インタビュー
都内へのアクセスが良いTX沿線。 駅に降り立つと、吹き抜ける穏やかな風と鳥のさえずりが聞こえてくる豊かな自然が出迎えてくれた。 今回は、この豊かな自然に惚れ、家づくりをされたYさんのエピソードをご紹介していきます。
「当時住んでいた賃貸住宅が更新1年くらい前になったタイミングで、賃貸での生活を続けるか購入するかで悩んで、”悩むくらいなら動こう!”と思い、ネットや不動産屋を回り、土地探しを始めたんです。 平屋住宅にしたいと思っていたので、180㎡から200㎡の広い土地を見ていましたね。」
歳を重ねても生活がしやすいことや、他の人があまりしていないことを試すのがお好きなこともあり、当初から平屋住宅を希望されていたそうです。 しかし平屋住宅の場合、2F建てを建てるのと同じ延床面積でも、より広い土地が必要になることから市街化調整区域など、家を建てるにはハードルのある土地も視野に入れた土地探しをされていました。
「都心部から少し離れた郊外で、7件ほど土地見学をしましたね。 ネットで見ているのと、実際に見学するのでは、受ける印象が違うんだなというのを体感して。 例えば、市街化調整区域の土地だと周辺環境が整っていなくて生活するイメージを持てなかったということがありました。 他にも、土地広さは十分だけれども、土地の一部が斜面になっていて、”整地すると予算オーバーしそうだな”とか、”崖条例がかかるのかな?”など。 そんな時にフェイスブックでフリーダムさんを見かけて、相談に行ったんですよ 。図面を自分でも描きたいと思っていたので、土地探しと設計のどちらもアドバイスをもらいながらの家づくりが出来るかなと思って。」
建築学科をご卒業後、現在も建築に携わるお仕事をされているご主人様。 フリーダムにお越しいただく前から、建てたい家の図面を描きイメージ画像と合わせ、奥様にプレゼンされていたそうです。
「相談2回目の日に、この土地を紹介してもらって。 その日が、土地の抽選会最終日だったので、打ち合わせ後に見学に来たんです。 土地勘もなく、都市計画などの事前調べも出来ていない状態でしたけど、建てたい家は建てられそうだなと感じたことや趣味の釣りが満喫できる周辺環境も魅力的で、抽選会に参加したんですよ。」
「何もないけれど緑がある」。現地に向かう電車の中吊り広告で見かけたキャッチコピーも印象的で、決め手になったと話してくださったのは奥様。 自然が豊かな環境や、電車のボックス席も、育たれた環境になかったこともあり新鮮に感じられたそうです。 抽選の結果、希望されていた今の土地で当選。この土地での家づくりを始められました。
「家づくりでテーマにしたのは、土間リビングのある家ですね。 裸足で歩いた時に、フローリングとの素材感の違いを肌で感じられると面白いかなと思ったんです。 肌で触れて感じることで、好奇心がくすぐられるというか。 自然は外に沢山あるので、家の中では外でできない体験を出来る空間にしたいなと考えていました。 人と違うことをすると、どうなるかな?という実験的なところもありましたね。」
Yさん邸の大きな特徴のひとつ、土間リビング。 「多種多様なご要望を伺ってきたけれど、一番びっくりしたご要望です」と、担当者もご要望を伺った当時は驚いたと話すほどでした。 なかなか見かけない空間だからこそ気になるメンテナンスと、冬の寒さ対策を伺いました。
「メンテナンスは、とても簡単ですよ。普段の掃除は掃除機で、気になる汚れや傷はやすりで削って防水塗装をスプレーするんです。 工務店さんに来てもらわなくても自分達で出来ますよ。冬はLDKがまっすぐな空間なので、エアコンの効きが良く寒いと感じることはなかったですね。 底冷え対策で取り入れた床暖房は”冷たくはないね”というくらいであまり使用しませんでしたが、特に寒過ぎることはなく快適でした。 石油ストーブで可愛いデザインのものがあって購入しましたが、そこまで活躍はせず、インテリアの一部になっちゃいました。」
「ちょっとした汚れは、味になっていくのでそれもいい」と、経年変化も楽しまれているご様子です。
プラン作成では、ご主人様が考えておられたプランと、担当者の提案との違いが面白かったと話すご主人様。 中でも、収納スペースの取り方に違いがあったそうです。
