
中庭のある家はおしゃれで人気であるものの、実際に建ててみたら後悔したという声も多くあるのが事実です。しかし、やり方次第では後悔せずに、素敵な中庭のある家を手に入れられます。
この記事では、中庭のある家を建てて呼応買いする理由や対処法、デメリットを解消した間取りやおしゃれな建築実例を紹介します。これから家を建てる予定があり、中庭を作るか迷っているなら、ぜひ参考にしてください。
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目次
中庭のある家を建てるメリット

中庭のある家を建てるメリットとして、プライバシーや採光面、防犯面で優れていることが挙げられます。中庭であれば、外から中が見えないため、子どもにプール遊びや庭遊びをさせるときにも安心です。
また、中庭を作ることで必然的に南側向きの面が増えるため、自然光を取り入れやすくなります。加えて、中庭であれば、道路に面している庭と比べ家の用紙が外から伺えないため、外部から侵入されるリスクを低減することが可能です。

中庭のある家を建てて後悔した理由

中庭のある家を建てて後悔した理由として、コストの高さや使用頻度・間取りへの満足度の低さ、メンテナンス性の問題などが挙げられます。ここでは、後悔した具体的な理由として以下の6点を詳しく解説しましょう。
建築コストが高かった
中庭のある家を建てて後悔した理由の1つ目は「建築コストが高かったこと」です。中庭を設けると、建物の形がロの字、コの字といった複雑な形にならざるを得ません。そのため、材料費や人件費がかかります。
また、ガラス面が大きくなる分、耐震補強をするための耐震壁も作らなくてはいけません。建築時だけでなく、こまめなメンテナンスも必要なため、さらに費用が高額になる点に注意が必要です。
あまり使わなかった
中庭のある家を建てて後悔した理由の2つ目は「あまり使わなかったこと」です。なんとなく中庭を作ってしまったがために、使い道がなくなり、使用頻度もおのずと下がってしまったことが考えられます。
中庭を作るには相応のスペースや費用が必要なため、作ったら活用しないともったいないのも事実です。中庭のある家を作りたいと思ったら、まずは「その中庭で何をするか」を考えてみるべきでしょう。
他の部屋が狭くなってしまった
中庭のある家を建てて後悔した理由の3つ目は「他の部屋が狭くなってしまった」です。土地の面積が限られている場合、中庭を作ったことで他の部屋を狭くせざるを得ないことも十分に考えられます。
出来上がった部屋が狭く使い勝手が悪かった結果、使用頻度も落ちてしまい、後悔するのも珍しくありません。そのスペースを他の部屋を広くすれば良かったと考える方も一定数います。
動線が長くなってしまった
中庭のある家を建てて後悔した理由の4つ目は「建築コストが高かったこと」です。例えば、中庭を挟んで部屋と部屋が繋がっている構造の場合、部屋間の異動をするためには、迂回をしないといけません。
中庭を通って移動することもできますが、靴やサンダルを履く必要があるため、その手間を煩わしく感じる方もいるでしょう。部屋間の移動をスムーズにしたいなら、なるべく動線を短くする配慮が求められます。
外気の影響を受けやすかった
中庭のある家を建てて後悔した理由の5つ目は「外気の影響を受けやすかった」です。中庭のある家にはガラスが多用されますが、通気性や採光性に優れている反面、外気の影響を受けやすいという欠点があります。
夏は暑く、冬は寒くなりやすい家になることから、光熱費が高くなりがちになることにも注意が必要です。そのため、ガラスをペアガラスにするなど、断熱性を高めるための工夫は欠かせません。
中庭のメンテナンスができなかった
中庭のある家を建てて後悔した理由の6つ目は「中庭のメンテナンスができなかった」です。ガラスに囲まれている中庭の場合、常に中庭が見えるため、中庭の掃除やメンテナンスが欠かせません。
室内の光に無視が集まり、汚れが目立ちがちになるため、こまめにガラスを拭く必要があります。しかし、天井までの高さのある窓は掃除もしにくいため、掃除が追い付かずに後悔する方も一定数いるようです。

