CASE719 Flat foam
「シンプルでコンパクトな平屋を建てたい」と考えている人も多いでしょう。しかし、「無駄をなくしたいものの、どこまで省けば良いのかイメージしづらい」など、平屋を建てる際には頭を悩ませるポイントが多くあります。
そこで今回は、無駄を省きつつおしゃれなデザインで、なおかつコストも抑えられる平屋作りのポイントを紹介します。間取り・建築実例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
無料住宅作品集の取り寄せ
平屋の実例を含む、約40の実例写真・間取り・価格をご紹介。資料請求いただいた皆様に、無料でお届けします。
住宅作品集を取り寄せる
目次
【外観】シンプルな平屋を作るためのポイント
CASE721 落ち着きのある家
まずは、シンプルな平屋を作るために押さえておきたい外観のポイントを5つ紹介するので、順番に見ていきましょう。
平屋のメリット・デメリットについては以下の記事で詳しく解説しているので、こちらもぜひ参考にしてください。
関連記事:憧れ住宅NO.1!おしゃれな「平屋住宅」の建築実例まとめ
凹凸を減らしてシンプルな外観にする
平屋の外観をシンプルに仕上げるには、屋根や壁の凹凸を減らすのがポイントです。すっきりとした無駄のない外観は、おしゃれでモダンな印象を与えてくれます。
外観の凹凸を減らすと構造がシンプルになり、おしゃれさだけでなく耐震性が高くなるというメリットもあります。建物にかかる負荷が分散されるので、地震発生時の倒壊のリスクを減らすことが可能です。
さらに、凹凸の少ないシンプルな外観は、コスト削減にもつながります。屋根や壁などの材料費や建築のための人件費を抑えられるため、「限られた予算内でおしゃれな平屋を建てたい」という人にも、凹凸の少ない外観がおすすめです。
素材とカラーを2つ程度に絞る
シンプルな印象の平屋を建てるには、外観全体に統一感を持たせることが大切です。素材とカラーを2つ程度に絞って、配色を少なくしましょう。配色を少なくしても、選ぶカラーによってモダン系やナチュラル系などさまざまなテイストを実現できますよ。
外観の印象は素材によっても大きく変わるため、外壁材にもこだわってみてください。例えば、モダン系に仕上げたいなら金属系サイディング、ナチュラル系がお好みならモルタルの塗り壁がおすすめです。
さらにデザイン性を高めたい場合は、カラーや素材を絞りつつ異素材を組み合わせる方法もあります。例えば金属製サイディングと木材、モルタルとタイルなどを合わせると、シンプルながら個性的な外観に仕上がりますよ。
玄関ドアや窓でデザイン性を加える
凹凸の少ないデザインは、玄関ドアや窓が外観のアクセントになります。例えば、シンプルながら目を引く外観に仕上げたい場合は、大きめの窓を設けると効果的です。
窓は掃き出し窓をはじめ、縦長・横長・正方形とさまざまな形のものがあります。配置によっても外観の印象が変わるため、窓は大きさ・形・配置のバランスにこだわりましょう。
また、玄関ドアも各メーカーが豊富なデザインやカラーを揃えているので、希望のテイストに合うドアを探してみてください。
アプローチや植栽も合わせて計画する
外構も合わせてコーディネートすることで、さらに魅力的なデザインの平屋に仕上がります。植栽・アプローチ・駐車場・門扉など、外観をトータルで計画しましょう。素材やカラーに統一感をもたせたり、あえて異素材でアクセントを加えたり、お好みのテイストに合うように検討してみてくださいね。
その他、平屋の外観をおしゃれに仕上げるコツは以下の記事で解説しています。こちらも併せてチェックしてみましょう。
関連記事:平屋の外観をおしゃれに仕上げるには? ポイントや失敗例を解説
【内観】シンプルな平屋を作るためのポイント
CASE686 桜並木の平屋
内観は暮らしやすさを大きく左右するため、シンプルだからこそ家族にとって何が必要十分なのかをしっかり見極めることが大切です。ここでは、シンプルな平屋を作るための内観のポイントについて見ていきましょう。
LDKは吹き抜けで開放的に
平屋は吹き抜けや勾配天井を取り入れやすく、広々とした空間を設けやすいのがメリットです。特に長い時間を過ごすLDKは、吹き抜けで開放感を演出してみてはいかがでしょうか。開放感を取り入れると、シンプルながらおしゃれな印象になりますよ。天井近くに窓を設けると高い位置から光が降り注ぐため、LDK全体が明るくなるのもメリットです。
ただし、空間が広くなると空調が効きづらくなる点に注意してください。部屋全体を快適な温度に調整するのが難しくなるため、天井にシーリングファンをつけて空気を送るなどの対策が必要です。
収納を適所に配置する
平屋を建てる際の注意点のひとつが、収納が不足しやすいことです。2階建てや3階建てと比べると、平屋は同じ敷地面積でも延床面積が狭くなります。そのため、居住スペースを広く設けたい場合、収納スペースを削らなければなりません。
