注文住宅にロフトを作るメリットは?費用やおしゃれな建築実例を紹介 | 注文住宅なら建築設計事務所 フリーダム

注文住宅にロフトを作るメリットは?費用やおしゃれな建築実例を紹介

カテゴリー:注文住宅

注文住宅にロフトを作るメリットは?費用やおしゃれな建築実例を紹介

ロフトは、狭い建物でスペースを有効活用したい場合によく用いられる空間の使い方です。注文住宅では自由な間取りを実現できるため、自宅を建てる際にロフトを設けるべきか迷っている人もいるでしょう。

本記事では、ロフトの基礎知識からメリット・デメリット、間取りに組み込む際の注意点などについて解説します。おしゃれなロフトの建築実例も紹介しますので、注文住宅の間取りでお悩みの場合はぜひ参考にしてください。

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目次

ロフトとはどんなスペースのこと?

ロフトとはどんなスペースのこと?

住宅におけるロフトとは、部屋の天井を高くして2層にした際の上部空間のことです。建築基準法においては「小屋裏物置等」と定義されており、基本的には小屋裏と天井裏、床下のいずれかに物置として設けられたものを指します。

ただ実際には、同じフロアで高さが異なるレイヤーを設けるのがロフトであり、新築住宅だけでなく、リノベーションで設置するケースも見られます。

なお、ロフトと似た言葉である「グルニエ」は、フランス語で屋根裏部屋という意味の単語です。グルニエは収納の意味合い、ロフトは部屋的な意味で使われる点が異なります。

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ロフトは延床面積に含まれない?延床面積に算出されないための条件

ロフトは、一定の条件を満たすことで建築基準法の「小屋裏物置等」として見なされ、住まいの延床面積から除外できます。基本的な条件は、以下の通りです。

・天井の高さは1.4m以下
・ロフト直下の空間の天井高は2.1m以上
・広さは設置する階の床面積の1/2以下

ロフトの天井の高さは、空間で最も天井が高い部分で測ります。また、ロフトと同一階にある小屋裏や床下収納などを合算した広さを、設置階の半分以下に収める必要があります。

上記以外にも、自治体によっては固定階段の設置やコンセント数、窓の大きさなどが制限されている場合もあるため、地域のルールをよく確認しましょう。

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注文住宅にロフトを作るメリット

注文住宅にロフトを作るメリット

ロフトを設けることで、床面積が増えるだけでなく、開放感を得られるなどのメリットが期待できます。ここでは、ロフトを設置する主なメリットを3つ紹介します。

スペースを有効活用できる

ロフトを設けることで、スペースを有効活用できます。土地ごとに設計できる建物の大きさが決められており、上限を超えて建物を建てることは不可能です。

しかし、ロフトは前述の要件を満たせば延床面積に算出されないため、延床面積を変えることなくより広い空間を確保できます。都市部など敷地面積を広く確保しにくいケースにおいては、ロフトが大きなメリットとなる可能性もあるでしょう。

空間が広く見える

ロフトを作ることで下の部屋から見たときの天井が高くなるため、開放感が得られます。ロフトでは、直下の空間の天井高は2.1m以上、ロフト内の天井の高さは1.4m以下という条件を守る必要があります。

そこに、床の厚みを加えると、トータルの天井高は3.5m以上を確保することが可能です。一般的な住宅の天井高が約2.3〜2.4mであることを考えると、天井が高くなるため開放的な空間を演出できます。

固定資産税の節約になる

ロフトは、固定資産税の節約にもつながります。固定資産税は、床面積が大きいほど課税額が増える仕組みです。そのため、延床面積に含まれないロフトを設けることで、固定資産税を抑えることができます。

新築住宅における固定資産税の減税措置により、建物の床面積の要件を満たしていれば税額は2分の1に減額されます。当初、適用期間は2024年3月31日まででしたが、2026年3月末まで延長されています(2024年7月現在)。制度は更新される可能性もありますので、詳細は自治体に問い合わせましょう。

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注文住宅にロフト作るデメリット

注文住宅にロフト作るデメリット

ロフトには、温度や湿度が高くなりやすいなどのデメリットもあります。また、将来的に階段の上り下りが負担となる可能性もあるため、総合的に考慮して決めることが大切です。ここでは、ロフトを設置した場合に考えられるデメリットについて解説します。

