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リビング階段は、家族のコミュニケーションが生まれやすい点や、廊下を減らして空間を効率的に使える点が魅力です。一方で、「冷暖房の効きが悪くならないか」「吹き抜けと組み合わせると2階が狭くならないか」といったデメリットが気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、リビング階段のメリット・デメリットを改めて整理し、後悔しないために押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。あわせて建築実例も紹介しているので、リビング階段のある住まいを検討している方はぜひ参考にしてください。
この記事はこんな人におすすめ
- リビング階段はやめたほうがいい?と迷っている方
- リビング階段の欠点にはどんなものがある?デメリットを詳しく知りたい方
- リビング階段に吹き抜けを組み合わせるか迷っている方
この記事でわかること
- リビング階段は空間を有効活用し、リビングをより快適な空間にするために効果的であること
- リビング階段のデメリットを解消するためには階段収納を設けるなどの間取りの工夫が重要であること
- リビング階段に吹き抜けを組み合わせる場合、家全体の断熱性能や気密性能を考慮する必要があること
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リビング階段とは
リビング階段とは、リビング内に上階へ続く階段を設けた間取りを指します。「リビングイン階段」と呼ばれることもあり、玄関から2階へ上がる際に必ずリビングを通る動線になるのが特徴です。家族が自然と顔を合わせやすく、近年の注文住宅で人気を集めています。
一方、玄関からリビングを経由せずに2階へ上がれる間取りは「ホール階段」と呼ばれ、従来の日本の住宅に多く見られるスタイルです。

リビング階段のメリット

CASE589 pinwheel
人気のリビング階段には、以下のようなメリットがあります。
・家族のコミュニケーションを育む
・玄関ホールや廊下を省略し空間を効率的に活用できる
・リビングのアクセントになる
・生活動線・家事動線を効率化できる
それぞれのメリットについて解説します。
家族のコミュニケーションを育む
リビングに階段を設置すると、上下階の行き来に必ずリビングを経由することになります。これによって家族が顔を合わせる機会が増えるため、自然とコミュニケーションを育める点がメリットです。
お子さんが成長すると、帰宅しても家族と顔を合わせずに自室にこもってしまう…ということもよくありますが、リビング階段であれば顔を一度は顔を合わせることになります。そこで会話を交わせばリビングでの滞在時間も増加し、家族の絆が深まるでしょう。
玄関ホールや廊下を省略し空間を効率的に活用できる
リビング階段は敷地面積が狭く、階段のスペースとリビングのスペースを同時に取ることができない場合におすすめです。
昔からある独立階段は階段と廊下のスペースが必要になるため、ある程度広い敷地面積が必要になります。階段を設置することで実際に生活する居住スペースが狭くなってしまうのは、住み心地の悪さにつながります。
リビング階段であれば精一杯リビングの面積を広く取ることが可能です。
リビングのアクセントになる

CASE359 社の家
リビング階段はデザイン次第で、洗練されたインテリアとしての効果も見込めるようになります。見た目にもおしゃれなので、友だちや親戚を呼んで賑やかな家にしたい人にはぴったりです。
たとえば、曲線が美しい螺旋階段は広いリビング空間のアクセントになるほか、設置面積が小さいという強みもあるので、スペースを有効活用できます。家全体の間取りやデザインによって、階段の向き不向きも変わるため、慎重に検討しましょう。
生活動線・家事動線を効率化できる
リビング階段は、生活動線・家事動線を効率化しやすい点も大きなメリットです。ドアを開け閉めして廊下に出る必要がなく、リビングからそのまま階段へ移動できるため、動線がスムーズになります。
このようなLDKを中心とする動線は、朝の身支度にかかる時間も短縮しやすく、洗濯や掃除など毎日の家事での移動距離を減らせる点も魅力です。

