女性のための設計アドバイス
実例に学ぶ、快適ライフスタイル講座
子ども部屋編
お子様のすくすくとした成長を見守るためにも、子ども部屋にもこだわりたいもの。
「間取りは?」「テレビのアンテナは付けるか?」など、一工夫のポイントをご紹介します。
Point 1. しつけも含めて仕様を検討
Case 391 horizontal
家づくりは、家族設計の機会でもあります。ただ家という箱作りをするだけではなく、将来の「家族の像」を考え始める大切な機会なのです。
例えば、「子ども部屋にテレビを設置した方がいいのか」ということを相談されるケースがありますが、こうした場合、「とりあえずすべての部屋に」という発想ではなく、お子様をどのようにしつけ、どのように部屋で過ごしてほしいかということから考えることが大切です。ご自身の子ども時代を思い返しながら、お子様の5年後、10年後を想像し、その生活スタイルについて考えることも楽しいものです。
テレビと上手に付き合う
「テレビを観る時間を家族全員で過ごしたい」「子ども部屋にテレビを置いて知識を積極的に吸収できるようにしたい」など、テレビはその使い方によってさまざまなライフスタイルを演出するものです。テレビ漬けになる恐れから、テレビを「悪」と決めつけるのではなく、1日に観る時間を制限するなど、使い方を工夫することで上手にテレビと付き合っていきたいですね。ちなみにTVジャックを付けるかどうかの内訳は半々。ですから、私は必ず一度持ち帰ってじっくり検討いただくことにしています。将来にかかわることですからその場で簡単には解決しませんよね。
Point 2. ワンルームを兄弟でシェア
Case367 凪の家
例えば2人のお子様がいる場合、最初から2つの部屋に分けることなく、2部屋分の広さのワンルームにまとめて入り口を2カ所設置したい。こうしたご要望をよく伺います。お子様が年少のときはワンルームとして使うことで、広々と遊びまわることができます。ある程度大きくなるとプライベートな空間が必要になるため、家具やカーテンで仕切って2つの部屋として使うことができます。お子様の成長に応じて柔軟に使い分けることができる工夫です。もちろん、将来ご家族が増えたときにも柔軟な対応が可能です。
家中で一番広い部屋の誕生
2つの子ども部屋をワンルームにすると、通常であれば家中で最も広い部屋になるものです。従って、お子様が幼少のころは家族全員の寝室とすることができ、またお子様が独立した後は、ご夫婦でさまざまな用途に使える広々としたスペースを確保できることになります。時には「夫婦別室」などという発言も…(笑)。趣味の部屋として使う、ご両親と同居するために利用するなど、便利な空間が生まれます。
Point 3. ロフトは格好の遊び場
小さなお子様にとって、ロフトは収納スペースというよりも格好の遊び場。そこで遊び心にあふれたロフトを求められるお客様が増えています。例えば2つの子ども部屋がロフト部分でつながっている、あるいはロフトからリビングルームに出られるなど、さまざまな遊びを盛り込むことができます。面白い例では壁にボルダリングの突起を付けてそこからもロフトに上がれるというケースもありました。最終的には、お子様が成長するにしたがって増えてくる物の収納場所としても活用します。
壁紙を使って一工夫
子ども部屋の壁のデザインを考える際、お子様がかわいいピンク色の壁やキャラクターをあしらったものを欲しがることがよくあります。子ども心を考えると気持ちは分かるのですが、親御さんにとっては将来を考えたり、家の統一感を考えたりすると簡単にはその希望に添えないものですよね(笑)。
なんとか諦めてほしいのだけど…とお困りのお母さん。そこでおすすめなのが、張り替えに費用がそれほどかからない壁紙を活用する方法です。これなら将来の模様替えにも楽々と対応できますし、何よりお子様が真剣に考え自ら選ぶことで、家づくりを一緒に楽しめますよ。