片流れ屋根のおしゃれな外観の平屋を建てたい!建築実例と注意点を紹介 | 注文住宅なら建築設計事務所 フリーダム

片流れ屋根のおしゃれな外観の平屋を建てたい!建築実例と注意点を紹介

カテゴリー:注文住宅

片流れ屋根のおしゃれな外観の平屋を建てたい!建築実例と注意点を紹介

CASE447 CASA Oltremare

平屋は高さが低いため、屋根を含めた全体像が視界に入ります。おしゃれな印象にしたいなら、屋根のデザインにもこだわりたいところです。

今回は、平屋の屋根のなかで人気の高い「片流れ屋根」をテーマに、特徴を紹介します。平屋に採用するメリットとデメリット、おしゃれに仕上げるポイントを紹介します。後半では、フリーダムアーキテクツが手がけた建築実例も紹介しますので、家のデザインに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。 

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片流れ屋根とは?

片流れ屋根とは?

CASE433 奏の家

片流れ屋根は、直角三角形の斜辺のように、片側から一方向に向かって勾配のついた屋根を指します。

大きな屋根が空に向かって伸びていくような形状で、シンプルながらインパクトがあり、目を引く形です。外観にこだわりたい人からも人気があり、平屋の屋根として一般的なものの一つです。

また「北側斜線制限」をクリアするために、片流れ屋根を採用することもあります。これは、住宅地の日当たりを確保するための建築規制の一種です。土地の境界から一定の高さと角度で架空の斜線を引き、建物がその高さを超えないよう規制されます。

北側斜線制限では、土地の南側ほど高さの規制が緩和されるため、片流れ屋根の建物が適しているのです。

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平屋の屋根を片流れにするメリット

平屋の屋根を片流れ屋根にするメリット

平屋を片流れ屋根にすることには、デザイン面と実用面の両方でメリットがあります。代表的なものを4つ紹介します。

デザイン性が高くモダンな外観になる

片流れ屋根の特徴の一つが、目を引く外観です。片側だけに傾斜がついた屋根はデザイン性が高く、おしゃれでモダンな印象になります。

前面道路に対して長く、緩やかな傾斜の屋根にする場合は、大型で迫力があるため重厚な見た目にできます。一方で、コンパクトな屋根で傾斜に角度をつけると、シャープでスタイリッシュな印象に。

また、どんな素材や色を選ぶかによって、さまざまなテイストの家にマッチできるのも、片流れ屋根の長所です。ナチュラルなデザインはもちろん、和モダンやカントリー風の家にもおすすめできます。

ロフトやスキップフロアを作りやすい

ロフトやスキップフロアを作りやすいのも、片流れ屋根のメリットです。勾配がある分、屋根裏のスペースを広く取りやすくなります。

ロフトやスキップフロアは、規制の範囲内であれば2階とは見なされないため、平屋でも空間を立体的に使えます。建坪が小さい場合も生活スペースを確保できるのは嬉しいですね。

天井が高い部分は、寝室やワークスペース、子どもの遊び場として個室のように活用できます。天井が低い場合も、収納として活用できるため無駄になりません。

太陽光パネルを設置しやすい

片流れ屋根の構造は、大きな一枚板のようになっています。他の種類の屋根と比べて平らな面積が大きいため、太陽光パネルとの相性が良いという特徴があります。

屋根が大型になりやすいため、多くの太陽光パネルを設置でき、効率的な発電が可能です。電力を自家発電で賄いたい場合や、売電で節約したい場合に、片流れ屋根はおすすめできます。

太陽光パネルを設置した家は災害時の停電にも強いため、防災を重視した家にしたい方からも、片流れ屋根は人気を集めています。

建築費を抑えられる

片流れ屋根は、三角屋根など他のタイプの屋根と比べ構造がシンプルなため、建築費用が安く済む傾向にあります。屋根の面の数が増えるほど雨水を受ける雨どいの数も増えますが、こちらも少なく済むため、設置費用の削減が可能です。

平屋はお金のかかる基礎と屋根の面積が大きくなる分、一般的な2階建てと比べて建築にかかるコストが高くなりやすいことが難点です。費用を抑えられるのは大きなメリットといえます。