リビング階段のデメリット
リビング階段には、以下のようなデメリットもあります。
・においや音が気になりやすい
・エアコンが効きにくくなる
・家族のプライバシーを守りにくい
・小さな子どもがいる場合は事故のリスクがある
理想の家づくりに向けて、これらのデメリットも整理しておきたいところです。
においや音が気になりやすい
リビング階段を設置することで、リビングと2階を隔てるものがなくなります。つまり、リビングから漂う料理のにおいやテレビの音がそのまま漏れるため、人によってはストレスを感じてしまうかもしれません。
においが気になる場合、1階のキッチンの上部近くに寝室を配置しない、ハイパワーの換気扇や空気清浄機を導入するといった対策を講じましょう。音が気になる場合、リビング階段の近くに間仕切りを置く、2階の部屋に防音ドアを取り付けるといった対策がおすすめです。
エアコンが効きにくくなる
リビング階段のデメリットとしてよく聞かれるのが寒さです。冷たい空気は下に流れ、暖かい空気は上に流れるという性質から、リビング階段を通して1階と2階の空気を循環させてしまいます。
たとえば、1階のリビングで暖房をつけたとしても、暖かい空気は2階へと登ってしまう一方、2階の冷たい空気がリビングに降りてきてしまいます。リビング階段のある1階リビングが寒くなりがちな理由はこのためです。全館空調を取り入れると上下の温度差を解消できるでしょう。
家族のプライバシーを守りにくい
プライバシーを重視する家族の場合、開放感のあるリビング階段の存在はデメリットになります。
たとえば、子どもが友だちを連れて2階の個室へ上がるときに顔を合わせるので、他の家族はリビングでリラックスしにくいかもしれません。一方リビングに来客がある場合、他の家族は1階のキッチンなどに気軽に行きにくいでしょう。
小さな子どもがいる場合は事故のリスクがある
リビング階段を採用する場合、小さな子どもがいる家庭では思わぬ事故に注意が必要です。リビングに階段があると、赤ちゃんが段差で遊んでしまったり、小学生くらいの子どもが不注意で転落したりするケースも考えられます。
特にスケルトン階段の場合は、踏板のすき間から落ちるリスクも把握しておかなければなりません。子どもが小さいうちはベビーゲートを設置するなど、安全対策をしっかり行いましょう。

おしゃれで開放的!リビング階段のある間取りの建築実例
ここまでの内容を踏まえつつ、フリーダムアーキテクツが手掛けたリビング階段の実例を紹介します。それぞれデザインのポイントを詳しく解説しているので、リビング階段のあるおしゃれで開放的な空間を作りたい人はぜひ参考にしてください。
空に抜けるような開放感が魅力のリビング

CASE786 蒼天に抜ける家
吹き抜けと勾配天井を組み合わせることで天井が徐々に高くなり、空間が広がっていくシーケンスを楽しめるリビングです。スケルトンのリビング階段を採用し、光や視線を遮らない軽やかな印象に。
階段の先にある2階の子ども室にはあえて間仕切りを設けず、リビングにいながらお子様の気配を感じられる、家族のつながりを大切にした間取りとなっています。
大開口とリビング階段が印象的なホテルライクな空間

CASE771 VOIDS
吹き抜けとリビング階段に大開口の窓を組み合わせた、非日常感のある大空間LDKが特徴の住まいです。窓の外には中庭を設け、視線が遠くまで抜けるホテルライクな設計に。
リビング階段の横にも中庭を配置することで、階段を上り下りするたびに緑や光を感じられ、日常の動線そのものが心地よい体験になるよう工夫しました。
吹き抜けとリビング階段のある開放的なLDK

CASE757 トキノエンガワ
吹き抜けとリビング階段を組み合わせた、空間の広がりを感じさせるLDKです。スケルトン仕様のリビング階段や採光性抜群の大型窓を取り入れることで、さらに開放感を高めています。
吹き抜け上部は採光用の窓に加え、2階からリビングを見渡せる室内窓も設置しているため、異なる階層にいてもコミュニケーションが取りやすい空間です。
黒の階段が空間を引き締めるアクセントに

CASE756 utsuwa
ライトアップされた植栽のある中庭に面する形で、スケルトン仕様のリビング階段を設置しています。こちらも開放的な構造になっているほか、階段下には広いスペースがあり、使い道は自由自在です。
また、リビングは階段も含めて木目を基調にしつつ、アクセントカラーに黒を採用。黒が空間全体を引き締めることで、より洗練されたデザインに仕上がっています。
壁際に階段を配置して空間を有効活用

CASE751 Contrast
LDKの空間をできるだけ有効活用するため、リビング階段を壁際に設置しています。LDKの一画に琉球畳を使った小上がりのスペースと、リビング階段がつながっている点も特徴です。
LDKは白を基調にしつつ、グレーをアクセントに取り入れたデザインですが、そこに白・黒のリビング階段が加わることで、よりスタイリッシュ感が増しています。

