【実例付き】狭小住宅の間取りのコツとは?建てるアイデアや注意点を紹介 | 注文住宅なら建築設計事務所 フリーダム

【実例付き】狭小住宅の間取りのコツとは?建てるアイデアや注意点を紹介

カテゴリー:注文住宅

狭小住宅は間取りを工夫することで、土地の狭さを感じさせない広々とした空間をつくれます。狭小住宅の購入を検討している方の中には、狭小住宅にして後悔しないか悩んでいる方もいるかもしれません。

そこで今回は狭小住宅の建築予定がある方に向けて、狭小住宅を建てるメリット・デメリットや間取りのコツ、アイデアを解説します。豊富な住宅実績を持つフリーダムが実際に建てた狭小住宅の実例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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狭小住宅を建てるメリット

狭小住宅を建てた場合、さまざまなメリットが得られます。どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

駅から近いエリアで家を建てられる

狭小住宅にすると、アクセスのよい駅のそばに家を建てることも可能です。都市部や駅周辺は都市開発で土地の買収が行われ、用途が見つからない狭小地が取り残されているケースも少なくありません。

狭小地は売りに出されることが多いため、狭小地を購入して狭小住宅を建てれば利便性の高い都市部での暮らしを実現できます。スーパーやコンビニなどの周辺環境が整備されているエリアも多いため、生活に必要なものをそろえやすいでしょう。

土地代を抑えられる

狭小住宅は広い土地を購入する必要がないので、面積が小さくなるほど土地代を抑えることができます。狭小地は建物を建てられる面積や日当たりなどに制約があって活用されづらいことから、売り出す際に土地代を安く設定している場合もめずらしくありません。

土地代が安い狭小地を選ぶことで土地代を抑えられます。都市部は土地代が高い傾向にあるものの、狭小住宅であれば土地を買い求めやすくなるので理想の住まいづくりを叶えられるかもしれません。

固定資産税などの維持費を抑えられる

狭小住宅は、固定資産税や住宅の維持に必要な修繕費などの費用を抑えられるメリットがあります。固定資産税とは、土地や家屋の面積の広さに応じて算定される税金です。狭小住宅は住戸一戸当たり200平方メートル以下の「小規模住宅用地」に該当した場合は、軽減措置を受けられます。また、土地と家屋を相続する際に発生する相続税が減額されます。

狭小住宅は屋根や外壁などの面積が小さいコンパクトな設計が特徴です。修理が必要になった場合でも面積が小さいので、住宅のメンテナンスにかかる費用を安く抑えられます。

家事がコンパクトになる

狭小住宅は床面積が小さいため家事がしやすくなります。床面積が大きい住宅ほど掃除する面積や掃除機のコンセントを抜き差しする回数が増えます。洗濯場と物干し場、クローゼットの距離が長いほど家事動線が長くなるので、家事をする人の負担も増えるでしょう。狭小住宅は床面積が狭い分、家事をコンパクトにできます。

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狭小住宅を建てるデメリット

狭小住宅にはいくつかのデメリットがあります。デメリットも考慮した上で、狭小住宅の購入を検討しましょう。

建築費が高くなる可能性がある

狭小住宅を建てる土地周辺の道路幅が狭い場合、大きなトラックが進入できないため小さなトラックで回数を分けて資材を運搬する必要があります。往復する回数が増えるほどトラックの燃料費も上がり、建築費の総額も高くなってしまいます。

3階建てだと階段の上下が多くなる

3階建ては上下階への移動が増えて生活動線が長くなることがデメリットです。狭小住宅を広々とした空間の間取りにするために3階建てを選ぶ方も少なくありません。

3階建てにすると階段の上り下りする回数が増えるため、縦の生活動線が長くなってしまいます。高齢者と同居する場合や老後の生活を見据えて狭小住宅を建てる場合は、生活動線が長くなることで生活が不便だと感じる可能性があります。

近隣と距離が近くなる

狭小住宅は隣接する住宅や建物との距離が近く、デメリットに感じることも多くあります。狭小地は隣接する土地や隣家との距離が近くなるため、吹き抜けや高い位置に窓を設置するなどの採光や風の通り道を確保しておかなければ、1階の日当たりや風通しが悪くなってしまうでしょう。

窓の配置にも配慮せず、隣家の窓と向き合う位置に窓を設置した場合、隣家から室内が丸見えになってプライバシーを確保できなくなるので、気を休められる空間を確保できません。また、防音や遮音対策を行っておかないと生活音が外に漏れたり、周囲の騒音に悩まされたりする場合もあります。