しかし、収納が不足すると物が溢れ、せっかくシンプルな内観に仕上げても雑然とした印象になってしまいます。デッドスペースを有効活用するなどして、物を使う場所の近くに収納できるよう適切な配置を考えましょう。
スムーズな生活動線を考慮する
平屋はすべての設備をワンフロアに設置するため、どうしても移動距離が長くなりがちです。間取りを検討する際は、生活動線がスムーズになるよう工夫しましょう。具体的には、次のような方法があります。
・水回りを一箇所にまとめる
・洗濯機・ランドリールーム・ファミリークローゼットを隣接させる
・買い物のあと、玄関から直接パントリーにアクセスできる動線を設ける
このようにコンパクトでスムーズな生活導線を意識すると、効率的で住みやすい平屋に仕上がります。
ある程度のプライバシーを確保する
コンパクトでシンプルな平屋は、家族のコミュニケーションが取りやすくなるのがメリットです。ただし、プライバシーを確保しにくいというデメリットもあるので注意してください。
お子さんが小さいうちは、常に家族の気配が感じられる平屋が安心です。しかし、お子さんが成長したときに程よい距離を保てるよう、プライベートな空間をしっかり確保できるか検討しておくことも大切です。
後ほど紹介する平屋の間取り実例では、プライバシーの確保を実現した例も紹介しているので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
【坪数・ライフスタイル別】シンプルな平屋の間取り実例
無駄を省いた暮らしやすい平屋の間取りは、家族構成やライフスタイルによって変わってきます。そこで、ここではフリーダムアーキテクツが手掛けた平屋の間取り実例を見ていきましょう。
坪数とおすすめのライフスタイル別の間取りを紹介するので、「どれくらいの個室が必要か」「プライベートな空間をどのくらい確保したいか」などを考えながら、家族にとって必要十分な間取りを見極めるための参考にしてください。
①20坪前後:一人暮らし
1DKのテラスと広いエントランスが魅力の平屋
こちらは、ダイニングキッチンを中心とした1DKの間取りです。一人暮らしの場合は家族それぞれのプライベート空間が不要なため、個室は寝室のみで問題ありません。
ダイニングキッチンに並行して広いテラスを設置することで、広がりが感じられる空間に仕上げました。エントランスには、趣味の自転車をとめられるようになっています。このように、趣味のためのスペースを広く設けるのもおすすめです。
②25坪以下:夫婦2人暮らし
中庭のある1LDK
こちらの間取りは、光と開放感をもたらしてくれる三角形の中庭が特徴です。夫婦で寝るだけの寝室はコンパクトにまとめ、その分LDKを広くとってゆったりとくつろげる空間になっています。
寝室とLDKが隣接しているため、生活動線がスムーズで効率的に生活できるのもポイントです。
和室でくつろげる2LDK
こちらは、エントランスホールを中心とし、その両側に部屋を設けた間取りです。片側にはLDKと寝室、もう片側には和室を配置しました。
LDK・寝室と和室が離れた間取りになっているので、夫婦で生活時間帯が異なる場合でもお互いに過ごしやすいのがメリットです。また、居住空間と離れた和室はゲストが泊まるときなどにも便利に使えます。
③25坪前後:家族3人
家族のプライバシーを守る2LDK
家族3人で暮らす場合は、プライバシーを守るために2つ以上の寝室が必要になります。こちらの間取りでは、あえてホールを設けてLDKと個室を離しました。他の家族がLDKで過ごしていても、個室のプライベートを確保しやすいよう工夫しています。
また、トイレや洗面所、浴室などの水回りも、LDKを通らずに行き来できるのがポイントです。
全員の個室+趣味部屋も作れる4LDK
25坪前後の敷地面積でも、寝室を4つ設けることは可能です。一部屋あたりの広さは4.5帖とやや小さいものの、家族全員分の個室を確保できることに魅力を感じる人も多いでしょう。それぞれの寝室があれば、いつでも自分の居場所を確保できます。
こちらの間取りも、トイレや浴室といった水回りはLDKを通らずに利用できる配置にしました。3人以上の家族でも暮らしやすいよう、生活動線を意識しています。
④30坪前後:家族4人
広いテラスが心地良い3LDK
こちらの平屋は、L字型の間取りが特徴です。L字の一辺にはテラスに面したLDK、もう一辺に3つの寝室を並べました。LDKに沿うようにテラスを設けているので開放感が感じられ、1.9帖の畳コーナーを設置したこだわりの空間です。
それぞれの寝室は5帖とコンパクトですが、その分パントリーやランドリールーム、シューズインクローゼットなどを設け、機能性を重視した間取りとなっています。
家族でゆったりと過ごせる2LDK
こちらの間取りはLDKを21帖と広く確保しているのが特徴で、4人家族でもゆったりとくつろぐことができます。2つの寝室はそれぞれ10帖と6帖で、お子さんが小さいうちは家族全員で10帖の寝室で寝るという選択肢も。
