
CASE775 二色の陽射し
南玄関の間取りに関心がある人も多いのではないでしょうか。ただし、南玄関が理想と考えていても、実際にどのようなデメリットや注意点があるのか、また間取りのポイントは何なのかも気になるところです。
この記事では南玄関について、快適な間取りにするポイントやメリット、デメリット、他の玄関方位との違いを解説します。南玄関の注文住宅を理想の間取りとするための参考にしてみてください。
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目次
南玄関で家事動線の良い間取りを考える6つのポイント

南玄関で家事動線の良い間取りを考えるポイントは以下の6点です。
回遊動線
収納動線
買い物・ゴミ出し動線
掃除動線
料理動線
洗濯動線
以下の解説を参考に、南玄関の理想の間取りをイメージしてみてください。
ポイント①回遊動線
南玄関の家事動線は、行き止まりがなく家の中をぐるりと回れる、回遊動線にするのがポイントです。回遊動線をつくることで家事が効率よくでき、忙しい出勤や帰宅時の時間帯でも家族の渋滞を避けながらスムーズに家事がこなせます。
例えば、キッチンから洗面室、ファミリークローゼットを回遊できるようにすると家事を同時に進行できるでしょう。
ポイント②収納動線
収納動線も、家事を効率的にするためのポイントです。掃除や洗濯など、それぞれの家事に合わせた収納動線を入念に検討することで、普段の生活を効率的にでき、整理整頓された家を保てます。
収納動線を検討するときのポイントは、物をその場で取り出して片付けられる配置にすることです。例えば、キッチン用具はパントリーやカップボードにしまう、家族の衣類はファミリークローゼットにまとめるなど、スムーズに出し入れできる動線を検討しましょう。
ポイント③買い物・ゴミ出し動線
買い物やゴミ出しといった、重い荷物を持ち運ぶ可能性のある動線はコンパクトにするのがポイントです。移動距離を短く設定しておけば、荷物やゴミの持ち運びが容易になります。買い物動線は、「玄関→キッチン」や「シューズクローゼット→キッチン」といった動線を考えておきましょう。
また勝手口もあると、買い物から帰ったらそのまま入れるため便利です。ゴミ出し動線は買い物動線と同様に、勝手口をつくっておくと効率的に回収して持ち運べます。
ポイント④掃除動線
掃除がよりスムーズに進められる、掃除動線の検討も重要です。掃除道具をまとめて収納でき、すぐ使えるように収納スペースを複数設けると掃除動線が効率化されます。例えば、物があふれやすいリビングや子ども部屋に掃除道具の収納スペースを設置しておけば、気になったらすぐに掃除できます。
また、コンセントの位置もしっかりと計画しましょう。掃除機などのコンセントが必要な道具が使いやすくなるため、より掃除がしやすくなります。
ポイント⑤料理動線
動きやすい料理動線を検討し、快適なキッチンをつくりましょう。料理はもちろん、配膳や片付けなどで毎日使うキッチン周りの動線が安定していれば、家事負担の軽減にもつながります。
シンク・コンロ・冷蔵庫を三角形に配置すれば、料理や片付けの流れがスムーズになるでしょう。キッチンとダイニングテーブルを横並びに配置すると移動距離が短くなったり、アイランドキッチンにすれば、左右どちらからでも配膳・片付けができたりします。キッチンに勝手口を設けて、ゴミ出しの動線を確保するのもおすすめです。
ポイント⑥洗濯動線
家事の中でも工程の多い洗濯は、しっかりとした動線の検討が必要です。洗濯には、「洗う→干す→取り込む→畳む→片付ける」という工程があります。これらの流れを一つの空間で完結できるようにするのがおすすめです。
近年ではこれらの流れが一つの空間でできるランドリールームが人気です。ランドリールームの近くにクローゼットがあると、洗濯から片付けまでが一つの空間で完結します。