費用がかかる

ロフトを作る場合、広さや仕上がりによっては費用が高額になる場合があります。4帖前後のコンパクトなロフトを設置する費用は、約20〜40万円が相場です。

そのため、ロフトのない一般的な住宅と比べると、ロフトを付けることでコストは高くなります。ロフトの窓の数や素材によっても金額は変わるため、ロフトが必要かどうかを見極めた上で、有効なオプションをよく検討しましょう。

熱がこもりやすい

ロフトがある部屋は、吹抜けのある広い空間に等しく、天井高が高い分エアコンの効率が下がりやすい傾向があります。冷たい空気は下方に逃げ、暖かい空気は上方に昇っていくため、ロフトには熱がこもりやすくなります。

また、冬は暖房の暖まった空気が溜まるため、さらに暑くなりがちです。2階など屋根に近い場合は構造的に温度が上がりやすいでしょう。

ロフトの温度を適切に保つために、サーキュレーターやシーリングファンで部屋全体の空気を循環させる、などの工夫が必要です。また、屋根に近い場合は屋根の断熱施工をしっかりと行いましょう。さらに、直射日光を避けて窓を付ける、換気扇で排熱するなどの対策も、設計段階から検討する必要があります。

使わなくなる可能性がある

新築時にロフトを設置しても、結局使わなくなってしまうケースが少なくありません。ロフトの天井高は1.4m以下のため、腰をかがめて移動しなければならず、不便に感じられる場合があります。また、はしごでの上り下りが面倒になり、使わなくなる可能性もあります。

「おしゃれなロフトに憧れて作ったものの、使い勝手が悪くてほったらかしになっている」といったことがないよう、ショールームや住宅見学会で実際のロフトを確認しておきましょう。

また、固定階段を付けることでロフトの利便性がアップする場合もあります。ただし、ロフトの面積が狭くなる可能性がある上、自治体によっては固定階段の設置が認められていないため注意が必要です。

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アイデア次第で使い道が広がる!ロフトの使い方を紹介

アイデア次第で使い道が広がる!ロフトの使い方を紹介

ロフトの活用方法としては、収納スペースや寝室が一般的ですが、他にもさまざまな用途で活用できます。ここでは、ロフトの具体的な活用例を紹介します。ロフトの設置を検討する際にぜひ参考にしてください。

収納スペース

ロフトの代表的な活用方法として、収納スペースが挙げられます。ロフトは通常、一般的な部屋の上部など生活導線を邪魔しない位置に設置されます。また、来客時にも目につきにくいため、隠したいものをロフトにさっとしまえば、すっきりとした空間を維持することが可能です。

布団や雛人形、クリスマスツリーといった季節用品など、大型アイテムの収納にも適しています。他にも、移動できるクリアボックスや簡易タンスをロフトに設置して、衣替えに対応するといった使い方も可能です。

寝室

ロフトを寝室として使うことも可能です。ロフトは程よい広さで、マットレスや布団を置くのに適している上、間接照明を使えばおしゃれな雰囲気を演出できます。また、個室の大部分を占めるベッドや布団をロフトに移せば、部屋を広く使えるようになり、昼と夜で生活空間を分けられます。

なお、ロフトベッドを使うことで、手軽にロフトを設けることが可能です。住宅が完成した後に設置するロフトベッドは家具であるため、床面積に含まれません。また、不要になったときには簡単に撤去できるため、間取りに組み込むよりもコストを抑えられます。

書斎

ロフトは天井高が低い分、落ち着いた空間を演出しやすく、座って作業する書斎にも向いています。リビングや寝室に接する場合、程よい距離感でつながれるため、子どもや家族の様子を伺いやすい点も特徴です。また、気分の切り替えやリフレッシュをしたいときにも役に立つでしょう。

デスクを設置することが難しい場合は、ローテーブルと座椅子や座布団を置いて読書や仕事をするスペースを作れます。ただし、本棚や収納を造作する場合、「小屋裏物置等」の条件の範囲を超えてしまうと延床面積に算入される可能性があるため注意が必要です。

子どもの遊び場

部屋の中に高低差を作るロフトは、子どもの秘密基地にぴったりです。大人だと天井が低いロフト内部では腰を低くしなければなりませんが、小さな子どもなら比較的自由に動き回れます。

また、スペースが狭い分おもちゃが散らばりにくく、片付け時間の短縮にもつながります。リビングの上部に設置すれば、子どもの遊ぶ様子をリビングから見守りやすいため、安心要素もあるでしょう。