狭く感じることがある

狭小住宅は土地が狭く、住宅を建てられる面積が限られているため間取りを工夫しなければ狭いと感じやすくなります。デッドスペースが多い間取りにすると生活スペースに使える面積が減って、狭い空間で生活をしなければなりません。限られた土地を活用して快適な生活環境を実現できる狭小住宅を建てるには、デッドスペースを減らす間取りにしましょう。

収納スペースが少なくなる

狭小住宅は収納スペースが少なくなりやすいデメリットがあります。どこに何をしまうのかを事前に決めておかなければ必要なものを収納できず、物であふれた住宅になってしまいます。狭小住宅の間取りを考える際は、生活スペースに十分な広さを取りつつ、収納スペースを確保するようにしましょう。次項で紹介する間取りのコツが参考になります。

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狭小住宅の間取りのコツ

狭小住宅のメリットを活かすためには、間取りを工夫する必要があります。狭小住宅の間取りを考える際のコツを解説します。

空間を無駄なく活用する

デッドスペースの多い狭小住宅になるのを避けるには、間取りを工夫して空間を無駄なく活用する必要があります。例えば、耐震性を考慮し、空間ができても構造的に問題がない壁に収納スペースを設けるとよいでしょう。また、窓をつけることで壁だけの空間よりも開放感が生まれるので、狭小住宅でも広い空間を演出できます。

できるだけ仕切りをつくらない

狭小住宅の間取りを考える際のコツは、間仕切りを極力減らすことです。空間を仕切る間仕切りが多いと、部屋の狭さが強調されて圧迫感を与えやすくなります。間仕切りが少ない間取りに工夫することで圧迫感のない空間を演出できるでしょう。また、地下室や屋上を設ければ縦の空間を増やせるため、生活に必要なスペースを確保しやすくなります。

彩光はしっかりと確保する

住宅が密集しやすい狭小地に住宅を建てる場合は、採光をしっかりと確保できる間取りにすることが大切です。住宅の両隣に住宅があると、採光や風通しのしやすさを確保しづらくなります。狭小住宅を建てるときに隣接する土地が空き地だったとしても、将来的に建物が建つ場合も考えられるため、隣家があると想定して採光や風通しのよい間取りにしましょう。

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狭小住宅の間取りアイデア集

狭小住宅で広い空間や収納スペースなどを確保するための間取りのアイデアを紹介します。

天井を高くするか吹き抜けにする

狭小住宅は天井を高くしたり吹き抜けにしたり間取りを工夫することで、広々とした空間を確保できます。天井を数㎝高くして縦の空間を活用するだけでも、空間に広がりを感じられるでしょう。吹き抜けは上階のスペースを大きく使用するので生活スペースを大幅に減少させてしまうアイデアですが、その分開放感のある住宅を実現できます。

スキップフロアにする

スキップフロアのある間取りは、間仕切りを減らして空間と空間のつながりを持たせられます。スキップフロアとは、半階層上げてつくるスペースのことです。中2階のように階と階の間に空間を設けることで、間仕切りや壁をつくらずにエリアを分けられます。家族がそれぞれ異なるエリアにいても、気配が感じられる住宅をつくりたい場合に向いています。

階段下などの壁を収納にする

階段下は、収納スペースを確保したい場合に適した空間です。階段下の壁に収納を作ればデッドスペースを活用できるだけでなく、間取りを考えるときに生活スペースを減らす心配がありません。子どもの遊び場にしたり書斎にしたりするなど、階段下は収納スペース以外の活用方法もあります。無駄な空間をつくらないための工夫を間取りに取り入れましょう。

ロフトをつくる

ロフトをつくると、大きなものを収納できるスペースを確保できます。ロフトとは、屋根裏に設ける小さな空間のことです。ロフトをつくることで、季節家電や冬用の寝具、アウトドア用品などの収納に便利です。ただし、ロフトの使い勝手やデメリットも確認したうえで間取りに加えるのか、よく検討しましょう。

小窓をたくさんつける

小窓の数を増やすと採光を確保しやすくなります。狭小住宅は隣家との距離が近く、採光を取りにくい特徴があります。また、構造上の問題によって大開口の窓をつくりづらいため、小窓の配置を工夫する必要があるでしょう。小窓をうまく配置すれば採光を確保しやすくなるだけでなく、おしゃれな外観や内装のインテリアを叶えられます。