南玄関の間取りのメリット

CASE729 伏見の家
南玄関の間取りのメリットは以下の4点です。
・日当たりが良い
・明るいリビングを作れる
・風水の観点でも良いといわれている
・植物を育てるのに向いている
メリットを生かした注文住宅づくりの参考にしてください。
メリット①日当たりが良い
南向きの玄関のメリットは、方角の中でもっとも日照時間が長く日当たりが良いことです。日中は季節を問わず自然光による明るい環境をつくれるため、冬は明るく暖かく、夏は湿気が溜まりにくい快適な玄関になります。
暗くなりがちな玄関でもスリットガラスにするなど間取りを工夫することで、照明がなくても日中は自然光を取り込むことができます。
メリット②明るいリビングを作れる
間取りによっては明るいリビングをつくれることも、南玄関のメリットです。南玄関の近くにリビングを配置すれば、太陽光が入る明るく開放的なリビングができます。
リビングが自然光の明るさで満たされていると、家族がくつろぎリラックスできる空間になるでしょう。また、冬場は自然光の暖かさで暖房のコストが抑えられるのも魅力です。
メリット③風水の観点でも良いといわれている
南玄関は、風水の観点でも良いとされています。玄関は家の第一印象を決める場所なので、運気にもこだわってみるのも良いでしょう。
太陽が高い位置にある時間が長い南は「陽」の気の影響を強く受けるとされる方角で、社会的な地位や成功運などが高まるといわれています。風水が気になる人は、検討してみてはいかがでしょうか。
メリット④植物を育てるのに向いている
南玄関は豊富な太陽光が入るため、植物を育てるのに最適な方角です。季節の変化や彩りを楽しめる植物は、玄関に季節感を演出するインテリアにもなります。
また植物には目の疲労を和らげたり、気持ちをリラックスさせたりする効果も期待できます。玄関ホールだけでなく、玄関先やアプローチに花や木を植えれば、家族や訪れる人の癒やしにもなるでしょう。

南玄関の間取りのデメリットと注意点
南玄関の間取りのデメリットと注意点は以下の3点です。
・南側の居住スペースが減る
・直射日光が入り暑いことも
・道路からの視線が気になることも
デメリットと注意点をしっかり理解したうえで、玄関の間取りを検討しましょう。
デメリット①南側の居住スペースが減る
南側に玄関を配置するデメリットは、その他の居住スペースが減ることです。南玄関の間取りによっては、LDKの一部を南に配置できないケースもあります。
もっとも日の当たる南側にLDKを配置するパターンは多いですが、南玄関は玄関を南に配置することで、その分南の居住スペースが減ります。そのため、LDKの広さを削ったり、LDKのどれかを他の方角に配置したりする必要があります。
ただし、南側に配置できなくても、中庭を設けたり、勾配天井にするなどの工夫をすることで採光の確保は可能です。
デメリット②直射日光が入り暑いことも
冬場は自然光で暖かいというメリットのある南玄関ですが、夏場の注意点は直射日光により暑くなることです。ドアノブが熱くて触れなかったり、紫外線により玄関ドアが劣化しやすかったり、玄関ホールに熱気がこもったりなどのデメリットがあります。
風通しを良くしたり、庇を設置したりなど、日差しを緩和するような対策を検討しましょう。
注意点③道路からの視線が気になることも
南玄関にすることで注意したいのが、プライバシーを確保しにくい点です。南向きの道路に南玄関をつくると、道路などの周囲からの視線が気になることもあります。道路から目につきやすい環境は、防犯面も気になるものです。
家の前面に壁を設ける方法もありますが、植栽や目隠しフェンスなどを活用し、開放感を保ちつつ外部からの視線を遮る方法もあります。

他の玄関方位との違いやメリット・デメリットは?

