出しています。
LG
空間のX・Y・Z軸を調整した平屋住宅
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この記事を書いた人
FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。