子供部屋にロフトを設置する場合は、はしごのデザインにこだわり、かわいらしく演出することも可能です。ただし、落下防止などの安全対策には十分配慮する必要があります。

大人の趣味の部屋

ロフトは、趣味の部屋としても活躍します。趣味で集めたものを飾る、鑑賞する、など好きなことだけに没頭する空間を構築することが可能です。例えば、本を並べて図書館のように過ごす、高品質なスピーカーを置いて映画鑑賞の部屋にする、ソファを置いて癒やしの空間として使う、などさまざまな用途が考えられます。

また、楽器やフィギアなど場所を取るものは、部屋だと邪魔になりやすく、置きっぱなしにできないでしょう。一方、ロフトに置き場所を設ければ片付けは不要になります。

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『2階建て』と『平屋+ロフト』建築費用の違いは?

ロフトの設置費用は、広さや仕上げなどによって変わります。同じ面積の平屋と2階建てを比較した場合、基礎と屋根部分が多い平屋の方が建築費は高くなります。ただ、2階の面積と同じような広さのロフトを作る場合、費用に大きな差はありません。

そのため、住まいに必要なスペースを確保しつつ、コストをなるべく抑えたい場合に平屋を選択するケースも多く見られます。とはいえ、前述したロフトのデメリットを考慮すると、具体的な目的や用途を考えてロフトの設置を決める必要があります。

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注文住宅にロフトを作るときの注意点

注文住宅にロフトを作るときの注意点

実際にロフトを作る際の注意点について解説します。

固定階段の設置が可能か自治体に確認する

自治体によっては、ロフトの天井高や広さに加えて固定階段の設置に制限が付く場合があるため、事前に確認しておきましょう。ロフトへの昇降に、取り外し可能なはしごしか使えない場合、重い荷物の上げ下げは大変です。

一方で、固定階段を設置するのにある程度スペースが必要なため、居住スペースに影響が及ぶことも考えられます。ロフトへの上り下りのしやすさを重視するなら固定階段が、居住スペースの広さを十分に取るならはしごを検討すると良いでしょう。

転落しないように対策をする

ロフトは、子どもにぴったりの遊び場ですが、転落の危険性があるため十分な安全対策が必要です。部屋の上部に作るロフトに柵がない、もしくは開放感を損なわないよう低い柵のみ設置する、といったケースでは転落するリスクが高まります。

怪我や事故を避けるためにも、上り下りしやすい階段や手すりを設置しましょう。可能であれば子どもが登りやすい固定階段が理想的です。また、子どもが小さいうちは転落防止のネットを張り、大きくなったらネットを外すといった方法もあります。

熱がこもらないように工夫する

ロフトを納戸として使うなら問題ありませんが、寝室や趣味の部屋として使う場合は暑さ対策も必要です。断熱対策や換気設備が不十分だと、リビングの上に子どもたちの遊び場としてロフトを作っても、夏は暑すぎて過ごせないといったことになりかねません。

対策としては、暖かい空気を排気できる窓や換気扇を設置します。また、壁や天井に断熱材を施工するなど、断熱性や気密性を高める工夫を取り入れましょう。エアコンの効きをよくするために、サーキュレーターを使う方法も有用です。

ロフトの使い方を具体的にイメージする

ロフトを作る際には、用途や目的を明確にしておくことが大切です。ロフトは多目的に使える反面、なんとなく作ってしまうと使われなくなる可能性があります。施工コストを無駄にしないためにも、何のために作るのかをはっきり決めておきましょう。

また、使用目的によって必要な設備が変わります。例えば、子どもが使う場合は上り下りしやすい階段が、書斎にするならコンセントや照明が必要です。階段ではなくはしごでロフトにアクセスする場合は、設置スペースも考えなければなりません。

実際にロフトを使う際の動線をイメージしながら、設備や家具について検討しましょう。

実績が豊富な設計事務所に依頼する

ロフトを検討する際には、当該エリアでの実績が豊富な設計事務所に相談することをおすすめします。前述の通り、ロフトには法的な制限があり、規制の範囲を外れてしまうと、本来ロフトのある2階建のはずが、3階建ての扱いとなる可能性があります。