他の玄関方位との違いやメリット・デメリットとして、以下の3方向について解説します。
・北玄関
・東玄関
・西玄関
南玄関と他の玄関方位との違いやメリット・デメリットをまとめてみました。比較しながら南玄関の良さを把握したり、理想の玄関をイメージしたりしてみてください。
北玄関
北玄関は日当たりが悪く、玄関が暗く寒くなるといったデメリットがありますが、メリットもあります。
例えば、暑く熱がこもる夏場でも北玄関は日陰で涼しいという利点があります。暗い玄関が気になるなら、窓や照明、壁色などを工夫をすることで、北玄関のメリットを活かせます。
玄関を北側に配置することで、日当たりの良い南側をすべてLDKスペースにできるのも特徴です。北玄関は道路に面する北側が駐車スペースになります。南側の敷地を有効利用できるので、LDKとつながりのあるプライバシー性の高い庭を設けることも可能です。
また、水回りを北側に配置すれば、玄関と水回りとの動線が生まれます。帰宅して玄関からLDKを経由せずに手を洗えるなど、効率的な環境をつくれるでしょう。
東玄関
東玄関は、朝の日当たりが良いといった利点があります。朝の通勤・通学時は気持ちの良い朝日により、さわやかな気分で出かけられるでしょう。
東玄関は南玄関ほど直射日光は入らないため、湿気や熱気がこもりにくいのもメリットです。夏場の西日も防げるので、玄関や居住スペースの温度管理も容易となります。また、南側に開放的なLDKを配置しやすいのも魅力ではないでしょうか。外からの視線が入りにくく、プライバシー性にも優れています。
東玄関のデメリットを挙げるなら、朝日が強すぎると感じることや、冬場の午後の暗さや寒さを感じることです。朝日が強すぎるなら、遮光カーテンなどで日差しを遮る工夫をすると良いでしょう。冬場の寒さや暗さは、暖房や照明などの活用が効果的です。
西玄関
西玄関は西日が当たるため、冬場でも夕方まで玄関が暖かいのが特徴です。メリットとしては、南側に部屋を配置しやすいことや、玄関に熱がこもりにくいことなどが挙げられます。
日の光が入る南側にLDKと庭を配置すれば、家族がもっとも長い時間を過ごすLDKに開放感のある空間をつくることも可能です。西日が当たる玄関はジメジメせずにカラッとするので、湿気が溜まりにくい環境をつくれます。
一方、デメリットとなるのは玄関が強い西日にさらされることです。玄関が劣化しやすいため、ドアの素材を日差しに強いものにする必要があります。また、特に冬場は日差しがまぶしく感じることもあるので、屋根を大きくして日が当たらないようにするなどの工夫も必要です。

南玄関の間取りに関するよくある質問
南玄関の間取りに関するよくある質問は以下3点です。
・南玄関は良くないですか?
・南玄関は運気が上がりますか?
・南向きの間取りとは何ですか?
類似の疑問がないかをチェックしてみてください。
南玄関は良くないですか?
日当たりが良い南玄関には多くのメリットがありますが、直射日光で玄関が劣化しやすくなるデメリットがあります。また、日当たりの良い南側にLDKや庭を配置しにくくなるのも難点でしょう。
ただし、デメリットを把握したうえで工夫すれば、快適な間取りがつくれます。南玄関を検討しているなら、専門家への相談がおすすめです。
南玄関は運気が上がりますか?
南玄関は、風水的に良いといわれている方角です。日当たりが良い南玄関は「陽」を取り込むことができ、運気アップが期待できます。
鬼門が気になる場合は、南西の玄関は避けましょう。真南と南東は良いといわれていますが、南西は裏鬼門とされています。ただし、鬼門を気にして住みにくい間取りにならないように気をつけることも大切です。
南向きの間取りとは何ですか?
南玄関とは、家の南側に玄関を配置した間取りのことです。一般的なマンションや戸建てでは、日当たりの良い南側をLDKにする傾向にあります。
南玄関にはメリットとデメリットがあるため、ライフスタイルに合わせて間取りを検討しましょう。

南向き玄関のメリットを生かした間取りづくりをしよう!
南玄関は日当たりが良く、風水的にも良いとされるなど、さまざまなメリットがある間取りです。ただし、南側にLDKが配置しにくい、日差しが強すぎる、プライバシー確保が難しいなどのデメリットもあります。
南玄関を検討する場合はデメリットや注意点を把握したうえで間取りを工夫し、メリットを生かした間取りにするのがポイントです。
フリーダムアーキテクツは、家族の要望やライフスタイルの変化などに合わせた間取りの提案を心がけています。豊富な南玄関の間取りの対応実績があり、南玄関に適した土地探しから提案できるので、ぜひご相談ください。
フリーダムアーキテクツは完全自由設計のため、お客様のご要望に最大限お応えすることができます。土地探しを含めた南玄関の間取りの注文住宅を検討中でしたら、これまでフリーダムアーキテクツがデザインを手掛けた実例を参考にしてみてください。
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この記事を書いた人

FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。