リビング階段は吹き抜けと組み合わせることがおすすめな理由
リビング階段を吹き抜けと組み合わせると、多くのメリットがあります。
まず、吹き抜けを設けることで上部から光を取り込みやすくなり、日中は照明をつけなくても明るいリビングになります。また、吹き抜けによって縦方向にも視線が抜け、家族が自然と集まる開放的で居心地の良い空間が生まれるのも大きな魅力です。
一方で、リビング階段と吹き抜けの組み合わせは、「音や料理のニオイが2階まで広がりやすい」「冬場はリビングが寒く感じやすい」といったデメリットもあります。そのため、家全体の断熱性や気密性、リビングの日当たりなどを踏まえて慎重に判断することが大切です。
こうしたメリット・デメリットを比較したうえで、設計士と相談しながら自分たちの暮らしに合った間取りを検討しましょう。

暮らし方で選択! リビング階段の設置場所
リビング階段の利便性は、どこに設置するかで大きく変わってきます。そのため、自分たちの暮らし方を念頭に置いたうえで、設置場所を選ぶことが大切です。設置場所別の実例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
プライバシーに配慮したいならリビングの入り口近く

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リビングの入り口付近に階段を設置すれば、2階から降りる際にリビングを大きく横切る必要がありません。リビングにいる人も人の出入りが気になりにくくなります。
また、リビング空間を邪魔しないため、家具を配置しやすいというメリットもあります。レイアウトの自由度が高くなることから、空間デザインにこだわる方やスペースの無駄を省きたい方にもぴったりです。
家族のコミュニケーションを重視するならリビングの中央

CASE695 MEGAPHONE-HOUSE (メガホンハウス)
リビングの中央に階段を設置した場合、どの位置にいても人の出入りに気づくことができます。家族が集まるリビングの性質上、自然と顔を合わせる頻度も増えるため、家族のコミュニケーションを促進させることが可能です。
ただし、リビングの中心部分が階段用のスペースになるので、テーブルやソファといった大きい家具を配置しにくいという難点もあります。ある程度余裕がないと動線を遮りかねないため、広いリビングに適した設置場所です。
空間を有効利用するならリビングの一番奥

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リビングの奥に階段を設置すると、リビング内に広いスペースを確保しやすくなるため、敷地が広くない家におすすめです。リビングの入り口から階段まで距離が長くなる関係上、家族のコミュニケーションも生まれやすくなります。
一方、リビングを通り抜けないと階段にたどり着かないので、プライバシーへの配慮が難しいことは否めません。特に来客時は気まずい雰囲気になりやすいため、家具のレイアウトや間仕切りで調整したいところです。
また、リビング階段を設ける際には階段の種類にも配慮しましょう。階段の種類別のメリット・デメリットは、こちらの記事で解説しています。
注文住宅の階段で間取りが変わる?設計のコツと建築実例をチェック

リビング階段で後悔しないための3つのポイント

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リビング階段で後悔しないためには、以下の3つのポイントを守る必要があります。
・断熱性の高い家にする
・階段のデザインや素材にこだわる
・階段下収納を設ける
各ポイントの詳細も押さえておきましょう。
断熱性の高い家にする
先述の通り、リビング階段のある家は冷暖房効率が悪化しやすくなります。1年を通して快適に暮らしたいなら、家自体の断熱性を高めることが大切です。
断熱材をしっかり施工した高断熱・高気密な住宅にすることはもちろん、窓を2重サッシにしたり、樹脂製の窓枠を取り付けたりするのも効果的です。断熱性が向上すれば、外の寒さ・暑さの影響を受けにくくなるので、リビング階段がある家でも冷暖房効率が高くなり、省エネ・電気代削減にもつながります。
階段のデザインや素材にこだわる
リビング階段を設置すれば、常時リビングから階段が見えるようになります。家族のみならず客人の目に入る機会も増えるため、見た目を左右するデザインや素材にこだわりたいところです。
たとえば、階段の色をリビング全体のテイストに合わせると、デザインに統一感を出すことができます。また、開放感とおしゃれさを両立できるスケルトン階段も人気です。蹴込板のない構造で階段の向こう側が見えるので、家族の様子を把握しやすいという強みもあります。
なお、和モダンなインテリアの家に合う階段は、以下の記事で解説しています。
和モダンのおしゃれな階段デザイン実例集
階段下収納を設ける
リビング階段はリビングの一部スペースを割り当てて設置する必要があるので、生活空間が削られてしまうというデメリットも生じます。限られた空間を無駄なく使うためには、階段下のスペースを有効活用することが重要です。
どう活用すべきか迷ったら、階段下に収納スペースを設けることをおすすめします。定番の活用方法ですが、家族や客人が集まるリビングを整理整頓しやすくなるという利点は見逃せません。
階段下のスペースにまつわるアイデアは、以下の記事でも紹介しています。
注文住宅の階段下スペースをフル活用!おしゃれにデッドスペースを使ったアイディアまとめ