階数が変わると延床面積が増え、固定資産税にも影響が及ぶでしょう。また、ロフトが目的に合わせて設計されていないと、使いづらくなります。例えば、書斎として使いたいものの、耐荷重が少ないために収納できる本の量が少ない、といったケースです。

ロフト付き住宅の建築実績が豊富な設計事務所に依頼すれば、適切なアドバイスやアイデアをもらえます。

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【開放的なロフトのある暮らし】おしゃれで使い勝手抜群の建築実例6選

ここからは、実際のロフト付き注文住宅の建築実例を紹介していきます。おしゃれで使い勝手の良いロフトのある住宅をピックアップしましたので、自宅の間取りを考える際にお役立てください。

バスケットコートを見下ろし試合観戦ができるロフト

バスケットコートを見下ろし試合観戦ができるロフト

CASE748 バスケットコートのある家

バスケットボール用のコートを屋内に設けたユニークな住宅です。ゴールの先には、コートを見下ろせるロフトを設置し、試合観戦ができるようにしました。また、バスケットボールの道具以外にサーフボードなども保管可能です。

上り下りに使うはしごは壁付けタイプで、ゲーム中の邪魔にならないよう配慮されています。コートのサイドには廊下があり、柵によって安全性を確保しつつ、細長いバスケットコートの圧迫感が軽減されています。コート上部の壁に取り付けたアートが、ギャラリーのような雰囲気を演出している点もポイントです。

狭小地でも大容量の収納スペースを確保

狭小地でも大容量の収納スペースを確保

CASE190 スキップフロアの家

住宅街の狭い変形地に建てられた住宅の事例です。屋内はスキップフロアとし、ロフトと吹き抜けを作ることで面積以上の開放感と広がりを実現しています。収納スペースとして活用するために、ロフトにはキャビネットとクローゼットを設置。

洋服やかばんなどのアイテムをたっぷり置ける収納力を確保し、他の居住空間を広く使えるよう配慮しています。

ソファでゆったりと過ごせるロフトスペース

ソファでゆったりと過ごせるロフトスペース

CASE641 だんだん

細長い敷地の3階建て住宅です。居住スペースの中空階にロフトを設け、天井高を高くして開放感を実現しました。ロフトにはソファを設置し、リビング以外にゆったりとくつろげる部屋に仕上がっています。

また、ロフトへの階段や床には、施主とゆかりのあるメープルを採用。白い壁と天井とのコントラストにより、暗くなりがちな耐火建築物でも明るく開放的な印象を与えています。

スケルトン階段でつながる収納スペース

スケルトン階段でつながる収納スペース

CASE643 だて窓のハウス

個性的な外観と、ウールやアイアンなどさまざまな素材を組み合わせたヴィンテージな内装のコントラストが印象的な住宅です。LDKからアイアンの階段の先にあるロフトは、キャリーケースなど大きなアイテムの収納に使いやすい空間に仕上がっています。

また、子どもの転落対策に手すりや柵にはネットを張り、アイアンと同系色に統一してすっきりとまとめています。

デスクスペースを設けた平屋のロフト

デスクスペースを設けた平屋のロフト

CASE622 fit

キッチンの上部にロフトを設けた平屋住宅のケースです。腰壁がロフトの開放感を確保しつつ、セキュリティ性を高めています。

また、床は琉球畳で仕上げられており、落ち着いた雰囲気が溢れています。吹き抜けに面したデスクは幅が広く、開口部とリビング上部の窓から十分な明かりを取り込むことが可能です。

多目的に使えるコンパクトなロフト

多目的に使えるコンパクトなロフト

CASE636 cube+

キューブ状の建物が印象的な外観の住宅です。内装には複数の木材を組み合わせて、明るさとぬくもりのある空間を実現しています。壁付けデスクのある寝室にはロフトを設けて、上下に空間を分割し、使えるスペースを増やしました。

ロフトにも窓があるため、採光も十分確保できます。コンパクトながらも柔軟な使い方ができるでしょう。

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ロフトを利用して空間を有効的に使おう

ロフトは、土地や床面積が限られる場合でも、スペースを有効活用できる便利な間取りです。法的な規制を守る必要がありますが、延床面積を変えずにスペースを増やせるため、固定資産税の節約にもつながります。

自治体ごとの規制や温度対策、転落対策など事前に考えるべき項目が多いため、ロフトづくりで迷ったら実績豊富な設計事務所に相談しましょう。

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この記事を書いた人

長谷川 稔

FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔

1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。

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