GOETHEvol.4
Q. 賢くムダのない土地の購入方法とは?
Text=牛丸由紀子 Photograph=篠原宏明 Illustration=モーリー☆ワイド
土地流通のからくり
前回も「土地探しは甘くない!」と話したが、そこには土地流通のからくりがある。 地主が土地を売りに出す時の大半は、相続あるいは急に資金が必要になった時。40〜50坪が多く、都内の相場でいえば8千万〜1億円以上の売値となり、その後の建築費も考えるとなかなか買い手はつかない。それでは、早く売りたい地主はどうするのか? まずは、実際の土地取引の流れを説明しよう。 地主の希望金額が40坪・8千万円とする。しかしすぐには決まらないので、結局、約8割の6千万円程度で不動産買取業者に売ってしまう場合が多い。その後、買取業者は利益を乗せ、この土地を7千万円でパワービルダーである大手の不動産業者(再販業者)へと販売。そして再販業者はさらに利益を乗せ、需要のある価格にするために土地を2分割し「土地20坪・4500万円×2区画」で販売するのが一般的だ。さらに間に仲介業者が入るケースもあり、土地は割高になっていく仕組みといえる。 僕の設計事務所を訪れるのは、これから土地を探そうという方がほとんど。設計だけではなく土地探しもお手伝いしてきたが、家を建てたくてもなかなか良い土地が見つからない……という悩みを目の当たりにしてきた。
そこで僕の会社では、新たな事業スキームを構築。地元に強いパートナー(仲介業者)から、土地を売りたいという地主を直接紹介してもらいお客様に販売する。先ほどの40坪・8千万円の土地であれば、2区画に分割して、20坪の土地が4千万円となる。度重なる仲介を挟むのではなく、このパートナーへの仲介手数料のみが価格にプラスされるが、現状価格より安く購入できる。フリーダムはこの土地売買で利益を求めてはいない。あくまでデザインという本業を全うするための手段だと考えている。土地が動く情報を早く確実に入手し、買い手と売り手にタイミングよく売買のチャンスをコーディネイトするのだ。 お客様は不動産業者にたくさん当たらなくても土地探しができるし、好きな設計ができる。また、ひとつの大きな土地をフリーダムのお客様同士で分割するので、土地の分割比率を6:4や5:5と変えることも相談可能。地主も希望金額で売却できる。さらに隣り合わせになる家も僕の会社が手がけるので、いきなり隣に趣味の悪い家が……ということもないはず(笑)。 まず手がけるのは、目黒区・世田谷区(自由が丘・学芸大学周辺)から。人気の土地に住みたいけど、価格が高すぎる、せっかく見つけた土地が建築条件つきの土地で好きな設計ができない、そんな悩みにぶち当たったら、ぜひ相談してください!
■GOETHE (ゲーテ)
仕事を充実させ、その哲学を人生に反映させている人間たちの
物語を凝縮した、ライフスタイルマガジン
月刊誌:毎月24日発売 発行: 幻冬舎
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