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平屋の屋根を片流れにするデメリット

平屋の屋根を片流れ屋根にするデメリット

平屋の屋根を片流れ屋根にすることには、デメリットもあります。メリットとデメリット、両者を比較して、自分や家族に合っているか検討してみましょう。詳細を紹介します。

雨漏りをする可能性がある

デメリットの一つは、他の種類の屋根と比べて雨漏りしやすいことです。

屋根の頂上付近に落ちた雨水は、傾斜を伝って流れずに、反対側から落ちることがあります。落ちた雨水が屋根と外壁のすき間に染み込むと、雨漏りの発生原因になることも。

また、片流れ屋根は傾斜が一方向にしかありません。流れた雨水が一か所の雨どいに集中しやすく、降水量の多い日は雨どいからあふれることがあります。あふれた水が外壁から染み込むと、劣化を招く原因となります。

対策はいくつかありますが、そのうちの一つは屋根の施工時に透湿ルーフィング(屋内の湿気は逃がし、雨水の染み込みは防ぐ防水シート)を使用することです。内部が腐食しにくくなるため、屋根の長寿命化に繋がります。

結露をしやすい

結露が発生しやすいことも、片流れ屋根のデメリットです。

前述の北側斜線制限の対策として片流れ屋根を採用する場合、屋根の勾配側が北向きになります。この配置では屋根が日陰になるため、雨水や朝露などの付着した水分が蒸発しにくくなります。

その結果、結露が発生したり小屋裏のスペースに湿気が溜まったりすることも。室内がジメジメする原因となりやすいですし、腐食によって屋根も劣化しやすくなります。

屋根の結露は、小屋裏換気を十分に確保することで対策ができます。予算も考慮しつつ、家に合った対策を設計者に相談してみてください。

雨どいのメンテナンスが必要

片流れ屋根は、水が一方向に流れるため、雨水や汚れは勾配終わりの雨どいに集中します。相対的に雨どいの負荷が高くなるため、放っておくと壊れやすくなったり、堆積したゴミや落ち葉がつまり、雨水があふれる原因となることも。

そのため、他の種類の屋根を採用する場合と比べ、雨どいのメンテナンス頻度が高くなります。

なお、雨どいの掃除は高所作業となるため、柄の長い道具を使うか業者に依頼することをおすすめします。

強風の影響を受けやすい

片流れ屋根は、他のタイプの屋根と比べて風の影響を受けやすいです。

一般的に、屋根は勾配のある面が増えるほど強風で受ける力を分散できるため、風に強くなります。片流れ屋根(一面)と比べると、切妻屋根(二面)や寄棟屋根(四面)のほうが、強風のダメージは小さく済みます。

片流れ屋根を採用する場合、台風や強風で瓦や屋根材が飛ぶ可能性に注意してください。気付かないうちに剥がれていて、雨漏りの原因になるかもしれません。

建築からしばらく経過したら、たまに屋根の様子をチェックするなど、日頃から屋根の傷みに注意しておきましょう。点検や定期メンテナンスのタイミングを台風の前後にするのも効果的です。

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おしゃれで快適な片流れ屋根の平屋を建てるポイント

おしゃれで快適な片流れ屋根の平屋を建てるポイント

一言で片流れ屋根といっても、屋根の配置やデザインによって住み心地は千差万別。おしゃれで快適な片流れ屋根の平屋を建てるために押さえておきたいポイントを紹介します。

勾配の向きを考える

片流れ屋根の勾配は、外観に大きな影響を与える要素です。勾配の向きは、各種規則に違反しなければ、基本的には好みの方向を選べます。

ただし、勾配を北向きにして家を建てることは避ける場合が多いです。日照を確保しにくいためです。建物の南側と温度差が発生するため、屋根が結露しやすい点も無視できません。

また、屋根の勾配が北向きだと、太陽光パネルを設置しても十分に発電できないこともあります。太陽光発電システムを導入するのであれば、勾配は南向きが最適です。

とはいえ、敷地の形状や周辺環境によっては、南向きにできないケースもあります。この場合は、東向きや西向きにできないか、設計者の提案を受けつつ、暮らしやすい家にすることが大切です。