リビング階段に仕切りを設けたいときの選択肢

「リビング階段を採用したいけれど、エアコンの効きや音の響きが気になる」といった場合には、扉やロールスクリーン、カーテンなどで仕切りを設けるという選択肢もあります。
仕切りの種類によって使い勝手や見た目が異なるため、それぞれの特徴を以下で見ていきましょう。
リビング扉
リビング階段とリビングの境に扉を設けると、寒さや暑さを感じる季節には扉を閉め、空調効率を高められます。エアコンの効きが改善され、リビング階段の代表的なデメリットをしっかり解消できる点が魅力です。
扉を設置する場合は、階段の前後に人がいる可能性を考慮し、開閉時にぶつかりにくい引き戸を選ぶのがおすすめです。また、半透明の素材やスリット入りのデザインにすると、向こう側に人がいるか確認しやすく、圧迫感も軽減できます。
ロールスクリーン
ロールスクリーンは、扉ほど大掛かりな工事をせずに手軽に仕切りを設けられる点がメリットです。必要なときだけ下ろせるため、普段は開放的な空間を保つことができます。
ただし、ロールスクリーンは上下や側面にすき間ができやすく、扉ほどの気密性はありません。そのため、空調効率の改善という点では根本的な解決になりにくく、リビングの音やにおいが2階に伝わる問題も完全には防げないことを理解しておきましょう。
カーテン
もっとも手軽に取り入れやすいのがカーテンです。家を建てたあと、実際に暮らしてみて寒さや暑さが気になってからでも、突っ張り棒などを使って後付けできます。
一方で、カーテンはどうしても見た目がすっきりしにくく、インテリア性の面では好みが分かれるアイテムです。将来的に仕切りが必要になりそうだと感じる場合は、後悔しないためにも事前に設計士へ相談しておきましょう。

ライフスタイルに合わせて注文住宅で理想のリビング階段を作ろう
リビング階段はメリットもデメリットもありますが、適切な対策を講じることでデメリットを改善できます。特に敷地面積が狭い住宅の場合、リビング階段のメリットによる恩恵が大きいため、前向きに検討してみましょう。
メリット・デメリット双方をきちんと把握しておけば、注文住宅を建てたあとで困ることもなくなります。自分たちのニーズやライフスタイルを考慮しつつ、計画の段階から設計士としっかり話し合うことが、家づくり成功への第一歩です。
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リビング階段についてのよくある質問に回答
リビング階段についてのよくある質問に、フリーダムアーキテクツが回答します。
リビング階段は扉なしだと寒いですか?
リビング階段に扉がない場合に寒さを感じるかどうかは、家全体の断熱性能や気密性、そして建てる地域の気候条件によって大きく左右されます。ただし、近年の住宅は断熱性・気密性が大きく向上しており、以前の住宅と比べると、吹き抜けやリビング階段があってもエアコンの効きが極端に悪くなるケースは少なくなっています。
それでも不安がある場合は、モデルハウスで実際の室温を体感したり、設計段階で住宅会社に相談したりするのがおすすめです。
リビング階段の仕切りはDIYできますか?
リビング階段にしっかりとした扉を後付けするのは難しいケースが多いものの、突っ張り棒を使ったカーテンやロールスクリーンであれば、DIYで設置できます。
ただし、間取りや天井の形状によっては設置が難しいこともあるため、将来的に仕切りが必要になる可能性がある場合は、新築時にあらかじめ住宅会社へ相談しておくとスムーズに対応できます。
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この記事を書いた人

フリーダムアーキテクツ
設計チーム
1995年創業、累計4,000棟以上の住宅設計実績と数々のグッドデザイン賞受賞歴。土地探しから設計・施工までワンストップで対応し、お客様の暮らしに合わせた理想の住まいを実現します。フリーダムマガジンでは、豊富な実績をもとにした後悔しない家づくりのポイントをお届けします。