お子さんが成長してそれぞれの個室が必要になったら、広い寝室を仕切って使うことも可能です。それぞれの個室にはウォークインクローゼットを設け、ホールにも納戸を作っているので、収納力もたっぷりあります。
個室も広々ちょうどいい3LDK
こちらは、主寝室と子ども部屋2つにそれぞれ収納を設けたシンプルな間取りです。ホールでそれぞれの個室を離し、プライベート空間を確保しました。3つの寝室がいずれも隣り合っていないのも、プライベートを守るための工夫のひとつです。
それぞれの個室を広めに確保しているので、将来的にもゆったりと過ごせます。お子さんの荷物や家具が増えたとしても、窮屈には感じないでしょう。
シンプルな平屋の建築実例
ここでは、実際にフリーダムアーキテクツが手掛けたシンプルな平屋の建築事例を紹介します。外観や内観を検討するときの参考にしてみてくださいね。
直線的な外観が印象的なシンプルな平屋
CASE711 「遊」・「作」
こちらは、直線的な外観が特徴の平屋です。存在感が際立つ金属サイディングを採用し、シンプルながらクールで洗練された印象の外観に仕上げました。
CASE711 「遊」・「作」
中に入ると玄関の正面から中庭へ視線が抜けるようになっていて、クールな外観からは予想できない温かみのある印象へと変化します。
CASE711 「遊」・「作」
間取りは平屋特有の横に伸びる空間を活かし、子どもたちが立ち止まることなく走り続けられるのが魅力です。リビングは広さのある中庭とフラットにつながっているので、開放感も抜群です。
キューブをつなげた平屋住宅
CASE685 flat scale
こちらの平屋の外観は、キューブ状のボリュームが2つつながっているように見えるのが特徴です。黒いウロコのような外装デザインによって、クールな印象となっています。
CASE685 flat scale
内装もシックで落ち着いた印象に仕上げました。キッチンはダイニングテーブルと一体化した腰壁付きで、LDKに大開口窓を設けているので外の景色を楽しみながら料理ができます。キッチン奥のウォークインタイプのパントリーや、玄関からつながる回遊式のシューズインクローゼットなど、収納にこだわっているのもポイントです。
ゆとりのある大人シンプルな平屋
CASE721 落ち着きのある家
こちらは、夫婦2人が暮らす必要十分な間取りの平屋です。道路に面する部分はハイサイド窓、内部は中庭へと視線が抜けるFIX窓や出入りできるガラス窓など、バリエーション豊かな窓が室内に明るさを取り込んでくれます。
CASE721 落ち着きのある家
琉球畳のコンパクトな和室を設け、中庭の景色を楽しめる落ち着いた空間を確保しました。広さはないものの、美しい景観の大人シンプルな暮らしを実現できます。
スキップフロアで広がりをもたせた平屋
CASE719 Flat foam
こちらの平屋は、リビングを中心に各部屋をつなげ、廊下を設けていないのが特徴です。スキップフロアで室内にアップダウンを設け、図面からイメージするよりも広がりのある空間に仕上げました。
CASE719 Flat foam
内包した中庭には照明を設け、プライベート空間のアウトドアリビングとして活用できます。小階段からゆるやかにつながるゲストルームなど、優しい雰囲気で暮らしやすい平屋です。
2つのリビングがある住まい
CASE560 ma
こちらの平屋は、2つのリビングを設けているのが特徴です。造り付けの木製ベンチを設置したメインリビングと、キャットウォークと一体化した壁一面の本棚を備えたサブリビングがあり、家族それぞれが居心地の良い場所で過ごせるようになっています。
CASE560 ma
家事に合わせた動線計画や、使いやすさとフィット感のある寸法計画など、細部まで暮らしやすさにこだわりました。毎日の暮らしを楽しく豊かにしてくれる住まいです。
シンプルな平屋で家族の理想の暮らしを叶えよう
平屋を建てたいと思っても、敷地面積やコストも問題で諦めてしまう人も少なくありません。しかし、無駄を省いたシンプルでコンパクトな平屋なら、コストを抑えながら理想の暮らしを実現できる可能性は十分あります。本記事の間取り実例や建築実例を参考に、理想の住まいを考えてみましょう。
平屋住宅の建て方は以下の記事で解説しているので、こちらもぜひ参考にしてください。
注文住宅の「平屋住宅」特集
◆◆「フリーダムアーキテクツが手掛けたデザイン住宅の作品集を今なら無料でお届けします。」◆◆
無料住宅作品集の取り寄せ
平屋の実例を含む、約40の実例写真・間取り・価格をご紹介。資料請求いただいた皆様に、無料でお届けします。
住宅作品集を取り寄せる
注文住宅・デザイナーズハウス
の建築実例を探す
全国で年間約400棟の注文住宅を
設計しているからこそ、事例も豊富
この記事を書いた人
FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。