
注文住宅は間取りの自由度が高く、理想の家を実現できます。ただし、生活・家事動線や収納など、生活に欠かせないポイントを押さえて間取りを作成しないと、家を建ててから後悔する恐れがあります。
この記事では、注文住宅の間取りを検討している方に向けて、間取りの実例や間取り図の見方などを紹介します。注文住宅で間取りを考える際に大切なポイントや収納で後悔しないための方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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目次
注文住宅の間取り実例
注文住宅は自由な間取りが可能な一方で、暮らしやすい家を作るには間取りの工夫が必要です。間取りで後悔することがないように、まずはフリーダムアーキテクツが設計した間取りの実例を確認しておきましょう。
間取り①来客時もプライベートを確保できる2階リビングの家


2階に27.5帖のリビングと18.7帖のバルコニーがある2階建ての間取りです。1階は居室とキッチンを除いた水回りを配置した間取りになっています。玄関から入ってすぐの場所に畳部屋とトイレがあるため、来客時は居室を避けてリビングに通せます。
2階のLDKは縦長の形状で、広さを感じられる間取りです。キッチンとダイニングは横並びに配置されており、出来上がった料理の配膳や食べ終わった食器の片付けをスムーズに行えます。バルコニーはLDKと同じ長さがあり、窓を全開にしてアウトドアリビングとして活用すれば開放感のある大空間になります。
間取り②家事動線がスムーズなロフト付き2階建て



多目的に利用できるロフトのある2階建ての間取りです。1階はLDKと水回りをまとめて配置しているため、家事がしやすい動線を確保しています。玄関横の1.7帖の中庭は壁で囲われており、通行者の視線を気にせず洗濯物を干せます。
2階はウォークインクローゼットを隣接させた寝室が2室あり、そのうち1室は机と椅子を設置しているため在宅勤務も可能です。ロフトは5.5帖の広さがあり、収納として活用する場合は普段使用しないものやオフシーズンの物を保管しておけます。

間取りのアルファベットと数字の意味
注文住宅の間取り図はアルファベットや数字で表されているため、それぞれの意味を把握しておく必要があります。ここでは、間取り図を読み取るために必要なアルファベットと数字の意味を確認しておきましょう。
アルファベットの意味
家の間取りは「2LDK」や「3DK」など、アルファベットや数字で表されるのが一般的です。Lはリビングや居間を表し、Dはダイニングや食堂、Kはキッチンや台所を意味します。
DKはダイニングキッチンを表しており、LDKはリビングとダイニング、キッチンが一つの空間に配置された間取りであることを指します。他には、CLがクローゼットを指し、WCLが意味するのはウォークインクローゼットです。
数字の意味
間取りにある数字はLDKやDKなどの部屋の数を表しています。例えば、間取り図に「2LDK」と表記されている場合は、寝室が2部屋とリビング・ダイニング・キッチンのある間取りという意味になります。

注文住宅の間取りを考えるポイント

注文住宅の間取りを作成する際のポイントは以下の3つです。
・家族構成やライフスタイルなどを把握する
・要望に優先順位をつける
・現在住んでいる家の間取りの利点と欠点を書き出す
間取りで後悔しないためには、上記3つのポイントを意識して考えることが大切です。それぞれのポイントをまとめたので、間取りを検討する際の参考にしてみてください。
家族構成やライフスタイルなどを把握する
注文住宅の間取りを検討する際には、家族構成やライフスタイルに合わせて考えることが重要です。家族構成は同居家族の人数や性別などを指します。ライフスタイルとは、家族の家での過ごし方や趣味などのことです。
例えば、夫婦2人子ども2人の共働き世帯の場合は子ども部屋を2つにし、家事動線を短くして家事の効率化を図れる間取りを考える必要があります。また、在宅勤務や休日の時間を趣味に充てる場合は、静かな環境で仕事や趣味ができるスペースがあると便利です。さらに、親との同居や子どもの自立など、将来のことも検討しておきましょう。
要望に優先順位をつける
家族の要望に優先順位をつけて、重要度の高い要望から検討することが大切です。家族の要望をすべて盛り込んだ間取りにすると、予算オーバーや条件を満たす土地が見つからない可能性があります。
まず、思い浮かんだ要望を思いついたまま書き出し、家族と話し合って優先順位をつけましょう。例えば、「予算は4,000万円で、こだわりのキッチンにしたい」など、「絶対にほしい」「できればほしい」「なくてもいい」の3つのカテゴリーに分けるのがおすすめです。
現状の間取りの使いやすい点と使いにくい点を考える
間取りで後悔しないためには、現在住んでいる家の間取りの利点と欠点を考えることも大切です。家での過ごし方や1日の流れを思い出しながら、使いやすい点や改善が必要な点を考えましょう。
例えば、キッチンが狭くて使い勝手が悪い、寝室はもう少し狭くても良い、収納を増やして部屋をすっきり見せたい、などが挙げられます。間取りの利点と欠点を洗い出す中で、解決すべきことや取り入れるべき工夫が見えてくるでしょう。