勾配の傾斜を考える

片流れ屋根の家は、勾配の傾斜によって大きく印象が変わります。

例えば、傾斜を急にすればシャープな印象になりますので、都会的でスタイリッシュな雰囲気にしたい場合におすすめです。一方で、緩やかな傾斜はナチュラルで重厚な印象になります。

間口の広さにゆとりがあり、道路に対して横方向に大きい場合は、好みのテイストを選びやすいですよ。和モダンから北欧風まで、幅広いデザインに向いています。

傾斜の角度を決める際は、外観の印象だけでなく、屋根裏の活用方法も考慮に入れましょう。屋根の傾斜が緩やかだと、屋根裏に使えるスペースは小さくなります。収納スペースやロフトが欲しい場合、ある程度急な傾斜が必要です。

軒の出方を確認する

片流れ屋根を選ぶときは、軒の出方にもこだわってみてください。こちらも外観の印象を大きく左右します。

軒を長めに出すと、家全体が大きく見える効果があります。横幅が強調され、水平のラインが美しい外観に。また、軒が長いと外壁の保護や、強い日差しが室内に入ることを防げます。

一方、軒の出を狭くすると、シンプルでモダンな印象に。すっきりとしたデザインが好みの方にはこちらがおすすめです。ただし、外壁に雨水や汚れが付着しやすくなる点には注意してください。

迷った場合は、片流れ屋根を採用した平屋の実例を確認してみてください。さまざまなタイプを見比べることで、軒の出方によってどのくらい印象が変わるのか、感覚的に分かるようになります。

窓の配置を考える

片流れ屋根の外観の印象を大きく変える要素の一つが、窓の配置です。

例えば、大きな窓を中心に据えれば、モダンでスタイリッシュな外観になります。一方、デザイン性の高い小窓をいくつか散りばめて配置すれば、個性的でプライバシーを確保した家にできます。

正面に大きな窓を配置し、側面に小さな窓を設置するなど、複数種を組み合わせることで、スタイリッシュなデザインにすることも可能です。

イメージがいまひとつ固まらない場合は、インターネットで画像を探してみてください。自分の好みを掘り下げるのに役立ちますし、希望に近いものがあれば設計担当者にオーダーを伝える際にも役立ちます。

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片流れ屋根の平屋を建てるときの注意点

片流れ屋根の平屋を建てるときの注意点

片流れ屋根の平屋で快適に暮らすために、どのような点に注意すべきでしょうか。詳しく紹介します。

換気システムを取り入れる

片流れ屋根は、屋根が一つの面で構成されている関係から、やや結露しやすく湿気に弱い構造です。屋根の内部に水分が染み込むと、内部の劣化に繋がります。特に木造住宅の場合は、湿気が木材を腐食します。耐久性の低下や雨漏り、屋根材の剥がれにつながるため、対策は必須となります。

おすすめは、換気システムの導入です。屋根裏の空気を循環させることで、湿気がこもるのを防いでくれます。気圧差を利用して空気の流れを作る自然換気や、機械で空気を入れ換える機械式換気など、さまざまな方法があります。家の構造や地域の気候に合わせて最適な方法を選びましょう。

片流れ屋根の平屋の建築実績が豊富な設計事務所に依頼する

片流れ屋根の平屋は、勾配の傾斜や軒の長さによって、外観の印象が大きく変わります。傾きや軒の出方を変更すると、どのような印象になるのか、知識がないといまひとつ分かりにくいものです。

また、片流れ屋根はおしゃれでメリットも多い反面、湿気や雨漏りの問題など、少なからず実用面でも対策が必要であり、相応に知識を要求されます。

こうした理由から、設計事務所選びでは「片流れ屋根の平屋の建築実績が豊富か」を基準の一つにしてみてください。経験の豊富な設計事務所であれば、その分アイデアの引き出しも多いです。

外観のおしゃれさと住み心地を両立し、ライフスタイルに合った理想の家をよりよい形で実現してくれます。

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おしゃれでモダンな片流れ屋根の平屋の建築実例

平屋の屋根に片流れ屋根を採用すると、どのような家になるのでしょうか。ここでは、フリーダムアーキテクツが手がけた平屋の建築実例を紹介します。

片流れ屋根が緩やかに伸びるナチュラルモダンな外観

片流れ屋根が緩やかに伸びるナチュラルモダンな外観

CASE570 REF

シンプルなグレーの外壁とドアの木目が印象的なこの家は、緩やかな傾斜の大きな片流れ屋根が特徴的です。敷地に入ると、余裕をもって2台駐車できる広々とした駐車場と、開放的な玄関アプローチが迎えてくれます。駐車場はシンプルで素朴なコンクリート仕上げ。手入れのしやすい設計です。