後悔しない中庭のある家を建てるポイント

後悔しない中庭のある家を建てるポイントは、先ほど紹介した「建てて後悔した理由」を解決することと考えると分かりやすいでしょう。ここでは具体的に何をすべきか、3つのポイントに絞り解説します。
生活動線を考えた間取りにする
後悔しない中庭のある家を建てるポイントの1つ目は「生活動線を考えた間取りにする」ことです。生活動線とは、その家で暮らす人が部屋間を移動する際に通る経路を指します。これがあまりに長くなると、ストレスを感じてしまうので、無理のない長さにしなくてはいけません。
中庭を通る動線にした場合、靴の脱ぎ履きはどうするのか、中庭を通らず回り道をしても不便がなさそうか、完成後の生活をイメージしてみましょう。
中庭にはメンテナンスしやすい素材や植栽を採用する後悔しない中庭のある家を建てる
ポイントの2つ目は「中庭にはメンテナンスしやすい素材や植栽を採用する」ことです。前述したように、中庭のある家を建てたことを後悔する理由として、メンテナンスの大変さが挙げられます。
ガラスのメンテナンスは必要不可欠と考えた場合、それ以外の部分でどれだけメンテナンスに手間にかかる手間を省けるかが重要です。床にはウッドデッキやタイルを使う、植栽は落ち葉の少ないものを選ぶなど、一工夫することで手間を省けるようになります。
中庭のある家の建築実績が豊富な設計事務所に依頼する
後悔しない中庭のある家を建てるポイントの3つ目は「中庭のある家の建築実績が豊富な設計事務所に依頼する」ことです。中庭のある家は一定の人気を博していますが、さまざまな点で気を付けて設計しないと、後悔が残る結果になりかねません。
ハウスメーカーや設計事務所の中には、中庭のある家の実績が乏しいところもあります。そのようなところに依頼しても快適に暮らせる家にするための工夫が分からないため、依頼先は実績を基準に選ぶと良いでしょう。

暮らしやすい中庭のある家の間取り
暮らしやすい中庭のある家の間取りを紹介します。前述したように中庭を作って後悔する理由の1つに間取りの問題があるため、解決するためにも、いくつか実例を知っておきましょう。
水回りを一箇所にまとめた家事効率の良い間取り


水回りを一箇所にまとめた家事効率の良い間取りを紹介します。ダイニングキッチン・洗面所・ユニットバス・お手洗いを1階の北側にまとめ、料理や洗濯、入浴が一箇所で済む間取りに仕上げました。
具体例として、洗濯をする場合、洗濯機から干す場所までの移動が簡単になることが考えられます。二世帯住宅など、水回りが2つ必要になる家でなければ、できるだけ一箇所にまとめたほうが動線は短くなり、ストレスも溜まりません。
中庭を家の角に設け生活動線をコンパクトにした間取り


中庭を家の角に設け生活動線をコンパクトにした間取りを紹介します。中庭を作るために家をロの字型やコの字型にすることは多いですが、動線が長くなりがちなのがデメリットです。
しかし、この間取りではあえて中庭を家の角に設けることで、生活動線をコンパクトにしました。各部屋間を移動する際に中庭を通る必要がないため、靴の脱ぎ履きをするストレスとも無縁です。
LDKはもちろんのこと2階の個室からも中庭を望める間取り


LDKはもちろんのこと2階の個室からも中庭を望める間取りを紹介します。先ほどと同様、家の角に中庭が設けられていますが、2階の個室からも中庭が望めるようになっているのが大きな差です。
3つある個室は、いずれも中庭を囲うように設置されています。また、あえて他の居室や洗面所やお風呂を2階にまとめ1階に大きなリビングダイニングをしつらえました。
中庭の窓を開放すれば37.5帖もの大空間LDKになる間取り


中庭の窓を開放すれば37.5帖もの大空間LDKになる間取りを紹介します。1階に中庭が設置され、そこを囲むようにダイニングキッチンとリビングが配置されています。
これらの空間は窓を開放すればつながるため、37.5帖もの大空間LDKとして使うことが可能です。入口に面していないことから、プライバシー性を高めつつ、解放的に使えるのが魅力の空間に仕上がっています。
コンパクトな中庭が空間の広がりを感じさせる間取り

コンパクトな中庭が空間の広がりを感じさせる間取りを紹介します。この事例では、5帖の中庭を作っていますが、これだけでも空間の広がりを感じさせるアクセントとして活用することは可能です。
部屋数の確保や土地の面積との関係から広い中庭を作るのが難しい場合でも、数帖の中庭を作ることで開放的な空間に仕上げられるので、工夫の1つとしてぜひ取り入れましょう。
様々な部屋から植栽を眺められる中庭中心の間取り

様々な部屋から植栽を眺められる中庭中心の間取りを紹介します。中庭が家の中心にあり、それを囲むように各部屋が配置されているロの字型の家です。リビングやダイニングなどさまざまな部屋から植栽を眺められる構造になっています。
なお、洗面室とお風呂はバルコニーに隣接しているため、洗濯物を干す際の動線はそこまで長くありません。