大まかに配置を考えるゾーニング計画
間取りを考えるのが初めての場合は、ゾーニングから検討することをおすすめします。ゼロから間取りを考えるよりも、ゾーニングを決めてから間取りを考えた方が作りたい家のイメージがしやすくなります。
ゾーニングとは?
ゾーニングとは、大まかに部屋の場所や空間を決めることを指します。間取りを決める前にゾーニングを決めておくと、どこに何を置くのかをイメージしやすくなるため、間取りを決める際に、部屋の広さや窓・ドア、収納などの細部にこだわって考えることができます。
ゾーニングでは窓やドアなどの細かい部分は考えずに、リビングやダイニング、廊下などをどこに配置するのかを考えましょう。
ゾーニングの考え方
ゾーニングで検討すべき主なゾーンは以下の4つです。
・パブリックゾーン(リビング、ダイニング、キッチンなど)
・プライベートゾーン(寝室、子ども部屋など)
・サービスゾーン(洗面室、浴室など)
・通路ゾーン(廊下、階段など)
まずは、日当たりの良い場所を把握した上で、パブリックゾーンを配置します。パブリックゾーンを中心に他のゾーンの配置を決めていくと、スムーズにゾーニングできます。ゾーニングは自分で考えても問題ありませんが、専門家に相談して決めるのがおすすめです。

間取り決めに重要な「動線」

間取りを決める際に意識すべき動線は以下の4つです。
・家事動線(家事をするときの動線)
・衛生動線(水回りを利用するときの動線)
・来客動線(来客が移動するための動線)
・通勤通学動線(仕事や学校に行くまでの動線)
重視すべき動線は家族構成によって異なるため、それぞれの動線の意味を把握した上で自分や家族が動きやすい動線を確保しましょう。
動線①家事動線
家事動線とは洗濯や掃除、料理などの家事で移動する際の動きを線で表したものです。4つの動線の中で、特に重要とされているのが家事動線です。家事動線を短くすることで、効率的に家事をこなせるようになります。
例えば、洗濯は洗濯物を洗ってから干すまでが一連の流れとなります。洗濯機置き場から物干し場、収納スペースが近くにまとめて配置すれば、動線が短くなって無駄な動きを省けます。家事をスムーズに行うなら、家の外と内の使い勝手を意識した動線にしましょう。
動線②衛生動線
衛生動線とはトイレや洗面室、浴室などへ移動する際の動きを表す線です。来客が多い家の場合は、来客と家族が鉢合わせして気まずくなるのを避けるために、家族のプライバシー性を確保しつつ使いやすい動線にしたいところです。特にトイレや洗面室の配置に注意が必要です。
また、朝の身支度の時間が混雑するのを防ぐには、洗面室を広くしたりトイレを2つにしたりすると良いでしょう。
動線③来客動線
来客動線とは、お客様が玄関から来客用の部屋へ移動する際の動きを表した線です。間取りを考えるときに見落とされがちですが、家族のプライバシーを守る上で重要な動線です。
リビングを通らないと来客用の部屋へ案内できない間取りの場合、家族がリビングでゆっくり過ごせなくなります。家族とお客様が鉢合わせせずに、お客様がトイレや来客用の部屋を利用できる動線を意識した間取りにしましょう。
動線④通勤通学動線
通勤通学動線とは、家族が仕事や学校へ行く際に通る玄関までの動きを表した線です。朝は身支度の時間が重なりやすく、洗面室やトイレが混雑する傾向にあります。朝の混雑を避けるためにも、家の中を回遊できる動線もおすすめです。
また、玄関近くに鍵やコートなどを置いたりするスペースを作っておけば、必需品を探すことなくスムーズに出掛けられます。