コンパクトな平屋ですが、写真の手前側と左側の軒は深めに出されていて、家をダイナミックに演出しています。

写真左側の軒下には窓が位置していて、雨の日でも室内を濡らさず換気ができる実用的な作りです。

ボリュームに強弱をつけた片流れ屋根の平屋

ボリュームに強弱をつけた片流れ屋根の平屋

CASE560 ma

こちらの家で目を引くのが、立体的な外観デザインです。エントランスを一歩前方に張り出させることで、単調になりがちな片流れ屋根の家に奥行きと立体感をもたせています。あえて軒を出さない設計にすることで、すっきりとしたコンパクトなデザインになりました。

外装にはグレーのタイルを採用しており、自然な風合いが感じられる外観となっています。夜間は柔らかな照明にライトアップされ、落ち着いた温かい雰囲気に。

バルコニーはエントランスの影になるよう設計されました。LDKと繋がり、空間を広く見せる効果があります。敷地の左右からの視線も遮ってくれる、プライバシーと採光を両立した構造です。

空へと伸びる鮮やかな群青色の明るい平屋

空へと伸びる鮮やかな群青色の明るい平屋

CASE447 CASA Oltremare

この家の特徴は、美しい群青色の外壁です。見る人を楽しませる鮮やかな色使いに、前を通るとつい目を向けてしまいます。使われている色の数は少ないのですが、白と群青のコントラストに木目がアクセントとなっており、唯一無二の個性的なデザインになっています。

軒はあえて短くすることで、建物の輪郭をくっきりと際立たせスマートに仕上げました。すっきりとシンプルな印象ながら、周囲に埋もれない個性があります。

この家の片流れ屋根は、空にすっと伸びるようなシャープな形が特徴です。しっかりと勾配がついているため、雨の日でも屋根に落ちた水をスムーズに排出してくれます。

片流れ屋根を組み合わせた和風モダンな外観

片流れ屋根を組み合わせた和風モダンな外観

CASE433 奏の家

変則的な屋根をもつ洗練されたデザインが、この住宅の特徴です。屋根はそれぞれ異なる角度のついた片流れ屋根が2つ設けられており、外観に変化をつけました。

写真左側は軒が長く出ており、その下に設置されているのは縁側です。小雨程度なら濡れずに済み、田園風景のなかでゆっくりと流れる時間を楽しめます。

建物は上から見るとコの字型に配置されており、凹型の中央は中庭スペースです。この構造により、プライバシーを確保しつつ、開放感のあるスペースとなっています。採光にも役立ちますね。

片流れ屋根と陸屋根が織りなす唯一無二の外観

片流れ屋根と陸屋根が織りなす唯一無二の外観

CASE719 Flat foam

こちらの家は、片流れ屋根と陸屋根を組み合わせた立体的な外観が特徴。清潔感のある白の外壁に、木目調の玄関がアクセントになっており、すっきりと洗練された印象です。

玄関ポーチは、家に食い込むように設計されており、雨の日でも濡れずに外に出ることができます。

道路側の外壁には、それぞれ異なるサイズの窓が3つ設置されていて、室内の採光を確保しています。窓はそれぞれ人の目より高い配置なので、通行人の視線も気になりません。

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外観をおしゃれにする片流れ屋根の平屋を建てよう

片流れ屋根は、おしゃれで太陽光発電システムとも相性が良いなど、メリットが多く平屋の屋根として高い人気があります。一方、一般的な屋根と比べるとやや結露しやすく、湿気の対策が必要など、注意したいポイントもあります。

大切なのは、それぞれの屋根の特徴を理解し、自分に合ったものを探すことです。判断に迷う場合や、どれが向いているのか分からない場合は、平屋の建築実績が豊富な設計事務所に相談することをおすすめします。

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この記事を書いた人

長谷川 稔

FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔

1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。

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