おしゃれな中庭のある家の建築実例
中庭のある家を作って後悔しないためには、実例を知り、その上で自分たちがどういう家にしたいかイメージを固めるのが重要です。ここでは、フリーダムアーキテクツデザインが過去に手掛けた「おしゃれな中庭のある家」の実例を紹介します。
高い壁に囲まれたホテルライクな中庭

CASE771 VOIDS
高い壁に囲まれたホテルライクな中庭のある家の実例を紹介します。中庭を高い壁で囲み、植栽を設置することで、プライバシー性を高めつつ、くつろげる空間に仕上げました。
また、LDKは吹き抜け上部まで窓が取り付けられており、全体に光が入る構造になっています。テラスも外からは見えないものの、上部からふんだんに光が入るため、椅子とテーブルを置いてセカンドリビングとしても活用可能です。
家族のくつろぎの時間を作る中庭

CASE757 トキノエンガワ
家族のくつろぎの時間を作る中庭がある家の実例を紹介します。「トキノエンガワ」という名前の通り、中庭と部屋が繋がる部分に縁側を設けました。玄関を入ってすぐに縁側と植栽が見える大きなガラス窓が設けられているため、空間のつながりを感じさせる開放的な仕上がりになっています。また、フローリングやインテリアにも木材を多用し、落ち着きがあり、かつ、温かみのある空間に仕上がりました。
LDKのどこからでも様子が見える中庭

CASE736 アンモナイト
LDKのどこからでも様子が見える中庭を設けた一戸建ての実例を紹介します。第一種低層住宅専用地域の土地に建つため、建物自体に高さを出せないことから、天井をランダムな高さにすることで、中庭から入る自然光を調整しました。
また、中庭の外壁と内壁を同じ色にすることで、空間に広がりを持たせることを目指しています。シンプルでプライバシー性の高い外観とは裏腹に、内部は洗練され、温かみのある空間に仕上がりました。
LDKとフラットにつながる開放感のある中庭

CASE711 「遊」・「作」
中庭を平屋に設けた家の実例を紹介します。ウッドデッキが設けられた中庭は、開放感がありつつも外から見えない構造になっているため、お子さんにとっても格好の遊び場になりました。
そして、照明が取り付けられているため、夜になっても中庭をくつろぎの空間として活用できます。外観は金属サイディングを活用してクールに仕上がっていますが、それからは想像できないほどに内装には温かみがある、住めば住むほど味の出てくる家になりました。

中庭のある家に関するよくある質問

ここでは、中庭のある家についてよくある質問についてまとめました。
中庭のある家を建てる時に注意する点は?
中庭を設ける場合、窓が増えるため耐熱性能が低下することに注意が必要です。冷暖房効率は良くないため、光熱費がかかります。さらに、周囲を囲まれているため空気が停滞することから、湿気や熱がこもるので、逃がすための工夫もしてください。
中庭に固定資産税はかかる?
中庭自体は固定資産ではないため、固定資産税もかかりません。ただし、中庭があることで家の価値が上がった場合、その分固定資産税も上がります。具体的な金額は個々の家によって異なるため、税理士や税務署に確認しましょう。
中庭のある家を建てるには何坪の土地が必要?
中庭のある家を建てるには、一般的には30坪以上の土地が必要とされています。ただし、これは中庭の大きさや家の間取り、設計による部分もあるのが事実です。実績の豊富な建築事務所であれば、これより狭くても対応できる可能性があるので、まずは一度相談しましょう。
中庭にウッドデッキを設けるデメリットは?
中庭にウッドデッキを設けることによるデメリットとして、ごみが溜まりやすく、虫が発生しやすいことが挙げられます。快適に暮らすためにはメンテナンスが不可欠です。
また、1階にウッドデッキを設ける場合、周囲の視線が気になったり、不審者が侵入したりするリスクもあります。目隠し用の壁やルーバーを設けるか、家自体をコの字型やロの字型にするなど工夫しましょう。

後悔のない中庭のある家を建てよう
中庭のある家を建てて後悔する理由は、コストや使用頻度、動線や外気の影響、メンテナンス性にあるようです。まずは、本当に中庭のある家を建てるべきか考えてみましょう。どうしても中庭のある家を建てたいなら、実績の多い建築事務所に依頼し、可能な限り満足度を高めるのが重要です。
フリーダムアーキテクツデザインでは本記事で紹介したもの以外にも多数の中庭のある家を手掛けてきたので、ぜひ一度ご相談ください。
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この記事を書いた人

FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。