間取りで後悔しないための「収納計画」
注文住宅の間取りで後悔しないためには、しっかりと収納計画を立てる必要があります。
収納計画を立てるには、まずは現在の収納量や収納に関する悩み、問題点などを把握しておくことが大切です。次に、収納する場所を検討します。どこに何を置くのかを考えることで、その収納スペースは本当に必要かどうかを見極めやすくなります。
例えば、最近人気のファミリークローゼットを作るかどうかを検討する場合、収納量や使い勝手を考えながら本当に必要なのか、それとも各部屋に個別のクローゼットがあれば十分なのかを検討すると良いでしょう。家族構成が同じでも適正な収納量は家族ごとに異なるため、収納に詳しい専門家と相談しながら計画を立てることをおすすめします。
家族に合った間取りを考えよう!
注文住宅は間取りの自由度が高く、理想の家を実現しやすいメリットがあります。ただし、間取りに失敗すると使い勝手が悪く、住みづらくなる恐れがあるため、工夫が必要です。間取りで後悔しないためにはゾーニング計画や収納計画をしっかり立て、動線も意識することが大切です。家族の要望や悩みをしっかりと聞いてくれる専門家と相談しながら、間取りづくりをしましょう。
フリーダムアーキテクツではご家族の要望を丁寧にヒアリングした上で、ライフスタイルや将来の変化などに合わせた間取りを提案しています。理想の間取りを実現するには土地探しから意識的に始める必要があるため、土地探しのサポートもしているフリーダムアーキテクツにご相談ください。
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間取りに関するよくある質問

注文住宅の間取りを考える際に、間取りの意味や避けるべき間取りはあるのかなど、よく聞かれる質問があります。疑問を残したまま間取りの設計を進めると、なかなか理想の間取りに辿りつかないかもしれません。満足のいく家を建てるためにも、間取りに関する疑問を解消しておきましょう。
間取りとはどういう意味ですか?
間取りとは、リビングやダイニングキッチン、水回り、寝室などの配置や構成のことです。間取り図は部屋の数や構成を数字とアルファベットで表します。
例えば、3つの居室とLDKのある家は「3LDK」とし、2つの居室とダイニングキッチンのある家は「2DK」と記載します。一般的に、間取り図を作成するのはハウスメーカーや設計事務所、工務店などです。
選ばない・しない方がいい間取りはありますか?
注文住宅の間取りを検討する際に、できるだけ選ばない方がいい間取り例は以下のとおりです。
・収納が少ない
・生活動線や家事動線が使いづらい
・コンセントが少ない、または位置が悪い など
収納が不足すると生活スペースにものが溢れ、部屋が煩雑になったり掃除が行き届かなくて埃が溜まったりしやすくなります。また、コンセントが少ない場合や位置が悪いとタコ足配線になったり、家具を自由に配置できなかったりします。
間取りのLとDとKの意味は何ですか?
Lはリビングや居間、Dはダイニングや食堂、Kはキッチンや台所を指しています。例えば、間取りが3LDKの場合は、LDK以外に3つの部屋があることを意味します。DKとLDKの違いは、家族が集まってくつろぐリビングや居間があるかどうかという点です。
不動産会社では、不動産の表示に関する公正競争規約の基準に従った表記を使用しています。例えば、キッチンの広さが4.5~8帖未満の場合はDK、8帖以上はLDKとなります。
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この記事を書いた人

FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。