「物が増えてきたら、都度、断捨離をしていけばいいかなと思っていたのですが、担当者さんの経験上、もう少し増やした方がいいですよと提案してもらいました。 (ご主人様の)同僚からも、収納を増やした方がいいとアドバイスをもらったので、勾配天井を活かしてロフトを設けたんです。 子供部屋は、収納を作りながら部屋を区切れる商品も出ているので、必要に応じて足していこうと考えていますね。」
家族の状態に合わせて、柔軟なアレンジが出来ることも見越した空間づくり。 変化させていくことを考えておられるのは収納だけでなく、外部に設けた余白スペースのアレンジもされているそうです。
「プラン決めで気にしていたのが、余白を上手く使いたいなということでしたね。 余白で室内と屋外が繋がって見えると良いなと思っていたので、敷地一杯に建物を建てるということをしていないんです。 今は植栽や外構に少しずつ手を加えていて、緑を増やしているんですよ。 後は、ロフトに使っている手摺りに似たデザインで、アプローチにも手摺りを付けようかなとか、楽しんでいますよ。」
Yさん邸が完成した当時と比べると、周辺に建つ家も増え、道路の整備も進み賑わいを増してきている街並み。 オープンな造りの良さはそのままに、抜け感のある心地よさを周辺環境の変化に合わせて、変えていくことも楽しまれているご様子です。
「内装決めでは、ブルックリンスタイルでなんでも取り入れるけれど、調和の取れた空間にしたかったので、雑誌やネットを参考に”これいいね!”、”これは取り入れない”と仕訳をして、パッチワークのようにイメージづくりをしましたね。 空間を広く見せるために、寝室とウォークインクローゼットの仕切りに抜け感を作ったり、子供部屋のアクセントクロスを青色で後退色にしたのも工夫した点です。」
男性的な印象の土間のある空間に、アンティークなペンダントライトや建具、キャラクターアイテムなど、様々な要素がそれぞれを引き立てあい調和したくつろぎ空間に仕上がっています。 アイテムの買い足しをする際は、事前に空間に置いたイメージをしてから購入することもポイントだそうです。
「外装決めでは、スケッチアップでイメージを作り担当者さんと共有したんですよ。特に屋根形状には迷いましたけど、平屋らしい勾配屋根で仕上がりましたね。」
そうして、完成したYさん邸。 平屋住宅に住んでみて感じるメリットを伺ってみると、 「マンションの住み心地に似ているかなと思います。ワンフロアだからこそ広く感じられますし、各部屋へのアクセスを含めた動線の良さなど、マンションの良さを兼ね備えている。 後は、極論ですが、地震が来ても落ちてくるのは屋根だけで、すぐ逃げられるのもいいのかなと感じていますね。」と、図面で見る以上に広く感じられる空間にご満足いただけているご様子です。 住み心地をお伺いすると、奥様からお話を頂けました。
「部屋数は少なくても、平屋住宅で個性的にしてよかったなと感じています。 好きな掃除や洗濯もしやすくなりましたし、遊びに来た友人が泊まっていこうかなと考えるくらい、くつろいでくれるのも嬉しいですね。」
最後に、お気に入りの過ごし方を伺いました。 「二人で過ごすときは、DVDなどを見ていることが多いですね。 共通で好きなロックバンドがあって、大画面でライブDVDを見たいねということからホームプロジェクターを入れたんです。 でも、スクリーンは付けたくないなと思っていたところ、プロジェクター用の壁紙があることを担当者さんから聞いたので、取り入れたんですよ。」と、共通の趣味も完成宅で満喫していただけているご様子でした。
「仲直りすること前提で喧嘩するからね!」
設計期間中に言いたいことをぶつけ合い試行錯誤をしたと話してくれたご夫妻。 10年、20年と住むごとに「余白」の足し算、引き算をしながら家づくりをいつまでも楽しめるYさんならではのフリーダムな暮らし。この先の変化が楽しみです。
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この記事を書いた人
FREEDOM ARCHITECTS
長谷川 稔
1971年生まれの関西出身者。情報出版会社を経て2014年よりFREEDOM株式会社へJoin。現在プロモーション担当としてフリーダムの魅力を伝えています。