リビング続きのウッドデッキを設置する

リビングの床とつながるウッドデッキを設けると、広々としたリビングを実現できます。狭小住宅は床面積が限られているため、リビングの横幅を広げるのが難しい場合があります。リビングの床の高さに合わせてウッドデッキを設置すれば、リビングが屋外に続いているように見え、さらにリビングを広く感じられるでしょう。

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狭小住宅の実例集5選

ここでは、フリーダムで実際に建てられた狭小住宅の実例を5つ紹介します。実例の外観や内装などの特徴をまとめているので、狭小住宅の間取りや外観、内装を考える際の参考にしてみてください。

CASE665 LUCE

旗竿敷地という特殊な地形に建てられている狭小住宅の実例です。住宅が密集する中で1階の日当たりを確保するために2階と3階に吹き抜けをつくり、3階に大開口窓とトップライトを設置して自然光が降り注ぐ間取りにしています。各部屋には室内窓があり、大開口窓から差し込む自然光を取り込めるように工夫されています。

CASE 665
LUCE

旗竿敷地の住まいに光が降り注ぐ

CASE691 MateriaBox

間口が狭く、奥に行くほど広くなるT字型の狭小地に建てられた狭小住宅の実例です。玄関口の真上には大開口のサンルームが設置されており、見る人に大きなインパクトを与えます。サンルームやルーフバルコニーなどの開口から自然光を室内へ引き込んでいるため、密集地でも明るい室内を実現できる間取りになっています。

CASE 691
MateriaBox

素材感のあるインテリアと光の空間

CASE659 un cube

住宅が密集する狭小地に建てられた狭小住宅の実例です。玄関スペースを広くとっており、天井すれすれの高さに配置された横長の窓やリビングから光を取り入れて玄関が明るくなる間取りになっています。各部屋の窓は高い位置に設置しているため、窓を開放してもプライバシーを守れるように設計されています。

CASE 659
un cube

明るく開放的な空間を叶えた狭小住宅

CASE603 Flügel

建物の外側に開口部を設けないシンプルな箱型の狭小住宅の実例です。隣地と面する外観は窓を配置せず、自然光は中庭とルーフトップから取り込んでいます。2階の床の一部をガラス床にすることで、採光が取りにくい1階にも優しい光が差し込みます。周囲の視線を気にせずに完全なプライベート空間が確保された住まいになりました。

CASE 603
Flügel

隣地に対して”開口部を持たない”という選択をし、シンプルな箱型の外観仕上げ

CASE594 TOOL BOX

シックな黒壁にアクセントカラーの真っ赤な扉が印象的な狭小住宅の実例です。赤い扉には小さなガラス窓が縦に5つ配置されており、自然光が玄関を明るく照らします。屋根裏のスペースを活用してつくったロフトは、趣味部屋や子どもの遊び場としても活用できます。間口が制限されているものの、吹き抜けにしたことで開放的な空間が生まれました。

CASE 594
TOOL BOX

アクセントカラーを随所に効かす遊び心

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狭小住宅で注意したいこと

狭小住宅を建てる際、気を付けるべき注意点があります。主な注意点は以下の3つです。

●駐車場のスペースを確保する
●家具の大きさや数に注意する
●コンセントの位置や数をよく検討する

それぞれの注意点を詳しく解説します。

駐車場のスペースを確保する

車を所有している場合は、敷地内に駐車場のスペースを確保する必要があります。狭小住宅は敷地の多くを住宅で使用するので駐車スペースを確保できず、近隣の駐車場を借りる場合も少なくありません。

駐車場代が発生するのを避けたい場合は、ビルトインガレージにして住宅の1階に駐車スペースを設けるか、車を手放すかを検討する必要があります。好きな時間帯に好きな場所へ出かけたいという方は、駐車場を確保して車を持ち続けるのがよいでしょう。

家具の大きさや数に注意する

ベッドやソファなどの家具を買いそろえる場合は、家具のサイズや配置場所などを確認しておきます。間取りを工夫して広々とした空間をつくることができても、家具が大きすぎると狭い空間になってしまいます。家具を設置する際はサイズが大きすぎないかを確認しておき、家具の数が多すぎる場合は不要なものがないか見直すとよいでしょう。

コンセントの位置や数をよく検討する

狭小住宅の間取りを考える際にコンセントをどこに配置するのか、各部屋にいくつ設置するのかを検討します。コンセントの位置を考えずに設計すると、家具の配置とコンセントの位置が被ってしまったときにデッドスペースが生まれてしまいます。狭小住宅はデッドスペースが多いほど生活空間が狭くなるので、コンセントの配置場所や数を考えておきましょう。

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この記事を書いた人

長谷川 稔

FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔

1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。

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